企業戦士 夜の紳士録 by:洗濯屋マーちゃん

はじめに
現地駐在員マーちゃんが贈る、亜細亜の淫売見聞録。内容に文句のある奴はアグネス・チャンにでも言ってくれ!

外道紘;とにかく下品
筆者へのお便りと罵詈雑言は  まで
外道の細道

ビエンチャンのロリグルメ情報

メコンの大河を朱色に染めた夕陽が沈み、ビエンチャンの町に夜の帳がおりた。
一国の首都とはいえ、この町の夜は未だ暗い。
街灯の無い川沿いの通りを、バイクやオート3輪がけたたましい音を立てて通り過ぎていく。
通りを走る車輌の茜色の灯火が、道を歩く人々を照らす。
夕刻になってメコン川から風が吹くと、日中の蒸した空気が冷却され、汗で背中に付着したシャツが乾いていくのが分る。
風はやさしく、埃と汗にまみれた町に潤いをもたらす。
ふっと思い出したように川からの風が体に付いた少女の甘い残り香を運び、鼻腔を撫でる。
かすかに漂う甘い体臭を嗅ぐと、今しがたの淫らな光景が鮮明に脳裏に浮かんでくる。

「なるべく若くて可愛い子を紹介しろ、気に入らなければ金は払わない」
客引きは紹介料欲しさに、携帯であちこち電話をかけている。
3人目の相手に手ごたえを感じたようだった。
「5分待て、すぐに来るから」
そう言うと客引きは満面の笑みを浮かべた。

彼の言うとおり、きっかり5分後にワインレッドにチェックの柄のFinoに乗った少女がモーテルの駐車場に現れた。
まさか、女の子が自分でスクーターに乗って来るとは思わなかった。

見ると、意識的に短いデザインのデニムのショートパンツからは伸びている生脚が悩ましい。
体系にフィットした横縞模様のタンクトップの上には、大き目の赤いベストをかるく羽織っている。
ピカピカに磨かれたワインレッドのFinoと、彼女のファッションが色調的にマッチしており、センスの良さを感じる。

肩にかかるくらいの長さの髪は茶色に染め、アクティブショートながら可愛さを感じさせるスタイルだ。
田舎くさいラオっ子が来ると思っていたのが大きな勘違いだった。
少しきつめの化粧が大人びてみせているものの、少女のファッションセンスの良さに正直感心した。
これなら、バンコク市内のディスコで見かける少女達にも引けをとらない。
年齢を聞くと、○5歳。
ブランド品ではないが、少女が身に着けている服は安くは無い。
イタリアンチックな新車のFinoに跨る少女に、貧困からの悲壮感は微塵も漂ってこない。

シャワーを浴びた少女は、白いバスタオルを体に巻きつけてベッドの上に坐っていた。
さくらんぼうのように可愛い唇にキスを試みたが、首を捻り拒まれてしまった。
そのせいか、少し強引に裸体を覆うバスタオルを解いたが、あっけないほど簡単にタオルは体から離れ、白い裸体がベッドの上に浮かんだ。

発育途中の乳房の上に乗った乳首は、淡い桃色の突起の形で、口に含んでも硬くなることは無かった。
下腹部に目をむけると、掌で覆われた指の間に、きれいな縦長のスジが見えた。
掌を無理に離すと、やや桃色に充血したクレパスが目の前に小さな陰唇を覗かせている。
少女は、膝を内側に曲げて、局部を隠そうとするが、両脚の間に体を入れているので、両脚の付け根部分の全ては私の視野の中にある。
羽毛のような陰毛が申し訳程度に恥丘を覆うものの、殆ど無毛の陰部は、まるで子供のようだった。
蛍光灯の下で秘部を視姦されているのが恥かしいのか、幼いクレパスは、陰唇の奥から甘い露を溢れさせようとしていた。
蜜のあふれた部分に自らの唇を重ね、舌先で陰唇の中を探ると、白い歯の間から短い嗚咽が聞こえた。
陰唇の突起に鼻を当てて匂いを嗅いでみると、ホットミルクのような甘い匂いがし、舌ですすった淫汁は、微かにピーナッツバターのような味がした。

終始少女が受身の性交は淡白だった。
何か一方的な儀式のような営みに、もはや私の期待する性的興奮を得る事はできなかった。
そこには、男の排泄的な行為の受け皿としての媒体としてのみ少女は存在していた。
行為の最中に空を見る少女の瞳の中には、少女を観照する自分の姿があった。
しかし、その焦点は私のはるか後ろを眺めていた。
私は、絶頂に達すると、尻をすぼめて、腰を突き出し、白濁液を搾り出した。
何度も脈を打ちながら少女の暖かい膣の中に放出しながら、私は絶頂を迎えた。
少女は、内股に付着した私の精子を垂らしながら、走るようにしてトイレに駆け込んでいった。

シャワーを浴びている少女を待たずに、私はそのままトゥクトゥクに乗り込むと、再び市内を流れる川沿いの住所を告げた。
そして、今回楽しみにしていたフランチレストラン、「La Signture Restaurant」に行くためだ。

フランスの植民地時代の遺産のように、この町には幾つものフレンチレストランが並び、人々は当たり前のように、毎朝市場で焼きたてのフランスパンを買う。
その為、ラオス人の舌の感覚は、タイ人と比べ極めて異なる味覚を持っている。

通りのソイの入り口でトゥクトゥクを降りると、着ている服の皺を身づくろいながらレストランの入り口に立つ。
「予約していた○○です」
「お待ちいたしておりました。どうぞこちらの席に」
慇懃な態度の黒服に案内されたのは、入り口左奥の席で、蝋燭の炎で照らされた各席が見渡せる場所だった。

私の他には、その会話の内容から、日本人の外交官らしき夫婦。
黒いドレスを着たラオス人らしき女性と麻のジャケットを羽織った50過ぎの銀髪の白人男性。
若い欧米人のカップルもちらほら。
店内は暗く、各テーブルに置かれたキャンドルの炎が今宵の料理を燈している。

グラスに注がれたペリエを口に含みながら、メニューに目をおとす。
品数は少なくないが、とりあえず本日のお勧めを聞いてみることにした。

アペタイザーには、サーモンとシュリンプのタブナード。
カナッペにして食べても良さそうだが、そのかわりに一口サイズのミニパンが数種類バスケットに入っている。
これが、思ったほどしつこくなくて、海老の風味も良く、美味しく頂いた。

サラダは、パテドフォアグラ
フォアグラの横にグリーンサラダが盛り付けてある品だが、フォアグラの量が多く、且つ風味が薄かった。
はっきり言うとやや生臭い。
先ほど舐めた少女の陰唇よりも生臭かった。
サラダも、特に特徴は無く、イタリアンドレッシングをかけただけのレタス。
もう少しドレッシングに工夫が欲しい。
メインをフォアグラと位置づけすれば良いのだが、フォアグラだけを食べるのもきつい。
これは、サラダというよりも、カナッペのようにして食べたかった。
まあ、バスケットのパンと一緒に食べると美味しかったが。
それにしても、フォアグラの大きさには圧倒された。
元々、フォアグラは脂っこく、パテにするのならもう少し盛り付けを工夫してもらいたい。
とはいえ、これだけのフォアグラを使うのであれば、できればパテではなくて、そのままフォアグラをテリーヌで頂きたかった。
表面をかりっと、それでいてレアーに焼き、スライスされた上にイチヂクかオレンジベースの甘いソースをからめて食べたかった。
つまり、サラダではなく、フォアグラとしてそのままリコメントしてくれれば良いだけなのだが。

更に、デキャンタでハウスワインをもらったが、フォアグラの濃厚な味に対し、完全にワインが負けている。
ハウスワイン如きにうるさい事を言うなとご指摘もあろう。
しかし、バターをたっぷりと使うフレンチだからこそ、料理に負けない味のワインを出してもらいたい。
美味い店ほど、ハウスワインも良いものをセレクトしているものだ。

メインはデュ、デララザニア
まあ、フレンチ風のラザニアだが、ラザニアの横に盛られたサラダが、さっきのパテドフォアグラのサラダと同じ。
フレンチビーフをたっぷり使ったのは良いが、ホウレン草が僅かで、風味が足りない。
ラザニアの触感とチーズとのコンビネーションもイマイチ。
日本人の私には、かなりしつこい味付けとなっている。
それにしても、メインとしては少し物足りない。
そもそも、イタリアンならラザニアがメインになる事は無い。
味も単調で、牛肉がボソボソしている。
まるで、コンビーフのようだ。
ミンチであれば、上質の脂肪の部分だけを少し混ぜれば、ジューシーな味に偽装できるだけに残念だ。
おそらく、料理技術の不足か。

デザートにはチョコレートムース。
これは、甘さも控えめで美味しかった。
ペリエで口を洗った後に、コニャックを飲みながらデザートを楽しんだ。

全体として、アペタイザーは期待以上の出来だったが、その後の料理がバラバラで、お勧めのわりに統一性があまり感じられなかった。
ムースの味が良く、コニャックと合ったので、食後の印象はそれほど悪くはなかったものの、やはり満足感が足りないのは気のせいか?
少なくとも、ハウスワインはお勧めできない。
ワインリストは見なかったが、特にフレンチワインにこだわる必要も無いであろう。
但し、今回のコース料理を味わったところ、イメージとしては濃厚でしっかりした特徴のボルドー産の赤が合うような気がする。
料理自体が、特別に美味いわけではないので、ビンテージワインを開ける事はお勧めしない。ボルドーなら安価なボトルで十分。
イタリアワインでもトスカーナ地方のワインなら、ボルドーやシャトーに十分対抗できるし、カベルネ.ソーヴィニヨンかメルロ品種なら外す事も少ないだろう。
価格重視なら、ニューワールド産のワインでも十分美味しいのがあるので、ワインリストから吟味してみては如何だろうか?






秘境で姫はじめ

姫始 ひめ-はじめ

美しい響きである。

暦に因んだ日本独自の古式ゆかしい儀式だ。

これは日本人が太古から四季という稀なる気候と自然の恵みによる天への敬意と畏怖を抱いて育まれてきた伝統と文化の結晶である。

古人伊勢貞丈も俳諧犬小集(1633)の中で

「初春のひめはじめは、諸説まちまちなれど、皆とるに足らず、むかしより世俗のいひ来れる男女交合の始なり」


つまり、正月の数ある行事の中でも、新年の男女結合(おまんこ)の行いに比べればとるに足らずと説いている事からも、正月におまんこをする事が日本人にとって如何に重要な意味を含んでいるか分かるというものだ。

然しながら、この国にいると正月もただのクソ暑い休日となり、由緒正しき日本人の伝統と文化を忘れがちになりやすい。

勿論、タイでも姫はじめはできるが、ここは日本人らしく、しんしんと降り積もる雪を眺めながら、大和撫子と交わる事が大切である。

「よし、正月は日本に帰ろう。雪だ、酒だ、温泉だ。日本人のデリヘル嬢で姫はじめだ!」

私は、早速旅行代理店に行き日本行きの航空券の予約を試みた。

そして、1月2日 夜8時前。

その夜、道路わきに燈されたカンテラの中を茜色の粉雪が蛍のように舞っていた。

薄く積もった雪の上をブーツで踏みしめる。

嗚呼、冬である。

久しぶりの、雪の感触を足でかみ締めるように味わう。

サクサクというより、ネチネチという雪に粘着する様な音がする。

ゆっくり歩いているが、肺は苦しく、吐く息は瞬間に凍りつく。その結晶がキラキラと路上のカンテラに照らされて舞うのが美しい。

鼻から垂れた鼻水が、先端から凍りはじめ、氷柱になりだしている。

おい、少し寒すぎやしないか?

説明するのを省いたが、此処は日本では無い。中国の四川省の成都から更に北西に1時間ほど飛んだチベット高原のある村だ。

標高3,600m 富士山の頂上と同じくらいの高さだ。

酸素は地上の半分しかないのでお湯の沸点は78度に下がる。

しかも、昨日から寒冷前線が南下し、今夜の予想最低気温は氷点下27度。

日清カップヌードルに、沸騰したぬるいお湯を入れて、悠長に3分も待っていたら冷麺になってしまう。

何故、私はこんな所に居るのか?

話を数ヶ月前に戻そう。

日本行きの予約をしに旅行代理店に行ったのだが、正規料金以外の席は全て満席。正確な値段は忘れたが、普段ならファーストクラスに乗れる値段だ。

「○○ちゃん。ちょっと遅すぎましたね。エコノミーの正規料金もファーストの格安券も大差が無いからファーストにしましょうか?」

「予算が足りないよ。2万バーツ程度で何とかしてよ」

「ハハハ…プーケット便なら、まだ空きがありますよ」

プーケットで雪が見れるか?アホ。

結局、アホの担当者に見切りをつけて、ネットで空席状況を確認するが、アホの言うとおりどこも満席だ。

仕方が無いので、別の行き先を決める。

目的は雪見酒と雪肌の美少女との姫はじめ。

大和撫子との姫はじめは諦めるしか無さそうだが、航空券代金20,000THB以内で、雪が降っていて、風呂屋か置屋のある場所を行き先に決める。

かなり難易度は高かったが、私の陰茎の琴線に響く場所があった。

中国の大都市、成都の郊外にある世界遺自然遺産の観光地である。

何しろ、成都は1400万人もの大都会である。

湯河原でさえ、ストリップ劇場があり、旅館の女中さんに頼めばフィリピーナのコンパニオンを呼んでくれる。

人の棲む所に置屋あり。アジアの常識である。

しかも、目指す観光地はチベット族が暮らしている。彼らには、遠方の客人の血を入れる為、夜伽の接待の習慣がある。

外道ヒロ氏から借りたディスカバリーチャンネルのDVDを見て、かねてからその事は知っていた。

真の外道者は、全ての情報を駆使して己の暗い欲望を満たすのである。

先ずは早朝のバンコクから成都まで中国南方航空を乗り継いで6時間。

その後、中国国際航空に乗り換え目指すは夜伽の国である。

さて、無事に成都での乗り換えもすみ、エアバスA319機は濃霧の成都を飛び立つ。

機体が水平飛行になると、白銀のヒマラヤ山脈が眼下に見える。

荒涼とした大地を孤高にそびえるミニヤコンガの白い巨塔。

雄大なマウンテン飛行をしばし堪能すると、機体は着陸態勢に入り深い峡谷からの上昇する乱気流に機体はガタガタに揺れはじめた。

機内に響く人民の悲鳴。

「はっはっはっは…人民は飛行機など滅多に乗った事無いから怖いんだな」

隣席の人民の老婆の瞳孔が恐怖で開いているのを承知で、わざと余裕の様子を見せ付けてやる。

ブーン(左へ急旋回の音)ひぇ~(人民の悲鳴) 

ブーン(右へ急旋回の音)ひぇ~(人民の悲鳴) 

迫り来る雪山の頂をかすめるようにかわしながら、地上がどんどん近づく。

「ゴン」

着陸、と思った頃、轟音と共に機体が大きく首を上げ、強烈なGが背中にかかる。

タッチアンドゴー!

着陸失敗だああああ(号泣…)


一瞬地面に接触した瞬間、機体は轟音を上げて全力で急上昇した。

山稜のヤクの群れがすぐ間近に迫る。

「神様、もう二度とロリ買いしませんから、助けて下さい」


私の願いが通じたのか、機体は安全な高度まで上昇したようだ。

その後、何度か旋回しながら再度着陸に挑戦する。

ランディングの瞬間、逆噴射の轟音が響き、胃がせり出すような急ブレーキで我らがエアバスは無事に停止した。同時に起こる乗客の拍手。

かつて無いスリリングな着陸だ。

到着口には看板で「Welcome to fairyland」と書いてある。

訳すと、「お伽の国へようこそ」

しかし私には「よ伽の国へようこそ」と読んでしまう。

標高3,600mの空港を出ると…。山しかない。
果たして夜伽の国はあるのか?


そして、その数時間後、私はこうしてホテルから近くにあるチベット族の集落に向け粉雪舞う道を歩いているのだ。

勿論当てはあった。

空港からホテルに向かうタクシーの車窓から、夕闇に溶け込みそうなチベット族の集落を見た。

雪を抱いた山稜の狭間の渓谷に僅かに開拓した集落には、チベタン民族の信仰の印であるタルチョの旗がヒマラヤおろしの寒風の蒼天にはためいていた

そこには「?拉OK」「按摩」の文字と民族衣装を着た美少女の写真の看板が!

間違いない。夜伽の村はあったのだ。

ディスカバリーチャンネルは正しかった。そして私の勘も。

幸い、夜伽の村からホテルまではおよそ2㎞くらいだ。

夜の帳が完全におりて、私はホテルに踵を返した。

「ハーイ、的士(タクシー)」

「………」(静寂)

貧相なホテルの前には、野良猫一匹居ない。

服務中心と書かれたフロントの漢民族の服務員に聞いてみる。

「小姐的士有没有?(タクシーあるか?)」

「没有メイヨー(無い)」

0.5秒で返事がくる。さすが、漢民族。

お客様の立場になって考えるという事が分かってない。

少しはホテルプラトンでも読んで、サービスとは何か勉強しろ。

まあ、良い。その内バスかタクシーが道を通るだろう。道は一本道で外灯が雪道を照らしている。

それにしても寒い。

嗚呼、サムイ。

外気に触れる皮膚は寒いというより痛い感じだ。

強烈な冷気が僅かに露出している素肌を刺す。

昨日のバンコクの温度は34度だった。今は氷点下20度くらいか…

54度も気温が下がっているぞ。

地球温暖化のお陰で、最近はタイ人でも「地球を冷やせ」とか言っているが、これ以上冷やすな。

私を殺す気か?

そもそも、此処に来てはじめて気がついたのだが、此処は成都郊外の観光地なんて所じゃ無かった。郊外というには遠すぎる。街からジェット機で1時間以上も乗っていく郊外なんて聞いた事が無い。

聞けば、此処から陸路で成都に行くには4300mの峠を幾つも越え、冬季は雪の状態で数週間も道が通れなくなる事も珍しく無いらしい。

立派な秘境じゃないか?

こうなると、タイの風俗投稿記などという生易しいものではない。秘境風俗という新しいジャンルへの挑戦だ。まさにパイオニアである。

元々は日本の温泉でデリヘル嬢を呼んで姫はじめをする筈が、日本路線が満席のお陰で思わぬ方向にいってしまった。

前回は、パタヤでカマを掘られて酷い目にあったが、今回は堂々と自慢できる内容になれそうだ。

おそらく、30分後には暖炉に暖められた部屋の中で、純朴なチベタンの少女が、雪のような白い肌の裸体を羊の毛皮の布団の中に滑らせてくるだろう。

氷点下20度の外気の中、私の海綿体は充血し夢想のためヤクの角のように硬くなっていた。

結局、途中バスもタクシーも通らず、吹雪の中を30分ちかく歩くハメになってしまった。

夕方見たチベット族の村は、「?拉OK」「按摩」の看板はあるものの、静まり返っている。

人の気配も殆ど無い。

時計を見ると夜の8時だ。

奴らはドリフを知らないのか?

これでは「8時だよ全員解散」である。

巨大なマニ車が置かれた正門から集落の中心広場に入る。

広場の中心には土で盛られた釜の中に薪がくべられており、穴の中から赤い炎が上がっている。

見るとその炎を囲んで、6-7名のチベット族の若者達が団欒しているではないか。

「タシデレ!」

チベット語で元気に挨拶をする。

「タシデレ!」

一瞬戸惑った様子だったが、彼らも異国の旅人に明るい笑顔で挨拶を返してくれた。

背の高い、リーダーみたいな青年が親しげに話しかけてきた。

「○×▲&##@++*!*‘◎…(笑)」

分からん!

さ~ぱり分からん!

何言っているのか言葉が分からん。

しかし、身振り手振りで、何とかなるものだ。

中庭にも貼られている、「?拉OK」の貼り紙と、色あせた美少女のポスターを指差し、右手で尺八のマネをする。

我ながらいい年してバカな事をしているが、背に腹は変えられない。

下品なボディーランゲージに小姐達が黄色い声を上げて喜ぶ。

暗くてよく見えないが、かなり可愛い小姐もいるではないか。

皆、民族衣装を着ていて、異国情緒たっぷりだ。

なんだか、コスプレ喫茶みたいだ。

左手の親指と人差し指でつくった○に、右手の人差し指を出し入れしながら、口でカポカポ音を鳴らすと、すっかり人気者になってしまった。

「間違いない。完全にコミュニケーションが取れている。好感触だ」

焚き火を囲んで唄を歌うチベット族の若者達 ヒマそうだ

 

ポケットから紙を出して、筆談で更なる親睦を図る。

「来自了什?地方??どこから来たの」

「来自了泰国 我是泰人 タイから来ました。私はタイ人です」

おそらく、彼らはタイが何処にあるかも知らないであろう。

下品なゼスチャーで心を引き付けた私は、リーダーらしき青年に、漢民族系の最も可愛い少女を指して耳元で囁いた。

「多少銭(幾ら?)」

青年が紙に180元と書いた。

よっしゃー! (ワレ コウショウ ニ セイコウス) 

私は、青年に連れられて、広場に面したアパートのような一室に通された。

何も無い部屋に羊の皮の敷物とテーブルに茶碗が置かれている。

「ここで待て」という青年のゼスチャーで待つ事数分、青年は湯のみ茶碗とやかんを持ってきた。

テーブルに置かれた茶碗に黒っぽい液体を並々と注ぎ、自分の茶碗にも液体を注ぐ。彼は、その茶碗に注がれた液体に指を入れて、私の顔にピチャピチャかける。

何をするんだ。冷たいぞ!しかも醗酵した妙な匂いだ。

そして、ゼスチャーで私にも同じ事をしろと言う。

よく分からぬまま、青年の顔にピチャプチャかけてやった。

ざまーみろ。

すると、青年は直立したまま茶碗を一気に飲み干して、空になった茶碗を私の方に向けた。

なるほど、チベット風のウェルカムドリンクだな。

私は作法に習い、一気に飲み干して茶碗を青年に向ける。

「好好ハオハオ」と言われて拍手される。

何と言う名前か忘れたが、学生時代にチベットを数週間かけて旅をしたときに飲んだチベタンビールだ。

どぶろくとビールを足して二で割ったような味で、正直まずい。

よく分からないが、相手が飲み干すと拍手してビールを注ぎ、自分も注がれて飲み干すと拍手をされる。

「おいおい、いい加減にしてくれ。そろそろ小姐を連れて来い」

「小姐介紹」と紙に書くと、分かっているから心配するなといった様子でイッキを続けさせられる。大学の新入部員の歓迎会か?

飲みたくも無い、まずいビールを10杯以上飲まされ、体の芯から冷えてきた。

殆ど拷問である。

状況を変えるべく、「小姐的?拉OK」と書くと、せっかちな奴だな。といった様子で、青年は扉の外に大声で叫んだ。

すると2名の小姐が入ってきた。

おおおお 可愛い!!

一人は色白の瞳のくりっとした漢民族系の美少女で、もう一人は鼻筋の通ったエキゾチックな顔立ちだ。ややウイグル系美少女といったところか。

純粋なチベット族には見えないが、2人とも艶やかなチベットの民族衣装で着飾っている。

まずいビールを注ぐ小姐 夜伽の村はあった!?

光沢のあるオレンジの服には黒と黄色の抽象的な模様が刺繍されている。

スカートは長く、くるぶしまで達し、何色もの刺繍が幾何学的な模様を織り成す。

一方で、袖やスカートの裾には、鮮やかな梅の花が刺繍されており、幾何学模様と写実的な模様との融合が美しい。

又、2人ともヤクの皮で作ったベストを羽織っており、ヤクの黒く長い毛皮のベストの上には、首からかけたお盆のような大きな銀の首飾りの装飾がある。

円形の銀の板には、マヤの太陽暦に似た細工が施されており、アメジストやトルコ石がちりばめられている。北タイのメオ族の意匠にも似ているが、大きな首飾りや銀細工の特徴は、むしろアンデス山中に暮すインディオによく似ている気がする。

彼女達も玄奘三蔵の旅した太古の昔、交易の旅人達による夜伽により、その血が受け継がれたに違いない。

たしか、この地も長安と西蔵を結ぶ交易の要として栄華を誇っていたと聞く。

2500年前に建てられた城門が当時の繁栄を偲ばせる。

そして今日、長安の遥か彼方、邪馬台国の末裔がこの地に白濁液の足跡を残し、東西のシルクロードに新たな軌跡を残す事になるのだ。(石坂浩二のナレーションで)

私の頭の中は喜多郎の音楽がグルグルと回り、気分はすっかりNHK取材班だ。

歓迎の証に、2人の美女に注がれたビールを飲み干すと「イエ~イ」と拍手される。

漢民族系が私の隣に腰掛け、前に顔の彫りの深いウイグル系が立ちながら歌を歌い始めた。

「オエエ…オエ~アヨイェ~ホエーエエエエエッハンニャマ~」

意味は分からないが、チベット民謡だ。

前頭葉を刺激する高音で歌う演歌のようなリズムだが、高貴な詩が添えられているに違いない。

とにかく、なかなかの美声である。好好ハオハオ!

