新 MP嬢の裏事情 By;YoungBoggy

このシリーズも三回目になった。第1回「MP嬢の裏事情」、第2回「続・MP嬢の裏事情」では様々な話題に触れた。内容によって、読む人によって、賛否両論だとは思う。もし、ある読者が異論を唱えるとすれば、個人の“遊びの哲学(ポリシー)”、経験、個人の生き方から滲み出てくるある種の人生観、世代(年齢?)、遊んでいる場所、相手にしている娘の職種、商売女に対する考え方、そういうものの違いからだとしか説明できない。特に商売女に対する考えは様々である。自分の遊びに利用するだけの人間だと思っている御仁は、それはそれで正しいとも思う。惚れてしまったゆえ、その娘に関わりあうハメになった御仁は、その娘とどういう時間を過ごしたかで意見が真っ二つに分かれるだろう。筆者はいずれの経験もあるが、精神が腐り果てて薄汚い淫売野郎と心底感じたこともあれば、情にほだされて深入りした娘もいる。我々日本人はタイの夜の商売に生きる人間の実人生を体験することはできないから、永遠に我々の理解の範疇の外にある世界だとも思う。それでも、同じ人間の営みの中で、日本では到底考えられないようなタイの精神に触れたとき、醜悪を超えて、主義主張を超越したような、“人間の真の姿”を垣間見る瞬間もあるにはある。“外道”と言いながら、日本に帰るとすぐに良き社会人、良きサラリーマン、良きパパ、良き夫に変身する偽外道者のお調子の良さに呆れることも多い。外道なぞ、カッコいいもんじゃない。タイ人の真の姿は日本人が安易に考えるようなものではない。商売女も同じであろう。だから、時に、読者のタイに関する(旅行者的発想に満ちた)常識に挑戦するような意見を吐くことも辞さなかった。念頭に置いたのは商売女の裏を描き出すことだったから、時には客にとってどうでもよい、知らなくてもよい(知らないほうがよい?)舞台裏を暴露する話になったかもしれないし、ある投稿者への当てつけに聞こえてくる部分もあるかもしれないが、筆者としては是非書いておきたかった。ある特定の投稿者への中傷を意図したことはないと予めお断りしておくが、もし、読者のどなたかが憤怒を感じることがあったら、どうか、「マイペンライ」とお許しいただきたい。

商売女の身の上話 ある娘と知り合うと、名前、年齢、出身地、現在どのあたりに住んでいるか、携帯の番号などを尋ねることが普通であるが、ちょっと時間があったり何度か相手にしていると、娘の身の上話を聞かされるハメになることもある。その内容は、現在の話、客の話、過去につきあった男の話、他の娘の悪口、自分が働いたことのある店の話、コンチアから聞いた話、娘同士で噂になっている話など、いろいろ多種多様である。客から聞いた話というのもあって、信憑性はアテにはならないものの、けっこう話し好きの娘などは、話し出すと1時間くらいすぐに経ってしまうくらいである。(勿論タイ語がかなり自由にしゃべれるという前提が必要になる)最もアテにならない話は娘の過去の話だ。男に捨てられた、フラれた、騙された、こちらがその事実の裏をとれないから、どんなことでも勝手に修飾をつけて話ができる上に、どんなに自分が悪くても、美しい物語に変身させることができる。大半は、(可哀想でしょう?)と男の同情を買う話になり果てることは必至で、自分がどんなに悪かったかという話には決してならない。ある程度己の非は認めても、(しょうがなかったのよ・・・・だって・・・・お金が必要だったんだもん)(悪いことしたとは思ったけど彼の方がもっと悪い)(そういうことになってしまったのは、あたしが悪いわけじゃない・・・)というふうになる。タイ人の気質としては、自分の非を認めるということが極端に難しいらしい。潔く非を認めることに勇気がいるからと、非を認めたときに責任がとれないからであり、恥ずかしいからで、逃げることに頭を使う。日本人はきっぱりと非を認める=謝ることが簡単にできる国民であるが、タイ人の口から「おれが(あたしが)悪かった」と聞くことは稀有である。もし口にしたとしても責任をとらなくてよい場合だけであり、問題をこれ以上こじらせないための方便であることも多い。(その点、日本人も同じだろうが・・・・)だから、タイ人の他人に聞かせる話というのは尾ヒレが二重にも三重にも加わり、尤もらしい話に出来上がってしまうことになる。