この旅行記は、一サラリーマンの私(渡辺)の書いた、バンコク出張のち休暇旅行時の、言わば体験記です。 私なりに、バンコクへ初めて外道ツアーにいらっしゃる方へ、少しでもその雰囲気を感じて貰えたら、そして自分がバンコクに初めて来た時、困った事、心配で居た事等を思い出しつつ、注釈を付けて書いたつもりです。その分、バンコク居住者、多数回訪泰者のみなさんには、お耳汚しの釈迦に説法の部分もあるかと思いますが、お赦しください。 冗談めかして、或いは下品・下劣に書いてある部分も多いですが、嘘や誇張は少なくとも、私の心象という面からは、書いていないと誓います。何分にも拙文ゆえ、雰囲気・情緒そして事実の全てをお伝えする事は出来ませんが、まぁ下手な落語のつもりにでも読んで頂けたら幸いです。まして、何らかのお役に少しでも立てたなら、光栄これに勝るものはありません。 |
外道の細道 |
第1章 旅立ちの夢、のち悪夢 |
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4/3 NH915便に乗るため、13時頃の京成スカイライナーで成田に着く。 私はかなりセコイ人間なので、出張の際でも必ずマイレッジの貯められる航空会社を指定してもらっている。 お蔭で全日空はスターアライアンスによる選択肢が多い事もあって、ダイアモンドメンバーになる事が出来た。かなり使える資格だが、実情を知る人間には、会社の経費で飛行機指定しまくりのセコイ実情がばればれなので、全然自慢にはならない。(但し、悪天候で欠航続出の翌日といった、状況では、もう何百人もの先客の空席待ちがいようが、平気で名簿のトップになれたりするのは、さすがに気持ちが良い(笑)) 早速、ビジネス専用カウンターでチェックイン(ダイアモンドメンバーは、 例えエコノミー症候群でぼろぼろになって、体臭がめっちゃきつくて、パンツにウンコが着いていようが、ファースト、又はビジネスカウンターでチェックイン出来るし、アップグレードも最優先で順番が廻ってくる。) 俗物根性を充分意識しつつも、これ見よがしにメンバーズカードを提示する。もちろん一緒に提示した航空券は、我輩が勤めてやっているセコイ会社のセコイ経理のセコイお局OLの購入した「早割りGET21」なるセコイエコノミー券である。あーやだやだ。 「お席のご希望は承っておりますか?」と来たので、「1ヶ月位前に、電話で前方・センターブロック・通路側で指定したけど」と、大嘘を顔色を変えずにこきまくる。もちろん、全日空へ電話など只の一度もしていない。すると....「本日お席の調整の関係で、ビジネスクラスのお席をご用意させて頂きましたが、宜しいでしょうか」と来た(やったね!どうせ、希望席がアサイン出来なかったんだろうけど)と思いつつ、顔には出さず「うん、ありがとう」と鷹揚にうなずき搭乗券を受け取る。 やったね、パパ!明日はホームランだ!!(って、若い方は知らんかなぁ)<<吉野家でそういうCMあったのよ。 ここまでが、天国にあなた一番近い島である。 ここから自業自得の地獄が待っていた。まず、この日成田の出国ゲートが滅茶苦茶な混み様だった。クレジットカードの方のカードメンバーラウン ジでゆっくりし過ぎた私は(実はウンコがしたかった)恥かしい、あの例の「申し訳ございませんが、こちらのお客様ご出発間近ですので、お先に通して差し上げて下さい。」儀礼を受け、周囲のおばちゃんから白い目で見られつつ、ゲートまで延々走らされた。もちろん、予定していた、免税店でタバコを2カートン買い、セコイ時計を貰おうという私のセコイ計画は脆くも崩れ去った。 この状況で、前を走る姉ちゃんに「タバコが死ぬほど買いたいです」等と言い出せば、きっとエレクトリックサンダー+炎の独楽とスペシャルローリングサンダーが同時に飛んで来るであろう。 そう思った私は、パンツスーツで前を走る姉ちゃんのプリプリ震える尻を走りながらもじっくり鑑賞しつつ。いつか復讐の為犯してやる(事が出来たらいいな)と思っていた。 勿論、(ビジネスはガラガラだったので、まだ良かったが)周囲の客に非難がましい眼でみられた事は言うまでもない。 はぁーしんど。天国と地獄を一遍に味わったと言うのはオーバーだが、30才ブス絶倫OLと、16才処女美少女とのセックス位は差があった数時間だった。 |
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第2章 バンコクの初夜、息子の我儘(苦笑) |
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さて、ドンムアン国際空港に着き、とりあえずメータTAXI乗り場を見てみると、ざっと70人は並んでいる。しかも、空車が来るのはポツリポツリ、ケチな自分としては、少し嫌だったが、列の中に白人が多い事もあり、タイ航空のリムジンを依頼する事にした。 偏見かも知れないが、白人(特にゲルマン系)って、異様に料金に拘るし、それによって列が滞る事も当然(仕方ない)と思っている様な気がする。 *来泰初めての方へ:空港インフォメーション等でリムジンを頼むと、十中八九650バーツのベンツ・BMWの方を斡旋されますが、500バーツのレギュラーカーを頼んだ方がお得です。乗車定員も変わりませんし、車の更新が早いせいか、乗り心地もレギュラー(ちなみに韓国・現代自動車製です。)の方が、良かったりします。尤も安さに拘るなら、約200バーツ+50バーツ(空港特別料金)+高速代のメータTAXI、さらにバス、鉄道と言う選択肢もありますが。(更にお節介。本当は違反ですが、3階出発ロビー階から外に出て、客を乗せてきたTAXIを捕まえれば、空港特別料金も不要です。客待ちに並ばない分、運ちゃんも喜びますし、タクシー乗り場の列に並ばなくてもOKです。) さて、明日からすぐにこちらの現地日本人スタッフと仕事に入るので、取り敢えず会社の取ってくれた、「グランドハイアットエラワン」を指定しチケットを貰ってリムジン(といっても現代)に乗り込んだ。何事も無くホテルに到着。ここでもハイアットのメンバーカードを出して、すかさずレセプションのチーフに「もし可能であれば、静かな、なるべく良い部屋を、これは貴方の親切に対して」と言って、1000バーツを握らせる。これが大正解で、アサインされた部屋はクラブフロアのデラックスツイン。タリフ(正規料金表)では1泊US$120近い差があるから、これからの滞在期間のアップグレードの引換えに、1000バーツなんぞ安いものである。 *教訓:タイでは実弾(現金)が、口よりも物を言う。(笑) そのまま風呂に入って、寝るつもりだったのだが、(本当にホテルの自分のお部屋で、一服するまではそう思っていたんだって!信じてちょうだい>ゴーダマシッタルッタ(お釈迦さん))我が息子が「お父さん折角天使の都に来ておいて、このままじゃ僕眠れないよ」とか言って、先っぽから涙を流しながら泣くので、仕方なく、ケータリングサービスを利用する事にした。(苦笑) えっと、手元に資料が無く恐縮なのだが、かの有名な「G-DIARY4月号」に載っている、確かスクンビットのソイ22にある宅配屋さんだったと思うので、興味のある方は、エンポリアム内の東京堂書店さん等で、G-DIARYという雑誌を探して見て頂戴。 *脚注:エンポリアム(と言えば大丈夫だと思うが、それで判らなければ「スクンビット・ソイ24」とタクシーに言うか、BTSのプロンポン駅で降りれば、直通通路があります。) 私の注文は、もちろん「カツ丼」や「ミックスピザ」はたまた、「カオ・パット・ガイ マイ・サイ・パクチー」(脚注に説明あり)等では無い!「若くて、美しいと言うよりは、可愛い系で、痩せてる子」である。 *脚注:(タイ語でカオ=ご飯、パット=炒める、ガイ=鳥(ニワトリ)、マイ=英語のNOT(否定形)、サイ=入れる(入り)、パクチー=パクチーと言って判らなければ中国語の香菜と言い換えますが、日本語名があるのかな? 兎に角、これで、鳥の炒飯パクチー無しが出てくる筈。)*脚注の脚注:個人的感想として(タイ正統派ファンに殺されそうだが....)パクチー逝って良し!!!パクチーがどうしても好きになれない、我が同胞諸君!マイサイパクチーだけは覚えよう!!1つ注文する度に、「マイサイパクチー!」。さも無いと、ほぼ何の料理にでも、デフォルトで入ってくるぞ!! 20分と言ったのに、45分後(ま、タイならこんなもんかな)まずは、フロント(多分セキュリティ脇の電話)から、お姉ちゃんの確認の電話。その5分くらい後、廊下の向こうに、やや遠いノックの音。まさかと思いつつもセキュリティグラスを覗くと、向こうの部屋をノックしてる!!おいおい、と思いつつ、姉ちゃんに問い質すと、やはり私宛。どうやったら、フロントで正確に電話してきたのに、その数分後に部屋番号を間違うんだろう。暑さで脳みそ溶けてんのかな(笑)でも可愛いから赦す。 名前は本名とタイのニックネームは聞かなかった。名刺に書いてくれた、その店での源氏名は「チェリー」ちゃん。身長はやや高めの、多分165cm位。乳首やや黒し。但し乳輪小さめ。感度良し。フレンチキスOK、ディープキスNG。フェラはする前に「ゴムを使う?」と聞いてくる。スレンダーボディ。あそこの締まりは並み。但し、かなりの上付きの為、体位によっては結構締まり感あり。丁寧な古式マッサージの後、セックス。電気は消そうとも言わないし、従順な娘。部屋に来てから、風呂とかで時間稼ぎをしようとする気配も無く満足しました。チップを上げると、「ありがとう」と日本語で言い、ワイ(*脚注に説明)をして帰っていった。 *ワイ=タイの両の手のひらを併せて、地位等により胸または顔の前でする挨拶。私は女性の場合、片足を半歩下げて、腰をやや落とす、更に丁寧なバージョンの挨拶に弱い。<それだけで(いや、それだけでは無いが....)おじさん、辛抱タマラン!! こうして、私(と、愚息(苦笑))のバンコクの初夜は終わった。 そういや、チェックアウトする時と、帰国後に明細を見てみたけれど、ジョイナーフィ(娘を連れ込む時の、特別加算料金。ホテルにより0(連れ込み御用達ホテル)~1000バーツ程度。但し、オリエンタルは絶対(というか見つかれば)連れ込み不可。)取られなかったみたい。もしかして、訪問の形だと取られないのかな。よかったね。 つづく.... |
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第3章 カード賭博詐欺の女との再会 |
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4/4 昨夜は相手の娘が2時頃帰ったあと、風呂に入って、しかもジャクジー、ミストシャワールーム付だったのでいい気になって、風呂で長居している内に寝るのが3時を過ぎてしまった。もっとも、睡眠時間は長さも時刻もあまり影響しない体質なので、そんなには辛くは無い。 朝食は必ず食べる事にしているのと、8時半にロビーで待ち合わせがある為、スーツに着替えてから、ラウンジに降りて行った。途中、廊下で出会ったハウスキーパーの娘が仕事の手をきちんと止めて、ワイ(挨拶)をしながら「サワディカー(*注釈)」と挨拶してくれる。 他愛ない事かも知れないが、こういう所がホテルの格と言うことだろう、ふむふむと思いつつ、「あ、いけね!ピローチップ(枕代?とでも言おうか、ハウスキーピングに対するチップ)忘れた!」と思い、部屋に取って返し、チップを50バーツ置いて取って返すが、さっきの娘が挨拶をしながら不思議そうな顔で、その後笑顔を見せてこっちを見ている。笑顔が可愛いが、ちょっと恥かしい。 *サワディ・カー:ここでは、おはようございます。>挨拶一般に何でも使う。男性語尾はカップ(正確には日本語で発音表記出来ない) 4/4~4/7は、これでも日中真面目に仕事をしていたので、その事を細々と書いても面白く無い。それで、この期間については以降はアフター5の事だけを書く事にする。 *仕事中に思うタイ人気質: 1.瞬間的にサバーイ(憂いの無い快適な状態と辞書には書いてあるが、もっと大らかにイク過程・瞬間とかを表したりもする)な状態を追う思考・言い訳・行動力は圧倒的、かつ天才的。 2.その割には、中長期的な結実型のサバーイを求めようという気持ち・計画性は皆無。3.争い・議論は好きじゃない。こちらが不愉快・不快感・不満を露にすると、基本的には引っ込んでしまう。でも納得した訳じゃない。(苦笑) 4.良く言えば個人主義。悪く言えば自己中! 午後7時頃、仕事が一段落、今日はこれで終りにしようという事で退社。もちろん、現地人従業員は一人も残っちゃいねー(笑) 現地駐在の日本人N君(妻帯33才)が自分の車で送ると言うので、「用事があるから、悪いけど、エンポリアムの少し先までいいかい?」と言うと、何を勘違いしたのか「ナベさん、今日も夜のお勤めっすか?激しいっすね。」とか言ってくる。 まぁ、普段が普段なので仕方ねーなと思いつつも、「違うってー。今日は知り合いのバーに行くだけだよ。日本食も喰えるし、一緒に行くかい?」と水を向けるが、「いや、やめときましょう。後が怖いし」とか言う。あのなぁ!(苦笑) スクンビット・ソイ24の丁度真ん中あたり、スクンビット通り側から行くと、右側に入って行く路地がある。そこで下ろして貰い、路地を中に進むと、何軒かの店の中に「イサーン・チャンプルー」というバーがある。オーナーさんが日本人だけに、日本風のお茶漬けや、カレー、おにぎりも正統派で、ほっと出来るし、タイ料理もうまい。お酒の種類も一通りは揃っていて、まともなカクテルも出てきて、タイでは恵まれている方だろう。 良い気分。ほろ酔い加減でBTSのプロンポン駅に向かう。エンポリアムから直通通路に入り、ビルを出ようとした時、灰皿の近くに見た事のある女の姿があった。私の明晰な頭脳が瞬時に解答を叩き出した。 「あの時の女だ!!」 昔の話をするのは性に合わないが、これからバンコクに行こうと言う人が、私の様な馬鹿にならない為に、私の過去の苦い記憶を話しておく事にする。 <ここから回想> その日、我輩は退屈していた。それというのも、2回目のバンコク訪問で、やや緊張が緩んでいたのと、滞在が1ヶ月を過ぎやや退屈していたから。そして、何よりも前前日の木曜日に、この土日にパタヤに遊びに行こうと「涼」(連れ出し専門の日本人クラブ)の娘と約束していたのに、ドタキャンを喰らったからだ。「くそー、今度”涼”に行ったら、連れ出して、速攻ホテル直行。貴様タルンドル!罰として、即フェラ256回!アナル嘗め128回!はじめ!!と言ってやる。そして、終わったら、朝までセックスだ!」