歌が終わると、ウイグル系が茶碗を私の前に差し出す。

私が茶碗にビールを注ぐと、彼女は一気に飲み干す。

すると、隣に座っていた漢民族系コスプレ美少女が両手の人差し指を振りながら、

「ヤッソー ヤッソー ヤッヤッソー イエーイ」

と叫ぶ。そして、私にも真似する様に言う。仕方なく一緒に叫ぶ。

「ヤッソー ヤッソー ヤッヤッソー イエーイ」

今度は、隣に腰掛けていた漢民族系美少女が交代し踊りながら歌を歌い始める。

「ヒョエエ…モエ~ワヨイェ~ホエーエエエエエッモンハンニャマ~エ~」

そして、同じようにビールを飲み干すと

「ヤッソー ヤッソー ヤッヤッソー イエーイ」

の大合唱だ。なんだか、宴会になってきたぞ。

なるほど、これがチベット風「?拉OK」なのか…

バンコクの高級クラブ「ペガサス」や「ピアノ」とはいささか趣は異なるが、肉声で聴く「ヒョエエ…モエ~」の民謡はチベットの空のように高く澄み、哀愁を感じる。

とはいえ延々と繰り返される「ヒョエエ…モエ~」は少々食傷気味になったので、そろそろ姫はじめをしたい。

紙に「小姐的按摩」と書いて、隣に腰掛けている少女に見せると、ゼスチャーで、此処に寝ろという。

「此処でやるのか?」

しかし、もう一人の小姐は相変わらず横で「ヒョエエ…モエ~」を熱唱している。

仕方ないので、もう一度左手の親指と人差し指でつくった○に、右手の人差し指を出し入れしながら、口でカポカポ音を鳴らして自らの意思を明確にする。

「カポカポカポ」

「オーケー、オーケー」

凄いボディーランゲージだ。カポカポは世界共通である。

心得たとばかりに、漢民族小姐はウイグル系小姐に何か言い、露払いをすると、私の肩を揉みだした。

私も右手で、小姐の尻に手を回す。

なんだか、バンコクのエロ按摩のようになってきた。

乳を直に揉もうと試みるが、幾重にも着た民族衣装が鎧のように手の進入を阻む。

「いや~ん」という素振りを見せるが、本気で嫌がっているようにも見えなくもない。

できれば、一緒に熱いシャワーを浴びたいところだが、この温度下でお湯を浴びると、一刻も早く体に付着した水滴を拭取り、3分以内に服を着ないと、そのまま札幌雪祭りの作品になってしまう。

お湯を浴びるのも命がけである。

それにしても布団は無いのか?

部屋の中には、七輪は置いてあるものの、どれだけの効果があるのか分からない。

少なくとも、外よりは暖かい筈だが、茶碗の中のビールは既に氷塊になっている。

氷点下15度は間違いない。

床の間に敷かれた羊のカーペットの上で、男女の営みをするには寒すぎる。

見ると、部屋の隅に羊毛の布団があるではないか。

その上に、ノースフェイスのダウンジャケットを脱いで布団の上に重ねる。

「ライライ、ハニー」

Tシャツとモモヒキ姿になり、羊の中から小姐を呼ぶ。

「▽×▲&‘\##@++*!*‘◎!!!!!(怒)」

急に服を脱いだ私を見て、何か叫んでいる。

「ほら、服を脱ぎなさい。夜伽の時間だ」

小姐の鮮やかな刺繍で織られた民族衣装の上着に手をかけて脱がそうとすると、あからさまに拒絶する。

「#@++*!*不行(ダメ)◎!!!!!(怒怒怒怒)」

何か、お互いのベクトルが少し狂ってきた様子だ。

羊の布団の中から小姐を必死に呼び寄せるが、小姐が服を脱ぐそぶりが無い。

「おい、勘弁してくれ」

じらすのもよいが、凍死したらどうするつもりだ。

あまりの寒さで歯の根が合わなくなってきた。鼻水も止まらない。

「%#▲&!!」

小姐は何か叫ぶと、そのまま部屋を出て行ってしまった。

一体どうなっているのか?

暫くすると、先ほど私に180元と言った青年が小姐と一緒に入ってきた。

彼は、私に見せるとそこには「300元」と書いてあった。

「イズ ディス ブンブン ジキジキ チャージ?」

私は羊の皮をかぶりながら、通じないと分かりながらも英語で聞いてしまった。

「▽◎■$&%*()&“++@」

しかし、彼は私の言葉に対し自信たっぷりと頷いて、しっかりと説明してくれた。残念なのは、何を説明しているのかさっぱり意味不明だった事だ。

ともかく、青年に説得された漢民族系美少女小姐は、露骨に「嫌」な表情を浮かべながら、私を睨み付ける。

金を貰っておいて、その顔は無いだろう!

と、一瞬むっとするが、ここまで来て逃げられたら元の木阿弥でござる。

小姐は民族衣装の上着を取り、やや薄着になり羊毛の布団にもぐりこむ。

それを合図に、取り巻き連中は部屋の外に出て行った。

ようやく、古式ゆかしい姫はじめの儀が執り行われ様としている。

羊の皮の布団の中で小姐を抱きしめると、獣の臭いがした。

唇を吸おうとすると、顔を右90度に曲げて、私の唇を拒絶する。

更に執拗に唇を近づけると、今度は顔を左90度に曲げる。

これも抗日運動の一環か?

小娘め、私がダライラマなら、自ら舌を入れてベロベロ絡めるくせに。

これなら、私のニックネームを「抱裸為マラ」にするぞ。

とにかく、木綿の着物の重ねた間から手を入れて、ふくよかな乳を揉んでみる。

モミモミ

「嗚呼…」

モミモミ

「嗚呼…」

白い吐息が空で氷結する。

お互いの息が布団の上の空間で白く混ざりながら消えていく。

空気中の水蒸気はすぐに氷結し、氷結した霜が窓ガラスを覆っている。

右手を下腹部にずらし、指先はその奥にある潤いの谷間の入口を探す。

ヤクのような剛毛を捕らえると、中指の先は柔らかい肉襞の入り口を探り当てた。

指先でやさしく弄ぶと、堪え切れないような喘ぎ声が唇の端から漏れ、静寂した室内にクチャクチャと淫靡な音が木霊する。

生暖かい粘着質の感触が指先に触れると、布団の中から湯気が立ち昇る。

上気した小姐の顔は、恥ずかしさと、堪え切れない快感に桃色に上気してきた。

しかし、指先に触れる粘着感に違和感を覚え、指先を確認してみた。

指先に付着した白い異物。

澱物である。

よせば良いのに鼻を近づけてみた。

「うううううっ…」(声にならない)

なんて臭いマンコなんだ!


すごい発酵臭だ。

クサヤの干物を梅雨の日に1日履いた蒸れた靴下に入れて、発酵させたような臭いだ。

こんな臭いマンコは嗅いだ事が無い。

可愛い顔をしているのに、何故マンコはこんなに臭いのだ!(号泣)

朝のチベタン村 写真のチベタン少女のオメコも臭いのだろうか?

この肥溜めのような悪臭の壺に、愚息を入れるのか?

嗚呼、この世は不条理である。

しかし、日本男子と生まれ、このままマンコが臭いからという理由で敵前撤退する事は、元満州国守備隊の少佐だった天国のじいちゃんに顔向けできない。

将校だったじいちゃんは、満州で正面特攻突撃をして足に被弾した。

ましてや、大志を抱いて遠く地の果てまで来たのに、敵前逃亡は一生の恥である。

たとえチンポが腐り、この地にその身が果てようとも、死して屍をもってシルクロードの道標となろう。

私は鼻で息をする事をやめ、意を決し、すでに硬くなった大砲を出した。

その時、静寂の深山に雷鳴の轟く音が。

チベタンの崇める神々の頂が、我が崇高なる使命に天の声を伝えたのか?

いや、雷鳴はちかい。私の腹だ。

いい気になって、どぶろくビールを何杯も飲まされたツケが腹にきたのか?

突然、羊の皮の布団の隙間から剃刀のような冷気が南国生活で緩んだ皮膚の毛穴を針のように刺す。

すると、冷気の急襲に直腸が悲鳴を上げる。

「おおっ漏れそうだ」

強烈な便意が突き上げる。

このままでは、脱糞まで時間の問題だ。

しかも運悪く、先月、パタヤのカマにカマを掘られたお陰で、私の括約筋は緩くなっている。

「Where is the toilet? トイレは何処だ?ホーングナームティナイ?」

「○▼#※#?」

通じない。中国語では何と言うのだ?

私はパンツとモモヒキを穿くと、素肌にダウンジャケットを羽織り、驚いた顔の小姐を背に、扉の外に向かって飛び出して行った。

広場では数人のチベタンの若者が、何が楽しいのかクソ寒い中で焚き火を囲んで酒を飲んでいる。

突然、奇妙な格好で部屋から飛び出してきた私を彼らは呆然と眺めていた。

私は大声で叫ぼうとしたが、腹に力が入らず、喉から声を絞り出して若者達に叫んだ。

「トイレは何処だ?」

若者の一人が、モモヒキ姿の私の醜態に意図するものがあったのだろう。

彼の指差す先を見ると、広場の外れに建つ小さなコンクリの小屋に厠所と書いてあるではないか。

「謝々」

若者に礼を述べて炎に踵を返すと、私は厠所に向かって慎重な一歩を踏み出した。

しかし、私の直腸は限界に近づいていた。

どぶろくビールが胃の中で攪拌され、氷点下の冷気が露出した肌を襲う。

尻を窄めながら、寒風の広場を内股で横切る。

僅か20mほどの距離が、果てしなく感じる。

焚き火を囲む若者達の視線が背中に刺さる。

おそらく、1-2分に違いないが、それは永遠に匹敵する時間に感じた。

最後の気力を振り絞り便所の中に入る。

満天の月夜に照らされた大地は、便所に入ると漆喰の闇に溶けてしまう。

私はポケットから懐中電灯を取り出すと、寒さに震える指先でスイッチを入れた。

「カチッ」

私の持つINON社のLEDライトは小型懐中電灯としては世界最高の照度550ルーメンを誇る。

そして、そこに鮮やかに映し出された光景を、私は一生忘れる事ができないであろう。

床一面に盛られたウンコの山並み。まるで、ウンコのチョコレートヒルだ。

ありとあらゆるクソの塊が、溝といわず、便所の床一面に広がっているのだ。

ある塊は、その頂にティッシュが置かれ、あたかも雪を抱いた霊山の如く堂々とその存在を主張している。

これぞ、?好厠所である。

恐怖の便所

扉も無く、ドブの様な溝に一列に尻を出して用を足す中国4千年の負の遺産である。

アウシュビッツ、広島平和公園と共に人類の負の世界遺産に指定すべきであろう。

10年ほど前であれば、ドミトリーのある安宿には、必ずあった中国式便所。

朝になると、尻を出した人民は溝に腰を下ろして、用を足す。

長い溝には仕切りも無く、一列となった人民が押し合いしながら便を垂れる姿は、壮大な光景であった。旅行者は自然と便秘がちになり、排便という生理現象を憎んだものだ。

そして、誰ともなしに、この憎むべき中国式便所を?好厠所(ニーハオトイレ)と呼ぶようになった。

ともかく、私の使命はこの恐るべき?好厠所で安全に用を足し、無事に部屋に帰り、姫はじめを再び遂行する事だった。

しかし、気力、体力、精神力の全ては限界だった。

便意を堪えるために噛み続けた唇には血が滲んでいた。

ライトを口に咥え、比較的汚れの少ない場所に狙いを定め、モモヒキを慎重に下ろす。

その時、何度目かの腹痛の津波が突然襲った。

瞬間、最後までギリギリに張られていた緊張の糸がプツリと切れる音がした。

それは、丁度モモヒキを下ろし、パンツに手をかけたその瞬間だった。

火口が弾け、マグマが噴出する感触とともに熱い溶岩の液体が尻を伝う。

「嗚呼、間に合わなかった」

ライトを向けると、グレーのパンツに人拳大の茶色い下痢便がべったりと浮かんでいた。

うんこを漏らしてしまった。

小学校1年の時、隣の席の増田君は授業中に下痢便を漏らしてしまい、以後卒業するまで、あだ名は「下痢便」だった。

ともかく、耐え難い屈辱ではあったが、更なる便意に堪え、モモヒキにパンツの汚物が付着しないよう脱ぐと、尻を後方に突き出して、一気に尻の栓を開ける。

大噴出!!!!


別に浣腸をされた訳ではないが、湯のような液体がとどめなく排出される。

1度では収まらず、2度そして3度と噴射は続き、括約筋は悪魔の液体を搾り続ける。

この時、私には人としての誇りも、尊厳も無く、まるで芸術家が自らの存在価値を示す唯一の表現の如く、床面に黄土色の液体をぶちまけた。

それは、背徳心からくる一種の恍惚感に浸れる感覚でもあり、まさにカルタシスによるエクスタシーでもあった。

そして、全てを搾り出した時、邪悪な便意からの開放の安堵感に全身が歓喜とともに弛緩していった。

しかし、この後の処置を考えると、いつまでも安堵感に浸るわけにはいかなかった。

氷点下20度の世界。

ここでいつまでも尻を出している場合ではない。

文字通り、うんこ座りのまま安定した場所に移動し、モモヒキを脱ぎ、特に染み付きパンツのシミ部分が衣類に付着しないように、細心最大の注意をはらいながら脱ぐ。

脱いだパンツのシミのない部分を使い、慎重に尻を拭く。

とにかく、下半身裸でウンコ座りしながら、尻を拭いている姿ほど情けないものはない。

できれば、水で肛門を洗いたかったが、便所の手洗いは氷結し、大きく垂れた氷塊の中に氷漬けの蛇口が見えた。

仕方なく、ハンカチを出して丁寧に肛門周辺を拭うことにした。

嗚呼、ラルフローレンのハンカチがこんな目にあうとは…

仕方なく、パンツとハンカチを床に捨て、モモヒキを穿き、うな垂れながら部屋に戻った。

部屋に戻ると、小姐は既に退室しており、乱雑に床の上に放り出した私の衣服が主人の帰りを寂しく出迎えてくれた。

外では、全てを見た若者達が、焚き火を囲みながら腹をかかえて笑っていた。

多感な少年時代に「下痢便」とあだ名されて、6年間にわたり虐められ続けた増田君の気持ちがこの年でようやく分かった。

完全なる敗北感に打ちひしがれた私は、いそいそとズボンを穿き、逃げるように村を出た。

かじかんだ手を温めようと、歩きながら丸めた手にふぅーと息を吹きかけると、手についたマンコ臭と、尻を拭くときに付着したうんこの臭いでむせ返りそうになった。

路上に積もった雪で何度も手を洗ったが、かじかんだ手が益々凍えるだけで、殆ど効果は無かった。

悪臭にまみれた手をポケットに入れるのには躊躇したが、素手を極寒の下にさらすわけにもいかない。

来た道を渓谷沿いに歩くが、脱糞に汚れた下着は既に脱ぎ捨てて穿いてない。

ズボンの下のモモヒキを通し、氷点下の冷気がフグリを縮める。

背後で響く若者達の嘲笑から逃げるように、私は力の限り早く歩いた。

見上げると、渓谷の遥か上に聳える雪山が、煌々とした月明かりに青白く照らされ、幻想的な夜の冬景色が空を覆っていた。

「?好!」

翌朝、ホテルのロビーで私の名前を記載したボードを持った若い女に挨拶された。

白いダウンジャケットに、赤いマフラー、淡い水色の毛糸の帽子からは、柔らかなウェーブをかけた茶色いセミロングの髪が垂れている。

「My name is SaSa(沙沙)」

サングラスを外すと、目元がきりっとしているがマツ毛の長い可愛らしい眼が私を見つめる。

沙沙は成都の旅行会社に勤める女性添乗員である。

今回の旅では、場所が場所だけに個人での移動は難易度が高く、予め成都の旅行会社を通して、現地発の団体ツアーに申し込んでいた。

団体といっても、私の他は同じホテルに泊まっている3名の中国人のOLグループのみ。

OL達は、成都の同じ大学を卒業した同窓生との事。皆若々しく賑やかで、20代後半くらいか。タイの女の子よりも、はるかにあか抜けている。

沙沙は一番若く、20代前半に見える。

皆、殆ど英語ができず、会話には筆談を必要としたが、添乗員の沙沙の拙い英語を加えると、最低限必要な意味は凡そ分かる。

沙沙を含めた皆は、知り合った時から、異邦人の私に親切だった。

ホテルの朝食はまずかったと言い、近くの食堂に連れて行ってくれた。

扉も無い食堂はけして清潔とは言いがたいが、湯気を出した小龍包を頬張ると、口の中で包皮が破け、中の芳醇なスープと具が溢れて火傷するほど熱い。

縁の欠けたどんぶりに盛られた坦々麺も、肉味噌とスープと麺が絶妙にからみあい、冷えた体を芯から温めてくれた。

昨夜、姫はじめ半ばにして、脱糞した私にとって、此処の料理は何よりも元気づけられた。

しかし不思議な事に、何故か彼女たちは、絶対に私からお金をとる事はしなかった。

私が40元ほど出しても、絶対に受取らず、とにかく旺盛に食べそして笑った。

彼女達との旅行は楽しかった。

四川省名物の「食べるラー油」や、松茸の瓶詰め等をリュックから取り出し、色々なものを私に食べさせては、その反応を見て笑う。

勿論、世界自然遺産に指定されている周囲の風景は、どれも感嘆するほど美しかった。

彼女達は、私がカメラを構えるたびに、ファインダーの中に入り込み、撮影をせがんだ。

お陰で、せっかくの絶景を心ゆくまで撮影できなかったが、天真爛漫に振舞う彼女達に、怒る気持ちは失せ、ひたすら記念写真を撮らされ続けた。

不思議な事に、ガイドの沙沙も含めて、何だか皆が昔からの友人のようだった。

氷結した湖の前でカメラを構えると、沙沙が寄ってきて、私のカメラを他の参加者に渡し、2人だけのツーショットを撮るように頼んだ。

私は、オートモードに設定し、そのままシャッターを切るように言うと、沙沙は大胆に私の腕をとり、ぴったりと体を寄せてきた。

ダウンジャケットの上からも、沙沙の体が密着し、彼女の温もりが感じられるようだった。

その日、観光を終えてホテルに戻ると、皆で近くの食堂に出かけた。

四川料理は分からないので、彼女達に全てを任せた。

料理を頼む時になり、4人がそれぞれメニューを見ながら話し合っている。

一見すると言い争いに聞こえそうだが、よく見ると、

「この料理は辛くて彼には無理よ」

私を気遣いながら料理を選んでいる様子が分かり、彼女達の思いやりに胸が熱くなった。

暫くして、各種料理が出されると、甲斐甲斐しくも沙沙が隣に座り、私の小皿に取り分けてくれる。

ダウンを脱いだ沙沙の体は細く、しかし胸の膨らみは意外なほど成熟しているのがセーターの起伏で想像できる。

松茸の炒め物やウサギの肉の青菜炒め、八宝菜、そして麻婆豆腐…一品毎に沙沙が料理の説明をしてくれるが、残念ながら殆どが中国語でわたしには分からなかった。

ただ、私にぴたりと体を寄せた沙沙に、不謹慎にも下半身が反応してしまい、食事中、勝手に想像した沙沙の裸体が脳裏に焼きつき、硬くなった愚息をなだめるのに苦労した。

驚いた事に、此処でも彼女達は私からお金を受取ろうとしなかった。

困って、沙沙に100元札を握らせても、彼女は断固としてそれを拒否した。

私は、お礼の気持ちにレストランのコーナーにあるバーカウンターからビールを数本買って皆のグラスについで回った。

「乾杯(カンペイ)」

誰もがコップに入ったビールを一気に飲むと、コップの底を相手に見せあった。

久々に、心から笑いそして飲んだ。

アルコールで顔が赤くなった沙沙は私の耳元で何か囁いた。

勿論私には全く理解できない。

すると、彼女は円卓のペーパーナプキンをとるとボールペンで何かを書いた。

「我?可以是很好的友?」(私達は、良い関係になれそうね)

意味が分からないふりをしてとぼけると、少し怒ったそぶりをして、自分と私のコップにビールを注いだ。そしてお互いコップを持った腕を絡ませると、腕を組んだままビールを一気に飲みほした。

川も凍る

滝も凍る


翌日も朝から楽しい観光が続いた。

2500年前に造られた城下町の探索に、石灰岩が蓄積され形成された楕円形の水棚。

鏡のような湖面に映る急峻な雪山は、どちらが本物か分からないほど完璧にその姿を模していた。

どれも目を疑うほど美しく、私の旅心を満足させてくれた。

そして、その日も私と3人のOLはガイドの沙沙に連れられて昨日と同じ様に元気に名所を歩き回った。

昨日と少し違うのは、私が歩くときはいつも心なしか沙沙が私の隣にぴたりとついている事だ。沙沙は、殆ど英語を話せなかったが、私と一緒にいる内に、少しずつだが英語を思い出したらしい。簡単な会話なら英語でも通じる

氷結した瀑布を指して色々説明してくれるが、殆どが理解できなかった。

それでも、数々の奇怪で優美な風景は十分に私の好奇心を満たしてくれた。

心ならずも、この日の昼食も私は彼女達にご馳走になってしまった。

ありがたい気持ちと、申し訳ない気持ちから、私は沙沙に提案した。

「私は、明日の朝のフライトで成都に戻ります。沙沙には本当に世話になったね。また、他のメンバーにも世話になり、私は本当に楽しかった。従い、中日友好の証として、今夜は沙沙も含めて私が夕食に招待したいと思う。勿論、費用は全て私が払う。沙沙にはすまないが、皆が喜びそうなレストランを紹介してくれないかい?」

簡単な英語と、電子辞書を混ぜながら伝えると、沙沙は意味を解したようで、「好ハオ」と快諾してくれた。そして沙沙は紙に何か書いた。

「我知道西蔵族本格的晩餐(本格チベットディナーの店を知っているわ)」

料金は一人180元で、コースになっているようだ。

メインはヤクのバーベキューらしい。

料理の内容は創造できなかったが、とにかくここはプロの沙沙に任せた方が無難だ。

沙沙は他の3人に私の意向を伝えると、皆の顔に少し困惑したような様子が浮かんだが、私の気持ちを察してくれたようで、最後には「謝々」と言って握手をしてくれた。

標高3,500M 酸素が薄いので激しいセックスは厳禁!

部屋の中で息をすると、一瞬で凍結する 


山の夜は早い。

日中は氷点下4―5度まで気温は上がるが、午後3時を過ぎると急激に気温が下がる。

渓谷の底から望む冬の太陽は、4時前には山稜に沈む。

そして5時には夜の帳とともに夕餉の支度をする煙が、道端の民家の煙突から昇る。

夜の冷気が山から下りてくると、各部落に掲げたタルチョの旗がパタパタとはためき、閑散としたチベタンの部落が一層と侘びしく見える。

長江に注ぐ川沿いの道を、私達を乗せたトヨタのワンボックスは快調に飛ばす。

車内は空調により快適な温度に設定されているが、窓の外は既に氷点下10度以下の極寒だ。

「レストランはホテルのすぐ近くで、そのまま直接向かうわ。今日は○○の奢りよ」

沙沙が皆に告げると、車内にイエーと歓声が上がった。

4000m強の峠を越え、車は一気に下りに向かう。

未だ6時前というのに、周囲はすっかり夜の景色だ。

車のヒーターが心地よく、更に昼間精力的に歩き回ったせいか、睡魔が私の頭を左右に揺らす。頭が右に倒れると外気に冷えた氷のような窓が頬に着き、朦朧とした意識がつかの間覚醒する。

左に倒れると、隣に座っている沙沙の肩に頭が着く。慌てて元の位置に戻そうとするが、次第に柔らかく暖かい沙沙の肩の方に持たれかけてしまう。

沙沙は少し上体をずらし、私の頭が丁度自分の肩に乗る位置に姿勢を変えてくれた。

彼女の柔らかい肩が、私を優しく抱擁してくれる。

息をすると、沙沙の長い髪から漂うリンスの甘い香りが、鼻孔を優しく刺激する。

こんなに心地よい気持ちは久しぶりだった。

私はわざと沙沙に体を預ける一方、脳の片隅で沙沙の行動を分析していた。

明るく、天真爛漫な沙沙は、妹のように可愛かった。

しかし、彼女は私を「男」として意識している事は確かだった。

当初、私は沙沙に対して特に意識はしてなかったが、沙沙の私への感情は、言葉は通じなくても伝わってきた。

元々、大都会の成都の観光会社に勤めたものの、西蔵高原の僻地に単身赴任。

たいていはグループやカップルで来る団体客を相手にし、来る日も同じ事の繰り返し。

そこに、ダンディーな私との出会いがあったのだ。

洗礼されたファッションに、甘いマスク。気さくな性格の一人旅の私は、長い事秘境で暮らす沙沙の乙女心をくすぐるには十分であった。

この2日間に2人の距離が新幹線はやぶさ号並みの速度で近づいていったのは確かだった。

食事の後、ホテルのバーで一緒に飲むよう誘ってみようか?