不思議なことに、タイ人は話を聞く側になっても、意外とあっさりその話を信じる。元来、タイ人は猜疑心が薄いのか、日本人だったら(本当か?それ?)と一抹の疑惑を持つところ、タイ人は込み入った話になればなるほど考える力がない。意外と素直に信じることも多い。が、これにうっかり乗ってはいけない。可哀想だ、哀れな境遇だと同情し始めると、どんなことでも信じてしまうことになる。「へえ・・・そうなんだ・・・でも、おれには関係ない」くらいで聞き流したほうが無難というものである。女は男よりも勘がするどいから、とっさに閃くウソにかけては男よりも上である。が、女のウソは男のそれより緻密さで劣るし、巧妙でもない。別の機会に同じ質問をしてみると、答えが違ったりする。綿密に考えれば見抜けるウソである。なぜなら、女は自分がついたウソを(どう返答したか)覚えていないのだ。男が女のウソに突っ込みを入れると大抵は感情的になり、こちらを責める。(あなたの記憶違いよ!)(あたしの言った意味がよくわからなかったんでしょう!)(勘違いよ!)ということになり、結果的に喧嘩になると、これまた不思議なことに、男が負ける。(“男が折れる”と言ったほうが正しいか?)女は(だったら抱かせないわよ!)という態度に出るから、男は負けを認めざるを得なくなることが多いのだ。大変腹立たしい、厄介な問題である。タイ語を解さない御仁は、到底勝ち目はないと思ったほうがよいが、ウソの上塗りをするために親戚や友人などが裏から助けている場合もあり、(これは本当の話なんだ・・・)と裏をとった気分になってしまうと、完全に心理的に篭絡されているようなものである。タイ人の“過去の話”は、とにかく信用しないほうがよい。日本人のように、潔く全てを吐露するということは極めて稀であるのが普通である。日本人・中国人・韓国人のように過去のことにこだわり、絶対に許さないということもタイ人には稀である。過去にどんなことがあっても、さらりと水に流すということが簡単にできる。日本人にとって到底許しがたいことであっても、タイ人はそういうことにこだわること自体が奇異らしい。懐が深いと言えばカッコイイが、要するに、筋を通すほど気骨がないのだ。軟弱なのである。とにかく、タイ人の他人に聞かせる話というのはタイ人らしい気質がモロに出るから、日本人の常識では対応できない。タイ人の頭の中では、過去というのはすでに終わった=(結果がどうであれ)済んだことという認識しかないらしく、今まで反対を唱えていたにも関わらず、掌を返したような言動・行動に出ることも多々ありうる。節操がないと言えばよいか。非現代的な古い因習に囚われて生きている人も多く、同じ時代に生きている現代人とは到底思えない精神の持ち主も多い。仏教の教えから育んでいる“慈悲深さ”、“懐の深さ”というタイの宣伝キャッチフレーズをそのまま鵜呑みにしている日本人がいるとすれば、無邪気すぎると言わざるを得ない。

ギャンブル地獄: ある日本人と同棲していた元MP嬢がギャンブル地獄に陥った話をご披露しようか。母親が病気(結核だった)で入院費を払うことになったが、かなり高額。娘は恋人にウソをついて金を騙すこともできただろうが、健気な性格だったのか、男の金を盗んだり騙したりもせず言い出しかねていた。が、払わないと家族や親類で払える人物も見当たらず、泣く泣く自分でカタをつけようと決意した。そう、彼女は市内各所にひっそりと存在するカジノで金を作ろうと決心したのだが、如何せん遊んだことがないのが災いしたのか、たちまち一晩のうちに10数万バーツ負けた。それでも娘は恋人に助けを借りようともせず、母親のいる田舎に見舞いに行くと外出したまま、泣く泣くカジノに返済するために苦行を強いられることになる。丸一ヶ月近い期間、行方不明になったという。同棲しているアパートにも帰らず、携帯の電源も切り、男が心配する中、娘はひたすら苦行に耐えて返済しようとした。苦行というのは勿論、金を作るため売春を強いられていたのである。市内のとある場所で毎晩開かれているこの手のカジノはタチが悪い。商売女などは“レン・パイ”で金をスルことも多く、MP嬢、クラブの女、カフェーのナクローンなど、パトロンや恋人に貢がれた金をほとんどこれに費やしているバカ娘も多い。商売女に限らずこれにハマる一般人も数多く、十数万バーツどころではなく、数百万バーツ負けて家を売るハメになる人も出てくるという話である。