と思いつつ、仕方ないので泣きながら、タイ東急に遊びに行った。(笑) 普段なら、ノーブルな生活に慣れている貴公子の我輩は、暑期の街頭何ぞでタバコを吸う事は無いのだが、その時はドタキャンの余りの悔しさに、タバコをケツから煙の出るほど吸わずにはいられなかったのだ。 今でこそ、この手口はガイドブック等にも載っていて、かなり有名らしいが、当時の私には、そんな事を知る由も無かった。 女は最初チラチラと、徐々にしげしげと私の事を見ていたが、その内に自分もタバコを吸いながら、英語で「今何時?」と聞いてきた。13時だと答えると、「シンガポールから着いたばかりで、時差を直していなかった。」とか言っている。今思えば、女はそう言いながら、時計の針を全然直そうとしなかったし、時差なんぞどうせ、1時間単位なのだから、すぐに想像が着きそうなものだ。 東急内のカフェでお茶をしながら(誤解して欲しくないが、この女自体は40絡みの単なるおばちゃんで、化粧気もあまりないし、美人でも何でもない)「私の妹が今度日本にシンガーとして行く事になった。日本に知り合いが居れば心強いので、彼女にあって、日本の住所を教えてやって欲しい。」そして「新宿は知っているか?」(現在の私の声:知らない日本人は多分99.9%いねーよ)「新宿の日航ホテルで歌うのだ」(現在の私:新宿に日航はねーよ)とか勝手に喋る喋る。 結局、強引にタクシーに乗せられ、彼女の家に付いて行く事になる。 タクシーでも、歌を歌いながら、自分に日本の歌を教えてくれだの、うるさい。これも思い返せば、自分の家への道を正確に覚えさせない為と、今後の日本人を信用させる為の勉強なのかもしれない。 家に着いて、コーラ、タイ料理をご馳走になり(ここら辺で、かなり心の中で「逃げろ、やばいぞ」と言う自分の声は強かった)しばらくすると、彼女の妹は今出ていて、しばらく帰ってこない。申し訳無いから、彼女の義兄がカードマジックが上手いから、見せてくれと言えと言う。 彼女の義兄と言う人は、自分はカジノでスーパーバイザーをしている。カジノではディーラーやスーパーバイザーと組まないと勝てない、組めば絶対勝てる等と、どんどん話が怪しい方向に向かって行く。(この間、正確にはカードでの勝ち方、いかさまが如何に簡単でばれない安全な方法か、そして具体的なイカサマプレイのレクチャーが延々続く) そして、本題。今自分は、ワイフが病院で入院していて、明日手術しなければならない(そんなワイフの夫が、暇な外国人相手に、一家揃ってカードマジックしてる場合か!!)ついては、すごい嫌な奴だが金持ちがいるので、彼に一泡吹かせて、同時に手術代を稼ぎたいので、どうか手伝ってくれと言う。ここで私の心は完全に緊急脱出を命じていた。 でも、なんと言おうが家から出してくれない。「妻を助けてくれないのか」とか同情+強引作戦で、何としても引きとめようとする。その内、いつ呼んだのか、その金持ちと言う人間まで来て、結局席に着かされてしまった。(なんで、ビジネスマンで世界中を飛び廻る多忙な金持ち(自称)が、土曜とは言え午後の3時に30分で到着した上、ケチなカードゲームに付き合うんだよ。) それでも、何とか冷静に説得して「3ゲームだけ」という条件を納得させる。 この時、私はややビビっていたし興奮もしていたと思う。しかし、冷静な部分の私が以前読んだ「雀鬼」の中の1話を思い出していた。不思議なほど正確に。そして冷静な脳の部分が分析していた。「勝つのは無理だ。でも、損を出さないようにする事は可能な筈だ。そして相手は必ず最終の3ゲーム目で仕掛けて来る筈」と。 1ゲーム目。賭け金はUS$100。私の勝ち。 2ゲーム目。賭け金はUS$500。この時クレジットの為と言って、財布の中を、見せさせられた。(多分、現金やクレジットカードがあるかをチェックしていたのだろう。)私の勝ち。 3ゲーム目。賭け金のベットの前に、相手の自称金持ちは、US$の束で見せ金を置く。US$5000(狂ってる!)(今思えば、自分の現金をチェックさせる代わりに、そのUS$現金もチェックさせろと言えばよかったとも思う。多分贋金だろう。でも却って危険だった可能性が高い)しかし、ここで私の作戦は始まった。相手側(もちろんグルの3人組だ)は、私がイカサマを信じていて、かつ今も確実に勝てる手を配ると知っているから、賭けを受ける筈と踏んでいる。しかし私は言った。「カードは要らない!下りる!」 相手の顔色が変わる。私の横に居た例の女は、「どうして!カード貰わないと負けちゃうよ。次のカードはQだから勝てるよ。」とか声に出して言い出す!!(おいおい!それじゃイカサマですと、自白してるようなもんだろ!!) それでも私は言った、もう一度。自分を冷静にさせる為に、ゆっくりと。「カードは要らない。下りる。」「約束の3ゲームは終わった。帰る。」 そして、確認するように言った。「私の勝ち分は$590($10はゲーム開始時にアンティとして必要。下りると没収)だよね。」「でも、親切を受けた御礼に勝ち分は貴方のワイフの手術代としてプレゼントするよ。」「さようなら」 相手がポカンとしている内に、急いで階段を降り玄関へ。幸い靴はその場にあった。表通りまで急ぎタクシーに乗った。ふー危なかった。金銭的な実害は¥1もなかったが、今になって興奮が襲ってきた。 <回想ここまで> こんな馬鹿は私しか居ないと思うけれど、ガイドブック等に簡単な手口の概略等が載っている所を見ると、未だ被害者はいるみたい。皆さんも充分気を付けて下さいね。 それと、今回の3人組は、ゲームの詰めの甘さと言い、話の持っていき方と言い、かなり穴があった。みんながこんなに簡単に逃げれるとは私も思わない。私は運が単に良かったとしか言えない。 *教訓1:パンピーが、いくら暇でも初対面の人間に理由も無く、お茶を飲もうとか家に誘うわけが無い。 *教訓2:英語や日本語をパンピーは普通話せない。話せるのは訳がある。 私は女の顔をまじまじと観察しながら、すぐ至近を通過してBTSへの改札へと向かった。女は私に気付かなかった。私と彼女、どちらに幸いなのか、彼女の傍に他の日本人は居なかった。 私の中の旧い記憶が、その時フト蘇った。 ”マルボロ・メンソール”あの日の午後と、同じ香りがした。 つづく..... |
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第4章 レディボーイとの素敵な夜~彼、或いは彼女の幻想~ |
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4/5 旅行第3日 今日の我輩は冴えていた。 昨日のはまりの原因が、他の技術者の設定ミスだった事を発見。その設定を修正すると共に、その後も次々と設定ミスを割り出し、修正を終える。昨日のはまりが嘘のように消え去り、これで、今回の仕事の8割方は終わったような物である。 それでも、今後もこんな凡ミスを繰り替えされては堪らないので、数種類の典型的設定指示書を書き直し、留意事項・原因切り分けの仕方・初期トラブルの対処法を中心とした、FAQ的なレポートを作成した。 それを関係者全員に配って、本来の作業を再開。今度はお蔭ですんなりと繋がっていく。ネットワークの正常稼動を示すグリーンのランプがその触手を延ばしながら、次々と灯っていく様は見ていて気持ちが良い。 これで、我輩が居なくなった後も、暫くは作業効率が83%はアップする筈だ(我輩比) *暫くは、と言ったのには訳がある。こちらの人間は、言われた事をそのまま実行するのは問題が無いが、状況が違って来た時に、以前の類似作業から類推・試行を繰り返して、正解に辿り着くという類の作業が苦手らしいのだ。 まぁ、いい。その時は良い口実にして、我輩がバンコクに来るとしよう。 ありがたく思え、平民ども(笑) 今日は早く帰れそうだ。その後、終業間際になって、今回のクライアントのお偉いさんが来て、良い店があるので、是非ご招待したいと言うような事を言う。 冗談では無い。私もかなりのオヤジだし、外道まっしぐらの人非人ではあるが、お客さんの金で飲んだり・女を抱かせて貰うほど、おちぶれちゃあ居ない。「人を見て言いな、オッサン!」と、心の中では思ったが、良い子の我輩は、口に出しては「いやー、こいつ(例のN君)の奥さんに招待されちゃってて、折角誘っていただいたのに、申し訳ありません」と丁重にお断りした。また、大嘘をコキまくってしまった。ご免ね、お釈迦様。 大体において、団体行動も対等でない関係での付き合いも苦手なのだ。そういう訳で、私とN君以外の、つまりは、実は行きたそうにしていた他の2人、及び接待と言う名で、公金を使って女を抱けるんではと、期待していたかも知れないお偉いさん、ごめんね。ゆるされて。 N君を誘って退社し、タクシーに乗り込む。そこで、前々から考えていた計画をおもむろに切り出す私。 私「あのさ、一度レディ・ボーイというのと、Hしてみたいんだけど」一瞬にして凍り付くN君。 N「へ?レディボーイといいますと?」 私「へじゃないよ、レディボーイはレディボーイ。日本で言えば、ミスターレディ。ニューハーフ」 N「いったいなんでまた」 私「味見だよ、味見!ア・ジ・ミ!わかる? 喰って見なきゃ、美味いか、不味いか判らんだろ?そういうことだよ」 N「ナベさんって、そういう気があったんですか?」 私「うーん、無いとは断言できないなぁ。もっとも、新宿2丁目のおねいさん達みても、心はそそられんけどね。あくまで、綺麗な女の子してる、レディボーイね。んーでも、心と顔とスタイルが女の子してれば、サオの有無は拘らん気がするなぁ、自分で思うに」 N「はぁ」引き攣った笑いを浮かべて、今ひとつ、納得し切れていないN君と共にパッポン(ゴーゴーバー他、夜の商売が集まる、有名歓楽街)に向かう。 私「まぁ、妻子持ちのNに、喰えとは言わないからさ」と言うと、ようやく安心したみたい。おもしろい奴。こいつとは、大学の研究室の先輩・後輩として会って以来の仲。最早相手の女の好みや、苦手な食い物の事まで知り尽くした腐れ縁だが、いい奴である。 そいじゃ、今日の昼飯不味かったし、飲みに入る前に軽く飯でも喰っていくか。と言う事で、ラマ4世通りから、分岐するスリウォン通り曲がって直ぐの所のジム・トンプソンの前で車を止めて貰う。 このジム・トンプソンという店の名前、本来は大金持ちだった同名の人名なのだが、現在のバンコクでは、タイシルク製品の既製・オーダー、及び関連クラフト製品を売る高級店として有名である。規模はまちまちであるが、バンコク市内を中心に数多くの店を展開している。但し、お値段はちょいとお高め。ただ、物のクオリティ、店員の教育の質などはさすがの物があるので、ここで基準になる値段を見ておいて、他の店を見ると言うのも良いと思う。 さて、私達が用があるのは、2F奥にあるカフェ。ここはN君の奥方が最初に見つけて来て、私も最初にバンコクに来た時に連れて行って貰った。それ以来のお気に入り。 メニューは、一通りの飲み物と、欧風軽食類、サラダ、デザートが中心。タイ料理も、アレンジされた、この店オリジナルの味にパーソナライズされていて、本来のタイ風味は薄れているものの、日本人には食べ易い筈。更に、冷房の効いた店内、木肌を生かした落ち着きのあるインテリア、完全分煙化(ガラスで仕切られ、空調まで別)で、気を遣う必要無しと、タイの雑踏と暑さに疲れた方、たまには優しい味を求めている方等に、超お奨めです。値段も、例えば近くのサリカフェという店等、パッポン価格の店と比べても取り立てて遜色無しのリーズナブル価格です。 ちなみに、ここのお姉ちゃん達は、清楚な美人系が多いですが、間違ってもマネーパワーによるナンパには、決して靡きませんので、狙うなら日本でやるのと同様に手順を踏んでね。(苦笑) 腹も膨れて、デザートのダッチチョコレートアイスを満喫している、私の目の前で落ち込むN君。「もし、なんなら、有馬温泉(ここから近くにある、タイ古式マッサージ店、日本人客が多い事で有名)あたりで、暇つぶしてくれててもいいよ、2時間ちょっとで戻って来るから」と言うが「いえ、行きます」とN。偉い! さーて。出陣。キングキャッスル3(ゴーゴーバー。ダンサーにレディボーイ含有率が多い事で有名)に入り、適当に陣取る。ウェイトレスの女の子を捕まえて「我輩はレディボーイ。彼にはノーマルの女の子ね。但し、どっちも若くて可愛い子お願いね。」とチップを渡して依頼。もちろん「本当に可愛かったら、これと同じチップをまた上げるよ」と、付け加えた。 ダンスを見ながら、結構時間が経って、喉が乾いていたせいか、短時間に二人でビールを2杯ずつ空けてしまった頃、お目当ての娘達が来た。「おお!可愛い」二人の共通意見。この時、自己紹介をしたのだが、悪いけれど名前は仮名にして欲しい、仮名にしたからと言って、彼女が客を取らなくなる訳では無いのだけれど、その理由は後半の我輩の文章を読んで察して欲しい。ここでは、仮にぺーちゃんとしておく。 ぺーちゃんは、さすがによくよく見ると判るけれど、充分可愛い。(普通レディボーイの場合、元が男性だから当たり前とも言えるけれど、どうしても男顔で美人系になってしまう傾向がある。)その点ぺーちゃんは、化粧が上手いのもあるけれど、あどけなさを残した可愛い系。大きな目と、小さめの口元が、有利なポイントかな。 ぺーちゃんと楽しくお話。日本人でレディボーイと判っていて、わざわざ指名してくれるお客さんは、洒落の女性陣、冷やかしカップル等を除いては、ぺーちゃんは初めてだそうだ。ぺーちゃんは遠慮深く「ドリンク取ってもいい?」って聞いてくる。「良いけど。これからペイバー(店外連れ出し)したいな。それで、良いサービスしてくれたら、キチンとチップ弾むから、あんまりドリンク飲まない方が良いよ。折角、可愛いのに、太っちゃたら残念だよ」と言うと、「優しい。嬉しい!」と言って、抱きしめて来て、恥かしげにキスしてくる。むーっちゃ!可愛いやんけ!! N達の方はと見ると、Nも満更では無い様子。「どうする?我輩はショートで戻って来るつもりだけど」と言うと、「付き合います」と笑うN。さっきのウェイトレスにチェックして貰うついでに、約束のチップを渡す(こういう約束は、確実に守った方が良い。それが次回に繋がると思う) 「じゃ、着替えて来るね」という二人を待ちつつ、待ち合わせはシーロム側のカフェと言う事で、一時解散。ペーちゃんを待ち、近くのホテルへ。別れ際「そっちもなかなか可愛いけど、やっぱりこっちの方が上だな、ランクが違う」と茶化すと、「いや、確かにそれは認めますけど....いいんです、僕はこれで....」と複雑げなNだった。 部屋に入って、お風呂タイム。ぺーちゃんはメチャメチャ恥ずかしがり屋。