いや、ハトヤのような、あの安ホテルのバーには邪魔なくらい大きな七福神の木彫りがあり、メニューはビールと白酒だけ。

共産党の革命曲が流れるなか、割烹着を着たおばさんがレストランの仕事の合間にかまってくれるだけだ。

とても口説けるようなムードではない。

やはり、近くにあるシェラトンのバーに呼ぼう。

チョコレートを肴にブランディーを飲みながら、ムーディーな雰囲気で口説こう。

そう決めると、チベタン風の夕食なんか、さっさと終わってもらいたかった。

「着いたわ」

沙沙の声で、私はつかの間の安眠の世界から戻された。

どんよりとした眠気が思考の虫垂を支配し、一瞬自分が何処にいるのか分からなかった。

周囲を見渡すと、既に日が落ちた渓谷は、墨を塗ったような漆喰の闇の中にあった。

少しずつ目が慣れてくると、駐車した車の横には、大きな黒い塊が木の柵につながれていた。よく見ると、黒い塊は家畜のヤクだった。

私達は、上着を着込むと真っ暗な小道を沙沙の後についていった。

20mほど歩くと、チベタン式の大きな正門がありタルチョの旗がはためいている。

右手には巨大なマニ車があった。

「待てよ、どこかで見た事あるな」

漠然とした記憶の中の風景が、なかなか現実の風景と結びつかない。デジャブな感覚だ。

「ターシーデーレー!!」

大声のする方向を見ると、チベットの民族衣装を着た男が、体の前で両肘を合わせて門の前でお辞儀をしている。

男は、俯いたまま講談師の様に口上を長々と述べると、ゆっくりと顔を上げた。

その顔を見た瞬間、私は驚きのあまり脱糞しそうになった。

2日前に姫はじめを試みたものの、志なかばにして、脱糞して逃げてきた夜伽村の青年である。そして、此処はまさしく、その夜伽村ではないか!

私の顔を見つけると、青年も驚愕の表情を浮かべた。

青年は私に近づいてきて何やら親しげに話しかけてきた。

「▽◎■$&%*()&  ハッハッハッ…(笑)」

とにかく、私も友好的に笑いかけた。

偶然とはいえ、こんな残酷な事があってよいのか?

横目で沙沙の顔色を観察するが、今のところ何も気がついていないようだ。

青年に案内され、中庭を通ると、私達は凡そ40㎡くらいの中部屋に案内された。

奥の座席に座らされると、青年はヤカンから黒い液体を茶碗に注ぎ、一人ずつその茶碗に注がれた液体に指を入れて、皆の顔にピチャピチャかける。

「キャー」

OL達3人が奇声を上げて喜ぶ。

私も喜ぶフリをする。

その後、一昨日同様にチベットビールの乾杯合戦が始まった。

前回の脱糞の痛い教訓から、できるだけ飲まないように心がけるが、目の前のアホは空のコップの底を私に向けたまま、私が飲み干すのを待っている。

沙沙とOL達は、なかなか飲み干さない私をはやし立てる。

ううううう…飲みたくないよ

腹をこわして、うんこ漏らしたく無いよ。

見ると、奴は勝ち誇った目で私を見つめている。

仕方なく、一気に飲み干す。

「イエ~」

皆から拍手されるが、心の中は穏やかではない。

全員のイッキが終わると、目の前の卓袱台に料理が並べられた。

蒸したジャガイモ、木の芽やヒマワリの種。スープに焼肉。正確にはヤク肉。

どれも美味くない。特にヤクの焼肉は硬くてまずい。

何よりも、奴らが私の事を沙沙や他のOLに話すのではないかと考えると落ち着かない。

「美味しい?」

食が進まない私を見て沙沙が尋ねてきた?

「好吃 ハオツー(美味しいよ)」

それ以外、返事をする言葉を思い出せない。

食事が一通り並び終わると、民族衣装を着た2人の可愛らしい小姐が登場。

幸い2人ともはじめて見る顔だ。

踊る小姐 夜伽は要交渉

思った通り、一人はお酌係、もう一人は踊りながら歌う。

「ヒョエエ…モエ~ワヨイェ~ホエーエエエエエッモンハンニャマ~エ~」

歌が終わったので、人差し指を立てて、前回のようにかけ声をあげる。

「ヤッソー ヤッソー ヤッヤッソー イエーイ」

しまった!

小姐達と沙沙が驚いて私を見る。

一瞬空気が凍りついたが、すぐに小姐達が気を利かせて手拍子をとる。

「ヤッソー ヤッソー ヤッヤッソー イエーイ」

そして、最後にどぶろくビールをイッキに飲まされる。

「○○知っていたの?」

「ラサに行った事があるんだ」

なんとか、沙沙をごまかした。

一刻も早くこの場を切り上げなければ。

私は、立ち上がると皆の顔を見渡した。

「あ~、わたくしは、皆さんと一緒に旅行ができて、とてもハッピーでした」

という意味を筆談と英語を混ぜて演説した。

「え~沙沙、それから皆さん。中日友好我同胞です。では、最後に乾杯しましょう」

「ヤッソー ヤッソー ヤッヤッソー イエーイ」

何とか意味が通じたようだ。

僕は、隣の沙沙の耳元で勘定をしてもらうように頼んだ。

「ノーノー、ダンシングもソングもまだ続くよ。ビールもインクルーズだから大丈夫」

「でも、明日の朝のフライトだから、早く寝ないと」

メモ用紙に、思いつく限りの漢字を並べてみた。

「ノープロブレム。明日の朝は○○の部屋まで起こしに行くよ」

「沙沙が遅れるかもしれない」

「絶対、遅れないよ」

「どうかな?でも、沙沙が僕の部屋に泊まってくれれば、遅刻しないかもね」

一瞬、沙沙の表情が強張った。

「是真的??(あなた本気なの?)」

私は、黙って沙沙の瞳を見つめた。

いつもおどけた様子の沙沙の目は、私の真意を図るかのように、瞬きもせずにじっと私を凝視していた。

「部屋で待っている。420号室だ。」

「……………」

私は、支払いに十分な現金を沙沙の手に握らせると、最後まで皆が食事をできるべく取り計らうよう含めると、トイレに席を立つふりをして部屋を出て行った。

部屋に戻ると、私は携帯のアラームを翌朝7時にセットした。

熱いシャワーを浴びると、濛々とした湯気が浴室を満たし、殆ど何も見えなくなる。

急いで、バスタオルで体を拭いて、清潔な下着を身に着ける。

浴室の扉を開けると、濛々とした湯気が部屋に流れていき、部屋全体が薄い霧に覆われたようになる。

霧は、渓谷を見下ろす窓に付着すると、瞬間に凍りついて霜になった。

暖房はあるが、この凍りつくような寒気には効果が薄い。

とにかく、セーターを2枚は重ねないと寒さに歯の根が合わない。

私は、何枚も重ねた布団に包りながら、沙沙が部屋に訪ねて来るのをじっと待った。

もし彼女が来たら、私はすぐに細い体をその場で強く抱きしめ、荒々しく唇を吸う。多少は抗うかもしれない。しかし、乾濠した沙沙の肉体は、強い抱擁に潤いながらもマグマのように沸騰し、自然の流れに従いお互いの欲望が成就する筈だった。

脳裏の中で、沙沙の白い裸体が快感に弓のように反る光景が浮かんだ。

車内でピタリと体を合わせた感覚が甦り、淫靡な想像が自らの海綿体を膨らましていった。

結局、沙沙が来る前に、風船のように膨らんだ欲望を抑える事ができず、自らの肉棒を擦りながら手淫で絶頂に達してしまった。

白濁液は布団の上に親指大の痕跡を残したものの、絶頂に達した倦怠感から、強い睡魔が深い眠りの縁に私を引きずりこんでいった。

翌朝、私はいつものミッキーマウスのマーチで目が覚めた。

キングサイズのベッドに沙沙はいない。

軽い絶望感に、寂しさがこみあげてきた。

見ると、シーツの上に零れたザーメンは、白い塊のまま氷結していた。

生まれてはじめて、冷凍精子を見るハメになった。

窓を見ると、氷結したガラスは朝日に反射し、氷の皮膜越しにチベットの蒼い空が輝いていた。

約束の時間にフロントに行くと、そこには私を空港に送迎する筈の沙沙の姿は無かった。

代わりに、2日間世話になった旅行会社の運転手が私を待っていた。

同じグループのOL達は、午後のフライトなので、空港への送迎は私だけだ。

フロントでホテル内の飲食代の清算をして、アメックスのインボイスにサインをすると、服務員の小姐が白い封筒を差し出した。

「あなたへのメッセージです」

封筒の裏には漢字で沙沙と書かれていた。

私は、鋏を借りて封筒を開けて筒中の手紙を取り出した。

未だ淡い期待に胸をときめかし、震える指で四つ折りの紙を開いた。

そこには、達筆で「猥褻男」と書かれていた。

この瞬間、チベットで育んだ小さな恋は雪とともに散ってしまった。





パタヤロストバージン

元々低血圧で、朝が苦手な私は、休みの日は大抵昼ちかくまで寝ている。
しかし、この日はYからの電話で起された。
「○○さん、奢りますから飯に行きましょう」
時計を見ると午前10時。
もう少し寝たい気分だが、せっかくのYの誘いを断るのも申し訳ない。
さっそく着替えて待ち合わせのコンドーのロビーに下りていく。

ロビーには休日のラフなファッションに身を包んだYがタバコを吹かしてソファーに座っていた。
普段は、ラルフローレンのスーツをさり気なく着こなす敏腕営業マンのYも、休日は迷彩色のズボンと黒に金刺繍の昇り竜をあしらったシャツを羽織り茶色のグラサンというバイオレンスなファッションで周囲を威嚇している。
元々、日本では相当のワルで名が通っていただけに、似合い過ぎているのが怖い。
Yは開店1時間前の焼肉屋に無理やり入ると、ビビリまくる店員を脅して朝から焼肉を注文。
牛タン、カルビ、ホルモンと次々に網に載せるY。
大ジョッキの生ビールが次々空になり、焼酎をボトルで入れる。
ある程度予想はしていたが、完全に宴会となった。

隣のテーブルでは、駐在日本人の家族が、4人でランチセットを食べている。
ラコステのゴルフシャツを着た40代前後のパパと品の良さそうなママ、小学高学年くらいの男の子と女の子の4人。
一方、こちらはお互い焼酎をロックでグビグビ煽りながら、Yの饒舌な会話に話が弾む。
「ラヨーンにある○○社の現地社長の○○さん。彼の趣味は乱交パーティーで誘われて行ったら12Pですよ」
「オレは第二工場の施工でゼネコン大手の○○建設を起用したら、接待に呼ばれてね、行ってみたらリバーシティーの船着場でクルーザー用意してるんだよ。風呂屋やタニヤからおねーちゃん10人くらい連れて来てて、出航したら全員全裸になって、アユタヤまで乱交接待うけたよ。全員フリチンで乾杯だもんね」
「そうそう、この間バンセンにあるロリコン置屋に行ったら、○5歳の美少女がいたんだけど、この間まで日本人が一週間借り切って、プーケットとクラビにハメハメ旅行してきたって。そいつの名前聞いてびっくり、○○人学校の○○先生。そういえば、この前○○先生に会った時、丁度プーケットとクラビに旅行に行っていたと言うから間違いねーな。他人の事言えんが、淫行だなこりゃ」
「IDカードはどうしたんすかね?」
「18歳のおねーちゃんのIDカードで飛行機乗ったって。俺もよくやる方法だけどね」

常人が聞いたら卒倒するような下品な会話だ。
いったい海外駐在のお父さん達は何しているのだろう。
隣の駐在家族は、当然私達の変態話が耳に入っている筈だが、Yの風貌に恐れをなして、一言も会話が無い。
特に、子供達には○○先生の会話で石のように固まった。
家族達は、黙々と石焼ビビンバセットを食べ、逃げるように店を出て行った。

「○○さん、2次会どこでしますか?」
焼酎が空になったところで、Yがきりだした。
約3時間ほど焼肉屋を占領したが、時間は未だ2時前。
こんな時間に開いているカラオケ屋やスナックなど無い。
いや、あった。
パタヤのソイ6なら、昼間から淫売がウヨウヨしている。
という事で、Yの車でパタヤまで河岸を変えることにした。
駐車場まで歩く途中、酒のせいで殆ど歩いている感覚が無い。
「これだけ飲むと、空を飛んでいるみたいで面白いですね」
「運転するお前が言うな、怖いだろう」
Y曰く、シンナー吸ってバイクに乗るよりも安全との事。
たしかに、Yの運転は確かで、泥酔のわりには途中1箇所ぶつけただけで、無事にパタヤのソイ6に辿り着いた。

車から出ると、夕方まで時間があるのに、猿顔の淫売がまとわりつく。
「じゃあ、その辺で飲みなおすか」
ふらっと入った店は、カマしかいないカマバーだった。
背の高いカマが両側に座り、ドスの聞いた声で囁いてくる。
「ユー、オーケーゴトゥーアップステア、アイテイクケア」
店内のロックミュージックの音にまじり、なまりの強い変な英語が聞き取れない。
「何言っているんすか、このカマ野郎達」
「店の上にヤリ部屋があるから、一緒に行こうと言っているな」
「さすが、○○さん。良いヒヤリングすね~」
カマ達も、Yは英語が分からないと思いこみ、
「日本人は全然英語がダメよね~」
と分からないと思ってタイ語で馬鹿にしている。
極道から足を洗ったYは単身某国に渡航し、英会話スクールで英語をマスターした後で現地の大学に入学し、卒業後も暫く現地の商社で働いていた。
はっきり言って、Yの英語は殆どネイティブだ。

ともかく、ここは余興としてカマ2人のファックを見物しながらビールでも飲もうという事になった。

我ながら何て下品な余興だ。


ショートタイムのペイバー代2人で600THB
ファック代2人で1,500THBで成立。
店の奥の階段を上ってヤリ部屋に。
早速全裸になる2人のカマ。
二人ともチンポは付いており、一人はシリコンで胸はあるが、もう一人はペチャパイ。
実は、カマ同士のファックというのは実に面白い。
そもそも、カマを連れ出す客はカマ好きの変態である。
こいつらは、カマの尻にチンポを入れて快感に浸るのを至高の喜びとしている。
然しながら、これを余興として見ると少し様子が異なる。
ビール片手に、カマ同士でしゃぶらせたりするのを見ると息ができないほど爆笑してしまう。
こっちが爆笑すると、真面目にファックをしようとするカマの立場が無くなり、完全に見世物になってしまう。
カマが「オー、イエス、オー、カム」なんて言いながらポコチンフリフリしていると、爆笑するしかないのだが、これではカマの立場が無い。

そうなると、カマのチンポも萎みがちになり、相手のカマの尻に入らなかったりする。
そこで、外野から「しっかりしろ!」とか「金払わないぞ」とか野次ると、益々萎縮して面白い。
このカマ虐めが面白くて、最近のマイブームとなっている。
さて、ベットの上で互いの胸を舐め合うカマ2人。
カマの行為の写真を撮るべく、私はカメラを構える。
しかし、ここで思わぬ光景を私は目にする事になる。
何と、隣のソファーに腰掛けていたYがズボンをおろして、カマの交わる姿を見ながらチンポをしごいているのだ。
しかも、ギンギンにそそり立っている。
「おい、何しているんだY」
「せっかくだから、楽しみましょうよ」
チンポの付いたカマを見て勃起するとは、Yは正真正銘の変態だ。

勃起した一物に興奮したカマ2人が、Yのチンポにしゃぶりつく。
何てこった。
Wフェラ攻撃で昇天寸前のY。
極悪顔のYも、このときは初孫を見るおじいちゃんのような目で恍惚としている。
「さすが、やっぱりカマのフェラはたまんないっすね。○○さんもどうぞ。こっちのカマの方が上手いですよ」
「いや~結構。遠慮しておくよ」
「何言ってるんですか?ここまできて」
Yはやや怒気のこもった声で不満をもらす。
黒に金刺繍の昇り竜をあしらったシャツを脱いで全裸になっても、基本的にYはすごく怖い。

しかしまさか、Yがカマ好きとは知らなかった。
こんな所に連れてくるんじゃ無かった。
東京発中央快速大月行きに乗り、中野で降りる筈がそのまま寝過ごして深夜の大月に下ろされた時以来の大後悔だ。

仕方ない、私も脱ぐか…
結局、チンポのついた野郎4人が、全裸になった。
藤壺のように萎んだ私のチンポは、カマ2人によるご奉仕Wフェラでもなかなか大きくならない。
Yは私のチンポをしゃぶるカマの尻穴にアナルボールを挿れて、入れポン出しポンして遊んでいる。
ボールが肛門から出入りするたびに、カマの喘ぎ声も大きくなる。
我慢できないカマは、椅子に座ったYのチンポに自分の肛門に標準を合わせて後ろ向きに座る。
カマはゆっくりと自分で尻を動かしながら、私のチンポをしゃぶる。
それをカメラで撮影するもう一人のカマ。
カマには悪いが、いくらしゃぶられても、私にはカマ相手にYのような勃起は不可能だ。
さすがに、カマも、私にその気が無い事を悟ったらしく、別の手法に戦法を変更した。
私を女装させたいらしい。
完全に倒錯の世界である。



まあ、そのくらいならかまわないので、カマがクローゼットから出したガードルやブラジャー、シュミーズを着けてみる。
悪くは無い。
女装した私も加わり、部屋は地獄絵図となった。
しかし、私にとって本当の地獄はこれからだった。

通常、店の客はカマの尻に挿れて遊ぶのが常だが、いくらしゃぶられても反応しない私は、Yと2人のカマに押さえつけられ調教される事になった。
「いや、私はそういう趣味は無いので…」
「○○さん!此処まで来てこんなのありっすか?え~っ?冗談じゃないっすよ。今度一緒に4Pやりましょうよと誘ったときに、OKと言ったじゃないですか?」
一応、敬語は使っているが、元極道のYは明らかにご不満の様子。
眉間に「怒マーク」が浮き出てる。
因みにYは空手の黒帯だ。

いや、それはチンポ2本にマンコ2個、2+2=4Pという認識で、チンポ4本の4Pのつもりじゃなかったんですよ
フィギアの真央ちゃんやAKB48高橋みなみちゃんみたいな美少女との4Pをイメージしていたのが、これでは山本スーザンよりひどい!


 理想の相手 真央ちゃん(左)とみなみちゃん(右) ロリータ天使達 


現実の相手 パタヤ地獄の死神達



やります!やればいいんでしょ。
下ろすよパンツぐらい。


再び全裸にされた私は、ベットの上に押さえつけられる。
両脚を開かされると、尻の穴に冷たい液体の感触がした。
すると、尻の穴を念入りに揉み解す感触が。


右側には、壁に大きな鏡が張られており、見ると私の両脚に乗ったカマが指で私の尻の穴に指を入れている。
うんこを捻り出すのとは異なる感触に全身に鳥肌が立つ。
ゴロンと何かが腸に入った感触がした。
すぐに腸の中で何かが振動する。
ブーンとするその音と振動で、それがローターと分かるまで気が付かなかった。
「やめろ、やめてくれ」
必死に叫ぶ私の口に、カマのパンティーが入れられた。
「○○さん、最高っす。マジで最高!うおーうおー」
横ではYがカメラを片手でホールドしながら、もう一人のカマを後体位で挿しながら吼えている。

ウンコを捻り出すような感覚で括約筋に力を入れると、ローターがボロッと抜け落ちる。
安堵するのもつかの間、すぐに、カマが何かを押し付けてきた。
これまでとは異なる物体がメリメリと直腸に入ってくる。
それが何か朦朧とした意識の中で思考を巡らせると、明確になりつつある答えを、もう一人の自分が必死にそれを否定する。
なんだこれは?
ジェルの効果で、括約筋は緩くなり、入り口の裂けるような痛みはあまり感じなくなってきたが、やはり痛いものは痛い。
しかし、下腹の中で蠢く違和感は、吐き気となり胃にせり上がってくる。
ベッドの横の鏡を見る。
うぉぉぉぉぉおおおおおおおお
ありえない光景が鏡に映っている。


いてててて痛て~ 指入れるな Y撮影

拡張した私のアナル 痛いんですけど Y撮影


バージン喪失の瞬間 (……号泣) Y撮影




後体位で私の尻をバックから突くカマ
絶対夢だ。悪夢だ。ありえない。頬をつねってみれば、痛みで夢から覚めるはずだ。
痛っ いたい そうなのだ、頬をつねる必要も無く、尻が十分に痛いのだ。

涙が頬を伝う。
痛いからではない。
懺悔の気持ちで心から涙が溢れてきたのだ。
アナルセックスがこんなに痛かったとは…。
おまんこよりもアナルの方が締りが良くて気持ちが良い。
それだけの理由で、私は100人以上の少女のアナルを賞味してきた。

ポイペットの置屋のムイちゃんごめん。
サバイディー浴室の103番ごめん。
シラチャの置屋のロットちゃんごめん。
レムチャバンのオイちゃんごめん。
タニヤのコサムイちゃんごめん。
カーボーイのドゥアンチャイちゃんごめん。
アサムプション高校のなっちゃんごめん。
ブラパ大学のポンちゃんごめん。
カラオケ妖精の24番ごめん。
ホアヒンのゲーちゃんごめん。
それから、スワイパーでお世話になったニャムニャムグッドの皆さん。
まとめて悪いが、1-3ドルのチップでアナルを弄くってごめんなさい。
ついでに、マニラの女子高生のミハエルちゃん「アイムベーリーソーリー」
チェコのプラハ大学2年生のアンジェラちゃん。「エストゥーナミアライト」
それから、ピーピー島で尻会ったフランス人女子大生のマリアちゃん、「ジュヴドゥマンドゥパルドン」
メキシコや南米で知り合ったセニョリータの皆さん、「ロシェントムーチョ!」

アナルがこんなに痛いとは知らなかったよ~。(泣)

「○○さん、まだ痛いっすか?俺いきそうです」
隣で後体位でカマの尻を掴みながらYが呻いた。
同じタイミングで、私の尻に乗ったカマが「オ~イオ~イ」と叫ぶ。
カマも女もタイ人は逝くときの声は「オ~イオ~イ」らしい。
腸の中でビクビクと何かが動き、続いてぬるっと異物が肛門から落ちる感覚がした。
おそるおそる指で肛門を触るが、裂けた様子が無く安心した。

さて、悪夢の時間が終わり、ティッシュで尻をぬぐい、パンツを履いて部屋を出ようとすると、カマが擦り寄ってきた。
「ダーリン、良かったわよ、また来てね」

誰が2度と来るかカマ野郎!