規模の小さなカジノでも掛け金が底をついても金を借りられる。だいたい10万バーツ〜20万バーツ程度の金は簡単に貸し出す。買った場合も負けた場合も何もされないが、問題は負けが込んできて借金をし、返済できなくなったときである。運良くパトロンがポンと大金を出してくれれば問題にならないのだが、返済不能と知るや否や、カジノの連中はマフィアと同じになる。まずは居所の確認(カジノの親玉の子分たちが毎日のように借金取立てにやって来る)、脅迫まがいの電話など。1〜2万バーツでも相当な嫌がらせをされることは覚悟しなければならない。これが50万バーツ、100万バーツ、果ては数百万バーツになると、国外などにに身売りされるハメになることもある。(男の場合は売春で金を返済できないから命を奪われるのは必至)これができない年増の女は男の場合と同様になる。カンボジアの有名な賭博場であるポイペットや近隣のASEAN諸国で身体を売っている娘には、こういう境遇の娘も多いと聞く。つきあっている商売女がこれにハマっている場合、男はそれ相当な出費を強いられる覚悟が必要で、時には同罪としてマフィアのチンピラに追われることもある。つきあっている娘がこれにハマっていることを知ったら、(多額の出費をポンと払える御仁以外は)早めに手を切ったほうがよい。100万円位など簡単に吹っ飛ぶ。払わなければ自分の身が危うくなることもある。タイ人の金持ち男さえ、囲っている娘があまりにもギャンブルにハマっていて抜け出せない場合、愛想を尽かして娘を捨てることもしばしばである。商売女がハマる三大悪癖と言えば、第一に男、第二にクスリ、第三にギャンブルであるが、最も多額の出費を強いられるのは、このギャンブルである。何事もホドホドがよいということだろうが、ホドホドで遊んでもクソ面白くないと正常な感覚が麻痺するところに、この悪癖にハマる人間の本質があるようだ。

外国人旅行者専門街: 市内で最も古く世界的に有名なパッポン、隣接する日本人向けの店が集まるタニヤ、ソイ・ナナ、ソイ・カウボーイ、スクムビット通りに点在する日本人専用のクラブ&カラオケ、ソイ・ナナの反対側の通りのスクムビット・ソイ3のアラブ人街(最近はアフリカ系黒人の方が多くなってきた。名称を改め、「黒人街」または圧倒的にイスラム教徒が多いので、「イスラム街」と呼称したほうがよさそうである)など、外国人専門街は特定箇所に集中している。(パタヤも、一種の外国人専門街と言ってよい)こういう特別地区の風俗街は外国人専門街であり、タイ男の遊び場ではない。前2回のシリーズの中でも触れたが、外国人専門街で働く商売女はタイの商売女の中で最もランクが低く、普通のタイ男は敬遠する。MPでタイ人客が娘に前職(前歴)などを尋ねることがあるが、例えば、娘がパッポンで働いていたと答えると、タイ人客の99%はキャンセルする。そのくらい忌み嫌われている。日本人相手の風俗店で働いていた娘はまだマシで、ファラン(欧米の白人男)相手に働いていた娘は最も忌み嫌われる。ある種の病気に感染しているのではないかという心配と、一般タイ人男の好みに合致しないからである。外国人専門街の常連で、こういう外国人専門街で働いている娘がタイの商売女の標準だと固く信じて込んでいる御仁もたくさんいることだろうが、かなり穿った意見だと思う。外国人相手に商売している女は外国人を頭から舐めきっていることをご存知か。自国の男から金を稼げないから外国人を相手にするのだ。大半の外国人旅行者は、どうせ片言のタイ語しか喋れず、タイ人の生活や慣習、内情に疎く、商売女にとっていちばん楽に騙せる相手なのだということは、タイの一般人の常識にすらなっている。この手の娘に金を貢ぐ外国人もたくさんいるが、“掃溜めに決して鶴はいない”ということを知るべきだ。彼女たちは心の触れ合いなど欲しがってはいない。専門街の娘が男を求める理由は、ただ単に経済的妥協の産物にしかすぎない。食わしてくれれば言いなりになるだけである。金をくれれば寝ることに同意するだけである。人生観や価値観から判断した上での選択なのではない。彼女たちにそういうものは根本的に欠落していると言ってよい。金権主義的なのは先進国の金持ち女も同様だが、タイの女はそれしか判断する基準を持たないのだ。食うために、彼女たちは選択肢を持たないのである。