いつも思うけど、こういう商売の子でも、プライベートはとてもシャイな羞恥心ある娘が多いね。店では、あんなにセックス大好きです、みたいな痴態を見せているのに。 ちょっと強引にお願いして、無理矢理一緒にお風呂に入る。洗ってくれようとするので、暫く任せてから、石鹸を取り上げて、ぺーちゃんの胸・尻・脚と、揉みし抱くようにしながら、全身を嘗め回すように洗う。ぺーちゃんは「くすぐったい。くすぐったーいよー。やめてー」と、キャッキャッと嬌声を上げて、結構嬉しそう。前をすぐに隠したがっていたけれど、ペーちゃんは結局サオ無しでした。 シャワーで洗い流した後、髪と全身を拭いて上げていると、最初はキョトンとしていたが「フー」と溜息を付いて、頭を我輩の肩に預けてくる。うう、やばい、オジサンそろそろ辛抱タマラン。 お姫様抱っこしてあげて(この時もびっくりしていたけれど、嬉しそうに腕を廻して来る)ぺーちゃん、本当に君は女の子だね。女の子より、女の子らしいよ。と、思ってしまう自分が、ここにいる。(やばい、はまりそうだ) タバコを点けようとする我輩の仕草をじーっと見ながら、点け終わってから、「あ。そうだった。ごめんね」とばかりに、ライター片手に笑う仕草等、何を見ても可愛く思えてしまい、まずいまずいと思いつつ、彼女の顔を見つめてしまう。そんな時、彼女は恥かしそうに、そう丁度、見つめられた愛犬がそうするように、ふと顔を背けてしまう。 ベッドに入れば、積極的。はじめは、我輩が集中的に責めていたのだが、69に自分から移行。(ここで、コンドームを着ける様に頼む)我輩の息子をディープスロートしながら、様々に奉仕してくれる。 「うう、気持ち良過ぎ!」 ぺーちゃんの顔を見ると「いいのよ、いいのよ」と頷く。そのまま彼女の口の中で、暴発・撃沈。正直、暫く動けなかった。腰の砕けそうな快感だった。 我輩、もうこの時点で、満足していた。ショートの性質上、これで終りでも仕方無いなとも。それでも、健気なぺーちゃん、自分から積極的に導いてくれる。再度の奉仕に、再びあっけなく起立する我が息子(苦笑)まるで「わーいわーい、ママだー」と言っている様。(いってねーよ(笑))結局、体位を5回も変えさせて貰って、彼女の身体を全身たっぷり味わい尽くさせて貰った。 ふー、おじさん、もう打ち止め! なんか、息子の白い涙が、一段と濃い気がするもん。(苦笑) この後、ぐったりした私を嫌がりもせず、横に寝てくれたぺーちゃんの話を聞いた。 彼女のレディボーイになった経緯、今の気持ち、苦労、世間話等、いろいろ。とても好きになった。彼女の話なら信じられる。そんな素直な気持ちだった。このままお持ち帰りしたかったが、N君が待っているし、彼は妻帯者だ。 名残惜しく彼女と再会を約し、彼女の携帯の番号を貰い、私のホテルカードとルームナンバーを渡して、別れた。最後に、ほっぺにキスをしてくれた。(その後、我輩は再びぺーちゃんと再会を果たす事になる。でも、それはまだ先の事。) カフェにはNが先に待っていた。「どうでした」とN。「うん」と我輩。勘の良い彼は、それで大体は察したのだろう。 「良かったみたいですね。今夜はナベさんの奢りで良いですか。」 「うん」 「但し、お姉ちゃんのいない、静かな店な」 「判ってます」 「じゃ、いこか」 「はい」 つづく..... |
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第5章 今日は、ちょっと気が抜けたー |
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4/6 旅行第4日 ふへー。昨日はN君と酒を大人しく飲んで、ホテルに帰ってすぐ寝た。んだども、今日は朝から身体が怠い。といっても、倦怠感というのとはちょっと違う。懐かしい話だが、4時間目に水泳の授業が有って、昼食を食べた後の5時間目って感じかな。 恐るべし、レディボーイ。いや、ペーちゃん。 まぁ、兎に角仕事は終わらせねば。今日は土曜日なので、人が少なくて作業が捗る。というのもネットワークとか、オンライン業務ってのは、人が作業やアクセスしていると、気を遣わなきゃいけないからね。 これで、大体今回の仕事は終り。明日はクライアント側立会いの上で、最終試験がパスすれば、検収・終了。まぁ、今日の実地事前試験でも何の懸念も起こらなかったし、大丈夫でしょう。まぁ、基本的に心配性なので、N君を付き合わせて、午後7時頃まで、チェックと試験をして退社。今日は、真っ直ぐN君を帰してあげた。(笑) 明日は、午前中が立会い試験で、それが無事終了すれば、我輩の仕事は終り。やったー。これで、遊びまくれるぞー。そう思うとかなり嬉しい。 ぺーちゃんともまた会えるかな?いや、是非会いたいものだ。 さーて、今日はどうしよう。んーーーーーーーー。と悩んだが、今日は息子さん元気が無い。おーい、昨日のぺーちゃんに魂まで抜かれたかー?(苦笑)まぁ、こういう日があっても良いでしょう。と言う訳で、仕事の目処も着いたし、ちょっと奢ってオリエンタル(誰でも知ってる、バンコクを代表する超高級ホテル。または、バンコク水商売系お姉ちゃん達の敵。(笑)なぜなら、お姉ちゃん持込み絶対禁止だから。というか、タイ人には厳しいホテル。更に言うと、白人えこ贔屓ホテル。欧米人や日本人と結婚したタイ人女性が時々エントランス等で揉めている。)の、バンブー・バーにでも行きますか。 ここは、バンコク唯一にして最高の、正統派ジャズ・バーと言っても良い。静かに流れるジャズ。限度を知った客達の囁き・ざわめき。躾のいいギャルソン。ゆったりしたソファー。うーん、ラグジュアリー(笑)余所の女に厳しい奥様・恋人等を同伴される方にも、ぴったり(苦笑)但し、服装と言動に注意しないと、客とホテル両方から白い目で見られますけど。カクテル1杯260バーツ前後。これにサービス料とVAT(付加価値税)なので、予算は推してしるべし。 うーん、本当にゆっくりしちゃったね。昨日今日で、完全に日本モードからタイモードへの変身完了って感じ。アーマークラス(武装防御度)は下がったね(苦笑) というわけで、その後、ホテルに帰って寝ただけなので、書くことも少ないし、今日は我輩なりのMP(マッサージ・パーラー、以下MPと略)人間模様でも書きますか。(我輩なんぞが、偉そうに外道諸先輩に言えた義理では無いんですけれど、MP初心者の方向けって事で) 以下、あくまで余り見てくれの良くない我輩の私見ですので、身体全体から魅力オーラの溢れている方は無視してね(笑) まずね、タクシーとかで行く場合。あなたが通りの名前やソイの名前(番号)を知っているなら、流しのタクシーを捕まえましょう。(前述G-DIARYや、ここ外道の細道等を参考にすれば、かなりの確立で判ります。)それでも、住所も判らないMPにどうしても行きたい場合。高級ホテルや有名観光地にたむろしているタクシーを頼ると言う方法があります。彼らは英語や片言の日本語をしゃべる、ボヤッキーやトンズラー(笑)です。間違っても、彼らの親切心を期待するのは止しましょう。 それは敬虔なプロテスタント教徒が、ブゥドゥ教の司祭に喜捨するのと同じ位か、それ以上に無益な事です。少なくとも私は、目的地に連れ行くいう目的以外に彼等を信用する位なら、猿に道を聞いた方がましだと思っています。(貴方がソロモンの指輪でも持っていない限り、返答は無いか、有っても意味不明でしょうが、少なくとも騙される事はありませんからね。) それでも彼らには、英語や日本語が(少しなら)喋れるという利点があり。かつ、流しのメータタクシーはロード+ソイの言い方に慣れているというか、それっきゃ知らないので(彼らに、日本人的なタクシー利用感覚で、各ランドマークの名前、ビル名等を言って通じるのは、超有名ホテルと、超有名観光地、伊勢丹位だと思った方が良いです。)それを言えない場合、非常に苦労するのですが、ボヤッキー達は違います。彼らは日本人の脂性スケベオヤジや、イケイケ馬鹿OLの行きそうな場所は、大抵頭にインプットされていますので、それが彼らの唯一の使い道です。 彼らはきっと言うでしょう。「400バーツ!」ここは、ひとつ文句でも言ってやりましょう、いえ日本語で結構です。ていうか、相手に自分が不愉快だという事を意識させるには、往々にして自分の母国語の方が絶対に有利です。「こら、ふざけんなよ!んな訳ねーだろ!100バーツに決まってるんだよ。厭ならメータ使え、メータ。」100バーツと、メータさえ強調して言えれば大丈夫。結局はあなたが折れる事になるでしょうが、さっきよりは安く乗れる可能性が高いと思います。この辺、相手が気弱そうかとか、相手の見極めが肝心です。危険を感じるなら、思い切って降り、少々歩いても別のタクシーを捜すのも勇気です。 車が走り出しても安心しては行けません。相手は「どくろべい様」や「どろんじょ様」から「ダイナモンド」を、手段を選ばず盗んで来いと命令されている、ボヤッキーやトンズラーなのです。「今週のビックリドッキリメカ」も「ドタバッタン」も持ってない貴方は自分の感を研ぎ澄ませて下さい。(判らん、若い方、またご年輩の方、ごめんなさい。私が小学生の頃はやったネタです。) さぁ、目的地に着きました。少なくとも、トンズラーはそう言っています。しかし、本当にそうでしょうか。まずは、看板を見ましょう。ここ「外道の細道」にも外観写真のあるお店もあります。またアルファベットの表示がある可能性も高いので、落ち着いて周囲を見て下さい。それも見当たらないなら、トンズラーの目をしっかり見て、「ここはアタミじゃないか!」と「アタミ」を強調して言って見ましょう、相手の表情に注目していて下さい。相手の顔に動揺が走るようなら、そこは「アタミ」か少なくとも貴方の行きたいMPでは無い可能性が大です。(これは、流しのメータTAXIでも同じ) 状況により、諦めて入る(但し、トンズラーへのキックバック等の上乗せ分、あなたへの請求金額は下手をすると3倍です。)、怒ってタクシーを降り、流しのタクシーでホテルに帰る(あ、そうそう、さっき言い忘れましたが、ホテルのカード(FOR TAXI等と書かれた名刺状の物)は、必ず貰ってホテルを出て下さい。)「ここはXXXじゃない、XXXに行ってくれ」と言って、再度運転させる等を選んで下さい。くれぐれも無理はしないように。 さて、店の中に入ります。店によって、若干の違いはありますが、大抵は大きなガラス面を持った、女の子が入っている部分と、レストラン、単にソファー等のテーブルセットが置いてある部分に分かれます。あれ?あなたの入った所には、ガラス(金魚鉢と言われる女の子の顔見せ場)が無いですか?うーん、貴方の入った所は、カラオケルームとか、ラウンジと呼ばれる所かも。(貴方の行った店が、シャンゼリゼならそれで結構、この店はそういう店です。(笑)そこら辺で、泳いでる金魚ちゃん達が姫です。)コンプレックスというタイプの大型店には、こういった別のフロアがある場合があります。 さて、お腹が空いているなら食事をするも良し、ソファーでビールやソフトドリンクを飲むも良し、中の様子を落ち着いて眺められる様になるまで、寛いでください。あ、食事は街で食べるのよりは若干高いですが、日本のお姉ちゃん系の店で食べるのをイメージしなくて大丈夫、結構リーズナブルかつ、まぁまぁの食事が楽しめます。それに比べると、ビールは他の飲み物と比べても割高なオーダーになります。(それでも、上限150バーツ程度でしょうか) あなたが暇そうにしていると、その内誰かが寄ってきます。大丈夫、貴方を騙そうと言う訳では(多分)ありません。但し、料金はこのページや、G-DIARY等で概算を確認して行きましょう。この人達は、主に貴方に女の子の斡旋をする人達です。まだ、ゆっくり見ていたければ、言葉が判らない振りをする等で、適当にあしらっても大丈夫(但し、あんまり邪険にはしない方が良いでしょう) あなたが、この子しかいないと言う姫が見つかったら問題はありません、他人にさらわれる前に速攻でゲット、さっきの人を呼び番号を伝えます(番号が判らなければ、服の色、特徴、何列目の何番目等で伝えてもOK)。 問題は、これと言う姫が居ない場合、あなたの行った時間が早いなら(午後4時前とか)その内、姫が出勤してくる可能性もあります。遅い時間なら、お仕事を終わった姫が、次に出てくるのを待つしかありません。但し、今お仕事に入っていたという事は、人気のある姫である可能性が、より高いと言う事を意味します。そういう姫を見つけたなら、もしそれが、ガラスの外であっても(あ、元々ガラスの外に座っている姫達は、別に怠けている訳ではありません。スターとかサイドとか呼ばれる、ランクの高い姫達です。当然価格は若干お高くなりますが、もちろん指名出来ます。)速攻で指名しなければなりません。そうしないと、貴方の恋人になる筈だった赤頭巾ちゃんは、哀れ狼さんに食べられてしまうのです(笑) 赤頭巾ちゃんは通常再生能力を持っているので、いつかはまた出てきますが(笑)2時間以上しないとその能力を発揮出来ないのです。あと、狼さんが「ダブル」等とふざけた事を抜かしていた場合、その胃液の余りの強さに、赤頭巾ちゃんは4時間しないと元の身体に戻れません(苦笑) それでも、気に入った姫がいませんか?困りましたねぇ。あなたは相当の面食いでいらっしゃる。でも、待って下さい。サービスや性格で選ぶのは如何ですか?時に、びっくりする様な気立ての良い娘に会えるかもしれませんよ?OKですって?それでは、さっきのフロアをうろうろしている人を捕まえて下さい。そして、何でも良いので「あなたのお奨めは誰か?」と聞きます。可能なら、オッパイ星人とか、若い程良いとか希望を伝えましょう。2・3人紹介して貰って、その中にストライクゾーンがいれば、おめでとうございます。また、お店や状況、あなたの希望内容により、別のフロアに連れて行かれる場合があります。いえいえ大丈夫、あなたを取って食おうと言うのではありません。そこは「子供部屋」と称される、秘密の小部屋であったり(もしかすると、タイヤ日本の法律に触れる年齢の娘かも知れませんが、現行犯でも無い限り、あなたが訴追される可能性は有りえません。あなたは善意の第3者なのです(笑))、「妖精倶楽部」と呼ばれるモデルクラス(店の選別によって、高ランクの姫と識別された姫達)のフロアだったりします。おや、お好みの姫が居たようですね。おめでとうございます。後は価格を聞いて、お財布と相談して下さい。 これは全くの私見で独断に満ちているかも知れません。それを承知の上で、参考にして下さい。