と、心の中心で叫ぶ。
「ねーダーリン。あと500THBチップを頂戴?とっても楽しんだでしょう」
勝手に人さまのカマを掘って、チップだと?訴えるぞこの野郎。
大体カマのくせに、チンポつけてんじゃねーよ。このカマ。
チンポ取ってから言いやがれ!
沸騰寸前の感情を抑えて、できるだけ顔に出さないようにする。
「約束とおり1,500THB払っただろう」
「いや~ん、ダーリン。あと500THB払ってくれれば、一人1,000THBだから丁度良いでしょ?」
何だ、そりゃ。
「○○さん、こいつら目がマジですよ。500THBくらい払いましょうよ」
「Y、元極道で空手の黒帯なんだから、ぶっ飛ばしてよ」
「刺されたら、シャレじゃすまないですよ。500THBでまるくおさまるんだから」
くやしいが、たしかにYの言う通りかもしれない。

「○○社タイ現地法人役員がオカマと性交渉の後で金銭トラブルで揉め、ナイフで刺され重症」

バンコク週報の3面記事を華々しく飾るのは間違い無い。
たしかに、数日前には、ホモのインド人が、オカマの男娼と金銭トラブルで揉めて、仲間のオカマと一緒にボコボコに殴られて死んだ。
オカマ恐るべし。
泣く泣く500THBを財布から出す。

この日、私は玉砕した。





感染報告



最近、ついていない。

仕事は相変わらずクソ忙しいわりに業績は上がらない。

赤字決算の株主総会を控えたお陰で、本社と株主と銀行との狭間で身を縮めて日陰街道を歩いている。

鬱積したストレスを屈折した性欲で解消しようとナークルアの置屋で○6歳の淫売を800THBで買った。

久々のツルツルのスジマンと愛らしいベビーフェイスのビジュアルにアホな愚息は硬直して喜んだ。

マンコを舐めると臭かったが、欲望に負けて生で挿れた。

嗚呼、愚息を包み込む抱擁感がたまらない。

腰を動かすと、必死に喘ぎ声を押し殺す表情がよろしい。

硬い張りのある膨らみかけた乳房も良い感じだ。

少女のエキスをタップリ吸引したかわりに、白濁液の毒素をたっぷり放出して生き返った。

腰を使いすぎて疲れたので、ベットの上に仰向けになりながらフリチンで余韻に浸る。

見ると、埃で真っ黒に汚れた扇風機が、やる気の無い速度で、淫臭の漂う空気を撹拌している。

横目で見ると、壊れた扉が開いたままの浴室の中で、全裸の少女がタイ式トイレに後ろ向きにしゃがんでいる。

彼女は右手で取手の無い水桶を持ち、水の満載したポリタンクから水を汲むと、それを後ろから褐色の尻にかけながら、もう一方の手で陰部を洗っている。

全く自殺したくなるような憂鬱な光景だが、東南アジアにいる実感に浸れるこの瞬間は嫌いではない。

「ねえ、チップ頂戴」

鏡台の中で、小学生のような下着を着けた少女が、紅茶で煮詰めたような色のタオルで濡れた髪を拭きながら言った。

差し出した手に100バーツを渡すと、背伸びをして頬にキスをしてくれた。

どうやら、運が向いてきた。



数日後、陰部周辺が異常に痒くて目が覚めた。

厳密に言うと、キンタマに隣接する内股周辺部位が赤くなり、皮膚が赤紫色にただれていた。

以前カンボジア国境でベトナム産の毛じらみを貰った時も痒かったが、今回はキンタマ周辺がやたらと痒い。

又もや毛じらみか?

しかし、キンタマから内股まで広範囲に痒い。

しかも、前回のお相手は天然パイパンだった。

つまり毛の無いところにシラミは沸かない筈だ。

とにかく爪を立てて掻くと気持ちが良いが、すぐに数倍の威力で痒みが襲ってくる。

とりあえず、悪性の汗疹かと思いパウダーやムヒを患部に塗ってみる。

しかし、全く効果なし。

あまりの痒さに仕事が集中できず、会社の保健室にある筋肉疲労回復用の何とかバームを盗んで塗ってみた。

スーとして痒みが和らぐ。

しかし、半刻もせずに痒みが再発し、再び便所で塗ってみた。

そのとき、手元が誤って、亀頭の先端にクリームが付着した。

瞬間、脳髄を刺すような激痛に悶える。

尿道から炎が吹いているようだ。

下唇を噛んで痛みを堪えるが、両唇の端から漏れる呻き声を抑える事はできない。

まるで、隠れキリシタンの拷問のような苦痛だ。このまま私はパライソに行くのか?

便器に座り込んだまま、激痛が治まるのを待つ。

結局、痒くて仕方ないのでそのまま病院に行った。

行った事がある奴は知っていると思うが、タイの私立病院というのはやたらと豪華で、金持ちには至れり尽くせりのサービスが待っている。

専用のラウンジにはLCD TVや新聞、雑誌があり、セルフサービスでお茶やクッキーも食える。

タイ国際航空ロイヤルオーキッドビジネスクラスのラウンジみたいだ。

革張りのソファーに体を沈めて、読売新聞を読みながらキンタマを掻いていると、淡いグリーンの制服を着たタイ人の女の子が入ってきた。

私をみつけると

「○○さんですね。通訳のファーと申します。宜しくお願いします。今日は如何なされましたか?」

色白で笑顔が優しい。23歳くらいか、ややぎこちない日本語がかわいい。

風呂屋に居れば指名したくなる美貌だ。

受付で通訳はいらないと言ったのだが、気を利かせたのだろうか?

「足の皮膚が痒くて、多分汗疹かと思うのですが」

まさか、チンコの周りの皮膚がただれているとは言えない。

「分かりました、皮膚科ですね。今日は土曜日で混んでいますので、少しお待ち頂きますがお時間は大丈夫ですか?」

「もちろんです。それにしても、日本語が上手ですね。どこで勉強したの?」

「チェンマイ大学で勉強しました。でもとても難しくて、もっと勉強しないとダメです」

さすが、国立大卒。流暢とまではいかないが、立派なものだ。

同じファーでもクラブ「コスモス」で淫売しているファーの日本語とは格段に違う。

「日本には行った事があるの?」

「はい日本の大学に1年間国費留学していました。」

「すごいね。上手なわけだ」

「タニヤで働けば№1になれるよ」

という言葉が一瞬喉元まで出かかった。

「それほどではないです。本当に。」

謙遜語も知っている。

清楚だ。

えくぼが可愛い。

20年前の原田知世に似ている。

必要以上に短いスカートに自然に目が移ってしまう。

拳ひとつ分空いた脚の隙間の先に思いを馳せる。

ファーちゃんが、この制服を着ながら自転車に乗り、両脚の奥に白い逆三角のパンチラが覗く風景を脳内で描いてみた。

あれだけ痒かった股間も、ファーちゃんのパンチラシーンをイメージしたとたんに急に硬くなった。



暫くして、社会保険で順番を待っているタイ人の患者達を15人くらい抜いて、10分後には医者の前に座らせられた。

気分は貧乏人のエコノミーの乗客の行列を横目にさっさと機内に乗り込むビジネスクラスのパッセンジャー。

ハイプライオリティーの保険証を持つ金持ちの特権だが、貧乏人にはつらいシステムだ。

ドアを開けると、イボイノシシみたいな女医が座っていた。

「どうされました?」

「えーと、多分汗疹だとおもうのですが、足の上の方が痒くて」

通訳のファーちゃんに聞かれたくないので、英語で話す。

「ふむふむ、患部を診させて下さい」

カーテンが引かれて皮を被ったチンコがむき出しにされる。

キンタマとその周辺をじっくり診たイボイノシシ先生。

「I think you have a candidiasis.(多分カンジタ症ですね)」

「Is this venereal infection?(性病感染の一種でしょうか?)」

「まあね」

英語で話すのが面倒なのか、イボイノシシ先生はカーテン越しに居る通訳のファーちゃんにタイ語で説明し始めた。

「え~とね、○○という病気よ。つまり感染症の一種でさ、多分女との接触ね。抗生物質とクリーム出すから。処方は…」

言うな、イボイノシシ。カンジタ症だろ。知っている。

いそいそとズボンを穿いてカーテンから出るとファーちゃんが立っていた。

先ほどまでの微笑みは消え、かわりに汚物箱の中身を覗くような視線が私を見つめる。

拳ひとつぶん空いていた両脚は、牡蠣の殻のように閉じられ、右手でスカートの前の部分をしっかりと押さえていた。

必死になって嫌悪感を抑えながら、できるだけ冷静な口調で説明する。

「菌に感染しています。薬は2種類、赤い薬は痒みが収まるまで。白い薬は最後まで飲んでください。クリームは患部に塗り5日後に又来て下さい。1週間で完治します」

「はあ、どうも」

「では、会計にご案内します」

診察室までは並ぶように、一緒に歩いていたのが、帰路は私を避けるかのように早足で5M先を歩く。

慌てて追いかけると、すぐに距離を空けて早足で歩く。

そんなに私が嫌いか?

「では、こちらにかけてお待ち下さい。」

今すぐにでも私の側から離れたい気持ちがビリビリと響いてくる。

請求書にサインして、薬を貰って終了。

「ファーさん、どうもありがとうございました」

「いえ、仕事ですから。ではお大事に」

軽くお辞儀をすると、逃げるようにファーちゃんは逃げるように走り去って行った。

やはり、ついてない。






心づくしのお尺八を味わう


美食を究極まで探求した北大路魯山人曰く、良い料理人の条件とは、素材の持つ可能性を極限まで引き出せる腕がある事と云う。
勿論、素材を吟味する事は、料理をする上で最も重要ではあるが、せっかく極上の素材を手に入れても、料理人の腕が悪ければ美味いものにはならない。
料理の腕は、長年の経験に培われて養うものと思いがちであるが、魯山人は
「こればかりは、百年修行しても、天性の味覚が備わぬ者は良い料理は創れぬ」
と喝破している。
外道を極めるにあたり、魯山人の格言は誠に斟酌に値する。
夜伽の素材が幾ら容姿端麗且つ妙齢のご婦人であっても、性儀の腕が未熟であれば、果たして究極の淫売とは云えないのと同じである。
たしかに、美貌な容姿はそれだけで殿方の性欲を擽る事は可能であろう。然しながら、自らの明眸皓歯に自惚れる余り、性儀を疎かにするようではあまりに無粋である。
勿論、中には道行く諸氏が振り返る美貌でありながらも、誠心誠意を込めて性儀を尽くすご婦人も多く、そのような御仁と運良く巡り合えれば、外道冥利に尽きるといっても過言では無かろう。
然しながら、外道を志すのであれば、是に甘受する事無く、更なる性儀を極めなければ、至高の域に到達する事はできない。
即ち、魯山人云うところの、天性の才覚である。
では、淫売に於ける天性の才覚とは何であろうか?
一概には云えぬが、陰唇の大きさや絞まり、感度と云うものではない。
これは、料理で云うところの「素材」に該当する。
才覚とは、すなわち「素材の持ち味を最大限に生かした性儀」といえよう。
明瞭な例が「お尺八」である。
こればかりは、経験や努力だけではなく、やはり才覚の為せる技と云えよう。
幾ら血の滲むような努力をもってしても、天分の才覚無くしてモーツァルトやフェルメールのような作品が生まれないのと同じである。
誠心誠意込めたお尺八が、必ずしも至高の性儀とは限らない。
天分なる才覚を持った者しか、至高のお尺八を奏でる事はできないのだ。
まさに、魯山人の格言と斟酌するものがある。

さて、前置きが長くなったが、先日パタヤのソイ6にて、類稀な才覚を持つご婦人のお尺八を堪能する機会に恵まれた。
極上のお尺八を提供するのは、ソイ6の「スカイバー」
暫くご無沙汰していたが、私の趣味を覚えていてくれた女将が、新人のご婦人を紹介してくれた。
今回お相手頂いたのは、ウボンラチャタニ県出身のアンナさん。タイ東北風の顔立ちながら、なかなか愛嬌のあるご婦人である。
西洋的な名前と顔立ちに些かの隔たりはあるとはいえ、愛らしい顔立ちは、人柄の良さを感じさせる。
ご本人曰く、21歳との事だが、齢18ほどにしか見えず、女将の配慮が窺い知れる。
店内は、お互いのプライバシーに配慮し、照明は控えめに抑えられているのが良い。
コーナーのソファーに深く腰掛け、喉を潤すために麦酒を頂く。
店主が欧州人の為、舶来ものの麦酒もあり、独逸の銘酒「ドゥンケル」を注文。
バイセンビール独特の細かい泡と風味に遠い彼の地に思いを馳せる。
お酌をしてくれるアンナさんとの会話も弾み、早速休憩にご同伴頂く事になった。
アンナさんの案内で店の奥の階段を昇ると、廊下の左に3-4室ほどの、子じんまりとした部屋が並ぶ。
やや急な階段を先導するアンナさんが、後から昇る私の足元を見守ってくれる。
「急ですから、気をつけて下さいね」
さりげない気遣いが嬉しい。
簡素な部屋には、寝床と箪笥と化粧台が置かれ、薄ぼんやりとした灯りに淫らな想像をかき立てられる。
部屋に入ると、アンナさんは少し照れながら上着を脱ぎ、黒い下着姿になった。
ブラジャーを外すと、小ぶりで上品な乳房と、東北出身のご婦人には珍しく、可愛らしい桃色の乳首がのぞく。
アンナさんは全体的に小柄だが、均整のとれた肢体は茜色の蛍光灯の下で白く映える。

さて、やや狭い浴室でお互いの体を清め、部屋に戻ると、アンナさんから顔を傾げながらの接吻を頂戴する。
「お尺八は如何でしょうか?」
濃厚な接吻を頂戴すると、いよいよお尺八のお薦めがあった。
勿論、断る理由も無い。早速、お言葉に甘えさせて頂く。
「もし、宜しければ、我慢なされずに、どうぞ口の中でお出し下さいな」
よほど自信があるのだろう。
しかし、私も簡単には逝かない。

さて、アンナさんは八の字に開いた私の両脚の間にちょこんと座り、腰を屈めながら、下腹部から大腿部にかけて丁寧に舐めていく。
暫く、愚息周辺を舐めていたが、焦らしによる我慢の限界を察し、いよいよ「お尺八」のお手前を頂戴する。
この「お尺八」が誠に以って素晴らしい。
見ると、アンナさんは愚息を深く咥えたまま暫くは何もしない。
しかし、愚息の感触は何とも言いようの無い充実した包括感に満たされている。
強めに口腔で愚息を抱擁しようとすれば歯が当たる。
然るに、逆に歯を当てるのを臆すると抱擁感が薄れてしまう。
一見して単純に見えるが、実は至極至難な技である事から、一意専心の集中力が必要とされる。
勿論、アンナさんの「お尺八」はこれで終わりではない。
暫く後に、赴けに咥えたまま顔を急速に上下へと動かしはじめたのだ。
当初の口術に感服していただけに、私は少し期待を裏切られた感を覚えた。
これまでの「お尺八」では、昨今の成人向けビデオ映画の影響からか、派手な動きが主流となりつつある。
たしかに、映像としては動きがあって趣きはあるものの、実際に高速上下運動による「お尺八」をされても、唇が亀頭に触れる程度の感触はあるものの、さほどの快感を得る事は無い。
むしろ、じっくりと舌を使いながら、丁寧に「お尺八」する方が大概にして気持ちが良いものである。
私は、かねてから、映像による悪しき慣習と嘆いていただけに、アンナさんの趣けには軽い失望を感じずにいられなかった。
しかし、その失望感を抱く間も無く、私はこの口技の快感に驚愕する事になる。
つまり、口腔に充分な抱擁を以った高速上下運動は、この上無く絶妙な快感をもたらすのだ。勿論、歯先などは僅かにも触れる事も無い。常に口腔全体で愚息を抱擁しながらの   上下運動は、更なる高度な技術が要る。
この抱擁感があり、はじめて高速上下口腔運動による恍惚なる快感が得られるのだ。
亀頭の先頭から、付け根に至る全ての部分が口腔に包まれ、高速上下運動により均等に溶けるような快感が拡がる。
アンナさんは、更に趣きを変え、亀頭を咥えながら、尿道を中心に舌先で全体を転がすように回しながら、時折唇で亀頭を吸う。
「嗚呼、何と云うことであろうか」
跳躍するようなアンナさんの動きとは対蹠的に、愚息の快感は全身を弛緩させ、まるで早春の太陽の下で干された布団に包まれたような安らぎをもたらす。
驚いたのは、アンナさんの「お尺八」は竿だけに限る事無く、更に探求の触手を伸ばし、陰嚢(ふぐり)にまでおよんだ。
陰嚢への愛撫は「お尺八」よりも難しい。
概して程度の差こそあれ、歯を当てる事さえ気をつければ、優劣の差こそあれ「お尺八」は気持ちの良いものである。
然しながら、陰嚢への口を使った愛撫は、舌の使い方を間違えると、くすぐったい感覚に終始しかねない。
特に、陰嚢への技法は、殿方の趣向の個人差にも左右されやすい。
陰嚢全体を口に含みながら、舌先で転がすのも一興ではあるが、個人的には舌全体を使った愛撫を由としたい。
つまり、亀頭に比べて陰嚢の快感神経は鈍い事から、前者の舌使いは舌先を使いながら小刻みに舐めるのが良く、逆に後者は舌全体を使い、舐め上げるような舌技が悦ばれる。
とはいえ、人それぞれに趣向は異なるので、舌の動きを微妙に変えながら、指針となる亀頭の様子を伺いつつ舐めるのが最も効果的であるとかねてから思っていた。
その点、アンナさんの陰嚢舐めは非の打ちどころが無いと云えよう。
諸々なパターンの舌の動きの中でも、特に快感神経のツボを刺激されると、愚息が脈を打ち反応する。その瞬間を見過ごさずに、アンナさんは私にとって最上の陰嚢舐めをする。
私も、かつて幾千を超える「お尺八」を堪能してきている。
平凡な技で満足するほど甘くは無い。
おそらくは、大抵の殿方は此処まで耐える事無く、口の中で果てているのであろう。
アンナさんも、都度襲いかかる津波のような口撃の快感にも怯まず、怒張し続ける愚息に、敬意を表すると同時に、プロとしての尊厳にかける意地が目の奥に潜む。

舐める方も、受ける方も真剣勝負になってきた。
アンナさんは、私の両脚を掴み尻を浮かせると、陰嚢から肛門に繋ぐ「蟻の巣渡り」を丁寧に舐めながら、舌先で肛門の周辺を刺激する。
舌先が肛門に届くかと思えば離れる。
「舐めて頂けるのか?しかし、何しろ肛門舐めまでお願いするのも、いささか憚れる」
この微妙な心理を察しているのか否か、善からぬ期待に胸が膨らむ。
というのも、まさか、尻穴まで舐めて頂けるとは思わなかった為、シャワーでは愚息に比重を置くあまり、尻まで洗っていなかったからだ。
しかし、周辺を執拗に舐める舌は、期待にそぐわずに、肝心な中心の窄みには届かない。
「嗚呼さすがに、尻穴までは舐めて頂けないのか…」
半ば、諦めた矢先に、アンナさんは私の両臀部を両手でぐっと開くと、その中心の肛門に舌先を押し付けてきた。
焦らしが長かった分、この行動はあまりにも意外だった。
更に、アンナさんは、親指で私の尻穴を押し広げ、そこに舌を押し付けてきた。
その外観を直接眺める事はできないが、ぬるっとした生暖かい舌の感触を直腸入り口感じる事から、舌が肛門に挿入されている事が分かる。
嗚呼、この恍惚なる感触。
最も汚らしい部分に、躊躇う事無く舌先を使った入念な愛撫。
慈悲に満ちた行為は、国境や言語、宗教、人種を超越して、地上に居る全ての殿方の心を深い感動の海で満たさずにはいられないだろう。
まさに、類稀なる「お尺八」の才覚が育まれた菩薩の精神の土壌と云えよう。

「お前たちの造る料理は、お食べ頂いたお客様の体そのものになる。従い、例えどんな料理でも心を込めて造りなさい。そうすれば、決して妥協はできないものだよ」
生前、魯山人は「料理心得」として、自らの経営する星岡茶寮の板前達に何度も聞かせたという。
それでも、満足のいく味を出せる板前は稀少であったという。結局、椀方には当時若干26歳の料理人が努める事になったが、齢若干21のアンナさんのお尺八も、天分なる才覚が  あればこそと窺い知れる。

結局、充分に心のこもったお尺八を堪能させて頂き、心おきなく果てる事ができた。
陰唇から抜き取った愚息を丁寧に口で拭って頂き、最後まで楽しませて頂いた。
これまでのお尺八の中でも、間違いなく最高のお手前と評する。
因みに、お尺八といえば、殿方のツボを心得ているだけあり、カマには適わないと思っていたが、これまでの、どのカマよりも奥義を心得ていると断言する。

もし、誠の尺八を堪能したければ、迷う事無くこの店の暖簾を潜る事をお薦めする。


店名/スカイバー
最寄り駅 パタヤ北バスターミナルからソンテウで5分
ソイ6入り口から徒歩1分
営業時間 午後2時から深夜2時まで
座席数 カウンター6席(ソファー3対)
ご予算 ショート1,000バーツ~(個室代300バーツ/サービス料700バーツ~)
アンナさんは、通常7時頃から出勤
(サービス料金合計1,000バーツでアナルも可)
※基本的に予約はできませんので、直接お店にお越し下さい。





パタヤ 青春の幻影

誰にでも、はかない恋の思い出があるだろう。
心の思いを伝えられないもどかしさが、日を重ねるに従い、時として自己嫌悪となり、自らを苛める。
高校3年の夏。
当時の僕の純粋すぎる心は、盲目な恋の炎に青く包まれていた。
大学入試を控えた予備校の一室で、詩織という少女に僕の心は奪われていた。
偏差値の低い公立高校の僕と違い、詩織は有名大学付属高校に通っていた。
矯正な顔立ちと誰にでも明るく振舞う気さくな性格に、多くの男子は心を奪われていった。
紺色のブレザーに身を包んだ詩織の斜め後ろの席に座り、彼女の白いうなじを脳裏に焼きつけては、想像の中で詩織を犯していた。
僕の詩織への切ない思いは親しい友人にも告げる事はなかった。
通っていた予備校は、少人数制だったため、詩織を含んだクラスメイトは自然と深い友人関係になっていった。
しかし、成績も悪く、いまいちイケてない僕が、詩織に告白などはできるはずも無い。
毎週金曜日は、夜間の授業が終わると制服を着替え、終電まで皆で居酒屋で飲むのが恒例だった。
運良く詩織の隣に座ると、できるだけ気のあるそぶりを見せない様に装うのが辛かった。
しかしながら、詩織への儚い片思いが終焉を迎えたのは思いのほか早かった。
受験を控えた冬に、友人のYが詩織と付き合っていると告白したからだ。
詩織はYに、受験前の大切な時に、自分達が付き合っている事は誰にも言わないで欲しいと言ったそうだ。しかし、皆のアイドルをモノにしたYが黙っている筈も無かった。
僕は、Yの口から、詩織との初めてキスをした様子を得意気に話すYを僕は怨む気にはなれなかった。
むしろ、その事実を、淡々と自分の中で消化していく気持ちが不思議だった。
何れにしろ、僕の心の中で聖女化された詩織の肖像は、ベルリンの壁のように音を立てて崩れていき、詩織とは友人としてのスタンスを保持しながら付き合うことができた。
あれほど思い焦がした恋は、熱が冷めたように引き、僕の手淫のオカズも、詩織から葉山レイコになっていった。

あれから20年。
まさかパタヤで詩織にめぐり合う事になるとは。
いつものように、パタヤ郊外の置屋街を歩いていると、小柄な美少女が立っているのに気がついた。肌の色は白く、涼しい目元と矯正な顔立ちは、20年前の詩織にそっくりだった。
むしろ、僕が詩織を初めて見たときよりも、やや幼い顔立ちをしていた。
彼女はトンと言った。
もし高校1年のときに詩織と会っていたら、おそらくはトンと見分けがつかないだろう。
Tシャツにジーンズ、サンダルを履いたトンは、有名私立高校に通っていた頃の詩織の服装とはかけ離れていたが、その顔つきは詩織とそっくりだった。
「いつからここに居るの?」
「昨日から」
「何歳?」
「18歳」
「本当かい?嘘だろう」
僕は詩織、いやトンの顔を覗いて尋ねると
「へへっ…。」
と言いながら肩を左右に振り僕の質問をはぐらかした。
少し照れながら、上目遣いに僕の瞳を覗く仕草も、そっくりだった。
ベルリンの壁は、再び僕の前に立ちはだかった。しかし、その壁は20年前のように高くそびえてはいなかった。
僅か700THBで、その壁を超える事ができるのだ。
20年ぶりに胸がときめいた。
消えたと思っていた青い炎が、再び胸の中でゆらゆらと燃えはじめた。
忘却の思い出が、走馬灯のように駆け巡り、詩織と過ごした短い青春が幻影のようによみ返ってきた。

「ここしか行けないの」
詩織の志望校は、国立大学で難関中の難関だった。
合格が難しい事は皆知っている。
しかし、詩織は親の意思に反し、自分が通う高校の付属大学にそのまま入学する事を拒んだ。詩織の両親は、彼女の勉強したい分野で最も難しい大学に合格する事を条件に、彼女の希望を飲んだ。
Yを含めた仲間の数名は志望大学に合格し、僕を含めた多くの仲間は受験に失敗した。
詩織も受験に失敗し、希望の大学に入る事はできなかった。
浪人を選んだ僕には、来年があるが、詩織には来年は無かった。
受験という青春のイベントが終わり、僕らは記念に伊豆の温泉に行った。
1泊2日の旅行に、詩織をはじめとした4名の女子は、親への口裏を合わせて参加した。
免許をとったばかりの僕がワンボックスの運転手になり、山桜に覆われた早春の伊豆の山を駆け抜けた。
レンタカー屋に返却する帰路、詩織を駅におろすと、バックミラーの中で彼女はいつまでも手を振っていた。
少女が振るその手を、僕はついに握る事さえできなかった。
その手を、20年の時を隔てて握る事ができた。
「999」
置屋から200Mほど離れた沼地の畔に建つモーテルの看板を見上げた。
スリーナイン。僕と詩織の新たな出会いに相応しい名前ではないか。