ただそれだけなのだが、商売女が旅行者に聞かせる話になると、とたん雄弁になる。タイ人は一般人であっても伝統的に巧い役者である。その演技力は外国人の目にはウソと看破できないほど素晴らしい。「必要は発明の母」でウソも巧くなるはずである。男を騙せなければ、(つまり、金にならなければ)今日、飯にありつけないのだ。日本人のウソとは次元が違う。前2回の本文でもかなり触れたが、この国でキレイごとは通じない。キレイごとが通じるのは、善きタイ人の条件である王室に対する忠誠心だの何だのといった部類に属する事柄の中だけであって、庶民の生活は赤裸々な本音で成り立っている。普通の感覚の持ち主がこれに遭遇すると、頭を抱えるほどの驚愕に満ちていて、(こんなことが、本当にまかり通っていいのか?!)というようなことばかりである。呆れてモノが言えないくらいで済めばよいが、かなり深刻な金銭的被害、精神的苦痛に見舞われることも少なくない。タイ在住の外国人でこういう問題に直面したことがない人の方が少ないだろうが、旅行者には到底理解できまい。旅行者はあくまでもお客様なのであって、タイ社会の中ではかなり優遇されている身分なのだということを知るべきだ。在住者であっても、毎日をそういうことと関係なく過ごせる人は、タイ社会とは無縁に近い。外国人相手の商売女は、他種の商売女(つまり、タイ人をメインに相手している商売女)よりも自分の方が格上だと思い込んでいるが大いなる勘違いである。手玉に取りやすい外国人をターゲットにする娘は手練手管で劣るから無知な外国人を騙せるのであって、彼女たちの口コミで“外国人は簡単に騙せる!”と伝わるから外国人を相手に商売したがる娘が増える結果になる。客の方も無知であるから、レベルの低い商売女を相手にして金を払えるのであり、外国人特別地区は三流、四流商売女にとっては,“金の成る木を簡単に探せる職場”で、“三級品でも男にチヤホヤされる唯一の場所”であって、無知な旅行者にとっては、“一晩限りのVIPになれる場所”であり、“三級品を一級品と勘違いして、その値段で買い物させられる場所”なのである。タイの商売女の中で最も成金趣味のケバい女が出てくるのは外国人専門街出身の娘で、知り合った外国人の“通い夫”に貢がせているからである。全く、外国人専門街で欧米の外国人をターゲットにしている商売女たちに騙されて金を貢がされているファランたちはお気の毒である。外国人専門街ではなく、クラブやディスコなどにたむろする娘を高級娼婦などと投稿に書いている御仁もいるが、とんでもない話だ。高級娼婦は旅行者など相手にしない。旅行者を相手に小金を稼いでいる女のどこが高級娼婦か。もっと金になる金持ちのタイ人なんて掃いて捨てるほどいる。自ら出向いて行ってクラブなどで客を物色する商売女は高級娼婦とはいえない。高級娼婦というのは男が自ら出向いて行き、ご機嫌を伺い、こちらから貢がせてもらうような商売女を指すものだ。どんな五つ星ホテルに宿泊しようと旅行者は所詮、旅行者に過ぎない。タイ社会で権力を握っているタイ人の金持ち(彼らはタイの商売女を知り尽くしている)に到底敵わない。外国人旅行者専門街は日本を訪れたアメリカ人が地方の温泉旅館の着物姿の仲居を見て、「これが噂に聞くゲイシャ・ガールか!」と思い込むのと同じ勘違いなのである。(欧米の本当の金持ち男は、たとえタイ娘が法外な金額を吹っかけても高級娼婦だと全く思っていない。自国の高級娼婦がいかに値段が張るかよく知っているからである。米国のニューヨークで最高級の娼婦を呼んだら、一晩で平均的日本人サラリーマンの月給の数か月分くらいは簡単に吹っ飛ぶ。が、娼婦のレベルは、それこそ本当に、「プレイボーイ」や「ペントハウス」級か、それ以上の女がやって来る)