もし、あなたが少しでも良い扱いを受けようとするなら、また、もてようと言うのなら、ホテルのチェックインでもそうですが、最初位は、サンダル履き、スニーカー(レア物のエア・ジョーダン、ハワイ購入時価格$300とかでも不許可です(笑))、ノースリーブ、Tシャツ、よれよれのズボン、ジーンズとかは止めましょう。間違っても、私がGETに失敗した空港でタバコ2カートン買うと、もれなく貰える時計をして行くのも駄目です。出来れば、糊の利いたドレスシャツやホワイトシャツ、薄手のジャケットとパンツや、スーツ等、それと革靴が良いでしょう。相手が、まず信用するのはお金しか有りません、そして、お金が有るかどうかを判断するのは、最初は服装しか判断基準が無いからです。あなたは暑いと言うかも知れません。しかし、最初位はTAXI等で汗をかかずに到着する程度の余裕を見せて下さい。 お部屋でする事は、大体日本の”泡の国”と同じです。姫によって、身体を拭いてくれなかったり、特定のサービスを嫌がったりする場合がありますが、そこら辺は無理強いせず、適当にチップに反映させるに留める方がスマートです。これは貴方の為でもあります。 説明しましょう。貴方が、特別に良い客であったり(この場合、姫が囲い込みの為に携帯番号を教えてくれたりして、他の姫には話さない場合もあるが)、特別に厭な客であった場合、それはまず確実に、あなたの姫の口から他の姫へと伝わります。「あの客ったらさぁ、無理やり口の中で出させろとか言うのよ」とか「すごい変態。もう、尻の穴に入れさせろって煩いし、自分は黙ってるくせに、こっちが黙ると不機嫌になるしさ」とかです。更に、チップを上げなかったりすれば、まず確実に尾鰭が付いて、貴方の悪評が広まる事でしょう。これは、まずいです。どれ位不味いかと言うと、あなたが株の投資家だとして、”魔のブラックマンデー”と同じ位不味い事態です。(笑)あなたという株は、姫達にとって、”買い材料見つからず、不安材料多”、マーケットは売り一色、買い注文無しのストップ安の展開です。(苦笑) 例の金魚鉢は、マジックミラーではありません。あなたから見えるという事は、姫達からも見えると言う事をお忘れなく。あなたが、次回来店時に、入って行った途端、隠れたり、ひそひそ話をし始めたり、目を合わせようとしなかったりする場合、身に覚えがありませんか?と言う事になりかねません。姫達には、通常は拒否権がありませんが、そんな状態で、あの姫はサービス悪かったからと、例えば隣の姫にしたとして、サービスが期待出来ると思いますか? しかも、同系列店(に限りませんが)では、姫の移動と言うのは結構ある事ですので、その店に2度と行かなくても安心できません。 最後に、する事をしたらスマートに店を出ましょう。姫にチップを上げる(上げないと言うのは、余程の事が無い限り賛成出来ませんが、増減するのは構わないでしょう。但し姫の中には借金の年季が明けるまでは、チップだけが収入(これで全ての生活をしなければならない)という姫も居ますので、そこら辺は考えてあげて下さい。)のも忘れてはなりませんが、多分お部屋の片隅やベッドの脇等に、浴用セットの籠の様な物が置いてあると思います。そこに、20バーツ程度入れて上げると(これは部屋掃除のおばちゃん達の収入)、大変スマートだと思います。 もし、お店が気に入ったら、今度はメータタクシーに乗って来れるように、ホテルカードと同じような、タクシー用のカード、それにさっき貴方の姫を紹介してくれた人にも、もし姫が良かったなら、チップを上げるのも、貴方の株を上げる事に繋がります。 偉そうに感じた方が居たならごめんなさい。何かの参考にでもなれば幸いです。 |
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第6章 古女房もたまには良いもんだ |
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4/7 旅行第5日 終わった、終わった。無事、クライアントの検収が終り、これで我輩の仕事も終了。検収後の書類仕事は、N君他がやってくれるので、これで完全に解放された。 これで昼間も解放されたので、フリーハンドで一日が使える。うーーーん、いい気分。 尤も。4/9迄は、会社から指定されている拘束日だから、バンコク市内に居なくてはならないという制限はあるが....。まぁ、それ位は仕方ないやね、あの手この手を使った小汚い根回し作戦で、休暇中の分まで、海外出張旅費とホテル代を、会社に出させてるんだから。(苦笑) と言う訳で、午後3時には解放されたしまった。日曜日の午後3時って中途半端な時間だよね。街は混んでるし、これから健全方面のテンションを上げるには遅すぎるし....。日本だったら、絶対に家から出ないな、この時間迄家でゴロゴロしていたら。 ホテル迄帰った所で、部屋には上がらず、クラブフロアのラウンジでコーヒーを飲みながら、これからの休暇の予定をつらつらと考えていた。 兎に角、面倒くさい事から片付けてしまわないと、落ち着かない性分が、我輩にはある。お蔭で、小学生の頃も夏休みの宿題は7月中には終わっていた。もちろん絵日記や、植物の育成・観察日記等は、バリバリの捏造モードである。 この頃から、大人という人種の、ある意味、見てくれ・書面の整合性さえ整っていれば、そして意外と重要なのが、綺麗な字で丁寧に書いてあると、そして嘘を付くなら、平然かつ堂々と立派な理屈・理由を付ける等を実行すれば、チェック機能は、実は甘く働くという核心を見抜いていた厭なガキだった(苦笑)。 ごまかそうと言う主旨から、曖昧な理由付けをしたり、不明確だったり、適当に書くと、相手は良く見ようとして、或いは正確な所を把握しようとして、結局の所つまらない場所までチェックされるという現実は、どの公的部門や会社等でもある事であり、それは入国書類とか遅刻の言い訳レベルでも、そうなのでは無かろうか。 話が教条的になってしまった。とにかく、面倒な事から早く片付けようと、まず頭に浮かんだのは、旅行社へ行く事だった。バンコク発券の航空券を買うために。しかしながら、今日が日曜日である事を思い出し断念。結局、今日はMPの日と勝手に決めて、妻子持ちのN君を誘ったものの、案の定断られ、それでも強引に明日の午後の約束を取り付けて、今日は一人で行く事となった。 こういう風に不自然にと言うか、中途半端な状態でどこかに出かける場合、我輩は労力が少なく、かつ安い予算で行ける所を選ぶ事にしている。尤もそれは、外れを引いた時に、がっかり度が少なくて済むと言う、我輩のセコイ打算に由来している事は、紛れも無い事実なのだが....。そんなこんなで、今日は”ビワ”を選択する事にした。 MP”ビワ”に付いては、外道の細道に専用トピックスがあるので、詳しい説明は避けるが、予算が2時間で1000Bと1300Bと言う事で、まぁ格安MPの部類に属すると言って良いだろう。 建物は古く、外観・内装共に、貧乏臭さは隠せない所だ。部屋もバンコクの中級以上のMPから較べられてしまうと狭くて、所々壁が剥げていたり、ベッドもせこかったりと、バンコクMPの豪華さに慣れてしまっていると、若干やる気の失せるのは仕方ない所かも知れない。(あ、一応断っておくと、日本の駅前ソープや、韓国のトキバスなんかよりは、ずっと広いですよ。それでも) ただ、この店の良い所は、タクシーで行こうが徒歩で行こうが、また、現地人だろうが日本人だろうが、一律の明朗料金を提示してくる所と言って良いだろう。但し、間違っても若い娘(ロリータと言うレベルでは無い。文字通りに取って欲しい(笑))好みの方は行ってはいけません。行くだけ無駄です。(苦笑) 逆に世話女房タイプをお好みの方、たまには日本的ソープランドの姫を懐かしみたい方等にはお奨めです。 それでは、当日の我輩のレポートでもちょっと.... まずは、ホテルの部屋に帰って、汚れても構わない洗濯するつもりだったパンツ等に着替え、歩いてプラトゥーナム船着場(*注釈)へ、ここからバンカピ方面行きの運河ボートへ乗る。 *プラトゥーナム船着場:センセーブ運河(ほぼペップリー>ニューペップリー>ラムカムヘン通り沿いに運航される運河)ボート乗り場。必ずここで始発着となるので、乗り降りに不安のある方は、まずここから乗ってみては如何?但し、運河の水はほぼどぶ川なので、染みになって困るような服は着ていかない方が良い(詳細は次章で説明予定)場所は伊勢丹の前のラチャダムリ通りをペップリ通りに向かって前進、右側の歩道を通っていれば、運河があり、船着場があるのですぐに判ります。 さすがにこの時間帯混んでいるが、すぐに船が来て乗船。日曜のこの時間帯、道路は動かない事が多く、すいすい移動出来るのは嬉しい。安いしね。 クローン・タン船着場(ここは、”ビワ”に行くのに本当に便利。)で降りて、とぼとぼ歩く。すぐに、”ビワ”に到着。ここは、いつ着ても本当に変わらんなぁ(苦笑)金魚鉢の中は1000Bが8人~10人を行ったり来たり、1300Bは3人のまま動かず。30分位ビールを飲みながら寛いだ所で、コンシア(まぁ、言うなれば女衒です。)を呼んでリコメンドを求める。「72番」と言うので、「あれ娘か?」と言いながら、被って居るレイの色で確認。さすがに薹が立っているが、なかなかの好みの顔立ちなのでOKした。ちなみに1000Bの姫。 横で「あぁ、やっぱりねぇ。」「あーあ、早くしねぇから、取られちゃった。」の声。 フト声のした方を金を払いながら見ると、日本人のオヤジ3名のグループ。前を通って部屋に姫と行くときも、姫の身体を嘗めるように見ていた。 あのですね、こういう行為、見っとも無いですよ。多人数で来て、仲間同士遠慮があるのかどうか知らないけれど、うじうじと決められず(それとも自分の好みを、仲間に知られるのが嫌なのか。その程度の付き合いなら、下ネタ系のお店になんか、一緒に来なければいいのにね、と思うな)、仲間や他の客の指名の姫に付いて、大声で論評する。我輩の場合、論評されていても、別にこっちは何とも思わないけれどね、あまり見ていて気持ちの良いものでも無いのも確か。 ダブルで4時間にしたのでゆっくり出来るなぁと思って、部屋に入りタバコを吸っていたのだが、この姫、さっさとお湯を入れ始める。それも、じゃばじゃばと気持ちが良いほど。見る見るうちにお湯が溜まっていき、さっさと自分の服を脱いで、髪をアップに纏めると「さぁ。あなたも脱いで。」と催促しながら、着替えを手伝ってくれた。 うーん。”ビワ”のお姫さん達の良い所は、こういう所だよね。風呂の中でも、手際よく、かと言って決して乱暴にではなく、ボディ、手足、顔、爪と洗ってくれ、「髪は洗う?」「髭は剃る?」と聞いてくれる。「うん、頼むよ」と言うと、ニッコリしながら済ませてくれた。「ホテルに帰って、風呂入らずに済むよ。」と礼を言うと「じゃ、終わったあと、もう一度簡単に洗おうね。」と、気持ちが良い返答。うんうん、良しよし。 ベッドでの事はまぁ、普通。あ、いや、姫自身はサービス精神旺盛なのだが、「今日はゆっくりしに来ただけだから、1回でいいよ」と言うと、本当に申し訳無さそうにしていた。最後まで、「もう1回しない?」って聞いてくれたしね。心映えは本当に良い娘でしたよ。多分こっちから要求すれば、3回でもOKだったんじゃないかな。 ベッドサイドで、世間話している間も.... 「ねぇ、もう1回しないの?」 「うん」 「じゃ爪切りしてあげるね」 「うん」 爪切り(甘皮の手入れ、ヤスリ迄かけてくれる)が終わると.... 「ね、まだ出来ない?」 「いや、だから1回でいいんだって」 「耳掃除しようか?」 「うん」 耳掃除が終り(不覚にも、うとうとしてしまった)我輩が起きると...。ニッコリと微笑みながら.... 「疲れてるみたいね」 「うん」 「じゃぁ、もう1回無理かな?」<------(苦笑) 「もしもーし。人の話聞いてるかい?気にしてくれてるなら、大丈夫。君の事が気に入らない訳でもないから、気にしないでいいよ」 「そう?じゃぁ、マッサージするから、横になって」 と、かいがいしく、爪切り、耳掃除、結構本格的なタイマッサージと世話を焼いてくれる。その他にも冷房の温度をこまめに調節してくれたり、グラスの雫を拭いて、氷を替えてくれたりと、4時間の間、自分が横になったり暇にしている時間は殆ど無かった。始終、何らかの用事を見付けては、身体を動かしている。うーん、昔の日本のお母さんみたい。(笑) 最後にお風呂で綺麗に洗って貰って終了。いやー、”ビワ”の姫の良さを堪能しました。最後にそれなりのチップを渡して、さようなら。「また、来てね」と姫。うん、君だったらまた来る価値はあるね。 ここはハッキリしておきましょう。サービスが下手でも、若くて、素人臭さがある方が燃えるという方や、ちょっと生意気位の若い姫が良いと言う方には、間違っても薦めませんので。そういう嗜好の方、また若い姫が良いと言う気分の日は、別のMPに行きましょう。 その分、ちょっと歳が行ってても、サービスや心意気の良い姫の方が良いなという方。お奨めです。彼女達は苦労人が多く、最早自分達が容姿や若さで売れる商品で無い事は判っていますから、仕事に手抜きの無い、プロ根性の据わった姫が多いです。まぁ、気分に応じてMPを変えるのも、面白いと思いますよ。 もう汗をかきたくないので、タクシーを店の前で捕まえてホテルに戻り、ホテルのバーで軽くつまんで部屋に戻った。 明日からの幸運を暗示するような、良い姫だった(と、勝手に解釈して(笑))軽くシャワーを浴びた。こう、盛り上がりのある気持ち良さでは無かったけれど、清潔で気の利く、小じんまりした日本旅館に泊った様な、気持ち良さだったね。と、幸せな気持ちになって就寝。 つづく.... |
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第7章 悪代官の優雅な(実はセコイ)一日 |