さあ行くんだ その顔上げて
新しい風に 心を洗おう
古い夢は 置いて行くがいい
ふたたび始まる ドラマのために
あの人はもう 思い出だけど
君を遠くで 見つめている

タケカワ ユキヒデの歌が頭の中をグルグルと回る。
ついでに海綿体の血液もグルグル回る。
詩織いやトンの手を握る手に、自然と力が入る。
高鳴る鼓動を抑えながら、僕は銀河鉄道999の個室寝台の扉を開けた。
大きなベッドの周囲は鏡に囲まれ、何故か産婦人科の診察台のような椅子がベッドの横に置かれている。
僕は、万感の思いを込め、詩織の唇に自らの唇を重ねた。
それは、20年もの間、適う事のなかった接吻だった。

あの日、早春の伊豆の温泉宿では、男子と女子用として各1部屋ずつ用意した。
しかし、一部屋は酒を飲みながらの団欒部屋として使い、もう一室は就寝部屋として、男女が共に雑魚寝していた。
深夜になり、ひとり、そしてひとりと、団欒用の部屋から就寝部屋に移っていった。
僕が就寝部屋に入った時は、灯りの消えた部屋の中で、3-4名が大人しく寝ていた。
手前の布団には、詩織が寝ていた。
暗闇の中、窓の外の月明かりに浮んだ詩織の寝顔は美しかった。
詩織の深い寝息の音を確かめると、突然胸をえぐるような欲望が胸の中で衝き上がってきた。
このまま、詩織の唇を奪いたい。
湧き上がる欲望に堪えきれず、僕は月明かりに浮ぶ灰色の端正な唇に顔を寄せた。
寝息が顔にかかる所まで近づけてみたが、残りの僅か数センチが途方も無く遠く感じた。
結局、僕は何もできずに布団に入り、隣で寝ている詩織を見ながら静かにマスを試みた。
これが、詩織をおかずにした最後のマスかきだった。

あの夜、何度も思い描き果たせなかった唇の味は、あまりにも濃厚だった。
詩織、いやトンは積極的に、舌を絡め、唾液を啜りながら僕の唇を貪ってきた。
僕は、髪をかき上げ、耳たぶを噛みながら、憧れの白いうなじに舌を這わせていった。
崩れるようにベッドの上に倒れると、荒々しくお互いの服を剥いていった。
互いが、一糸纏わぬ姿になるのに多くの時間は必要なかった。
膨らみかけた乳房から下方に目を向けると、タンポポの綿のような産毛が僅かに恥丘に生えていた。
「見ないで…」
トンが両手で下半身を覆ったが、彼女が隠したがったのは、不思議と恥丘だけだった。つまり両脚を広げても、その奥に潜む淫唇を見られるのには一向に構わず、むしろ殆ど毛の無い恥丘を見られる事に恥じらいを見せたのだ。
「毛の無い女の子は大好きだよ」
本心からそう言うと、トンはゆっくりと両手を外してくれた。
僕は、トンを診察台のような椅子の上に腰掛けさせた。
椅子の両端から伸びる添え木に両脚を乗せると、煌々とした蛍光灯の下で、トンの秘部が映し出された。
僅かに開いた陰唇は、昔見たロリータ写真集の少女達と同じように美しかった。
ただ、写真集の少女達のそれと異なるのは、そのスリットの下部からは、透明な淫汁が僅かに滲み出している事だろうか。
僕は、トンのもうひとつの唇に、自らの唇を重ね、溢れる淫汁を音をたてて啜った。
ジュルジュルという淫靡な音に、トンは体を反らせ全身で悦びながら絶頂に達した。

トンとの出会いは、僕にとって青春への回帰でもあり、失われた恋への憧憬でもあった。
その後、何度もトンを抱き、都度その中に詩織の姿を重ねていた。
しかし、甘い青春の憧憬とは裏腹に、互いの性儀はあまりにも熟練しすぎていた。
もし、当時の僕が詩織と寝ても、おそらくは互いのぎこちないセックスに終始していただろう。
トンは、アナルセックス以外の行為の全てを受け容れた。
ある日、行為の前にトイレに行きたいというトンの要求を無視し、そのまま999の診察台に乗せた。指でGスポットを刺激すると、快感に身を悶えながらも僕の行為を拒絶する。
その拒絶は、僕の想定内であり、同時に自分の考えが正しかった事を証明した。
僕は、右手の中指でGスポットを上方に押さえながら、片方の手でトンの下腹部を押した。
すると、Gスポットと下腹部の両方からの刺激に膀胱は圧迫され、猛烈な勢いでおしっこが飛散していった。
指を抜いても、我慢ができずに、清楚な顔を苦痛に歪ませながらトンは放尿を続けた。
逆に、トンの中に挿れたまま、僕が放尿した事もある。
挿入時に、このまま、おしっこをしてよいか聞くと、以外にも簡単に頷いてくれた。
小さな割れ目に愚息を入れると、出口はきっちりと塞がれる。
どんなに膀胱が張っていても、硬直したペニスから放尿するのは意外と難しい。
従い、腰は動かずに少し間をおくと、自然に尿意がこみ上げてくる。
あとは、少女の中で放尿する背徳感を乗り越えれば自然と排尿に至る。
膣に入れたまま放尿するのは不思議な感覚だ。
自分の尿で膣内が膨張するが、ペニスで扉が塞がれているため暫くは尿が漏れる事は無い。
水風船のように、膣が膨らみ、そして堰を切ったようにペニスと膣の間から尿が噴出す。
勿論、おねしょをした時のようにシーツはびしょびしょに濡れる。
トンは、おしっこにまみれたペニスを口に含むのは全く拒まなかったが、口内射精は嫌がった。一度、喉の奥に果てた時に、ザーメンが気管支に入り、猛烈にむせたからだ。
トンは、咳にむせながら、鼻と口の両穴から僕の白濁液を出して苦しんだ。
それ以来、口で果てる時は唇から出した舌の上に出す事を二人のルールと決めた。

はじめは、トンの中に詩織の面影を重ねていたが、プレイの内容が激しくなるにつれ、次第に僕の中で詩織の影は薄くなっていった。
勝手なものだが、言われるまま僕の肛門に舌を這わせるトンに、予備校の机の上に開かれた教科書を真剣な眼差しで見つめる詩織の姿を重ねる事は難しくなっていた。
勿論、パタヤの淫売の少女に、自らの青春の憧憬の面影を重ねるのに無理があるのは承知している。
トンが過激な行為を受け容れた分だけ、彼女の中の詩織の幻影は薄れていくのだ。
薄れいく幻影を戻すため、僕はトンをパタヤの町に連れ出した事がある。
ロイヤルガーデンプラザで、詩織が着ていたデザインに似た服を買い、ラコステのスニーカーを履かせ、一緒に手を繋いで町を歩いた。
当時のファッションとは異なるが、デザイナーズブランドに身を包んだトンは、見違えるように可愛く、再び沸いてきた詩織の面影に、僕の胸は激しく鼓動した。
センスの良い服を買ってもらい、トンは子供のように無邪気にはしゃいだ。
小さな体をピタリと僕に寄せて、一緒に腕を組んで歩いた。
高校生の頃に戻り、詩織とデートしている錯覚に、軽い目眩を感じた。
しかし、幸せな錯覚に浸ったデートは長くは続かなかった。

「すみませんが、一緒にいる彼女を、どちらでゲットされましたか?差し支えなければ僕らにも教えてもらいたいのですが…」
デパートのテーマパークで、20代前半に見える2人のインド人の観光客の男に英語で話しかけられた。
慇懃無礼な言い回し方だが、明らかにトンに対する好奇心に満ちている事は分かる。
「ゲットとはどういう意味ですか?彼女は僕のワイフの妹だが」
とっさに思いついた嘘だったが、インド人はしつこい。
「いえ、あなたに迷惑はかけません。彼女のようにキュートなprostitutesとの出会いの場所を教えてくれませんか?」
Prostitutes(売春婦)というフレーズに血が頭に昇った。
「チョロ、チョロ(行け!)」
ヒンズー語で怒鳴ると、驚いたように立ち去ったが、よく見ると、少なからず周囲から向けられた目は好奇に満ちていた。
中学高学年か、せいぜい高校一年生くらいにしか見られない少女と手を組んで歩く年の差倍以上のカップルは、周囲からすれば尋常な光景に見えないのは否定できない。
トンがProstitutes(売春婦)なのは間違い無いし、彼女の年齢から考えると危険なデートである。
僕らは、楽しい筈のデートを早々と切り上げ、ひと気の無いモーテル「999」に引き返し、再び淫靡な快楽に身を委ねた。

その後、トンの中に詩織の幻影を見る事は無かった。
トンのいる置屋にはその後も毎週のように通い続けた。
1年後、他の多くの淫売達と同じ位の時間を置屋で働き、トンはパタヤから消えていった。

数奇な事に、トンがパタヤから消えた数日後、詩織からのメールが届いた。
未だに交流のある当時の友人から、僕のアドレスを聞いて懐かしくなったそうだ。
その後、専門学校に入学した詩織は、イベント関連の会社に就職した。
同じ職場の妻子もちの男性と不倫している事も知った。
離婚したら結婚しようと言われて、10年も待っている間に、婚期を逃したと書いてあった。
「日本に来る事があったら、絶対絶対電話してね。昔の店で一緒に飲もうよ!」
詩織のメールからは、懐かしさが溢れ出ていた。
その数週間後、日本への出張の機会があったが、僕は詩織に帰国を知らせる事はしなかった。時間を作れば、詩織に会う事はできただろう。
しかし、僕にとっての詩織は、永遠に制服の似合う美少女でなければならない。
不倫と仕事に追われ、40歳になった女と逢う事で、自分の中の青春の憧憬が崩れていく恐怖を感じずにはいられなかったのだ。
散々迷ったが、成田空港のバンコク行き最終搭乗案内を待つ間、僕は公衆電話から詩織の携帯のナンバーを押してみた。
「ただいま、電話に出ることが出来ません。ピーと鳴ったら…」
最後まで聞く事無く、受話器を置いた。
そのとき、バンコク行きの全日空の最終搭乗案内のアナウンスが聞こえた。
僕は踵を返すと、搭乗口に向かって歩き始めた。
再び始まるドラマのために。






パタヤで処女体験



言うまでも無いが、市場価格というのは需要と供給のバランスにより価格が決まる。
同じシンハービールの小瓶でも、場末の寂れたバービアなら50Bで飲めるが、バンコクの高層高級ホテルのラウンジバーで飲むと450Bもする。どちらも同じシンハーだが、下々の貧乏人を見下ろしながら飲むだけで10倍も値段が高くなる。
値段は高いが、貧乏人共を眼下に見下ろしながら、優越感に浸って飲むビールは美味い。

当然オメコの市価も様々である。
アムステルダムやハンブルグの飾り窓では、年増のネシア人やフィリピーナ相手の30分一本勝負に100ユーロ以上の出費がかかるが、パダン島やアヘンレスならもっと若い淫売と10分の1のコストで遊べる。
こればかりは、100ユーロ払ったからと言って、優越感に浸れるわけでもなく、財布の軽さと反比例して虚しさだけが重く圧し掛かる。
まあ、飾り窓にいる東南アジア系の淫売達も、赤道近くの土人の国から、12,000キロもかけて遥々来るのだから、1回10ユーロで体を売っていたのでは堪らないだろう。

さて、オメコの値段はさておき、処女の値段というのは幾らなのか?
高校時代にスケバンしていたミキ先輩は、生理になると1回8万円で処女を売って稼いでいた。
その頃のミキ先輩は、年間12回生え変わる魔法の処女膜を持っていた事になるが、茶髪でシンナー吸いすぎて歯が溶けたヒラメ顔のミキ先輩に8万払っていた奴がいたのだから、やはりバブルの時代というのは凄まじい。
ミキ先輩とは、親同士が仲が良かったため、小学校に上がる前は、よく一緒にお風呂に入ったりしていた。高校に入りスケバンになったミキ先輩も、その頃は正真正銘の処女だったに違いないので、パパ以外の男性でミキ先輩の処女マンを最も多く拝ませてもらったのは、光栄にも私かもしれない。
「あんたなら昔の馴染みで、タダでやらせてやっても良いんだけど、彼氏に悪いから5,000円でやらせてやるよ」
当時、彼女もいなく、寂しくマスかき生活を送っている私に同情して、ミキ先輩に誘われた事もあるが、悲しいかな5,000円すら払えなかった。
しかし、逆に5,000円払ってしまえば、ミキ先輩は彼氏に納得するよう説明できたのか?未だに謎である。
話がそれてしまったが、あのミキ先輩でさえ、8万円で売れた訳だから、当時の女子高生の処女の市場価格が概ね幾らだったのか参考にはなるであろう。
それから随分時がたつが、その間カンボジアやベトナム、チェンライで、処女を斡旋するポン引きに何度も合った。
何れも、日本円で5-15万円ほどの値段を言ってくるが、ミキ先輩のほろ苦い経験から
「処女ほど高いものは無い」
と思うようになり、以降処女には全く関心をもっていなかった。
しかし、つい最近、パタヤで処女を賞味する機会に恵まれた。
場所は、ノースパタヤの2ndロード沿いにあるバービアである。好好大浴室の対面近くで、通りから少し奥に入った店である。
いつものように、バービアにたむろする淫売を冷やかしながら歩いていたが、あるバービアで美少女を発見した。
ケチなレッドネックのプアーホワイト相手に媚を売る腐れ淫売とは違い、彼女は皺々のTシャツにくたびれたジーンズを穿き、氷をバケツに入れたり、黙々とグラスを洗っていた。
まるで、フランダースの犬のネロ少年のように、貧しくも清く正しく黙々とグラスを洗う姿は美しかった。
掃き溜めに鶴、いや掃き溜めにロリ。
雇っている方も、バーの手伝い程度に思っていたようだが、私の目は鋭い。
大抵は、バーのカウンターの下で、腰をかがめて働いているので、顔が見ずらいが間違いなく美少女である。
17-18年前の内田有紀によく似ている。
下品な顔でご機嫌伺いしてくる淫売土人女を露払いし、グラスを洗っている有紀ちゃんを呼ぶ。
まさか、自分が客に呼ばれるとは思わなかったのだろう。
相当に慌てた顔で私を見つめる。
「この子は、今日から働きはじめたので、英語は全然ダメよ」
淫売土人ママがでしゃばってくるがシカトしてやる。
「名前は?」
「エー」
「どこから来たの」
「サケーオ」
なるほど、サケーオには元難民のベトナム人が多く住んでいるが、土人顔には見えないエーちゃんもベトナム系の血が入っているのかもしれない。
「おじさんと、オメコしない?」
10秒で挨拶を終わると、タイ語で単刀直入に切り出す。
一瞬、有紀ちゃんの目が点になった。
暫くすると、意味が分かったらしく、慌てて猿顔の土人ママに相談する。
メイクの崩れたママさんが何度か頷いて納得後、今度はママさんが代理人として交渉のテーブル(カウンター)につく。
「どこに泊まっている?」
「何処でも良いだろう。裏のラブホで1時間で終わる。心配なら一緒に着いて来れば?」
「彼女は、今日来たばかりで、英語もサービスも良くないわ」
お前の英語も酷いぞ。
と言いたいのを堪えて
「デック(子供)にサービスなど期待しないよ。ペイバー込みで2,000B払うがどうだ?」
とタイ語で言った。
この辺の市場価格で、ショート2,000Bは破格である。
ママさんの眉毛が動く。
「あんた、2,000Bだから、行ってきなさい。この人ファラン(白人)じゃないし、タイ語もできるわよ。なかなかいないわよ。ファランとやる前の練習に丁度良いわ。アレもきっと小さいわよ」
ママさんが私の代わり有紀ちゃんをプッシュする。アレが小さいのは大きなお世話だが、何て理解の深い人だ。ママさんごめんよ、土人の猿なんて言って。
千代大海ばりの強烈なママさんの突きに土俵際まで押される有紀ちゃん。
このまま勝負ありと思ったところで、ママさんに何か囁く。
「えーっ」
驚くママさん。
「あんた、この子1○歳だって」
読みが甘すぎた。日本なら○学2年生だ。これは無理か?
たしかに、よく見ると随分と幼い顔立ちをしている。それにしても、自分の店で未成年の従業員を雇うなら、年齢くらい調べとけよ。
「でもね、ファランよりは良いわよ。絶対。アレも小さいから痛くないわ。どう?行ってみなさいよ」
どうでも良いが、見た事も無いのに、ヒト様のモノを小さいと連呼するのはやめろ。
しかし、当っているので怒れないのが悔しい。
諦めようかと思ったが、しぶといママさんは更に突く。ママさん、お前そんなにバーフィンが欲しいのか?
更にママさんに耳打ちする有紀ちゃん。
「えーっ。この子処女だって。こりゃダメよ!あと1000は出さなきゃ」
という事は、合計3000Bで処女の1○歳とできるのか?
かつて、ヒラメ顔のあばずれ女子高生のミキ先輩に5,000円で誘われた事があるが、有紀ちゃんは当時のミキ先輩よりはるかに可愛いく、しかも若い。
時間にして0.3秒ほど躊躇したが、すぐに財布から現ナマ1000B札を3枚取り出して、カウンターに置く。
3人の微笑むプミポン国王と有紀ちゃんの視線が空で絡む。
「さあ、躊躇わずに僕らをとるんだ」
国王が無言で有紀ちゃんに語りかける。
こういう時の国王の持つ力は計り知れない。
暫く躊躇った後に、有紀ちゃんはお札を掴んだ。
さすがにプミポン国王は偉大だ。
グッバイキング、ウェルカムバージン。
頭の中には偉大なるタイの国家が厳かに流れる。
「ประเทศไทยรวมเลือดเนื้อชาติเชื้อไทย...」
偉大なるタイの国王よ。

私は、有紀ちゃんと手を握り、バービアから遥か彼方の王宮方面に向け直立不動の姿勢をとった。しかし、王宮の方向に映るのはラブホだった。
僕らは、ラブホに向け歩き出した。
しかし何故か、ママさんも一緒だ。
モーテルの店番をしているオヤジが、年の差数倍のカップルにやや怯むが、ここでもママさんの加勢に押される。
「あんた、優しくね。処女なんだから」
ママさんはドアの前まで見送りに来た。部屋まで入ってきたら殴ろうと思っていたが、さすがにそこまでは厚かましくない。

ドアの閉まる音が試合開始のコングである。
何しろ、はじめが肝心だ。
私は、部屋に入ると10秒後には一気に全裸になった。
「さあ、おじさんも脱いだから、君も脱ぎなさい」
有紀ちゃんの隣に腰掛けると、股間から怒張した一物がそそり立っている。エーちゃんは、驚いた顔でそれを見つめる。
本当は、じっくりと脱がしたいが、途中で気が変わると困るので、ここは一気に畳み掛けた方が得策だ。
有紀ちゃんは、諦めた様子で、備え付けのタオルを体に巻くと、タオルの筒の中からTシャツ、続いてジーンズと衣服が足元にポタポタとおちていく。
最後にパンツを脱ぐときに躊躇した様子を見せたが、意を決してパンツを脱いだ。
見事な脱ぎっぷりに目頭が熱くなった。
「よーし、よくできたね。ではおじさんと一緒にシャワーを浴びよう!」
胸元に折り込んだバスタオルを脱がすと、可愛いおっぱいとツルマン登場!
浴室で、石鹸を少女の体に塗りながら弄ぶ。それにしても張りがあって素晴らしい。

きれいに体を拭いてあげ、そのままベッドイン。
すると、有紀ちゃんは、突然両手で顔を覆ってシクシクと泣き出してしまった。
感無量である。
人生最初のオメコが、下品で肥満症の変態ファランではなく、想像通りの上品でエレガントなエリートサラリーマンの日本人紳士に巡り会った事への感激に、万感の思いが込み上げてきたのだろう。
有紀ちゃんの嬉し泣きに私も思わず涙ぐむ。
顔を両手で覆ってくれたお陰で、ツルマンの未成熟な褐色の裸体が白いシーツに浮ぶ。
思わず、Ⅴサイン。
「ツルマン万歳!」
一瞬、15年前に亡くなったばあちゃんの顔が頭をよぎる。
「大きくなったら、世界中を股にかけて、色々な人を親切にしてあげなさい」
ばあちゃん、俺、股にかけてるよ。
見てくれ、ばあちゃん。
天国のばあちゃんを見ようと上を向いたら、間抜けな顔をした奴と目が合った。
よく見たら、自分だった。
ベッドの上に大きな鏡が貼られていたのだ。
体をずらすと、有紀ちゃんの裸体が鏡に映っている。
目の前にツルマン、天井にもツルマン。
幸せ2倍で愚息は一気にそそり立つ。
最近、年増のオメコに食傷ぎみの愚息は、稀に見る美マンに近年稀に無い膨張をみせる。
ヒトのチンコを何度も小さいと連呼した土人ママに見せてやろうかと思ったが、猿顔を見て愚息が萎えると困るので思いとどまった。

さて、前述したように、私には処女信仰は無い。
とはいえ、なかなか貴重な体験なので、これを機に人類史上かつて無い、偉大な挑戦を胸に秘めてみた。おそらくは、アインシュタインやニュートンもその真実を明かす事のできなかったテーマ。
「初体験で逝けるか?」
これが、神が私に賜った使命である。
自慢では無いが、これまで1,000を超える淫売や素人さんとの経験で、テクだけは一流と自負している。おなごの快感神経がどのように体を巡らせているか、眼を瞑るとその詳細に至るまで把握しているつもりだ。ブラックジャックもそこまでは知らぬまい。
勿論、個人差はある。
微妙に体を触れながら、性感帯を探り当てる。
例えば、オメコでいえば、殆どのおなごはGスポットで逝くが、この部分の刺激方法も素人には真似できまい。
中指の腹で擦るのか?又は中指を振動させるか?グルグルが良いか?ピストンが良いか?その場合指の数はツーフィンガー又はワンフィンガーか?
タイミングや方法を変えながら、前儀の最中に試しながら、感度の差を確かめていく。
更に言えば、素人の女の子の場合、淫売の皆さんよりも楽である。
潮吹き率は70-80%以上と断言できる。
某ブラパ国立大学の女子大生を、朝までに4回失禁させた事もある。
しかし、今回の相手は1○歳の処女である。
貫通経験の無い少女が逝けるのか?
全ては私の指とチンポにかかっている。
失敗は許されない。何故なら処女喪失は一度しか無いのだ。
外道史上かつてない挑戦の舞台はこうして幕がおろされた。

先ずは、褐色の体を両手で優しく撫でてみる。
脇から、おへそ、おっぱいと、全神経を手のひらに集中して撫でる。
優しくおっぱいを揉み、片手では両脚の内側を撫でる。
更に、舌先で乳首と乳輪を舐める。
大抵の女が感じるおっぱいの付け根から2㎝上方部分をかるく舐めてみる。
ここを舐めるだけで逝ったねーちゃんもいる。
しかし、有紀ちゃんの反応は鈍い。
強いと痛がり、弱いとくすぐったいと言う。
性感帯が全く開発されていないのか?
まるで、人形を相手にしているようだ。
オメコを除いた全ての性感帯を攻めたが、反応は全く無かった。
焦燥感だけが募り、時間だけが無駄に時を刻む。
焦るな、落ち着け。
どこかに性感帯がある筈だ。
必ず隠れた性感帯を探し出し、処女の潮を顔中に浴びてやる。
これは、オイルマンが大海原で原油の鉱脈を探すようなものだ。
どんなにハイテク機器を駆使しても、最後は熟練したオイルマンの勘が鉱脈を嗅ぎ付ける。
しかし、私は白いシーツの上に横たわる褐色の肌の少女を前に、なす術を知らなかった。
これまでの自信とプライドが音を立てて崩れていく。
突き上げる悦びの快感に導きながら潮を拭かせた黄金のテクも、処女の前では徒に時間を費やすだけだった。
見ると、有紀ちゃんはまだ泣いている。
完敗だった。
敗北感に打ちひしがれた私は、有紀ちゃんの裸体に毛布をかけ、小さな体を抱きしめた。
その時だった。
肌と肌を重ねた瞬間に、有紀ちゃんの硬直した筋肉が解れたのだ。
頭の中でなにかが閃いた。
「マイペンライ、マイトングレン(大丈夫だよ、緊張しないで)」
私は、優しく抱きしめると、有紀ちゃんの耳元で囁き、唇を重ねた。
ぎこちないキスだったが、お互いの体が弛緩していくのが分かった。
道が見えたような気がした。
性感帯を攻める事に終始していた私は大事なものを見落としていたようだ。
愛だった。
少女を優しく包み込む「愛」のぬくもりを見落としていたのだ。
私は、毛布の中で優しく、そしてしっかりと小さな裸体を抱きしめた。
そして、唇を吸いながら右手でオメコ周辺を中指の先で優しく撫でる。
重ねた唇の隙間から、かすかな喘ぎ声がもれた。
「いけるかもしれない」
私は、僅かな望みを賭けて、中指の先をオメコのスジに合わせて優しく撫でてみた。
濡れていた。
処女のツルマンは感じていたのだ。
厚い涙が頬を伝った。
二人とも抱き合って泣いた。
もう言葉は要らなかった。
私は固くなった亀頭を、ゆっくりと少しずつ濡れた小さな割れ目に挿入した。
有紀ちゃんは、瞬間体を硬直してチンポの進入を拒んだが、すぐに私を受け入れた。
2人の心と体がはじめて結びついた瞬間だった。