タイの商売女に惚れ込む御仁へ: 該当者には耳の痛い話をしよう。日本人に限らず、外国人旅行者がタイを訪れ、女遊びに興じ、娘と知り合うと、中には魂を抜かれたように娘に惚れ込んでしまう御仁というのがいる。過去のこのシリーズの随所にもいくつかの実例を挙げて触れた。友人や同僚などのアドバイスを尻目に、大半の男に共通する困ったことは、「みんな色々言うが、おれと彼女のつきあいはちょっと他の人とは違う」とご自分だけ例外扱いすることに尽きる。話を聞いてみると大抵みんなこういうふうに考えている。その絶対の自信は一体どこからやってくるのかと訊きたくなるが、惚れた弱み、本人のご勝手、他人は口をつぐむしかなくなる。できることは、極力本人に真実を明かさないことくらいであろうか。が、真実は真実としてやはり存在するのだ。それこそ仮借なき真実というものである。個人的に知っている話から推測すれば、タイ娘に惚れ込む男に共通した心理は、@寂しさ(つまり、妻を亡くして、別れて、独り暮らしが長いなどの理由から・・・必然的に年長者に多い)、A経験の少なさ(女の経験、恋愛の経験、タイへの知識、一般的商売女への理解度、タイの商売女への理解度など)、B現実逃避願望(これは誰にもあるが、仕事や生活への不満、将来への漫然とした不安などから起こる)、C非日常への憧れ(これも誰にもあるが、旅行中に起こる様々な突発的事件が心に残す印象が強いためであろう)、などである。旅行中の一期一会の出逢いを、運命の啓示のごとく捉え、すっかり心を奪われてしまうのだ。が、あえて声を大にして言いたいが、タイの商売女(人によってはフィリピン娘や中国娘など、各人の心が向かう対象は千差万別であるが)は、男を麻薬の常習犯にさせるような強烈な魅力に溢れた娘が多いというのも事実だが、これまた麻薬と同じほど厄介な商売女もいないと断言する。タイ娘は何しろ性的玩具としての魅力に満ち溢れているが、その精神を理解できる旅行者は少ない。娘の隠れた真実を本当に垣間見うる者はさらに少ない。『外道』の投稿者の中で時たま、「日本男児のメンツに関わる」みたいな意見が出てくるが、当世風の日本男児など、タイ娘のカモ中のカモで単なる甘ちゃんに過ぎない。面子も何もない。かつての日本人は廓遊びから芸者遊びに至るまで女遊びの“粋”に精通していた。戦後、こういう文化は完全に失われてしまい、廃れた。タイでは現在でも失われていない。甘ちゃんの日本人男児など、タイの商売女にとっては赤子同然である。騙そうと思ったらいくらでも騙せる。赤子でなくても、世の中を知らない純情で初心な青年みたいなものだ。15歳のタイ娘は、40歳の日本人の男よりも世間を知っている。この際、世間というのは、タイの社会という意味であるが、40歳の日本人は12歳のタイの少年よりもタイの俗世間に疎いのだ。日本人に限らず、欧米のファランも同様である。タイの商売女とまともに張り合おうと思ったら、100年前の日本人のDNAをそっくりそのまま受け継ぐしか手がなさそうだと言いたいくらいである。普通に世間を渡ってきたフツーの現代人である日本人男には到底理解できまい。また、日本人の男の最もダメなところは、自分の女にすると、自分好みの女にしたがることである。あたかも長年連れ添った女房のように、自分を心底理解し、無言でこちらの真意を汲み取り、「おい!」と言えばお茶をそそくさと淹れるような女にしたがる。文化の違いもあろうが、同じアジアの女とはいえ、タイの女は、良き飼い主と従順な犬のような関係には根本的に息がつまる思いをするのが普通である。タイの男女関係はどちらかと言えば、日本の演歌の世界のような、男が仁王立ちになって振り切ろうとするところ、女が膝にすがってさめざめと泣くといった構図とは根本的に違う。日本の文化がアジア的でもなく西洋的でもないところ、アジアの他の国で日本的なるものが理解される国はないと言ってもよい。日本人男の意のままの女になるのは疲れるというタイ娘も多い。タイで最も尊ばれるのは、本人の自由意志である。「サバーイ」という言葉は肉体の健康と同時に精神の健康(=何にも縛られないという自由)をも意味する。日本人はとにかくタイ人にとってほとんど意義を見出さない道徳心・倫理観・常識・(日本人だけがありがたがる)タテマエなどに縛られていて人間関係が窮屈である。日本人は何かと精神性を重んじるために己を縛りつけて生きることを余儀なくされるが、タイ人は己の欲に従順なように育つことが多い。これではタイを根本から勘違いする。「タイ娘は優しい、気立てが良い、性格が良い」などと外国人が言うのを耳にすることも多いが、それは社交上のマナーの話だけであって、中身は正反対と言ってもよいほどであるということに気がつくのにかなりの経験と年月を要する。商売女となれば尚更である。彼女たちは生まれながらにして巧い役者だ。この点、日本人の女はタイの女に到底敵わない。日本人の女は役者にならなくても生きていける社会で育つからで、ウソをつかなくても騙さなくても、何とか飯は食っていける。