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4/8 旅行第6日 今日から、本格的な休暇。嬉しすぎて、7時には目が覚めてしまった。レベルは小学生であるなぁ。 N君も、今日・明日は今回の休日出勤分の代休として、休みである。まぁ、明日は奥さんの元へ返して上げるとして、今日の午後は付き合って貰う約束をしている。(もちろん、N君本人だって嫌いでは無いからだが...) 約束は12時ぴったりなので、ラウンジで軽い朝食を取り、旅行社が開くのを待って、航空券の予約をしに行った。BTSに乗り、サナーム・ギラー・ヘン・チャート駅(英語名:ナショナル・スタディアム駅)へ、1番の出口を降りた所にあるコンビニで国際電話用のB500カードを3枚購入(ここ以外では余りB500のカードを見かけない。B300の方が主流なのだろうか。)しっかりと領収書を貰う(セコイ(苦笑))しかし、そろそろ携帯電話でも検討して見ようかなとも思う。auの国際ローミング携帯は、バンコクではまだ使える見通しが立たないのかなぁ....。 蛇足ながら、この出口から出ると、”ジムトンプソンの家”(博物館とショップ、カフェを併設)に歩いて直ぐに行ける。更に、運河の突き当りを右方向へ3~400Mばかり歩けば、センセーブ運河ボートの船着場もある。 1番出口からすぐ目の前に、1Fにモータ・ショールームのあるビル(サイアムモータースタワービル)があり、ここの13Fに日本語ツアーでも有名なウェンディツアーのカウンターがある。価格的に特別安いとは決して言えないが、航空券等は安心とクレジットの為にここで良く買っている。日本人スタッフが2・3名いるのも、細かい話の時には有り難いしね。 今回はここで、今度5月中旬から始まる、航空会社のキャンペーンに参加する為の航空券を、押えて置こうという算段。7区間を別々の航空会社5社での往復+周遊型+日本国内の途中降機で発券して貰い、B34500位だった。(那覇への往復+成田途中降機と含む。他にTAX・空港使用料等が掛かった)まぁ、これで55555マイルのボーナスと、飛行マイルが28000マイル程度貯まる筈だから、良しとしよう。もちろん、ANAのカードで代金を支払ったのは言うまでも無い(せこ過ぎ(苦笑)) 細かい打ち合わせをし終わって、カードで支払い、航空券はそのままカウンター預かりにして貰う。さぁ、そろそろ戻ろうか。 ホテルのキャッシャーで、日本円現金を¥1万分だけ両替して貰い、レシートを貰う。勿論、レートは滅茶苦茶に悪い。だが、そこが狙いである(笑)。我輩の会社では、出張旅費や海外出張日当とは別に、現地での実費精算分を精算する際に、領収書は勿論、両替率を証明する書類が必要なのだが、それは運用上1枚だけで良いので、この滅茶苦茶悪いレートのレシートで全てを精算するのじゃ。 「わっはっはっはっは。駿河屋そちも相当のワルよのう」 「お代官様程ではございません。しかも、そのお蔭で、こうしてお代官様へ山吹色のお菓子も....」 「くっくっくっく」(苦笑) 済みません。悪乗りし過ぎました。 我輩の場合、他の現金はクレジットカードのキャッシュサービスを利用している。(多分VISAのレートが一番良い。)利息も、随時インターネットの臨時決済を利用して返済してしまえば一日分(0.04%程度)で済むし、盗まれてもその場で財布に入っていた現金だけで被害は喰い止められるからね。ちなみに、帰国後のレポートを見ると、1B=3.01YEN程度であった。 ロビーに戻ると、既にN君が待っていてくれた。だが、奥さんも一緒ではないか!がーん我輩の計画はどうなる!と、涙に目が霞んで来た我輩の目の前でN君が...,「いや、どうせデパートに用事があるし、どうしても会いたいっていうから....」と済まなそう。実を言えば、奥さんも大学の後輩で(我輩とは現役時代には会っていない)私とも顔見知りなのだった。そういう訳で、この後、エッチな計画をしている我々としては、かえって気まずい(苦笑) それを察してか、一通りの挨拶が終わってから、奥さん「あ、昼食でも、ご一緒しませんか?その後、私は買物がありますから」と笑っている。どうも、半分ばれてる臭いな。うーん。聡明な人だ。(苦笑) 結局、ホテルの中の中華料理”ザ・チャイニーズ”で昼食。会計も現地法人の方で決済しておく、と言うN君の言葉に甘えてしまった。 そう言えば、その時N君に 「ナベさん、マイ・サイ・パクチー(*注釈)って言い方、間違えてますよ。」と指摘された。 「あぁ、そうだっけ。なんだっけ、正確には....ええと、ヤーサイ。ヤー・サイ。」と我輩がつかえていると.... 「ヤー・サイ・パッチー・ケン・クラップ(*注釈)で良いと思います。」と横から奥さん。 「ああ、そうだよね。ついつい、通じるもんだからそれで済ませちゃってて。」と頭を掻く我輩。(苦笑) *奥さんの発音はもっと完璧だったのだけれど、カタカナでは書けないので、ごめんなさい。と言う訳で、”パクチーを入れないで下さい”は、正確には、こう言います。けれど、負け惜しみではなく、まず間違いなく、日本の旅行者程度の方は発音が出来ないので、通じない可能性が大ですので「マイ・サイ・パクチー」を推奨しておきます。相手がお節介だと、直されるかも知れませんが、通じますので。(笑) 一頻り世間話や、大学時代の思い出話等に花を咲かせて、我輩も思いがけなく楽しい食事をさせて貰った。デザートが終わる頃、奥さんは気を利かせて「それじゃ、買物をして、子供も待っておりますから、お先に失礼致します。」と席を立って行った。うーん、才色兼備の良妻賢母。でも、Nよ、奥さんがこうだと、ちょっと息苦しくは無いのか!(苦笑)そうか、息苦しいから、こうして我輩の計画に乗ってるのだな!!(笑) さて、出発。エラワン祠(いつ来ても、タイの人々で一杯。時々は奉納の踊りもしているね)を横目に見つつ、前述のプラトゥーナム船着場へ、ここから今日もバンカピ方面へのボートに乗る。 ------------------センセーブ運河ボートの説明----------------------------------- *センセーブ運河ボート:西は民主記念塔近くのパンファーから、北東ミンブリー(ワット・シーブンルアン)迄を結ぶ運河ボート。ルートは、ほぼランルアン、ペッブリー、ニューペッブリの、各通り沿いにバンコク市内を横断し、ラムカムヘン通り沿いに北東進する。 料金は5バーツからの区間制。ファランポーン駅以西のホテルや観光地、各通りに近いホテル・デパートやMP、日本大使館へ行く手段としては、恐らく尤も安価で効率的。そして何よりも、ラムカムヘン・ソイ104~106にあるビバ・パレスに行くには、車を持っている場合以外は、タクシーを説得するしかなく(笑)、この方法が最も手軽だと思う。渋滞もなんのその、ほぼ定時運航なのが嬉しい。 但し、惜しむらくは、その運航時間。早朝~夕方7時程度までしか運航していない。時間によっては、帰りだけタクシーと言う事になるだろう。また、朝晩の通勤時間帯は非常に混雑する。運河の水はドブ河のそれ並みなので、ある程度は覚悟が必要。あと、各始発着点以外では、ボートに半ば飛び乗り、飛び降り状態なので、初めは始発着点から乗って、現地の人を真似ながら慣れるのがベスト。 空調は当然無し!汚水よけのシートで眺めは最悪。あくまで、安価で素早い移動手段として、割り切る事。 各船着場付近が便利な、主な他の場所: パンファー :王宮等(ここからタクシー) ボーベー :プリンスパレスH、ロイヤル・プリンセス・ランルアンH等 ラーチャティヴィー:ジム・トンプソンの家、東急等 プラトゥーナム :伊勢丹、WTC、ビーナス(MP)等 ナナ :ソイ・ナナ、グレースH、アタミ(MP)等 アソーク :日本大使館(領事部)、クラシックプレイスH、 モナリザ・モニカ(MP)等 トンロー :バンコクコージー(MP)等 エカマイ :メリー(MP)、エビータ(MP)等 クローン・タン :ビワ(MP)等 バンカピ :ザ・モールのバンカピ店(3棟あり巨大) ------------------説明終り----------------------------------------------------- ボートを降りて、そこからはタクシーですぐ。うーん、田んぼの真ん中に突如出現する、白亜のゴージャスビル。ザ・モール(有名な総合ショッピング・エンタテイメント複合モール)と言い、タイ人の感覚は、田舎のラブホに通ずる物があるなぁ(苦笑) まずは腹ごなしに、併設のゴルフ練習場で軽く運動。Nは学生時代からゴルフをやっていてシングルの腕前なのだが、なにやら腰の切れが悪い.... 「なぁ、お前さん。腰の回転悪くなってない?そういや、腰の後ろにも肉が....」 「うっ。痛い所を....。嫁さん貰ってから、太っちゃって....」 「太ったって....。半端じゃ無い様な気が....。悪いけど」 「腰の切れが悪いと、奥さん悦ばせられんぞ」 「ほっといて下さい!」 「ウエスト幾つよ?」 「80....いや82です」 「82!俺より細かったのに。俺、今でも72だよ」 「うううう......」 だめだ、こりゃ!(苦笑) しょげるNと、ビルに戻り、ビールを飲みながら姫を見る。平日の5時前だと言うのに、結構、姫も客も多い。 結局、我輩がロリロリの1600Bの姫。Nがお姉様タイプの1300Bの姫を選んで個室へ。個室では、見事に2発発射成功。 なかなか良かったけれど、ここは昨日の”ビワ”とは、正反対の店だよね。店の内装とかの傾向もそうだけれど、姫がプロ根性というよりは、良く言えば、恋人感覚とでも言うのだろうか、あまりお水っ気の無い姫が多い。 それだけに、擬似恋愛と言うか、勘違いする客も多いんじゃないかな。判らんけれど。我輩の姫も、キャピキャピしていたし「あなたの恋人になりたい」とか「男の人は、顔じゃない(我輩「悪かったな」(笑))優しくて、頭の良い人が良い」等と言っていたし、最後には「あなたフィアンセとかいるの?」「いないなら、恋人にしてくれない?」とか言い出す始末。おいおい。 その場では、うまく言い繕ったが、これじゃ勘違いする客が出るぞ(苦笑)おーい、Nよ、奥さんの為にも勘違いだけはするなよ!(と、心の中で叫ぶ。まぁ、あいつも、判ってる奴だけれどね) うーん。ロリロリフェイスのプリンプリン。(笑)そして、友達感覚の恋人モード攻撃!強力すぎる。お蔭で、おじさん今日も弾切れ!(苦笑) 10分ほど遅れて、N登場。ニヤニヤ顔が気持ち悪いぞ!彼も満足したみたいだね。奥さんに言ってやろ!(嘘) 帰りに、タクシーでザ・モールのバンカピ店に寄り、我輩がラフな服装洋品等を幾つか買った後、軽く飲んだ。その後、タクシーを拾おうかどうしようか迷っていた所に、丁度エアコンバス12番(プラトゥーナムやカオサンに行く)が入ってきたので、乗り込んで帰ってきてしまった。 いやー、今日も良かった。お付き合い、ありがとうね、N君。ホテルのバーでN君に奢り軽く食事をつまんだ。N君を帰して、今日は終り。 ”ビワ”も良いし、”ヴィヴァ・パレス(フーイン)”も良いよね。うん、どっちも良い(それは、我輩が節操の無いスケベって事か。わっはっは(苦笑)) 今日の教訓:「おせちも良いけど、カレーもね!」(by 秀樹・感激!) つづく.... |
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第8章(ソウル番外編:第1章) 韓国おばちゃんパワー炸裂! |
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ええ、突然ですが、先々週から1週間ほど(5/16~22)、仕事でソウルの方に行ってきまして、その際、夜の方もいろいろと遊んで来ましたので「番外編として書きたい」と相談しましたら、外道紘さんより快くご快諾を頂きました。 そんな訳で、中弛みを防ぐ意味合いでも、全3章程のソウル番外編を書いて見たいと思います。バンコク編に付いては、番外編3章終了後(第11章)より再会しますので、そちらの方も宜しくお願い致します。 5/16 出発前日~出国~ソウル第1日 それは、突然やって来た。そう、まるであの「電波少年」の様に。上司が、何気ない感じで机に寄って来たのだ。 我輩の勤めている会社は、生意気にもフレックス制度と言うのを導入しておって、我輩の部署では”コアタイム11:00~14:00”という、超甘い設定になっているので、その日も我輩は前の日飲んでいた事もあり、10:55等と言うふざけた出勤をしておったのだ。 そんな訳で「あ、お叱言かいな」と思いつつ、本に目を落としていると「あんな、ナベちゃん、頼みがあるんだけど」等と言い出す。おや?と思いつつ「何でしょうか?」と警戒しながら答える。すると、「悪いんだけど、ソウル行ってるチームがはまっちゃって、人手も足りないし、急遽一人送る事になったんだけど、急に行ける奴と言ってもなぁ....と言う訳で、どないやろ?」と言い出す。 「どないやろ?って、何がどうなんです?」という意地悪な切り返しも頭に浮かんだが、ここは素直に「良いですよ。喜んで行かせて頂きます」と返答。その後、期間・条件等を確認、双方納得して手打ちとなったのだった。 なんせ、決定が出発日の前日と言う事で、航空券やホテルの選定は全て実費精算ということで、我輩に全権を貰った。やったね(笑)我輩の勤務先の場合、宿泊先自己手配の際は、(役職によって異なるが)1泊US$120でやりくりする事になる。もちろん、NYなどの場合これでは困る場合もあるので、超えた場合は精算してくれるが、安いホテルに泊れば、その分自分の懐に入れて良い事になっているので、助かるのだ。 さっそく大っぴらにインターネットアクセス。結局いつも通り、全日空のサイトから予約した。但し、料金はIATA PEXと呼ばれる、比較的自由度の高い物。もちろん、航空券の代金はANAカードで決済した。(もうええ!ちゅう位、セコイわな(苦笑)) ソウルは比較的勝手知ったる都市なので、あえてホテル予約をせず、現地で韓式旅館にでも飛び込めばいいやと割り切った。(ワールドカップ期間中は判らないが、普段のソウルにおいて宿泊施設の供給は、かなりのダブツキ気味で、泊れないという事はまず無い。) 韓国の場合、いわゆるシティ(リゾート)ホテルを除くと、日本のビジネスホテルや日本旅館、ビジネス旅館等の様に、”泊る”という機能のみに特化した宿泊施設と言うのは、滅多に無い。多くの場合、それはうらびれたモーテル、ラブホテルの様な施設が兼任しているのである。元々、一般韓国人は、日本的意味合いの”モーテルに泊る”という事への違和感は持っていない。予算は大体2~4万ウォン(日本円で2~4千円)、2人までは同料金、テレビ、エアコン、バス・トイレ付き、ベッド又はオンドル(韓国式床暖房)と言う所が一般的な線である。部屋は概して清潔。ただ、一般的に個人経営なので、主人の性格により、設備・清潔度・サービスは大分違ってくる。部屋を見てから決めた方が良いと思う。 さーて、用意は整った。(って、いうか、家に帰ってから荷造りはするけどね(笑)) 作業の詳細・現状等を打ち合わせしたりしている内に、セコイ経理のセコイお局OLから内線が入る。「そちらのXXさんから言われたんですけれど、仮払い要りますか?」と言うから、「いえ、結構です」と答えた。我輩に言わせれば、仮払いなんて、要は会社への借金である。そんなもん、精算が面倒臭くなる。いらん。「あら、そうですか」とお局様。(「そう、そう、だから、さっさと電話切れ!シッ・シッ!」