ロリマンに中田氏したチンポを抜くと、亀頭は僅かに赤くなっていた。
見ると、純白のシーツの上に、小指大の赤い染みが浮んでいた。

白い大海原に浮ぶ純潔の赤い証。
再び国歌が頭の中を巡る
国歌(正確には国王賛歌)の中でもうたっている。
「ด้วยไทยล้วนหมาย รักสามัคคี…タイ人は純潔である」
国王、あなたは正しかった。

いみじくもゲーテは言った。
「人類が、心と精神、知と愛、あらゆる能力をもって互いに結び合い、互いに理解し合うという希望が実現されたら、今日、まだ誰もが考え得ないような世界が生まれるだろう」

残念ながら、処女の有紀ちゃんが逝ったとは言えないだろう。
然しながら、汚れを知らない小さなオメコは、愛によって濡れたのだ。
私は、貴重な足跡をパタヤに記したといえるだろう。
この一歩は小さな一歩には過ぎないが、人類にとっては偉大な一歩である。
「Good luck, Mr. Gorsky」
私の挑戦は終わらない。

追記
剣道、茶道、華道…日本には「道」と名のつくものが多い。
「道」とは何かと問われると、古今東西の儒学者や思想家によってその意味は異なるものの、現在の我々日本人の概念に於いては、
「道とは、哲学上の概念であり、同時に究極的な本質の理へと至るものである」
との理解が一般的といえよう。
然しながら、多くの道を学ぶ者は、技巧に囚われるあまり、時として本質に対し盲目に陥りやすい。
我もしかり。
己の自惚れに囚われ、指や舌の技巧に走る事で、自己満足に陥っていたようだ。
性交の本質は愛であり、互いの理解と信頼が本質にあってこそ、初めて性技が生きるのである。
今回、有紀ちゃんとのオメコにより、技巧に頼りすぎた己への猛省を促す機会となった。

自惚れるべからず。
常に初心を忘れず。
日々精進し、道を外す事無かれ。
すれば、自ずと道は開け、目指すべき理の本質へ近づく事ができるであろう。

アームストロング船長の隣人、Gorsky夫妻に捧げる
アーメン





国境ウルルン紀行


?
国境に心を惹かれる。
島国日本には陸路の国境は無い。
しかし、アジアには様々な国境がある。
アジアの国境には、そこに生活する人々の匂いがする。
赤土の匂いやすえた食べ物の匂い。
貧しい人々が様々な物を国境を越えて持ってくる。
それを運ぶ男達の匂い。
したたかだけど、憎めないバイタクの運転手。
屈託の無い置屋の少女達。
荷車を押すリキシャ夫。
皆貧しいが、とことん明るい。
彼らの笑顔に出会う度、僕はいつも勇気を貰う。
?
今回は、タイとカンボジアの国境の中で、僕が未だ訪れた事の無い地を訪れてみた。
?
国道を離れて進路を東に向けると、豊かな水田地帯が広がっていた。
牛と椰子の葉で屋根を覆った粗末な家が点在する景色が延々と広がる中、道路はどこまでも続く。
所々、アスファルトの路上に、車に轢かれて乾燥した蛇の干物が横たわる。
車は不釣合いに立派な道を時速70マイルで快適に飛ばす。
澄んだ風が肌に心地よい。
暫くすると、国境市場に到着した。
?
河川敷球場ほどの土地にいくつもの粗末なテントが立てられ、様々な物が売られている。
野生動物の粗末な剥製やトラの牙もどきと、中国製のマルボーロやウイスキーが並ぶ中、日本製の中古自転車が1,000台以上売られていた。
大田区の登録証が貼ってある買い物用自転車や、川崎市立○○中学のステッカーが貼ってある5段変速機の通学自転車等、なぜこの僻地にこれだけ多くの自転車があるのかは謎だ。
?
市場から道は山の中に入り、数キロ続く勾配を駆け上がると、稜線上の国境に到着。
国境を越えると、汗の匂いがした。
見るとボロ着を纏った男達が鍋や釜を山のように積んだ荷車を引く。
サンダルを履いた細い脚が赤土を噛み、力強く坂を登る。
裸足の子供達が空き缶で遊んでいる。
遠くに視線を移すと、カンボジアの密林に覆われた山々が何処までも続いていた。
植林も、鉄塔も無い密林の山。
深い緑の谷間に、小さく貧しい人達の集落が見える。
椰子の葉で作られた屋根は、上から見るとカンボジアの赤土に覆われ、それが一層貧しさを強調する。
集落からは焚き火の煙が数本立ち昇っている。
そこで暮らす人々の生活の証だ。
?
「30バーツで村に送るよ」
赤土色の服を着た若者が、中古バイクのシートを叩き乗れと言った。
バイクに跨ると、荷車を引いていた男達と同じ体臭が鼻を突いた。
?
表面が大きな波状に変形した未舗装の道は、下り坂になると雨によって削られた幾つもの亀裂が赤土の上を走る。
雨が降ると、この亀裂に水が流れ赤土を下方へと流しながら亀裂は益々深くなる。
僕の乗るバイクは、この厄介な亀裂に何度もタイヤを取られ、その度に転びそうになる。
?
国境付近には、白人の男と手を繋いだ少女の歩く後姿の先に牢屋が映るモノクロ写真の看板が立てられていた。
ポスターには英語で
「あなたの残りの人生をこの国の刑務所で過ごしますか?それとも家に帰りますか?未成年者との性交渉は犯罪です。犯罪を見かけたらツーリストポリスに電話して下さい」
こんな僻地にも、いや、こんな僻地だからこそ子供を買いに来るセックスツーリストが来るのか?
又は、カンボジア政府の対外的なポーズなのか?
その何れも合っているのであろう。
小学生くらいの子供を数ドルで買春できた国が、いくらユニセフやNGOから非難されようが、僅か数年で子供の人権など真剣に考えるようになったとは思えない。
バイクが村の入り口にさしかかると、刑務所の鉄格子を両手で掴みながら叫んでいる白人の写真には同じく英文で、
「未成年者との性行為の行く末。それはプリズナー」
国境を越えてきた「それ目的」の旅行者の硬くなった股間を萎びさせるには効果がありそうだ。
?
バイタクに乗り約2㎞ほど下ると、山の合間に佇む100軒程度の集落に到着した。
木の枝でタイヤの無い自転車の車輪を転がして遊ぶ子供達。
軒先にビールや缶ジュースを並べて売るおばさん達。
積まれた缶は赤土の埃にまみれ、色あせた表面は微妙に歪み、プルトップが無ければその辺の路上に落ちている空き缶と見た目は何ら変わりは無い。
?
村に3軒しか無いゲストハウスのひとつに案内される。
狭い部屋には、エアコン、水シャワー、テレビが付いて500THB。
やや高い気がするものの、宿の主人は英語もタイ語も全く話せず、バイタクの男を介して通訳しなければならない。
面倒なのですぐに妥協するが、案の定、後で100バーツのマージンを抜かれていた事が分かった。
硬いベットに仰向けになると、天井が遠くに見える。
植民地時代の名残りなのか、此処に限らず、カンボジアのホテルの天井は必要以上に高い所が多い。
?
暫くして、外に出ようとしたところ、突然激しいスコールが降りはじめた。
カーテンを開けると、バケツをひっくり返したような水が大地を叩き、血のように赤い水が土の上を跳ねる。
隣家の椰子の葉で覆った屋根は、水飛沫で白く霞み、このまま村が雨水に浸かってしまうかのような錯覚さえ覚える。
?
スコールは一刻足らずでピタリと止んだ。
鉛色に立ち込めた空は爽快に晴れ渡り、山を覆っていた雲は消え、午後の斜陽に緑が輝いて見えた。
豪快に赤い水飛沫を上げて走るバイクが無ければ、さっきまでの豪雨が嘘に思えそうだ。
?
ホテルを出ると、さっきのバイタクが待ち構えていた。
「お出かけですか?案内しますよ」
含みを感じさせる淫靡な顔を浮かべ、擦り切れた雑巾で雨粒に濡れたシートを拭いてくれた。
スコールは、大気の土埃を洗い流し、清々しい風が肌に心地良かった。
路面のいたる所にある水溜りを走り抜けると、勢いよく飛んだ水飛沫に遅い午後の斜陽が反射しキラキラと輝く。
ぬかるんだ道を横道に入り、200mほど進むと、道の左側に数軒の家が並ぶ。
その中で、最も立派な家の中庭に入ると、パジャマを着た若いベトナム人の少女達がテーブルに腰掛て麺をすすっていたり、野良犬と戯れていた。
?
タイ語ができる肥満体の置屋のママさんは、満面の笑みで僕を迎えると、奥の大広間に通してくれた。
10畳ほどの部屋には、10バーツコインを入れると作動するジュークボックスタイプのカラオケと、プレイボーイの表紙に登場しそうなグラマーな白人女性の色あせたヌードポスターが壁に貼られていた。
表面が擦り切れてスポンジがはみ出したビニールのソファーに座ると、次々と女の子達が部屋に入ってきた。
15-16人ほどの女の子が入ると、部屋は一気に狭く感じる。
窓の無い部屋は薄暗く、セロハンの貼られた蛍光灯がベトナム少女達の白い肌を仄かな茜色に染める。
天井の扇風機が、蒸し暑く液体のような部屋の空気を攪拌し、風向きが変わる度に少女達の放つ甘い匂いが漂う。
在りし日のスワイパーに迷い込んだ錯覚に意識が朦朧となる。
「この子はニャムニャム最高」
「この子は来たばかりでニャムニャムはダメだけど、まだ若いからアソコの絞まりは最高」
ママさんは大きな体を起用に動かして、少女の間を起用にすり抜けながら一人一人紹介していく。
パジャマを着た少女達の中には、色目を使った視線で誘惑する積極的な子もいれば、まるでヤル気の無い表情で能面のように立つ子もいる。
「この子はニャムニャムできるの?」
僕は、扉の近くに立つパジャマを着た小柄な美少女に目をとめた。
ママさんが答える前に、少女は薄いルージュを塗った小さな口から赤い舌を出しチロチロと舐め上げる仕草をしてみせた。
扇風機の向きが変わり、少女のセミロングの黒髪が風にのり空に舞うと、蒸したての小龍包のような可愛い耳がのぞく。
濃い目のアイシャドウが大人びて見えるが、化粧の下の素顔は驚くほど幼い。
花柄のパジャマに目移すと、膨らみかけた胸元から苺の柄のブラが僅かに見える。
「名前は?」
「ムイ」
「タイ語は話せるの?」
「去年まで5年間タイに暮らしていたの」
ムイは僕より流暢なタイ語を話した。
年齢を聞くと、見た目よりも約2歳ほど年が高い。
?
僕は殆ど躊躇わずにムイを選ぶと、中庭で彼女がパジャマから着替えるのを待った。
暫くして、車の止まる音に振り返ると、置屋の入り口にジープが停車していた。
よく見ると、車体にポリスと書いてある。
ジープから警官が2人降りてきて、ママさんと話をはじめた。
瞬間、国境で見たポスターの写真が頭をよぎる。
「ポリスが来たが大丈夫かい?」
バイタクの運転手に聞く。
「ノープロブレムだ。ママさんは賄賂を払っているし、ポリスも知っている」
たしかに、ママさんと警官達は顔見知りなのか、親しげに談笑している。
?
警官の横を、私服に着替えたムイと一緒にバイタクに跨り過ぎるが、彼らは一瞥もしない。
心臓の鼓動が少し早くなる。
置屋から50mほど離れたところで、後ろを振り向くと、警官が追いかけてくる様子は無い。
やはり、バイタクの運転手が言うように問題は無い様子だ。
安堵に胸をなでおろす。
「ホテルの部屋に備え付けのペットボトルの飲料水はある?」
運転手と僕の間に挟まれてバイクに跨ったムイが僕に尋ねてくる。
「半分しか飲んでないのでまだあるけど、のどが渇いたから途中で何か買い物しよう」
ホテルの手前にある雑貨屋で、スーパードライ2缶を買い、ムイに欲しいものはあるかと聞くと、ファンタ1缶とガムを買った。
しかし、何故かストローを4本も貰うのが不思議だった。
タニヤのカラオケ屋のホステスを連れ出すと、コンビニで生活用品まで買わされて不快な思いをした事が何度かあるが、ムイのつつましい買い物に少し感動する。
田舎の少女は素朴だ。
いや、正確に言えば、素朴と感じた僕が甘かったと後で気が付いたのだが…
感が良い人は、飲料水とガムとストローのキーワードでピンと来る筈だろう。
?
さて、ホテルに入り、ベットに並んで座りながら、ムイの服の上から硬い乳房を揉む。
胸の大きさに比べてブラが大きく、乳頭とブラの間に大きな隙間がある。
ワンピースの横から滑るようにしてブラの中に掌を入れる。
指先が乳首に届くと、思っていた通りに小粒だ。
初夏の青い葡萄のような小さな乳首は、指で弄るうちに少し硬くなってきた。
「痛いよ~」
と言って体をよじるが、顔は笑っている。
「感じているの?」
と聞くと一生懸命首を振って答える仕草が大げさで愛らしい。
そのままベットに寝かして上着を脱がせると、イチゴ柄のブラジャーが覗いた。
Cカップのブラは大きすぎる為、簡単に上にずらす事ができた。
ブラジャーの下からのぞく乳房は想像通り、膨らみかけた小さな丘に、淡い桃色の乳首がツンと少し上向きについている。
乳輪も小さく、両手で左右の乳を下方からやさしく包みながら、左右の親指の腹で乳首の先端を軽く押しながらコロコロ動かしてみる。
見ると、ムイは薄い眉を中央によせ、白く小さな歯は、薄いピンクのルージュで塗られた下唇を噛んでる。
つぶらな瞳の先は弄られている自分の乳首を不安げに眺めている。
左手の親指で乳首を転がしながら、右側の乳首を軽く口に含む。
舌先で乳首を転がしながら鼻を押し付けて大きく息を吸ってみる。
まだシャワーを浴びていないため、少し汗の匂いがする。
少女特有の苺ミルクのような甘味な匂いに頭がくらくらとする。
小さく膨らんだ乳の丘陵付け根部分から、僅かに強く唇を押し付けながら、舌先を伸ばしてチロチロと舐めてみる。
時計回りに舌を動かしながら、徐々に乳輪に近づき、乳首の根本からを丹念に舐めた後、乳首の先端を軽く舌先で押してみる。
舌先が再びムイの可愛い乳首を捕らえるが、今度は舌先で乳首の先端を入念に弄る。
「んん…」
小さな乳首の先端に、えくぼ程度にくぼんだ部位を舌が探し出すと、歯の隙間から声にならない息が漏れるのが聞こえる。
唇を噛んで我慢しているものの、耐えられないのか、喘ぎ声というよりも深い呼吸音のような甘い音だ。
更に左の乳首を口に含み同じ動作を続ける。
そして空いた右手を、ムイのズボンの上から軽く撫でてみる。
ズボンはおへその少し上で結んでいるが、ナイロンのズボンは生地が薄く、上から撫でるとムイの下腹部の形が良く分かる。
おへそから下は、僅かに膨らんでいるが、肥満という訳ではない。
まだ完全に大人の体系になる前の少女特有の形だ。
五本の指と掌で生地の上から下腹部の形を観察してみる。
僅かに膨らんだ下腹部は、下にいくと緩やかな傾斜から再び小さな膨らみへと続く。
おへその下の膨らみが柔らかく、掌からはみ出すほどの大きさに対し、もうひとつの膨らみは掌の半分以下でやや硬い。
恥丘と呼ばれる部分である。
成人女性の恥丘と比べ、少女の膨らみは、体の他の部位と比較すると若干大きく硬い。
その分、恥丘から脚の付け根にいたる傾斜は大きい為、少女の恥丘に掌を置き、指先で弄る時には成人女性よりも指を奥に曲げないと柔らかな秘部まで届く事はできない。
勿論、指が届かないわけではない。
恥丘がこんもりとしている為、曲げる指の角度が少しきつくなるのだ。
5本の指と掌に神経を集中し、薄いナイロンの上から慎重に弄ぶ。
ムイの息が少しずつ深くなってきた。
僕は、一旦乳首を弄るのをやめて、ズボンの留め金と紐を解いた。
ズボンを膝下まで下ろすと、グレーのパンティーがあらわれた。
唇を乳首から離し、キスを迫ろうと試みる。
ムイは顔を傾げて僕の唇から逃れようとするが、すぐにあきらめて唇を重ねる。
鼻と鼻が触れ、お互いの息が僅か数センチの距離で顔にかかる。
はじめは、唇を重ねるだけの軽いキスに留める事で少しずつ安心させる。
その後、僕はムイの下唇を口に軽く含みながら様子を伺う。
特に抵抗が無いので、少し大胆に唇を含みながらも舌先でムイの下唇を軽く舐めてみる。
続いて、唇全体を軽く舐めながら彼女の白い歯を舌先で舐める。
歯と歯の間に舌を押し込むと、ムイの温かい舌が僕の舌先に触れた。
はじめは恐る恐る、次第に大胆に、最後はお互いの舌を吸い合いながら、僕らの口の中はお互いの唾液で溢れそうになった。
唾液が口から溢れそうになると、唾を飲むが、こうなると、どちらの唾かは分からない。
僕は、わざと口の中に唾を溜めて、ムイの口の中に唾を流し込んだ。
ムイは喉を動かして、僕の唾液を飲み込んだ。
?
一方で僕はムイのもうひとつの敏感な唇にも関心があった。
指先に神経を集中し、パンティーの上からムイの敏感な方の花唇をなぞってみる。
ムイの木綿のパンティーは、ナイロンやポリエステル、シルク等の生地のように薄くない。
その為、パンティーの上から弄っても、指先から秘部の僅かな凹凸を捕らえる事は難しい。
しかし、僕は木綿のパンティーが好きだ。
木綿は水分を吸収する。
僕は木綿のパンティーを穿いている子に出会うと、なるべくパンティーの上から入念に愛撫をするようにしている。
木綿のパンティーは、愛壁の奥から湧きあげてくる透明な分泌液を充分に吸収する。
愛撫を続ける限り、分泌は渇く事無く溢れ、パンティーにシミが広がっていく。
木綿は愛液を充分に吸収し、くっきりとした色でいやらしい窄まりの印を付ける。
はじめは点のようなシミが、次第に親指大の大きさになり、スジ状の形で秘部の形を浮き彫りにしていく。
?
角度が深いムイの恥丘に掌をのせ、中指で慎重に秘部の中心をパンティーの上から探る。
弧を描くように指を動かす中で、指に当る僅かな突起の形状から、そこが最も敏感な場所かと推測する。
その部分を指の腹で軽く押すと、ムイの小さな体がびくっと反応した。
「んん……」
声にならない甘い嗚咽を残し、絡めた舌が唾液の糸を引きながら離れていく。
首が後ろに弓反ったのだ。
「ダメ!」
急にムイの左手が僕の手を掴んだ。
「もっと感じたいの」
大胆な言葉に、胸の鼓動が早くなる。
「どうするの?」
「チップ頂戴」
突然の申し出に一気に萎えてしまう。
「お金はママさんに払ったよ。チップはムイがきちんとお仕事した後で払うから大丈夫」
「今欲しいの」
やっかいな事になった。
今までの経験上、こんな事を言う子は、お金を貰うだけで何もしない事が多い。
僕は、少しだけ感情的になって言った。
「今でなければならない理由は何だい」
ムイは小悪魔みたいに悪戯っぽく笑うと
「ナムケンしよう。一緒にナムケンすると凄く気持ち良いよ」
驚いた。
まさかナムケンとは。
たしかに、日本のヤクザは、女を自分のモノにするために、セックスの時にナムケンを使うと聞いた事がある。
僅かな結晶を陰部に塗るだけで、大抵の女は獣のように狂い、時には失神するという。
しかし、こんな少女がナムケンとは、想像外の展開に大きな戸惑いを感じる。
その一方で、ムイが淫乱に狂う姿を見てみたい欲望が風船のように膨らみ今にも破裂しそうだ。
女というにはあまりに幼い少女が、どのように豹変するのであろうか?
「ねえ、しようよ。本当に凄く気持ち良いよ。だからチップ頂戴」
「チップはお仕事が終わったら上げるよ」
「ブンブンする前にナムケンしたいよ。チップくれたら、朝まで何回もニャムニャムしてあげる」
ムイは可愛い唇から赤い舌を出し、チロチロと舐め上げる仕草をする。
淫靡な仕草に情けなくも僕のペニスは再び誇張していった。
それを見越したかのように、ジーンズの上から僕の突起した部分を撫でる。
チップが惜しいのではない。
ナムケンを少女に買い与える事に対する罪悪感が、優柔不断をおこすのだ。
もっとも、一方では少女の体を金で買うことは非倫理的行動ではあるにもかかわらず、罪悪感を感じないのは矛盾しているが…
縁日に並ぶおもちゃをねだる子供のような澄んだ瞳が僕の目を覗きながら様子を探る。
結局悪魔のささやきに負けてしまい、欲望の赴くままに700バーツをムイの掌に握らせる。
「ありがとう」
ムイは早速僕の携帯から電話をすると、3分後には部屋の扉をノックする音がした。
扉を開けると、ホテルの従業員が満面の笑みを浮かべて立っている。
男はムイに近寄ると、700バーツと引き換えに小さなビニールの包みを受けとり、私にクメール語でお礼を言って出て行った。
「ホテルの従業員が売っているのか?」
「従業員じゃないよ。オーナーだよ。この村にあるホテルでは、何処でもアイスにヤーバー、ガンジャに女の斡旋と何でもやっているわ」
「ポリスに捕まらないのかい?」
「この前、タイ人のバイヤーが買いに来たんだけど、足元見て随分と値切ったみたい。此処では1包み700バーツだけど、山を越えてタイに持ち込めば3,000バーツになるわ。バンコクだったら4,000バーツよ。充分儲けがあるのに、えげつない買い付けをしたので、プッシャー屋が頭にきて警察に密告したわ」
「そのタイ人はどうなったの?」
「密告して押収したナムケンの半分を返してくれる条件で警察と取引したらしいわ。約束とおりに、警察が半分返してくれたかは知らないけど、少なくとも警察に売られたバイヤーは、莫大な賄賂を要求された筈よ。払えなければ20年は塀の中ね」
僕は頭が痛くなってきた。
結局、いつでも一番美味い汁を吸うのは警察だ。