と心の中で呟く我輩) 上司の許可を貰って、早目に退社(本日の実質勤務時間5時間(苦笑))「サラリーマンは~~、気楽な稼業ときたもんだ~~、ホイ!」 家に帰って荷造り。すぐに終わるが、先週末コンドームを使い切ってしまった事が発覚(苦笑)仕方なく、安くも無い近所のドラッグストアで、3ダース¥2980の”うすうすゼリー3000”を買った(笑)1ダースを荷物に突っ込み、荷造り完了。(お前の大事な荷物ってのは、それかい!(苦笑)) 翌日、全日空のソウル行きに乗る、今回は何のトラブルも幸運も起こらず、あっさり搭乗。うーん、前回のバンコク行きとは大違いだね。(笑)と思っていると、やはり落とし穴は待っていた。 離陸前から、嫌な予感はしていたのだ。今回、エコノミー席の窓側3列席を一人で使えるようにブロックして貰ったのだが、同じ列の中央4列席の韓国のおばちゃんグループが、頻りに窓の外を気にしていたのだ。しかも、超うるさい! 離陸前から、一人がこちらの通路側に移ろうとして、スチュワーデスに静止されていたが離陸が一段落し、ベルトサインが消えるともう大変。こちらに2人で移ってくるや、我輩の身体を押しのけるようにして、窓の外を交互に観察。おい! おわー、我輩にその肉塊だか胸だか判らん物をおしつけるんじゃねー!(苦笑)それからその状態で、やれ、あれが東京のどこどこだろうだとか、昨日はどうしたこうしたとか話をするのは止めろ!ううう、苦しい。 我輩の知る限り、凡そ此処まで図々しい人種と言うのは、世界広しと言えど次の3つしかいない。「大阪のおばちゃん」「韓国のおばちゃん」「広東(香港)のおばちゃん」以上である。(苦笑)うーん、強烈。 結局、コールボタンを押して、スチュワーデスに事情を話し、彼女より話をして貰って、丁重に本来の席にお戻りを願った。はぁ、苦しかった。本人達は、かなり不満そうであったが、無視無視。 しかし、ここで恨みを買って、インチョン(仁川と書く。金浦よりソウルの国際空港としての地位を引き継いだ、新空港。)のイミグレーションで、ある事無い事ちくられたらどうしよう。等と仕様も無い事を考える、小心な我輩であった。 インチョンからの、ソウル市街への行き方だが、バンコクと違いタクシーはそれなりに高いので、お奨めはバスである。各方面へ15系統位はあるだろうか、内7系統程度は、デラックス型の横3列席のバス、この場合料金は1万ウォン、その他の空港バスの場合、大体5千~6千ウォン。ちなみに帰国時は、金浦空港に隣接するKCAT(コリア・シティ・エア・ターミナル)まで地下鉄5号線で出て、そこでチェックインすると、出国審査が素早く出来る上、空港使用料が3割引きになる。航空券に空港使用料が含まれていない場合は、検討して見てはどうだろう、KCATからインチョンへのデラックスバスは6千5百ウォンである。 ソウルの教保ビルと言う所で、詳しい打ち合わせをし、明日からの作業のスケジュールを確認する。やはり、メインの作業は土日で行おうと言う事に決まり、今日は解散。一応作業場所や、現場担当者の確認をして帰る。 何回か世話になっている馴染みのモーテル式旅館が、忠武路(チュンムロ)という場所にある。ここは、地下鉄の駅も近く、その駅は地下鉄2路線のターミナル駅で、しかも中心部と言って良い場所にあって、とても便利。とりあえず地下鉄の忠武路駅を降り、徒歩2分程度のウサン荘旅館と言う、その旅館に向かう。親爺と挨拶を交わし、料金等を確認、以前のままの25,000ウォン(約¥2500)だった。6泊分を前払いしたら、1万ウォン負けてくれた。自分の部屋でスーツを着替え、とりあえず軽くシャワーを浴びて、一服。やっぱり、こうすると落ち着くね。 今回、現地の日本人チームは協力会社の人間ばかりなので、夜の行動は自分一人だけとなる。寂しいと言えばそうだが、行きたい所にだけ行けば良いので、気が楽である。さーてと、と言う訳で、今日は軽く抜いて置きますか(笑) 忠武路から地下鉄で、1号線の清涼里駅という所まで行き、そこからは徒歩。うーん場所を説明するのが難しいが、まず地下鉄の5番出口を出る。するとロッテデパートの巨大なビルが見えると思うので、これを左手に見るような形で、一番近い道を道なりに進む、するとロッテデパートの前に出るか出ないかと言う所で、右手に脇道が見えてくる筈だ、目印としては1本目の脇道に、確かファミリーマートがあった筈、ちなみに2本目か3本目の脇道の方を進んだ方が、置屋は沢山ある。兎に角、脇道を入ったら、妖しいピンクの照明が沢山、目に入って来ると思うので、此処まで来れば迷う事は無いだろう。 韓国の人は基本的に親切だから、そこら辺の親爺さんを捕まえて、「チョンヤンリ、オーパルパル、アガシ、コルモ、オディムニカ?(清涼里の588、若い女の子の置屋はどこですか?)」と聞けば、親切に手振りなりで教えてくれると思う。近い場所なら、こっちだとばかりに、案内してくれるかも知れない。 兎に角、日本人の旅行のし易さでは、1・2を争う国であるのは確かなので、兎に角、謙虚さと感謝を忘れなければ、この国で究極的に道に迷ったり、野宿するような羽目にはならないだろう。しかも、この国では年輩者を中心に日本語を話す人もかなり多い、他の国と違って、一概に日本語で親切に話し掛けられたからと言って、警戒すべき人間とは限らない。いや、そうじゃない場合の方が、この国では例外的に多い。相手が傷つくので、そこは油断は禁物だが、相手を良く見極めて接して欲しい。 我輩も、ハングルが全く判らなかった頃、地下鉄の出口等で地図を拡げながら、まず10分も困っていると、誰かが日本語で助けてくれた経験が沢山ある。 さて、話がそれたが、ここが韓国でも1・2を争う、置屋街588である。値段は一律15分で6万ウォン(基本的にロングによる割引は無い。30分なら12万ウォンだが、交渉は可能だろう。) 15分では無理だ!と、最初は我輩も思った。しかし、相手もプロ、絶妙のフェラテクを持っているので、結構いける物である。勿論、時間が時間だから、女の子の触れ合い、おしゃべりなんて物は無い。女の子を決め、狭い部屋に上がれば、いきなり服を脱がされ、姫の持ってくる洗面器でチンポを洗い、”はい、どうぞ”のマグロである。一応、悦がる振りはするけどね。(苦笑) だから、束の間でも姫との擬似恋愛を楽しみたい、という趣向の場合には、全く向いていない。ただ、容姿のレベル、姫の若さ、肌の白さ、日本人娘としている錯覚感(苦笑)で言えば、日本を含めたアジアトップと言えると個人的には思う。 姫の服装は、昔はチマチョゴリが結構居たが、今は居ない。最近のはやりは、どこかの某国の影響か、コギャル風のようである。(笑)ただし、ヤマンバとかは居ないから安心して欲しい。あくまで、男を惹き付けるスパイスとして、コギャル風を取り入れたようだ。 一応ぐるっと1周あたりを流し(それでも、路地3本に100軒近くあるから、結構時間はかかる)2週目で目を付けていた、新山千春そっくりの、超ミニセーラー服+厚底サンダル+茶髪というお約束ルック(苦笑)の姫に決めて、置屋に上がった。 本当にそっくりだなぁと、見ていたが、しげしげ見る間もなく、姫は洗面器を持って、我輩の愚息を手早く洗い(基本は、姫が洗面器等の用意をしている間に、自分で服を脱ぐ)我輩が仰向けに横にならされる。姫が凄腕のフェラテクニックで、バキュームフェラ。息子の準備が整い次第、体位変更。正常位でずっぷりと入れ、狭いオマンコと強烈な締め付け、新山千春の擬似喘ぎ声にあえなく撃沈した。ロリロリフェイスにダイナマイトボディ、ピンクの乳首、真っ白な肌、それにあの嬌声は反則だ!!(苦笑) ちなみに、全く個人的感想だが、平均的韓国人のそれは、日本人のそれより狭い。しかも、プロ達は、どういう体勢が一番締まるかを良く知っているし、締め方も上手い。一度ご賞味あれ。(苦笑) わずか15分だが、韓国産・新山千春を思う存分犯してやった(笑)さっぱりして、ねぐらに帰れる。タクシーを捕まえ(ソウルの地下鉄運行時間は深夜0時まで、対して置屋街は、開いてる店が少なくなる物の、24時間営業している所もある)旅館へ。近くのコンビニで、おにぎりとサラダ、飲み物を買って帰る。風呂に入って、就寝。 ふぅ。一日目から、オジサン張り切っちゃった(笑) つづく.... |
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第9章(ソウル番外編:第2章) 再会、約束 |
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5/17~20 ソウル第2日~第5日 やべー、今日は朝から寝過ごしちまった。 もっとも、朝飯をゆっくり食べたり、朝風呂を楽しむ時間を削ればミーティングに間に合わないじゃない。というわけで、身支度をして、韓国の朝の風景とも言える、路上屋台でパン(トーストに、薄焼きオムレツ、千切りキャベツ等を挟み、好みで砂糖やケチャップを付けて食べる)を買った。1000W(100円位) 今日の仕事も、ミーティングが主体、書類等は日本で揃えて来たので、それを見せての質疑応答やチェック等で終了。 今日は、待ち合わせがある。 今日の待ち合わせ、自分でも期待をしているのか、或いは嫌がっているのか判らず、正直自分の気持ちを持て余している。勿論、自分から電話を日本から入れている時点で、期待が無かったと言ったら嘘になるのだろう。判っているのだが、この胸につかえる感触はなんなんだろう....
彼女と別れての2年後、初めて電話で何とか連絡をとったとき、もう終わった事だからと会う事さえ拒否され、今の彼女の状況も何も話してはくれなかった。それでも、メールアドレスだけは何とか教えて貰い、我輩からの殆ど一方的なメールでのやり取りだけは始まった。 更に1年後、出張時に是非会うだけでも会いたいという我輩に、会うだけの約束をやっと認めてくれた。ミョンドン(明洞と書く、ソウルの中心的繁華街)で、再会した彼女は、年齢に合った化粧と服装に変わっていたが、彼女の雰囲気は変わってはいなかった。 その後の事をいろいろ話し、思い出話や世間話に花を咲かせた。少なくとも外見上は、あの時の事を全く引きずっていないかの様な屈託の無い、彼女の笑いが救いだった。「あの後、韓国の大学に戻ってから、両親にいろいろ縁談を薦められた」「でも、縁談は全部断ってしまった」「なぜだと、両親に責められて辛い時もあった」等と話す彼女に、勝手な我輩は、「お、脈あり」等と、内心で勝手に喜んでいた。 それから、メールの交換とたまの電話という関係がずっと続いていたが、機会の無いまま(ソウルには何度か来ていたが、不思議とどちらかの都合が付かない状態だった)今回のソウル出張を迎えてしまったのだ。今回の出張が決まった後、すぐに電話とメールをし、半ば強引に約束を取り付けてしまった。 ホテルのロビーに現れた彼女は、24才の女性に相応しい姿になっていたが、初夏らしい色合いのミニの2ピースがとても可愛らしかった。メールや電話でも感じていた事だが、彼女は日本語の勉強をその後も続けていたらしく、日常の会話では見分けが付かないほど上達していたし、韓国人の日本語発音上の弱点、濁音化や半濁音もほぼ克服されていたのには驚いた。今は、韓国のドコモのような携帯電話会社の本社で、日本語力を生かして海外向けの事業部でグループリーダーをしているとの事だった。訪韓前に知っていた事だが、彼女はまだ結婚していなかったし、最近では両親も煩く言わなくなっていたらしい、彼女の「今は、仕事が面白いし、仕事上の付き合いだけで精一杯だ。」という説明が、彼女の社内での出世に伴って、真実味が出てきたのも事実だろうなと、冷静に思う。 彼女が退社してからのデートだったから、ソウルの夜景スポット、南山タワーに彼女を誘うと、はにかみながら頷く彼女が可愛くて、ふと昔を思い出す我輩であった。 タワーの中の展望レストランで食事をし、夜景を楽しんだ後、タワー麓の見晴台で寛ぎながら、お互いのその後をいろいろと話した。彼女は一言も我輩を責めなかったが、我輩は正直にその後の女性遍歴の話もした。彼女はずっと黙って聞いてくれた。フト一陣の突風が彼女を襲い、彼女の髪を弄った。彼女の身体を支え、髪を押える彼女の頤を引き寄せてキスをした。唇に少し触れる程度の短いキスだった。彼女は、最初キョトンとした顔をし次にちょっとだけ微笑んだ、そして泣いた。「なぜ泣くの?」とは、判っていたから聞けなかった。黙って、彼女が泣き止むのを、そっと待った。 彼女に、もう一度、心から謝った。そして、プロポーズした。 言い訳ではない、キチンとした理由の提示がされ「1年(正確には、1年3ヶ月)だけ待って、そうしたら日本に行くわ」と言われた。我輩に他の選択肢は有り様も無かった。黙って頷いた。彼女の顔が、初めてのあの夜と同じ様な泣き笑いになった。 それから毎晩、お互いの仕事の後にデートを重ねた。多分、我輩の方から強引に求めれば彼女は許してくれただろうが、自分でも格好つけすぎだと思うくらい、彼女との再会を大事にしたかったし、出張を利用した時でなく、きちんと韓国を訪れて、彼女の両親からの諒解を求めてからにしたかった。(もちろん、我輩の愚息は、彼女の娘との再会を、心から望んでいたらしいが、我慢させた(苦笑)) 毎晩、別れを惜しむかのように、深夜までデートした。それでも、我輩の今回の帰国が近付いていた。彼女と会える最後の晩(明日は仕事の最終日でどうなるか判らない上、帰国は他のスタッフと同じ便なので、空港での別れというのもまずかったのだ。)、彼女とのこれからを話し合った。 いろいろ具体的な話もしたし(韓国でも国際結婚は結構面倒臭い)、これからお互いにしなければならない事も話をした。しなければならない事は、当然ながら沢山あった。それでも、彼女と我輩はそれを楽しむかのように、メモに残していった。学生時代に、彼女のレポート書きを手伝ったのを思い出した。 今度は、確実にまた会える。だから、別れはそれ程辛くなかった。それでも、彼女はまたまた泣き笑いを浮かべるのが精一杯だった。 「さようなら。」彼女が言った。前と同じ、彼女の言葉だった。でも....今回は 「またね。すぐに、会いにきてね。」 我輩は黙って頷いた。嬉しかった。 旅館に帰って、オナニーした。(大苦笑) |
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第10章(ソウル番外編:第3章) 彼女に怒られて、ワカメ酒やけ飲み |
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5/21 ソウル第6日 **** サブ・タイトルと本文に(ほとんど)関係はありません(苦笑)**** 昨夜は幸福な気分で寝る事が出来た。 彼女との別れの直前、きっと彼女の性格からして、可能な限り早い時期に両親に打ち明けるだろうなと、感じていたから、出来るだけ早い時期にソウルを訪れて挨拶をしたいと、彼女に話しておいた。 思えば長い時間をかけた恋愛だった。彼女とのあの別れから4年間、結局は彼女の影ばかりを追い求めていたのだから、他の女性達には失礼な話だった。しかも、それは自分が招いた結果であったから。 仕事をしている間は、手抜きはしていないが、休憩時間中もずっと彼女との事を考えていた。自分の両親の反応は想像が付くから、心配はしなかったが、彼女の両親が快く彼女の選択を受け入れてくれるかどうか心配だった。自分の優柔不断さが、最も彼女を長期間に渡って苦しめていた事は、甘んじて受け入れて認識しているつもりだったが、彼女の為に祝福して欲しかった。自分個人の責任を棚に上げるつもりはなかったが、今回ほど過去の日韓の歴史を憎むと言うより、残念に思ったことはなかった。 それに彼女への負い目もあった。それは勿論、これまでの経緯が最大の要因ではあったが、日本での結婚と言う彼女の選択によって、彼女の韓国での立場を放棄させるという事も、大きな借りになってしまったなと思った。彼女が、日本に来てから、働く事を選択したとしても、残念ながら現状況下の日本では、収入は兎も角、ポジションと言う面において、彼女が韓国で得ていた地位や職種を、日本で得られる可能性は、近い将来において殆ど無いと、言わざるを得なかったから。 留学経験がある名門大学卒と言え、大卒後2年ちょっとで、(それも未だ儒教の影響等で、日本より男尊女卑傾向の強い韓国社会で、)女性がグループリーダになると言う事の意味が、そしてその困難さが、よく判っていたから尚更だった。 昨日の晩、これからの計画を大体整理し終えて、その事に付いて謝ろうとして、彼女に怒られた。”怒り”という感情を昂ぶらせた様子など、殆ど見せない彼女にしては、極めて珍しい程の怒りだった。ここで、細かいやり取りを詳細に記述するつもりは無いが.... 「私が、私自身の責任と決断においてした選択と、その選択の結果、起こるであろう事柄について、あなたに責任を感じて貰うべき、理由が無い」 「そうした責任を、あなたが抱くと言う事自体が、一人の人間としての私と、私の決断を尊重してくれていないのかと、残念だ」 というのが、彼女の怒りの主旨だった..... 返す言葉が無かった。そして、彼女の決断が、心から有り難かった.... 学生時代での付き合いでも判っていた事だったが、彼女は絶対と言って良いほど、自分の出処進退や、自らの行動の結果責任に付いて、”他責”という観念を持ち得ない人間だった。彼女の高潔さが、眩しく、そして愛しいと同時に、ほんの少しだけれども痛々しかった。 考え込むようにしていた彼女が、顔を上げた。 「なんか、強く言い過ぎちゃった。ごめんなさい。」彼女が言った。 「いや、君の方が正しいよ。」答えた。 「でも、ごめんなさい。」そう言って、彼女が俯いた。 本当の気持ちが判って嬉しかったこと、そして彼女の決断に、心から感謝をしている事を伝えた。やっと、彼女が笑ってくれた。彼女を大切にしようと思った。 <ここより、不真面目モード(苦笑)> そんなこんなで、今日の我輩は、実際の仕事中は兎も角、昼食時間や休憩時間中は殆ど、女の事しか考えていなかった。(苦笑) そんな昼休み時間中に、東京の上司から電話があった。完了の報告と、いくつかの確認や連絡の後、上司が言った 上「そいでな、確認なんやけど」 私「はい、なんでしょう」 上「ナベちゃん、他のスタッフに挨拶はしてある?」 私「え?当然、初めてのミーティングで、挨拶ならしましたけど?」 上「そういう意味ちゃうやろ(笑)こっちも、協力会社の経費かなり叩いてるし、上首尾やったなら、どっか連れて行ってやって」 私「ああ、そういう意味ですか(笑)どっかって、どこです?」 上「まぁ、法に反しない程度の、お色気ならえんちゃうか。ちゃんと領収貰ってな」<<(言外に、「まぁ、常識的な予算の範囲内で」と言っている(苦笑)) 私「はいな(笑)」 上「じゃ、よろしく」 あーあ。本当は、行きたく無かったんだけどなぁ(笑)初っ端から彼女を裏切ってしまう僕を許して(苦笑)(もっとも、韓国では徴兵制の関係で、それまで真面目だった奴でも、大体の男子は兵役中に風俗関係のお店で、初体験を済ましてしまうし、そうした経緯で、その後もそうした店に通う男も多い。だから、女性で、男の童貞・貞節を信じている人間は、まず居ない。(苦笑)実際、基地・駐屯地の周辺には必ずと言って良いほど、置屋街がある。誰の言葉か忘れたが、「徴兵制と売春は不可分である」というのは、一面の真実を語っている。) しかし、冗談抜きで、こんな事なら、今日もデートの約束して置くんだったと思ったのは事実。(もっとも、現時点・現状況下で「婚約者とのデートがあるので、今日は無理です」等とは、発言致しかねるから、まぁ仕方ないわな、いずれにしても(苦笑)) それにしても、両家の家族、会社関係の人間は驚くだろうなぁ、発表したら。だって、前後の事情を知らなければ、1週間の出張中に、出会い~婚約までを決めてきた様に、見えるものなぁ(て、人ごとかい!(笑)) 夕方になって、協力会社のスタッフ(日本人2名)を連れ出して、街に繰り出した。下手に希望を聞いて、「妓生(キーセン)パーティがいい」等と言われては、(予算の関係上)困るから、「面白い遊びにでも行きましょう」と誤魔化して、”ランパブ”に連れて行くことにした。 タクシーでは、何処に泊っているのか(彼等は、会社の取ったホテルに泊っていた)とか、韓国の風俗事情とか、当り障りの無い無意味な会話が、和やかに進んだ(苦笑)うーん、前に書いたが、接待側でも被接待側でも、こういう付き合いは嫌いじゃ。 韓国の”ランパブ”。(一般には、ルームサロンとなっている事が多い)それは、男の夢、正に酒池肉林を具現化したような店である。大体の流れはこうだ.... まず、店に入る。ママさんが出てくるので、料金を確認する。(ポン引きに連れて来られた場合は、ポン引きとママさんに2度確認する方がベター。これは絶対にしておいた方が良い。)大体は、1部屋いくらか(こちらの方が多い)、1人いくらという料金設定で、追加のドリンク以外は、オールインクルーシブ(*)というのが普通だ。1部屋いくらの場合は、当然の事ながら(部屋が2つに分かれる、大人数の場合を除き)5・6人で行った方が得になる。 *料金に含まれるもの:花代、ビール・ウィスキー程度のお酒、フルーツ、人数分の軽食数品、カラオケ、室料。と言う所が、一般的。女の子のチップ代と、カクテル等の追加飲食代が別。相場は1人16万W~30万W(人数と店による。交渉可能) 次に、人数に応じて女の子が出てくるので、好みの女の子が居たら指名して横に座らせる。この時が、ポイントで、この時付いた女の子が、最後まであなたの担当となる。再来店の場合も、その女の子が居ないという場合を除き、面子が同じなら、同じ女の子が担当するのが原則というか、暗黙の諒解なので、この選択は重要だ。もっとも、部屋に入ってくるのは、行ったグループの人数と同じ場合が多いから、誰かがハズレを引かなくちゃならない場合もある。(苦笑)チェンジは可能な場合もあるが、あまり好意を持った対応はされないと思うから、止めておいた方が良い。 部屋に入ってから、女の子の前で”ジャンケン”等をするのは格好が悪いし、女の子達の顰蹙を買いかねないので、今回の我々の様に、我輩がハズレを引く(苦笑)立場を強制されている様な場合を除き、入店前に順番を決めておいたほうがスマートである。それと、店や女の子によって、店外デートが可能な場合と、不可な場合があるから、店外デートを希望する時は、入室前に確認し、店外デートを希望する旨を明言すること。(ハズレを引いた場合を恐れて、確認せずに入り、断られても諦める事。どうせ、このシステムの場合ハズレを引いた奴は、2度と同じ店には来ないんだから、店外デートを希望した上で、ハズレだった場合は、キャンセルすべし(苦笑)) 女の子達は、最初の時点では、大抵スーツ等を着ている。「なんだ、ランパブじゃないじゃん」というのは、早合点。ドアが閉められ、カラオケが掛かれば、あっという間に女の子はトップレスの状態にまでなる。それこそ見事なぬぎっぷり。 その後は、女の子と客のノリにもよるが、相当破廉恥な状態が繰り広げられる。ビールをお股のデルタ地帯に注いでくれたのを飲んだり、お胸やお股でフルーツを絞ってジュースにしてくれたり、お胸・お股にマイクを挟んで歌わせてくれたり、嘗めさせてくれたり。(笑)まぁ、本番と、フェラ、お尻関係以外なら、女の子にもよるが大抵は出来ると思って良いです。 その後は、女の子との交渉次第。ショート15万~20万W。オールナイト30万~40万Wという所が相場。結局は、”妓生(キーセン)パーティ”と変わらない値段になってしまうが、両者の特徴を述べておくので、好みによって選んで欲しい。 キーセン:女性の年齢は、若干だが高め (芸事や作法・躾を習わなければならない事情もある) 女の子は、よく教育されていて、当然健康診断(性病検査も)を受けている 2晩以上借り切れば、昼の追加料金無しで、昼間も観光案内等をしてくれる ピル服用(韓国では正式な流通薬)による、生出しOKの姫がいる 最後までなら、全額先払い。(宴会のみ、会社持ち接待等が不可能) ランパブ:女性の年齢は、若干低め。素人くずれ・学生くずれ多し 女の子の教育は店次第。健康診断もしてないと思った方が良い ランパブ、キャバクラの雰囲気だけなら、比較的、安価に楽しめる しかも、内容は日本のそれより超過激 店外デートは、別途払い。(会計分けが出来る) ああ、前振りが長くなってしまった。 兎に角、タクシーで「北倉洞(プ(ッ)チャ(ン)ドン)(*)」へ行く。 *北倉洞:タクシーでこう言えば、必ず判る筈。地下鉄で行く場合は、1号線または2号線の「市庁駅」(英語で、"City Hall"と書かれているから、すぐ判ります)下車、徒歩10分位。北倉洞内の店は、殆どがランパブ(ルームサロン)だし、日本人の男性が行こうものならポン引きが群がって来ますから、心配しなくても、必ずランパブに行き着けます。(苦笑) 店に入る前から、雰囲気に飲まれるスタッフ2人。うーん、こんな所で圧倒されていると、店の中で、心臓麻痺起こすよーん(笑)ポン引きを1人ずつ捕まえて、個別交渉開始。最初、強面だったおっちゃんが結構誠実そうだったので、1人20万Wの提示を、3人で50万Wに負けさせてから、2人に店外デートの部分だけ、システムの説明をし、それは個人払いになるからと釘をさした上で、どうするか聞いた。こそこそ相談し始める2人。うーん、財布と相談しているんだろうなぁ。(苦笑)本番が特にしたい訳じゃなければ、入店だけで結構楽しめると思いますよと、アドバイスしたが、結局2人とも店外デートを希望(あー、面倒くせー。これで、4人(姫2人を含む)をタクシーでホテルに送らなくちゃならん。) しかし、2人とも良くやるね。いや、我輩も外道にかけては人後に落ちないと、自覚はしているけれど、取引先に弱味握られるって事が、どう言う事か判ってんのかな。不思議だなぁ。まぁ、男の欲望に歯止めは掛けられないって事か。 まぁ、入店後の有様は、前述の通り。いや、それ以上だった。最後はしつこ過ぎて、姫達に嫌われていた程だった。まぁ、プロだから、一応我慢はしていたけれどね。普段、抑制している奴ほど、捌け口が一旦空くと、危ないって事がよく判った一夜だった。(苦笑)自分の事だけを、よく書くつもりは無いけれど、まぁ今回は見ていただけの我輩だった。我輩担当の姫には、悪い事したな。最初から、店外デートする気無かったのに、一所懸命相手をさせてしまった。 4人を2人ずつ、タクシーに分乗させ、ホテル迄送って、自分だけ旅館に帰った。2人の諒解を取って、明日は空港カウンターで集合、それまで自由行動と言う事にした。まぁ、2人もその方が喜んでたし、空港送迎が付いている様だったから大丈夫でしょ。大丈夫じゃなくても、我輩には責任無いけどね。(笑)大体、立場的に言えば、我輩の方が接待されて良い立場なんだもん(苦笑)されたくないけど。(笑) ふわー眠い。もう1時だよ。はよ、寝よ。 つつく.... :::::::::: 申し訳ありませんが、長くなりすぎたので、当初予定の番外編3章構成を、4章構成に変更させて頂きます。したがって、リーマン漫遊記バンコク正編は、12章からの予定です。 |
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第11章(ソウル番外編:第4章) 予感 |