さて、無事ナムケンを手に入れたムイは、嬉々として身の回りの道具を集めて器用に吸引器を作り始めた。
ペットボトルの蓋をライターで炙り、ボールペンで2箇所の穴を開けた部分に短長2本のストローを挿す。
塩梅の良い具合に、ストローの長さを調整しながら穴とストローを炙って液状化したビニールを垂らして接合。
その後、チューインガムの銀紙を注意深く剥がし、くちばし状に変形させたストローの先端に貼り付ける。
この部分が炙ったナムケンの吸引部にあたるため、ストローが熱で変形しないように、銀紙で保護するそうだ。
ムイはガムを噛みながら、慎重且つ的確に吸引具を作る。
その後、室内のエアコンを止め、分解したライターを組み立てて、炎が最小限に留まるように調整する。エアコンの風があると、火の具合が分かりづらいそうだ。
ムイはペットボトル(もはや立派な吸引器)に適当な量の水を入れ、ストローを咥えてゴボゴボと音を立てる水泡の状態を見ながら満足げに微笑んだ。
限られた身の回りの材料を使い、僅か10分足らずの間に、ムイは手作りで即席の吸引器を仕上げたのだ。
物質社会に浸された僕ら日本人がムイに見習うべきところは多い。
「食べない?」
ムイは、銀紙を剥がされて、用済のチューインガムを僕にくれた。
僕は首を振ると、戸惑う事無くゴミ箱に放り込んだ。
ムイが欲しかったのは、ガムを包装している薄い銀の膜だけ。
その他は単なる「おまけ」でしかない。
かくして、準備万端となり、剥がした銀紙の上に微量のナムケンを乗せて特性ライターで炙り始めた。
プツプツと小さな泡が透明なナムケンの表面を覆うと、白い煙が立ち昇った。
しかし、煙は瞬時にストローの中に消えてしまった。
ペットボトルの中では、白く濁った水がブクブク泡を立てている。
ムイは長い間息を止めながら、ナムケンの紫煙を肺でじっくりと堪能している。
まるで、愛煙家が、特別な日の為に用意した、キューバ産のコイーバを愛でるかのようだ。

どのくらい時間がたったのだろう。
風の無い密室の中で、火をつけては吸い、そして吐く動作を怠慢に繰り返し、小指ほどのナムケンは、チリチリと音を立てながら銀紙の上で文字通り煙と化していった。
ムイの視線は、焦げた銀紙が増えるにつれ、空隙を見つめるようになっていった。
「気分はどうだい?」
僕はムイの膝を撫でながら尋ねると、虚ろな目で見ながら呟いた。
「もっと吸いたい…」
瞬間、自分の耳を疑ったが、すぐにその意味を悟ると急に腹が立ってきた。
「約束が違うだろう?ナムケンしたら、朝までニャムニャムしてくれると言ったろう」
つい大人気なく、語気を荒げてしまったが、ナムケンに脳みそを浸された耳は人の言葉を聞こうとしない。
「ナムケンはもう無い。買うつもりも無い。さあ、お仕事だぞ」
「ヤーバーでいいよ。一粒80バーツのヤーバーを3粒だけ買って」
ナムケンの次はヤーバーか。
これではきりが無い。
「ヤーバーもダメ」
「分かったよ。じゃあ、ヤーバーを持っている友達を呼ぶから此処で吸っていい?30分以内で終わるわ」
つまり、ムイの友達がヤーバーを持っているそうだが、友達の同棲している恋人が、部屋の中で吸うと怒るらしい。理解の無い男とムイは吐き捨てるように言うが、理解というよりもきわめて常識的な男に聞こえるのは僕の気のせいであろうか?
少なくともノリピーの旦那よりまともではないか。
ともかく、またしても妥協を強いられたお陰で、ムイとの秘め事は先延ばしになってしまった。

そして予想通り2本目の煙草が灰になる前に、僕の部屋は何人ものジャンキーの友達が集う、プレイルームと化した。
はじめに部屋を訪れたのは、ムイより少し大人びて見える長髪の髪が美しいベトナム系の少女だった。
「すみません、すぐに済みますので」
「いえいえ、どうぞごゆっくり」
思いもよらぬ美少女だったので、ついつい微笑んでしまう。
「ごめんなさい。フェーン(恋人)がヤーバーやナムケンをすると怒るんです。ちょうど、ムイがあなたの部屋に居ると電話があったので、宜しければお邪魔させてください」
体にフィットしたTシャツの上から視姦すると、ムイの膨らみかけた蕾のような乳房とは異なり、胸から腰への括れたラインが凄艶なインスプレッションを与える。
少女と呼ぶには、やや熟した感はあるものの、あどけなさの残る表情は自称18歳に相応しい。
(うまくいけばムイとこの子と3人でできるかも)
よこしまな想像に愚息は正直に反応する。
「私の仕事ですか?普段は、国境のカジノで働いています。ディーラーではありません。お客さんにドリンクを運んだり、灰皿を交換したり、クロークもしますよ」
人見知りするのか、恥ずかしそうに話す様子が愛らしい。
ムイほど、上手なタイ語は話さないが、充分に会話はできる。
少女は、ジーンズのポケットからビニールの薬入れを取り出すと、4-5粒の赤紫色のヤーバーをサイドテーブルの上に置いた。
そして、慎重に歯で2つに割り、片方を予め剥がした銀紙の上にのせて火で炙りだした。
上質なポーランドウォッカのような透明な香りのナムケンとは対照的に、ココナッツホワイトラムのような甘い香りが銀紙から立ち昇る。
たちまち部屋の中はチョコレート工場のような甘い匂いが充満した。
その中で、2人の少女は替わる替わる甘味な吸引を楽しんでいる。
チリチリと音を立て、赤紫の錠剤は燃えていく。
しかし、恍惚とした淫蕩な時間は最後の錠剤が泡立つのと共に終わりを告げた。
さあ、お菓子は全てなくなった。
いよいよ、あどけない少女の体を堪能するときだ。
意気揚々とするが、2人は何やら話し出すと、ムイは僕の断り無く、ひとの携帯で何処かに電話をしている。
今度はクメール語で話しているようだが、やはり意味は不明だ。
「今度は何なんだ?」
人の問いかけに応じず、勝手に話すと電話を切り、2人でベトナム語で話しだした。
不安に満ちた表情の少女がムイに何か話しかける。
しかし、ムイは何か説明すると、すぐに2人とも頷いて安堵の表情を見せるが、僕の顔を振り返ると、2人とも気まずい表情を顔に浮かべる。
嫌な予感がした。
大体に於いて悪い予感は当るものだ。
「もう少し吸いたいんだけど」
「もう充分だろ!」
できるだけ、おとなしく言ったつもりだったが、さすがに僕の顔色が変わったのが分かったのだろう。
「ヤーバーは友達が持ってくるから、お金はいらないわ。30分で友達は帰るから大丈夫。お願い」
結局、ジャンキーとの交渉の余地は無く、数分後に錠剤を持ったおばさんが登場。
さすがにふてくされた僕は、ベッドの端に腰掛け、読みかけの本を読む。
一緒に連れてこられた7-8歳くらいの男の子は、お母さんが隣でヤーバーを吸引している横で、タイ語に吹きかえられた「くれよんシンちゃん」のアニメを見て喜んでいる。
部屋中にヤーバーの煙が充満する中で、伏流煙を吸いながらケラケラ笑う子供。
炙りながら吸引するお母さんと、おねーさん達。
僕が用意した部屋は、ソドムの宴の会場と化してしまった。

さすがに、ムイも遠慮したのだろう。
当初の思惑とは異なり、きっちり30分でムイ以外の3人は部屋を出て行った。
僕は、ベッドに腰掛けて放心としたムイを抱き寄せる。
腰を折ってムイの小さな唇を吸う。
さっきよりも、ムイは積極的に舌を動かす。
少し、暴力的に上着を剥ぎ取ると怯えたように身を引くが、すぐに抱き寄せて唇を吸うと安心して舌を絡ませてくる。慎重にズボンを脱がすと、苺柄の木綿のパンティーが目に飛び込んだ。
ブラジャーと同じ柄の可愛い意匠が少女の年齢を物語る。
舌を吸いながら、一方では再び、パンティーの上から花唇を弄る。
先ほど愛撫した時に覚えをつけた敏感な部分を中指の腹で押してみる。
「あふっ!」
ムイはビクッと体を仰け反ると、全身に鳥肌を立てて悦んだ。
先ほどより、はるかに敏感に感じているのが分かる。
弧を描くようにして、敏感な芽を擦りながら、時々花唇中心の窪みに中指を這わせ細かい振動をあたえる。
たちまち、パンティーの上からもいやらしい染みが浮き上がってきた。
僕は、絡めた舌を離し、顔の位置を秘部の方へと動かした。
そして、両手でパンティーの両脇を掴むと、ゆっくりとパンティーを下ろした。
行為中で最も興奮する時だ。
パンティーを下ろすときは、布の上を外側に折りたたむようにするのが好きだ。
こんもりとした恥丘からパンティーがめくれ、早春に生える若草のような淡い陰毛が目に映る。
陰毛と呼ぶには、あまりにも薄く、産毛のように柔らかい、栗色のダウンのようだ。
目を凝らしてその存在に気が付くものの、少し目を離してみると、おそらくはパイパンと呼ぶ方が適切なくらいにその存在は僅かである。
そして、秘部に密着したその部分を外に折りたたみ、直接触れた箇所についた染みを観察する。
すでに、充分な愛液を吸収したその箇所は、パンティーを剥がすと、朝露に濡れた蜘蛛の糸のように、付着した淫汁が布と秘部を繋いだ。
何ていやらしい糸なんだろう。
秘部に密着していたパンティーの部分の周囲は、愛液がすでに乾燥し、乾いた糊状のようにキラキラ輝いている反面、その中心は、ぐっしょりと濡れ、いやらしく濃い染みがムイの花唇の形を如実に浮き彫りにしている。
人差し指で、その部分を触れると、濃縮した液体はナメクジのように滑りながら指の腹を濡らした。
そして、パンティーを足首まで下げると、ムイは僅かに両足を上げ、パンティーは驚くほどスムーズにムイの体から剥がされてしまった。
僕は、ムイの膝を両手で掴み、ゆっくりと押し広げた。
すると、ムイの両掌が局部を押さえ、開かれた両脚の奥の一番深い部分を覆ってしまった。
「掌を外して」
「何で?」
「大事な場所を見たいから」
「ダメ」
しかし、僕はムイの両掌を自分の両手で包むと、薄いマニキュアのついた指に自分の指を差し込み、指を組んで両掌を敏感な部分から剥がす事に成功した。
慌てて、足を閉じようとしたものの、その前にムイの両脚の間に自分の体を割り込ませ、更にムイの掌を繋いだままで両肘を使い、膝の部分を大きく開帳した。
目の前には、赤ちゃんの産毛のように、あまりにも淡い陰毛の生えた恥丘があった。
更に視線を下げると、脚の付け根の奥に、淡い薄桃色の陰唇が小さな口を僅かに開いているのが蛍光灯の下に煌煌と晒し出された。
パンティーの上から執拗に弄られた秘部は、縦に割れた陰唇の下部から溢れ出る愛液でヌラヌラと滑っていた。
陰唇が恥丘へと延びる先端には、細長い巻貝の赤ちゃんのような秘肉が盛り上がり、クレパスに落ちるその先端には、薄い桃色の突起が肉の壁から僅かに覗いて見えた。
「見ちゃダメ」
自分の一番大切な所を、明々しく視姦されるのがたまらなく恥ずかしいのであろう。ムイは僕に?まれた手で隠そうとするが、僕の指に絡まれた掌は、少女が力を入れても思いとおりになる事は難しい。
勿論僕は言う事を聞かずに、更に体を前に屈みこみ、顔を恥丘に近づけながら、剥き出された桃色の敏感な部分に唇を近づけた。
見ると、不安そうに見つめるムイの顔が、僅かに盛り上がった乳房の向こうに覗いていた。
?まれた手を解く事が無理と思ったムイは、今度は両脚を閉じようとして、僕の顔を締め付けようとする。
しかし、僕の唇は、ムイのもうひとつの唇の先端のにある突起部分を既に?まえていた。
その瞬間、僕の顔を締め付けていた両脚の筋力は、空気の抜けた風船のように萎んでいった。
「ああっ」
声にならない嗚咽が漏れ、舌先がムイの一番敏感な突起を舐め上げる度に、つま先を伸ばした両脚はビクッと反応する。
もはや、ムイの未成熟な体は弛緩し、掌を解いても僕のクンニを遮ろうとはしなかった。
僕は、桃色に濡れた秘部に鼻を押し付け、大きく息を吸い込んだ。
「ああ、だめ汚いよ」
ムイが切ない声を上げる。
まだシャワーを浴びてないその部分は、汗の匂いと、おしっこの匂いがした。

初めは、恥じらいと戸惑いに躊躇がみられたが、次第にクンニを続ける内に腰が浮き、そして何かを求めるように小刻みに腰をスライドするようになった。
ムイは自分で強弱をつけながらグリグリと僕の唇に自分の秘部を押し付けてくる。
「ジュルジュル…」
わざと大きな音を立てながら、透明な分泌液をすすると、短い悲鳴を出して背中を反らせる。
僕は体制を変えながら、ムイの愛液で濡れた自分の唇で、ムイの舌を吸いながら一方の掌では秘部への愛撫を続ける。
指の先が敏感な突起を捉える度に、脚がビクッと痙攣する。
ムイは、僕のペニスを握ると、そのまま自分の秘部に押し当てようとしたが、はやる気持ちを抑えて口でのご奉仕を要求した。
ムイは、特に嫌がる様子も無く、僕のペニスを口に含んだ。
朝にシャワーを浴びただけで、その後トイレで数度放尿したペニスは、とても清潔とは思えないが、ムイは一日の恥垢に塗れた僕の亀頭を躊躇する事無く口に含んでくれた。
生暖かい感触が、ペニス全部に包まれると先端にムイの舌先のコロコロとした感触を感じる。
亀頭の先端を口に含みながら、舌先で尿道を舐める快感に、そのまま口の中で放出してしまいたい誘惑に駆られたが、可愛らしい秘部の感触を確かめずに果てる事は避けたい。
僕は、少女のご奉仕で固くなったペニスを秘部に当てながら、最も敏感な亀頭でその感触を味わった。
ゆっくりと大陰唇に当てながら、先端を少しだけ出し入れする。
亀頭でのあまりにも焦らした愛撫に、堪えきれないように自らの腰を小刻みに動かした。
二人の結合している部位は、お互いの溢れ出した分泌液が潤滑の効果を成し、屹然とした快感の世界にまで感度を高めていった。
充分な頃合を見て、僕は一気に最深部まで亀頭を押し込むと、僕のペニスは完全にムイの肉壁に埋没した。
「んんっ!」
篭ったような声にならない悲鳴を上げると、自らの腰をいっぱいに突き上げて接合をより深いものへと誘う。
ムイが腰を突き上げると、目の前に殆ど毛の無い恥丘が浮き上り、少女との性交の現実的な光景に、興奮は水に入れた風船のように膨張していく。
然しながら、少女の肉壁に入れた感触を楽しむ間も無く、ムイは激しいピストン運動を要求する。
僕はムイを上に乗せると、彼女の獣のような要求に全てを委ねた。
主導権をとったムイは、僕の上で激しくスライドし、何度も未成熟な体をバウンドさせ、髪を振り乱して悦んだ。
半眼を開けた瞳は瞳孔が拡き、恍惚とした表情は全てを本能に任せているかのようだった。
僕は両掌を膨らみかけた乳房を鷲?みにするが、激しい上下運動に、掌すらその動きに着いていく事は困難に思えた。
暫くの間、踊るように体を躍動させた後、短い叫び声を放ち、ムイは僕の上で果てた。
結合したまま、僕の上に体を重ね、荒い息に合わせて横隔膜が躍動している。
抱きしめると、ムイの背中は汗でびっしょりになっていた。
背中から臀部に掌を這わすと、こんもりと盛り上がった白いお尻にも細かい汗の粒が浮き上がり、びっしょりと濡れていた。
更に掌を下方にずらし、結合部分を指先で確かめる。
お尻にの深い切れ間の先には、汗とは明らかに異なる液体が付着し、触ると滑った感触がする。
中指の先がやや盛り上がった蕾を捕らえた。
僅かな突起だが、その形状から、そこがムイのもうひとつの敏感な部分である、アナルと分かるのに時間はかからなかった。
結合部分に付着した粘液を指にたっぷり掬い取り、円を描くように萎みの部分を愛撫する。
もちろん、その僅か2cm下部には、僕のペニスが未だ根本まで挿入されたままだ。
指先でやさしく愛撫すると、くすぐったいのか、括約筋により、アナルと陰部がきゅっと締まる。
当然、未だ膨張したままでムイの体に埋もれた僕のペニスも、括約筋の締め付けに快感が襲い掛かる。
「はああ…」
既に果てた筈のムイも、アナルを指先で愛撫されているうちに、感じてきたようだ。
少しずつ、アナルの中心に愛撫の焦点を合わせ、一気に中指の挿入を試みる。
一瞬、ムイの体が硬直したが、充分な愛撫で揉み解したアナルは、愛液の効果も手伝い、驚くほどスムーズに指を奥まで受け容れた。
中指の根本まで押し入れると、指は少女の直腸壁にしっかりと締め付けられていった。
少しずつ、指をアナルの中で動かすと、その度に膣とアナルが伸縮する。
その動きを指とペニス全体で感じながら、そのあまりにも淫靡な感覚に耐えることが出来ず、僕は少女の中で果ててしまった。

結局、アイスとヤーバーで感度が頂点に達したムイは、その後更に僕のペニスを頬ばり、深夜まで淫蕩な時間を過ごす事になった。

その後、お互いの精力を吸い尽くし、すっかり疲れ果てたムイは、僕の腕の中で自分の十数年の人生を語ってくれた。

幼年期をカンボジアの農村で過ごしたムイは、12歳の時に両親と一緒にバンコクに移住した。
ベトナム人であるがために、自分の土地を持てないムイの家は、いつも貧しかった。
「学校なんて行けなかったわ。食べ物が無いので、トカゲやカエルを捕まえるに精一杯」
そう語るムイは、生まれ育った村には良い思い出など無いと言った。
バンコクに来た家族は、仕事を探すが、違法就労を理由にまともな仕事を貰える機会は無く、母が夜の世界で働くのに時間はかからなかった。
母がタイ人の集まる安カラオケ店で買春をするようになり、ようやく一家は安定した現金収入を得る事ができた。
ムイは、カンボジアから、孤児達を連れて来て、スクンビットの路上で乞食や、バービアでバラの花を売らせた。
「ナナプラザ周辺の子供達が一番多く稼いだわ」
12歳の少女が元締めをし、幼児達から金を集める。
暫くは、暮らしが安定したという。
しかし、1年もしない内に父が病気で倒れてから、家計は火の車になったそうだ。
アユタヤの日本人相手のカラオケ店の方が儲かる。と聞き、一家はバンコクからアユタヤに移った。
母は、仲介を得て、アユタヤのカラオケ店で働く事ができた。
周辺の工業団地で働く独身日本人の多くは、アユタヤから会社に通い、夜になると近所のカラオケ店で昼間の鬱憤を晴らす。
母は、タイ人相手に体を売るより遥かに稼ぎは良いと言った。
しかし、ムイの稼ぎは無くなり、更に病気で倒れた父の治療費で、一家は依然貧しかったという。
そんなある日、母の勤める店の経営者から「アイス」の販売を持ちかけられた。
経営者の本業は警官だが、副業でカラオケ店の経営も行っている。
職業柄、現金を上司に上納しないと、将来の出世は勿論、下手すると深南部の国境警備に飛ばされる。
そこで、自分の経営するカラオケ店を通して、押収したブツの転売を図ったそうだ。
足が付かないよう、「ナムケン」の販売はムイが請け負った。
母の体を買った常連の日本人に話しを持ちかけて売る。
取り分は、警官が7に対し、ムイが3。
警官が絡んでいるので、不法就労による強制送還を恐れる事も無い。
警官としても、押収した「ナムケン」の横流しに外国人であるムイを使うのは都合が良かったそうだ。
ヤバくなれば、すぐに売人であるムイとその家族をタイから追い出せば良いのだから、双方の利害が一致したのだろう。
「○○社の○○さん知っている?よくナムケンを買ってくれたわ。○○社の独身社員の男は、殆ど私から買ってくれたわ」
ムイは、得意になって話してくれた。
日本人なら誰でも知っている大手一部上場企業の名前がいくつも出てくる。
プッシャー屋の商売は順調だったという。
そのころ、ムイは「ナムケン」の味を覚えたという。
30半ばを過ぎた母は、売春婦としての盛りは既に過ぎていた。
しかし、その分を補填して余りあるほどムイの商売は順調にいった。
随分と金になったという。
時計も携帯もその時に買ったそうだ。
アユタヤに住んで2年間は順調だった。
しかし、順調な生活は長くは続かなかった。
ある日、母が倒れた。
過労による極度の疲労と栄養失調で入院を余儀なくされた。
娘が売る「商品」に手を出した母が、やがて「ナムケン」に体を蝕まれていく姿が瞼に浮ぶ。
母の入院は、ムイの商売に大きな打撃となった。
カラオケ店で働く母の紹介で得た顧客との連絡がつかなくなった。
ムイは母の替わりに働かせて欲しいと言ったが、誰が見ても未成年の少女を働かせる事はできないと断られた。
母と二人で貯めた僅かな貯金は瞬く間に消えた。
幼いムイの肩に、父母二人分の治療費は重くのしかかった。
ムイを気遣い、病気の両親はカンボジアの田舎に戻った。
母の紹介で得た日本人に「ナムケン」を売りながら、どうにか暮らしていったが、赴任期間の満了と共に、櫛の歯が抜けるように、ひとり、又ひとりと顧客は減っていった。
ついに、約二万バーツの借金と引き換えに、ムイは置屋に売られていったという。
ムイ1○歳。タイに来て3年目の冬の事だった。

僕の胸の中で、ムイは淡々として自分の半生を語った。
そこには、憐憫も悲哀の情も無く、ただ己の辿った道を綴るだけの荒涼とした風景が広がっていた。

「これから、どうするの?」
僕が問いかけると、
「先ずは、二万バーツの借金を返す事ね」
とムイは答えた。
「体を売った稼ぎの6割が自分の分になるの。その中から借金を返せば、近いうちに開放されるわ。そしたら、タイに密入国して、ナムケンを売りに行くわ。アユタヤなら5倍、バンコクなら7倍の値段で売れる。最初に売ったお金で携帯を買うの。ノキアのニューモデル知ってる?」
ムイは眼をキラキラ輝かせて未来を語った。
しかし、稼いだ金の全てはヤーバーとナムケンに消えてしまうそうだ。
置屋のママさんは、少女達が早く借金を返すために、職場でのヤーバーとナムケンの使用を禁止したらしいが、女の子達のストライキに合いあえなく降参。
最後には、ママさんは自分の金のブレスレットを質屋に入れてつくった現金でヤーバー女の子に買い与えてストライキは見事成功したらしい。

翌朝、僕は睡眠不足で腫れた眼をこすりながら、国境へ向かうバイタクに乗った。
僕がホテルを出る少し前にムイは部屋を出て行った。
「これを持ち帰って、どこかに捨ててくれ」
僕がムイの作った吸引器具を渡すと、片手でグシャッと潰してバッグの中に押し込んだ。
トイレで着替えを終えたムイは、僕から100バーツのチップを貰うと、ありがとうと言い、僕の頬にキスをして踵を返して出て行った。
その後、トイレに入ると、潰れた吸引具が便器の中に浮んでいた。

国境の小高い丘の上から来た道を振り返ると、昨日と変わらぬ風景が広がっていた。
しかし、僕の胸の中は、貧しいながらも僅かなヤーバーを分かち合って生きる村の人々の優しさと温もりで一杯だった。
東南アジアのどん詰まり。
この先には、見えない線で引かれた国境しかない辺境の地で暮す人々は、常に助け合わなければ生きていけない。在る者が無い者を助ける相互援助の世界があった。
「又、彼らに力を貰った」
睡眠不足で頭は重かったが、昨日国境を越えた時よりも、僕の足取りは軽かった。
「ポンッ!」
係員の押したスタンプには「Departure」と記されていた。
自分自身の新しいDepartureを胸に、僕はカンボジアを背にして初めの一歩を踏み出した。






シラチャ置屋街今昔

最近運動不足なので、散歩がてら夜のシラチャを探検する事にした。
潮の香りがするビーチロードを歩いた方が、健康的に良いのは承知している。
しかし、地元日系企業の法人税で造られたビーチ沿いの公園には、椰子や芝生が敷かれており、エアロビしている中年ババアや、ホクロ髭を生やした中華系のジジイの太極拳を見ながらの散歩は精神衛生上好ましくない。

当然足が向くのは淫臭漂う置屋街。
夜の帳も下りたシティーホテル前の置屋街は、ネオンが侘しく輝き、見るからに陰気である。
かつては、炉利も多く、5-6年前ならビールとチップ込みで、500THBで遊ぶ事ができた。
昔の賑わいが懐かしい。
この通りを歩くと、ロットの事を思い出す。
これまで数々の淫売の中でも、最も印象深い淫売だ。

16歳でシラチャ淫売デビューしたロットは、色白で目が可愛い、美形だけが取り柄のマグロだった。
ビジュアル的には可愛く、炉利好きの私としては、生でやらせてくれる事もあり、マグロは気に入らないものの、時々指名していた。