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5/22 ソウル最終日 朝起きて、朝風呂に入った。荷造りをし、部屋を片付けて親爺に挨拶をし、旅館を後にした。 今回のソウルも今日で最後かと思うと、ほっとする反面、とても寂しかった。まして今回は彼女との事があったから、可能であるならば、もう少しソウルにいたい。昨日の夜は、そればかりを考えていた。 元々、親にしろ、友人にしろ、束縛されるのが嫌いだったから、好きな相手とならずっと傍に居たい、そんな気持ちを持った事が無かった。たとえ、一夜限りの相手でも、一緒の夜具に寝ると言う事自体が、苦手だった。だから、いろいろな都市の夜の女達とも、殆ど泊りで寝た事は無かった。どうしてもと言う場合は、可能な限りダブルではなく、ツインにした程だった。 それが、出来る限り彼女と居たい、少しでも長く傍にいたい、そう考えている自分が居た。いろんな女性と付き合ってきたが、こんな気持ちを抱いたのは初めてで、自分の気持ちを持て余した。以前に彼女と付き合っていた時にも、こんな気持ちになったのは、初めてだったから、相手の女性のせいではなく、多分自分の恋愛が未熟だったのだろう。そう思った。 だとしたら、もしそうだったのだとしたら。僕と付き合っていたとき。別れを一方的に告げられたとき。彼女は、どんな気持ちでいたんだろう。僕の態度が、どんなに残酷であったとしても、それを”怒り”とか”恨み”といった、感情に置き換える術を持たない、いや、その術を持ってはいても、その意思を持たない彼女が、どんな思いでいたんだろうと思うと遣り切れなかった。 朝の慌しい食堂で、スンドゥブ・チゲ(豆腐鍋。韓国味噌味。豆腐、カルビ肉、豚肉、アサリ、もやし、ねぎ、白菜キムチ、卵等が、一人用鍋に入る。韓国での朝飯の定番の一つ。)を待ちながら、ずっとそんな事を考えていた。そんな事を考えながら、それでも、豆腐鍋を食べる自分に嘲笑したかった。 それでも、自分は朝食を食べ、昨夜は昨夜で、セックスこそしなかったものの、水商売のお姉ちゃんと遊んでいた、今日もこれからの日常の予定を考えている。そんな自分の状態が、おかしかった。感覚が鈍磨しているのか、そもそも道徳心と言うものが、一般人より低いのか、そんな風に考えた。 いつものソウル出張の時と同じ様に、ミョンドンの行きつけの眼鏡店で、強度の近視+乱視の自分用の眼鏡を買い、やはり行きつけの印鑑屋で、今回は蔵書印を作った。どれも、30分と掛からなかった。時間を持て余した。もう、相当な回数の訪韓で、少なくともソウルで、自分一人で積極的に見たり、行きたい様な場所は無くなっていた。ハングルはある程度のレベルで理解出来たが(それでも、彼女の日本語レベルには、遠く及ばなかった)、今やっている映画も、日本で見てしまったか、興味が元々無いものしか掛かっていなかった。出来る事なら、そう、どうせ彼女に今回はもう会えないなら、いっそ少しでも早く、日本に帰りたい、そう思った。 彼女の職場の電話番号と、携帯電話の番号は教えて貰っていた。だから、一瞬彼女の休み時間だけでも、職場の近くから、彼女を呼び出そうかと考えた。でも、出来なかった。以前の僕であったならば、きっと迷わずそうしていた筈だった。 ある予感がした。元々、僕はオカルトの類は嫌いだ。だから、それを予感と呼ぶのは、本来は抵抗がある。きっとそれは、僕がある仕草や、無意識に目にしたり、耳にしたりした様々な事象から、脳が無意識下で推論・合成した結論・結果が、あるきっかけで、意識下に現出される現象に過ぎない。予感という言葉を、そう僕は定義している。でも、今回だけは、予感という言葉を使って、いい気がする。今でも、そう思う。例えそれが、僕の幻想に過ぎないのだとしても。 だから僕は、ロッテデパートで、彼女用の本当に小さな指輪を買った。勿論、それは、婚約指輪なんかじゃ無かった。彼女の指輪のサイズは、以前付き合っていた時に知っていた。店員はもっと、石が大きくて、高価な物を薦めていたが、僕はその彼女の誕生石が付いた、小さな指輪が一目で気に入った。 それから、デパートやホテルのカフェで何とか時間を潰し、空港に向かった。空港カウンターで、例の2人とチェックイン手続きをして、もう飛行機に乗るだけだからと、強引に別れた。 遠くで、僕の名を呼ぶ小さな声がした。振り返る前に、僕は、それが誰かを確信していた。彼女だった。「会社が終わってから、急いで来たの。夜の便だって聞いてたから。間に合って良かった。」息を弾ませて、微笑む彼女を、僕は衆人環視も構わず抱き締めた。空港で良く、こういう事をやっているカップルを、”バカップル”と蔑んでいた自分の事は忘れていた。「痛いよ」という彼女の声で、腕を解いた僕の前で、彼女はやっぱり恥かしそうだった。 空港の奥まった所にあるカフェの、さらに柱の陰になった席で、2人でお茶を飲んだ。 昨日の夜から、考えていた事を、静かに話した。そして、もし僕の考え通りだったとしたら、どんなにか彼女の事を苦しめただろうか、どんなに残酷な事をしただろうかと思った事、そしてそれに気付いたとき、酷く後悔した事を出来る限り正直に話した。 彼女は、僕の目を見つめながら、黙って話を聞いていた。肯定も、否定もしなかった。 だから、僕は黙って彼女の前に、今日買った指輪を置いた。そして、もう1度、謝った。これで、赦して貰えないのなら、仕方が無い。それは、自分の謝り方では無く、過去の取り返しのつかない、自分の行為によるものだ。そう、諦められる。そういう風に、自分で納得出来るように、謝った。最後に、「もし、赦して貰えるのなら、その指輪、受け取ってくれないか。安物だけど、婚約指輪は君の気持ちを聞くまでは、まだ用意出来ないから。」と、頼んだ。 今考えれば、”馬鹿馬鹿しい、出来レースだ”と、自分が第3者でも、そう思うだろう。でも、その時の僕は、もう、彼女に関しては、何の冷静な判断もきっと出来なかった。彼女の口から、拒絶の言葉が紡ぎ出されるのが怖かった。彼女を失う事が、本気で怖かった。もう2度と、自分のミスや、精神の未熟さで、彼女を失う様な事だけはすまいと、自分に誓ってはいたが、ここで彼女から拒絶されたら、それも何の意味も持たない、そう思った。 いま、冷静に思い返してみても、それがどの位の時間だったのかは、全くわからない。時が止まるという感覚を、初めて実感した様な気がする。多分、30秒にも満たない時間だったのでは無いだろうか。 彼女が、ゆっくりと髪をかきあげた。笑っていた。でも、笑っている筈なのに、眼に一杯涙を溜めていた。不謹慎だけれど、”あぁ、綺麗だな”と思った。 「赦していなかったら、1年前あなたと会おうと思わなかったよ。」 「赦していなかったら、ここに来なかった。」 そう、彼女が呟いた。 そして、彼女の右手がゆっくりと動いて指輪を掴んだ時、溜め切れなくなった涙が、ゆっくりと頬を伝って落ちた。指輪を左手の薬指に嵌めようとして、彼女がフト微笑んだようにみえた。 「指輪のサイズ覚えていてくれたんだ。」彼女が言った。 「うん。」僕が答えた。 「でもね、私、痩せたんだよ。指輪のサイズまで、気が廻らなかったんでしょ。ほら。」左手の薬指に指輪を嵌めて見せながら、今度ははっきりと、彼女が微笑んだ。 「ごめん。でも、俺の事赦してくれてありがとう。サイズは直すよ。」そう言った。 「ううん。いいの。」 「昔の私の気持ち、そんなに判ってくれて有難う。」そういう、彼女の頬から、また何滴かの涙が零れ落ちそうになって、彼女がハンカチで拭った。 「薬指は、婚約指輪に取って置くわ。」そう言いながら、中指に指輪を通して、嬉しそうに微笑んでくれた、彼女の顔がいじらしくて、愛しかった。 さっきから、ちらちらと3人の店員が、こちらを興味深そうに見ていたが、全く気にならなかった。とても充実した、安心感と暖かい幸福感が僕を包んでいた。彼女の横に座って、彼女の顔の前に廻り込んだ。最初、恥かしげに俯いて、避けようとした彼女だったが、僕が諦めなかったから、短いけれど少しだけキスをさせてくれた。 チェックをして出ようとする時。3人の店員が、日本語と韓国語で「おめでとう」と言ってくれた。照れくさかったけれど、嬉しかった。彼女の方を見ると、顔を真っ赤にして俯いていた。 搭乗ゲートも近いし、出国ゲートも空いていたから、問題は無かったけれど、ファイナルコールが始まっていた。「じゃ、行くよ。」「着いたら、すぐ電話するから。」僕が言って、後ろを振り向くと、ついて来ていると思った彼女が、微笑みながら立ち止まっていた。 「ここで、お見送りするね。」 「なんで?」 「だって、出国ゲートまで送っていくと、あなた、また私にキスするでしょ。」 「へへ、ばれたか。」「じゃぁ。着いたら、真っ先に電話するから。」 「うん。」と言う、彼女の前に素早く近付いてキスをした。 「ほらぁ。」と、恥かしげに俯いてしまったが、最後に「待ってまっているから」と、顔を上げて笑ってくれた。 「待っているから」の意味は、電話も、次の訪韓もだろうと判ったから、手を上げて出国ゲートに向かった。出国ゲートに呑み込まれる前に、一度だけ振り向いた。小さく手を振る彼女が見えた。 帰国してすぐに電話をかけた。「今日、両親に話すから。」彼女が、弾んだ声で話しているのを、嬉しさ半分、不安半分で聞いた。 <その後....> その後、最近になって、韓国に行って、彼女の両親に挨拶をして来た。その時に、彼女の両親の知り合いの店で作った婚約指輪が、もうすぐ出来上がる筈だ。 「この娘が、あんなに縁談を嫌がったのは、あなたのせいだったのねぇ」と、ご両親に笑われた。”張本人”の僕と、”勉強”と”仕事”を理由にしていた彼女は、二人で顔を見合わせて、笑うしかなかった。そんな二人を見て、ご両親にさんざん冷やかされた。 今でも、彼女の中指には、あの指輪が光っている。 =============================================================================== 結局、ソウル番外編は、我輩の勝手な私小説みたいになってしまいました。ソウルの夜遊びに付いては、また機会を改めて、書くつもりです。これからの1年間、多分何度もソウルを訪れる事になる筈ですから。 次章からは、また、お下劣なバンコク正編に戻りますから、宜しくお願い申し上げます。 |
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第12章 チェンマイへの里帰り |
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4/9 旅行第7日 今日も、朝からプンちゃん(仮名:一応我輩の名前と、宿泊日、ホテル名が明記されてしまっている文章なので、迷惑が掛かる可能性が少しでもある一般人に関しては、以後も仮名を使用させて頂く。ご了承下さい)のワイと笑顔が見れて、余は機嫌が良いぞ。彼女には、チャックアウトまでに何かプレゼントしようと思う。(下心抜きでね(笑)) *プンちゃん:グランド・ハイアット・エラワンのハウスキーパーの女の子。その後も何回か廊下ですれ違う度に、プンちゃんの態度とサービス精神が飛び抜けて良いので、名前と年齢、出身地等を何とか聞き出した。例えば、読みかけの本は、ページをそのままにして開いておく、明かなゴミと、もしかすると必要かもしれないメモ等をきちんと区別して処理すると言った事は、ホテルのマニュアルとも思えないので(特にタイではね(苦笑))、個人的資質の問題だろう。頼み事の処理と時間も正確で、金銭面の処理も誠実、25サタン貨まできちんと寄越す態度には(レシートを発行しない店もあるが、妥当なローカル価格で無かった事は一度も無かった)、正直頭が下がった。私が長期滞在者なら、間違いなく自分のメードに引き抜くだろうなぁ。一人態度の悪い、レセプションの女の顔を思い浮かべ、ここにもタイ階層社会の弊害を見た。だって、明らかにプンちゃんの方が、ホテルマン向きだよね。 朝から良い気分でホテルを出る。今日は、出張マッサージの娘、トンと待ち合わせ。以前に、出張マッサージで来たトンを気に入り、何日か借り切った際に、彼女がチェンマイ出身である事を知り、「チェンマイを1日案内してくれるなら、足代付きで里帰りさせてやるよ」と言ったのを覚えていたらしい。 今回、ソンクラーン(本来、お釈迦様の誕生日”潅仏会”を祝うタイ暦正月だが、意外に由来を知らない外国人が多い。水掛祭りで有名になってしまった。)が近いので、彼女に電話して話を振って見ると、喜んですぐにでも部屋に飛んできそうだったので、なだめて今日待ち合わせをして、切符等を手配する事になっていたのだ。 WTC前(ワールドトレードセンター。伊勢丹、ZENと共に巨大モールを構成する。)で待ち合わせていたので、どうせ待たされるんだろうなと思いつつ立っていると、後ろから「なにしてんのよ。」との声。振り返ると嬉しそうな顔でトンが笑っていた。うーむ、先に来ているとは、よっぽど嬉しいんだなと思う。(勿論、我輩と会うのがじゃあない。里帰りが、こっち持ちで出来る事がだ。(苦笑)) こっちも勘違いするほど馬鹿ではないから、3階のカフェでお茶をしながら、ビジネスのお話。行き返りの交通費と観光費・食費等はこっち持ち、プラス3日分の拘束代(ソンクラーンは13~15日だが、12日以降は彼女を解放。10日の朝~12日の朝までを我輩と共にして貰う。帰路は別々。)という事で、話を付けた。 その足で、インターネットカフェから、ホテルレプにアクセス。ソンクラーン前と言う事でちょっと心配したが、チェンマイプラザが、1400B(スーペリアツイン)であっさり取れた。ところで、どうでもいいが、人がキーボード打ってる時に、我輩の愚息を服の上からしごくのはやめんか、トンよ。(苦笑)それから、「今日も私を買って。買ってくれたら、そのまま旅行に行ける」とか、耳元で囁くのもやめれ。 仕方なくというか、外人が美味そうな食べ物でも見るような目付きで、トンの尻と胸を視姦していたので、対抗心を燃やしてしまった。トンはと言えば、嬉しそうにしている。まったく、能天気な奴だ。それと、トンよ、お前屈むと、Tバックのスケスケ青パンツが、ジーンズの上から見えてるぞ。(苦笑) ついでなので、ファランポーン(バンコク中央駅)へ行く。トンに命じて、明日の急行以上の1等車を2枚(1等は全て寝台。1室2名。)と言って、買って来させた。帰りのトンの交通費も、特急1等車(またはスプリンター2等車)に充分乗れるだけ渡してやったのだが、トンは「これ貰ってもいい?」と聞く。聞かなくても事情は分ったから、あっさりと「いいよ」と言ってやった。嬉しそうなトン。 きっと、自分では精々が、1等エアコンバスあたりで帰ってきて、残りを浮かすのだろう。銀座や六本木のホステスにタクシー代をやって、ごまかされると頭に来るが、こう正直だと、微笑ましい。(苦笑) 昼食を付き合わせてから、「準備もあるだろうから、本当は夜6時と言いたい所だが、今日の夜10時まで、自由にさせてやる。但し、10時に1分でも遅れたら、約束は全部キャンセルだ」と言い渡して、解放してやった。「絶対遅れない」と、真剣な顔で頷いて居たから、多分大丈夫だろう。土産代だと言って、1000Bだけ渡してあげたら、とても喜んだ。 夜10時に30分も早く、電話が入り、ドアがノックされトンが現れた。重そうな荷物をベルに当然と言った顔で持たせて。(苦笑)まぁ、30分も早く現れたのは評価して良いだろう。 ホテルのレストランは、トンが嫌がるだろうから(これは、トンに限らず大抵の姫達もそうだと思う)、外に出て刺身が食べたいというトンに付き合って日本料理店に行った。トンは刺身を食べながら、コーラを飲んで楽しそうだ(苦笑)我輩は、タイで刺身はねぇ....と、いつも思っているので、適当につまみを頼み(もちろん加熱物だ)ビール。 部屋に帰り、まぁ、する事はしましたよ。そりゃぁねぇ(苦笑) そう言えば、トンは我輩の好みを覚えていて、例のスケスケ青パンツから、以前にZENで買ってやった、セクシー系と言うより、ぶりっ子系のベビードールに着替えて風呂から出てきた。(我輩の性癖がばれてるなぁ(苦笑))トンはロリ顔なので、若い新婚の嫁さんを犯してるようで正直燃えた。偉いぞ、トンよ!(笑) その後は明日は早いから、おやすみというと、トンはすぐに寝息を立て始めた。無警戒な奴(苦笑)まぁ、いいや、ある程度は信用されてるんでしょ。と思う事にして、枕に頭を着けると、我輩もすぐに眠ってしまった様だった。 |
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SINCE 2002年5月12日 |