そんなある日、隣町にあるバンセン市の風呂屋に勤めるロットの18歳の姉が性病に罹ってしまい、その間ヘルプで3ヶ月間風呂屋で就労。
未成年なので、姉のIDカードを使い働いたそうだ。
1発380THBの置屋に比べ、風呂屋の方がはるかに稼げた筈だが、上がりの殆どは、性病に罹った姉に流れてしまい、手元に残る金は僅かだった。

しかし、アチャーン(教授)と呼ばれるベテラン泡姫の特訓を得たロットは、3ヶ月後立派な淫売となり、再びシラチャの淫売通りに戻ってきた。

キスすらNGだったロットは、入店するなり舌を絡めてきた。
その後、ゴキブリの這うシャワー室で、一緒に体を洗い、その後皮膚病に感染しそうなベットの上で、見事な床技を披露してくれた。
生尺、袋舐め、菊舐めに幾つもの体位を変えながら生で挿入し、最後は16歳の肛門の中に白液を放出した。
肛門から抜いた亀頭を、丁寧に口で掃除してくれたのも、ロットが初めてだった。
その後、彼女がタイ人の金持ちの愛人になるまでの18歳までの2年間。
私はほぼ毎週のように、ロットの肛門に白液を放出し続けた。
これまでの私は、特にアナルに興味は薄かったが、主に亀頭部分に膣圧がかかるオメコと違い、常に直腸体温で男根全体を包み、メリメリと入り込んで行く肛門性交に強烈な快感がある事を教えてくれたのもロットだった。
これらのハードなプレイを僅か500THB以下で自ら喜んで行なうロットは、私からすれば、掃き溜めに咲くロリコン天使だった。
勿論、彼女以外にも、ビジュアル的に許容可能な淫売も多く、ゴキブリとドブの腐敗臭を我慢すれば、内地の田舎の工場から短期出張者相手に1万円で体を売る、性悪カラオケ嬢と寝る気にはならないのは必然である。

その後、タクシン政権になり、未成年の淫売はシラチャの置屋街から一掃され、ある程度容姿に自信がある淫売共は、竹の子のように次々と出てくるカラオケ屋に流れて行った。
おかげで、10リットル近く精液を注ぎ込んだ、我が聖域は、救い様の無い場末と化していった。

そして今日は、嘗て在りし日を懐かしみながら、数年ぶりにこの地を訪れてみた。
置屋街は想像以上に寂れており、歩いているだけで気分が滅入る様であった。
丁寧に1軒ずつ覗いて見る。
どの店も、気分が悪くなるような光景に目が霞む。
1分でも早く自宅に帰り、100THBで買ったDVDを見ながらマスをかいた方がどれだけマシか…
しかし、それだけでは足りない
体を使った情報の収集も時には必要である。
私は、最も寂れた店で、最もしつこい淫売を選んだ。
類人猿顔に、八代亜紀の化粧を塗ったような化け物だ。
色黒で、O脚。
言っておくが、彼女だけが特別ではない。
程度の差こそあれ、化け物屋敷にはかわりは無い。
ホスト倶楽部に入ったら、元広島の衣笠と、小林亜星、曙関、中曽根元総理が並んで座っていて、そこから選ぶマダムと同じ心境だ。

オメコ代は30分で500THB。
私が選んだのはエンちゃん。
自称23歳。
見た目40歳。
以前、ケニアのアンボセリ国立公園で、草加せんべいを食べていたら、30-40匹のヒヒに襲われて殺されそうになった事があるが、エンちゃんと私を襲ったヒヒによく似ている。
ひょっとして血縁かもしれない。
因みにスワヒリ語で
「ジャンボ!」
と挨拶してみたが通じない。
さて、ヒヒを裸にすると、腹がぽってりと出ている。
乳は大きいが垂れており、乳輪は品格無く大きい。
因みに、乳首を咥えてあげようとすると、妊娠中との理由でNG。
別に惜しくも無い。
腹が出ているのは妊娠中のせい。
タワシのような剛毛に包まれた陰唇はドドメ色。
息子の反応ゼロ。
ゴムをつけようとするが、そそり立た無い為装着が難しい。
一生懸命愚息を上下に動かして大きくしようとする姿勢は、ケニアのヒヒよりマシである。
しかし、長く伸びたエンの爪が、愚息を引っ掻き激痛が走る。
更にへこむが、亀頭の先に無理にゴムを装着させた。
そして、時間にして5-6秒、オバQのような口に咥え、
「くわーっ ペッ」と唾を吐き出して挿入を試みる。
当然挿入不可。
「役立たず!」
と笑われるが、気にしない。
むしろヒヒ相手に興奮する息子だったら自己嫌悪で鬱病になるだろう。
フィニッシュしないまま、パンツを穿き、お釣りの500THBを貰い、さっさと帰ってマスかいて寝ようかと思ったが、ヒヒは頑なにお釣りの500THBを渡そうとしない。
理由は
「尺八代」
だそうだ。
「よくこれで500THBもチップをとる気になるな!」
ようやく頭に来て吐き出すと、
「何さ、この腑抜けチンポのお蔭で、随分と時間がかかったわ。尺八もしたし、500THBだって少ないくらいよ」
と、怒涛のように大反論された。
理不尽である。アンボセリのヒヒの方がまだマシだ。
「死んでも釣りは渡さないからね」
大声で叫ぶヒヒ。
500THBで怪我したくないのでパンツを穿いて退散した。

その後、同じ通りの他の置屋に再度チャレンジ。
今度は、久本雅美を大きくして、ジャマイカ系にしたような淫売にチャレンジ。
雅美というより「マサイ」か…
再度、「ジャンボ」というが通じない。
部屋が暗いのか、人種が黒いのか、目と歯しか見えない。
マサイは、やたらと私の乳首を吸う。
お蔭で乳首が充血してしまった。
こちらも、不発であったが
「乳吸い代」として500THBの釣りは返金不可だった。

結局合計2,000THBの出費で、逝く事はできなかった。
高い散歩になってしまった。

教訓
シラチャでスワヒリ語は通じない





君が何でもしてくれればね



悪名高いパタヤのイメージを凝縮したのが、海岸の南に位置する「ウォーキングストリート」。
名前の通り、夕方以降の車輌の乗り入れは禁止となっている。
僅か500mほどの通りに、GOGO、バービア、ホスト倶楽部、腋臭がきついインド人のテーラーや、高くてまずいレストランがひしめいている。

この通りを占拠しているのが、淫売とマンコ(ゲイはチンポ)を求めに、世界中から集まったロクでなし共である。
とはいえ、家族連れやカップルもチラホラ歩いているところが、淫売の恥垢臭漂うSoi6との違いであろうか?

目指すは、最近できた(というかフられた)1*歳の彼女が居る店である。
牛の数が人より多い田舎から上京してきたものの、不況でバンコクの職場をレイオフされ、パタヤで淫売している姉のアパートに住み込むも、収入が無いのでキャッシャーとして入店した1日目にゲットした。
苦界に落ちた淫売と違い、久しぶりに素人を味わい、大満足だったので、自分でも珍しく、気も無いくせに、毎日電話したりしてキープを続けていた。
心ときめく運命の出会いから数ヶ月。
今後のタイの外貨収入に少しでも貢献でき、同時に彼女がこれから淫売として立派に生きていく手段として、微力ではあるが力を貸してきたつもりである。
その甲斐あって、剃毛、生尺、生F、生アナルF、アナル舐め、口内写生、ハメ撮り、放尿と、スカトロも含めて調教。1*歳という年齢にも拘らず、要求の厳しいパタヤの変態にも満足できる立派な淫売に育てる事ができたと自負している。

しかし、アナルの中でオシッコを出すという変態プレーを行ったところ、意図せずスカトロプレーになり、ウンコの飛散するベッドの上で呆然とされてしまい、朝までフレバーな香り漂う部屋で過ごすという貴重な体験をした。
そのため、さすがの彼女も、引いてしまい
「白人はここまでやるのか?」
と聞いてきたので、
「勿論!」
と答えた翌日に
「拡張した肛門がなかなか閉じず、パンツにウンコ色の染みがついた。もうこの仕事は堪えられないので、尻の痛みが治るまで田舎に帰る」
と電話があった。
「分かった、今度パタヤに来る時は、ご当地名産のガンヂャをたくさん持って来い」
というと
「このバカ」
と罵られて、電話を切られた。
その瞬間、僕らの淡い恋は終わりを告げた。

せっかくの努力も水泡と化したが、人生とは気持ちの切り替えが必要である。新たな炉利との出会いを求め、同じバーを目指す事にした。
バーの場所だが、倫理上、正確な場所は明かせない。
ウォーキングst沿いの某店とだけ記載しよう。

さて、はやる心と股間をおさえ、目指すバービアに到着。
何故か珍しく大繁盛している。
見ると淫売の集まるバービアで、白人のオヤジが息子のお誕生会を開いていた。
シュレックやミッキーの代わりに、オラウータン顔のメス猿共の生の着ぐるみに囲まれた坊やが泣きそうな顔をしている。
メスのウータンと戯れる坊やの横で泥酔したパパが淫売の乳を揉んで税に入っている。
お招きされた坊やのお友達は、全身刺青のスキンヘッドのマッチョの白人や、アッパー系の薬でガリガリに痩せた顔面ピアス男。
全身黒皮の鉄の鋲(びょう)で武装したモヒカン君等々、この辺ではよく見かける人達だが、丸の内やウォール街では浮きまくる事間違い無い個性的な皆さんだ。
そんな個性的な空間を、耳を突くようなメタリカの爆音にのり、
「Fuck you」の叫びが連発。
まさに、地獄の誕生会。
ダミアンも逃げ出しそうな光景である。
ご機嫌なパパが「飛び入り」の私にビールを奢ってくれた。
「ハッピーバースデー ユア ソン」
と叫ぶが、今度は
「Kill You」の叫びに消されて、主賓の坊やには届かない。
どうでも良いが、坊やにとって、今年のお誕生会がトラウマにならない事を祈る。

さて、カウンターのデブのチーママに聞く
「新人の炉利の入荷はある?」
シンナーの吸いすぎで歯が欠けたデブのウータンママが、にやっと笑い
「18歳だけどいるかい?そのかわり安くするよ」
と言い、HIVに感染して余命僅かな、もう一人のババアのウータンに何やら指示すると、2階から女の子が降りてきた。
名前はジャップちゃん1*歳
ややポッチャリ系だが、なかなか可愛い。
ビジュアル的には合格

地獄の音楽をバックに
「好きな人から貰うなら、どんな花が良い?」
と口説く私。
「君を花に例えるなら、ひまわりかな?」
しかし、Bossのスピーカーから
「うお~うお~Kill You Kill You」
の叫びに、いまいちムードは盛り上がらない。

「ペイバーしてくれるの?」
と耳元で囁くジャップちゃん。
「君が何でもしてくれればね」
自分でも一瞬目つきが変わったのが分かった。
「昨日入店したばかりで、あまり自信がないの…」
おおっ素人だ!
途端に海綿体が反応。
「言われた事を一生懸命してくれればOKだよ」
少し考える様子のジャップちゃん。
私は、すかさずペイバー代の300THBをジャップちゃんに握らせた。
そして、自分の右手には120THB。
これは彼女のドリンク代。
「このビールを飲み干したら、この120THBをレシートが入っている筒に入れて帰る。もし言われた事をきちんとするなら、ビールを飲み干す前に、君がここに300THB入れれば良い」

グラスに注がれたビールは少しずつ減っていく。
グラスの底まで3cmをきった時、ジョイちゃんは300THBを入れた。
すかさず、120THBも入れて商談成立。
そのまま、2階のお部屋に上がる。

服を脱がすと、思いのほかおっぱいが大きい。
しかし、先週Soi6で、猿の惑星から来た、まな板星人の貧乳を見て気分を害したので、それよりはGoodである。
しかも、乳首はピンク。
一緒にシャワーを浴びて、石鹸でヌルヌル遊び。
背後からヌルヌルしながら、右手でクリを弄り、お尻の割れ目から亀頭の先端だけを入れたり出したりする。
やや毛深いのと、腋臭の匂いが気になるが、濡れ具合も良し。
両脚を広げ、自分でオメコを広げさせて御開帳してもらう。
土人には珍しく、ピンク色のオメコに感動。
思わず劇写。
美しい感動と思い出をいつまでも残しておきたい
手ぶれ防止機能、自動露光調整機能搭載デジタル一眼レフ、オリンパスE-510はそんな気持ちを大切にします。

撮影会の後に、お体を弄らせてもらうが、正直感度はイマイチだった。
フラれた1*歳の彼女が逝きまくって潮を吹いた「Gの奥義」も、感じてはいるものの、イマイチである。
中よりも、クリ派という事が分かり、指でクリをむき出して舌で舐め上げる、「秘儀クリ転がし」をしながら、右の中指でアナル責め。
ようやく痙攣と共に失禁。
次は、ジャップちゃんの番である。
受身の反応は賞味できたが、問題は御奉仕である。
先ずは、舌を絡めるが、イマイチ積極性が無い。
全身を舐めるように言うも、乳首、ヘソとイマイチ丹念さに欠ける。
相手の反応を見ながら、強弱をつける技が足りない。
チンポをしゃぶらせる。
これも、上下を早くするだけで、奥ゆかしさが足りない。
スワイパーのニャムニャム軍団には程遠い。
強弱、舌の使い方、バキュームのコツ等教えるが、私の好きな、尿道チロチロがいまひとつである。
更に菊門舐めも伝授するが、菊の凹凸はかろうじて舐めるが、舌先を菊門に入れるのは「完璧に拒否された」
しかも、舐めながら
「カーッ、ペッ」
と唾を吐くのが繊細な私の心を傷つけ、一気に息子が萎えてきた。
再び、チロチロしてもらい、何とか元に戻るが、入れようとする時になり、ゴムを取り出してきた。
ようやく、回復した時に、ゴムは感度を鈍らせる。
生で入れようとすると、頑なに拒否された。
ならば生アナルでフィニッシュと思い、うつ伏せにして、亀頭の先を肛門に押し付ける。
入れる前に、菊門を観察すると、きれいなピンク色で、天皇家の家紋(菊)に似ていた。
そこで、陛下に敬意を表し、ベッドの上で菊紋の位置を皇居のある北東方面に合わせる。

亀頭が直腸に包まれると、階下の雑音は消え、前頭葉の中では「国歌」が厳かに聴こえてきた。
例え秘儀の最中にも日本人としての威厳を保ち、常に皇室に対する尊敬の念を抱く事は諸外国に暮す同胞にも是非心掛けて頂きたい。

菊紋に我が御心を挿入し、日本人の誇りを噛み締めているにも拘らず、ジャップちゃんは痛さに堪えられず、自ら体を引く愚行に走った。
陛下の懐に抱かれた我が御心は、ウンコのようにズルッと菊紋から出てしまった。
非国民的な行動に、怒りがこみ上げるが、仕方が無い。
あくまでも紳士として振る舞いを行なうのが「通」である。
陛下と共に我が身が果てる事は敵わずとも、概ね満足ではあった。
舌の動かし方等、まだまだ至らぬ部分はあるものの、先ずは温かい目で育てていきたい。
今後自ら精進する事で、祖国の為につくす立派な淫売に成長して貰いたく切に願い、バーを後にした。





汝 抜くべし

久しぶりにパタヤSoi6を探検。
以前よりも益々淫売の老朽化及び猿化が進んでおり、愚息のご機嫌は著しく悪い。1往復するも、めぼしい淫売は無く、カマの強引な客引きに進路を妨害される。これは、私の作法であるが、置屋街探検は1往復とする事を心掛けている。つまり、往復で2回淫売を観察するのは作法の内だが、秘め事を決めるにあたり、3回は無作法且つ流儀の美しさに欠ける。もし、決心がつかないのであれば、バービアなり、海岸通りなり、男らしく河岸を変えるべきと心得ている。特に、この通りは、私が歩くと、大声で私の本名を呼ぶ声多く、いかに厚顔無恥な私も恥ずかしい。最近は、上司の名前や、コラート特派員で有名な琢磨容疑者の名前を拝借しているにも拘らず、何故かすぐに偽名とバレてしまう。
ともかく、私の美意識では、ここは大人しく河岸を変えるべきであった。
しかるに、1時間後カミさんとビラスーパー前で待ち合わせており、河岸を変えるべく時間はもう無い。自然に歩く速度も速くなり、淫売を見る目もいつに無く厳しい。
「抜くか」又は「抜かぬか」
先ずは結論を先に出し、そして限られた情報の中から最適な条件の相手を決めなければならない。
私の愚息から脳に送られた信号は
「抜け」
結論は出た。
「汝抜くべし」
では、何処で抜くべきか…
いつもなら、炉利を店内に隠している○△も、経営者が変わり、この数ヶ月は炉利がいなくなった代わりに、カマの占有率が増え、カマバーとなりつつある。いつもは、このSoiに来ると、先ずは○△に行き、デブのキャッシャーに
「炉利いる?」
と尋ねるのが日課であったが、昨今は尋ねるだけ時間の無駄である。外から見ると、プールバーの横で、カマが3人棒を持って踊っている。カマは論外である。

その中で、顔はともかくサービスは外さない「O-Bar」を選ぶ。1年前、このバーには珍しい19歳の炉利顔のオキニがいた。生アナルで果てた愚息を生尺してお掃除してくれるなど、ハードコアなサービスが気に入っていたが、私のために93を調達しに田舎に帰ると言い残しその後7ヶ月音沙汰が無い。まあ、それは良いのだが、「O-Bar」の類人猿のママさんが、保証つきの新人が入ったと「本名」を大声で呼ぶので、先ずは見てみる事に。普段であれば、完全に許容外の猿顔であるが、このバーの中ではマトモに見える。これは、ブスの相対性美意識であり、ブスの中に、僅かでもマトモがいると、掃き溜めに咲くたんぽぽのように、可憐に見える事がある。しかし、ベルサイユの薔薇園にたんぽぽが咲いていれば如何であろうか?雑草であり見向きもされない。しかし、膨張した海綿体が、私の正確な判断を狂わせた。愚息(あくまでも私では無い)が選んだのは、23歳のエーちゃん。タイ東部のチャンタブリー出身。バンコクで3ヶ月間、宝石店で働いていたが、お母さんが病気になり、入用から苦界に見を投じたとの事。パタヤの苦界に来て3週間。白人の求める事は凄まじく、タイ人の彼氏の
「挿れて出す」
単調さを秘め事と考えていた彼女は、カルチャーショックを受けたそうだ。
「まあ、仕事だから…」
私は軽く聞き流す。淫売の生活背景に感情移入していたのでは、外道特派員は勤まらない。評価するべきは、容姿、テク、コストの3要素。それ以上の評価は必要無い。ペイバー+ヤリ部屋使用料の300THBを払い階段を上がる。薄暗く、カビの臭いが鼻を突く。胸毛の濃い白人が腰にタオルを巻きシャワー室から出てきた。その後を、同じく腰にタオルだけ巻き、乳を出した淫売が続く。
「やられた」
私の連れた淫売のエーちゃんより可愛い。私を見る、白人の優越感に満ちた顔。又しても、ファランにやられた。
戦後63年。未だ日本は欧米立国には勝てないのか…亜細亜の独立を目指し、この地で果てた多くの帝國の英霊に会わせる顔が無い。涙をぬぐい、気を取り直して部屋に入る。
何故か真っ赤な裸電球に幻滅するが、気を取り直す。部屋の鍵を締めると、キスをしてくるエーちゃん。猿顔が迫る。舌を探ると、積極的に舌を絡めてくる。猿顔は気に入らないが、この積極性はその後の秘め事に期待を持たせる。1時間前に半錠飲んだバイアグラの効果も相乗し、何故か猿顔に膨張する愚息。
それもつかの間、シャワーを浴びる段階になり、一気に萎む。私の嫌いな出ベソである。しかも、胸が無い。小学生のようだ。個人的には、胸の小さい女は好きだ。乳輪が大きく、ホルスタインのような女には知性が感じられない。僅かに膨らみかけた、中学3年生くらいの胸が好きだ。小さな胸には、青い蕾を無理に広げるような危うさを想像する。
しかし、エーちゃんの胸は
「貧弱」である。
まな板のような痩せた体に、真っ黒く大きな乳首がゴキブリのように貼り付いている。かなりグロい光景である。下に目を移すと、剃毛した恥丘が見える。僅かにビラビラが顔をのぞかせているが、剃毛が中途半端なため、3-4mm生えた恥丘は、草原というより、地獄の針山を思わせる。かなりグロい風景だ。しかし、気を取り直し、一緒にシャワーを浴びる。もう後には引けないのだ。丁寧に愚息と菊門を手と指で洗ってくれるエーちゃん。先にシャワーを終え、勝手にスプリングの壊れたベッドに横たわる。貧弱な体をタオルで包んだエーちゃん登場。私の顔をじっと見つめて微笑む。かなり気持ち悪い。取り合えず、濃密なキスから始まる。
シャワーの間にモンダミンで口内を清めたらしく、シャワー前にキスした時に感じたニンニク臭が無い。キスは、耳たぶに移り、舌が中耳に届く。次第に舌は乳首、ヘソと下りていき、愚息を包み込む。喉元まで届くディープフェラはかなり気持ちが良い。勿論生尺である。しかし、やや上下が激しく、落ち着かない。速度を落とす代わりに、喉の奥まで亀頭を入れ、顔を引く時は口の中に亀頭を残して、舌先で尿道をチロチロ舐める様に指導。飲み込みが早く、すぐに流儀を会得する。しかし、吸い過ぎた為に喉に亀頭がつかえて咽せてしまう。この辺は、今後淫売として生きていく為の当人の課題として残しておこう。
その後、袋舐め、菊門舐めをしてもらう。脚を広げて菊門を舐めてもらっていたが、足がつりそうになり、うつ伏せして、菊門を舐めてもらう。
感度が微妙な愚息に比べ、菊門は感度が弱いので、少し強めに舐めるのが由。しかるに、その舌先はやや動きにかけるため、己の両手で菊門を広げ、舌先を入れるように頼むと、狭い肛門に舌がぬるっと入ってきた。これは、かなりの快感である。その後、攻勢は逆点する。
先ずは、ディープキスから再起動するも、やはり5分前まで自分の肛門に入っていた舌を吸うのは気分が滅入る。
その後、下方に舌を動かし、貧乳を舌先で転がすと、のけ反ってもだえる。
更にチクチクする恥丘に来ると、エーちゃんは私の頭を押し、クンニを要求する。然るに、僅かに酸味のある尿臭が鼻を突き、躊躇する。臭いオメコを舐めるのは嫌だ。しかし、グイグイと頭を押され、取り合えずクリを剥いて舌先で転がす。悲鳴のような声を上げ歓喜する。更に、最近修得した「秘儀G攻撃」で、クリ舐めしながらの指攻撃で、潮を吹いて絶頂。臭いオメコを舐めずに逝かせる事に、我ながら満足する。
その後、正常位で結合しながら、右手の指でエーちゃんの愛液を使い、アナルマッサージ。親指が楽に入るようになったので、先ずは後体位からアナルに挿入。痛がらずにすんなり挿入可。ぐっと腰に力を入れ、直腸の奥まで愚息を入れる。途中、いきなり愚息を抜き、広がった菊門を観察。直径5mmほどに広がった菊門がヒクヒクしているが、あまりのドドメ色に
「見なければ良かった」
と後悔する。
取り合えず、正常位でのアナルでフィニッシュ。エーちゃん曰く、3回逝ったそうだ。

シャワー室で淫売臭をきれいに落し、身だしなみを整える。外道とはいえ、紳士は身だしなみには気を使わなければいけない。

因みに、アナルは初体験との事。しかし、最後まで感じていたので、肛門の素質は充分である。
最後に、「O-Bar」の情報だが、パタヤ海岸通りのSoi6セカンドロードから入り、右側3-4軒目。たしか、看板がでている。猿に似た濃い土人の淫売が、セーラームーンみたいな恰好で迎えてくれる。かなり気持ち悪いが、これに慣れないと先には進めない。オメコ代は交渉制であるが、目安として700THB。淫売にもよるが、タイ語の可否やお客がチビ、ハゲ、デブで800-900THBにもなるという。資金が苦しい月末などは、各種の借金支払いの為、淫売も必至だ。500THBと破格の値段もあるが、その際には価格破壊になり、他の淫売からノケ者にされるため、交渉は極秘に行なうのが「通」である。何れにしろ、ペイバーが300THBなので、ドリンク込みで1,100THB程度。朝まで、チャーターした場合は+300THB~400THBの出費が必要。大抵はブスばかりの淫売通りだが、稀に美形もいるので、時々通う価値はあるだろう。

PS
写真はSoi6ですが、「O-Bar」ではありません。

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