タイでは一部の階層出身の人間以外100%ムリである。さらに不思議なことは、タイの商売女に惚れ込む外国人の中で、知り合ってあまり月日が経たないうちに結婚まで申し込むという暴挙を犯す御仁がいることである。尋常ではない短期間(例:二週間、一ヶ月など!)のうちにそこまで思い詰めるのだから恐れ入る。自国の女と知り合って二週間で結婚を申し込む男がいるだろうかと考えれば、短慮(怖いもの物知らず!)としか言いようがない。冗談ではなく本当にいるのだ、こういう御仁が。「ちょっと、おい、タイの商売女の裏をどのくらい知ってる?」と訊きたくなる。こういう御仁はタイ娘に騙されないほうがおかしい。特に娘が若年で、男が50代、60代のカップルというのは危ない。女に他に男がいる確率は99%と言ってよい。(どんな商売女にもタイ男はつきまとい、関係を持ち、食い物にしている。男も食えないからで、そういう男にとって、外国人のパトロンがいる商売女などは“金の成る木”である)タイの商売女(一般人の娘も例外ではない)にとって飯を食わしてくれる男を見つけることは生涯を賭けた仕事というに相応しい。仕事であるから二人三脚で頑張って生き、幸せな家庭を築くなどということは鼻から考えていない。トラブルが発生すれば早々に関係を解消(つまり、別れる)する。トラブルがなくても隙さえあれば、今まで享受できなかった享楽的な楽しみに耽ったりする(例:男を養うなど)。結婚したらこれはやってはいけないなどと自己抑制することはタイ人には稀なので、善悪に関係なく“できること”を追求する。どんな悪癖があっても知らんぷりして平気で金をやれるような御仁のみが、タイの商売女とまともにおつきあいができると言ってよい。自分の恋人が他の男に自ら抱かれているの密かに知っていても、咎めることなくつきあえるような男でない限り、商売女を恋人にするなどということも考えないほうがよい。客の身分で満足していた方がどれだけよいか、痛切に思い知ることになるかもしれない。「金で買える愛情もある」と悟ったようなことを言う御仁もいるが、タイ娘に関して言えば、「金で買えない肉体はない」と言うべきだろう。娘にとって、男が貢いでくれる金額こそが愛情の唯一のバロメーターであり、同時に、娘が男を騙す程度のバロメーターでもあると言ってよかろう。B1000で拾ってきた娘が男の望む通りの肉体交渉に応じ、こちらが期待する以上のおつきあいに応じてくれ、あまり金に執着しないような言動をとったりすると、大抵の男は、(この娘、金だけが目的じゃない)と考える。(おれのことちょっと好きなのかな?)と男が勘違いをし始めた時点で勝負アリである。娘があまり金のやれない男とつきあう理由を金以外のもの=好意と考える図式は誰もが陥る錯覚であるが、男に金がなかったら、娘はただ騙そうとは思わないだけなのだ。娘にとって、一種の“からかい”だと思えばよい。そうやってからかって男が勘違いしてくれたら、後日、その男がまた自分を買ってくれるかもしれないのだ。「帰国する前に、もう一度会える?」と男に言わせたら女の勝ちである。女は予約されたのだから。その日は金を求めて仕事に行かなくても、その男がくれるおこづかいをアテにできる。たかがB1000であっても、収穫ゼロより幾分かマシである。ただそれだけのことである。その娘は男からB1000しか稼げない三流の商売女だから、(客から1万バーツとるのはムリ)と鼻から諦め、仕方なくB1000のために男の言うなりになるだけだ。ただ、それだけなのであるが、それ以上の意味を持たせてしまうのは男の側の問題なのである。

タイの商売女に騙される御仁へ: 商売女だけが外国人を騙すわけではない。一般人の娘であっても必要に迫られたりできると思えば悪気もなく騙す。外国人の男が騙されるのは女が悪いというよりも、男が騙されるべくして騙されているのだということを忘れてはいけない。外国人が娘と知り合って、何らかの興味を持つと、まず、男がつきまとう。(娘からつきまとってきても、男の側で興味がなければそれ以上の関係は成立しないから)発展は男に責任がある。ただ寝る関係を求めているにしても、娘の人格ではなく、肉体に惹かれている(顔が可愛い、オッパイがデカイ、セックスが巧いなど)くせに、(彼女けっこう性格もいいなあ・・・)などと、肉体以外にも自分の惹かれる理由を見つけようとしさえする。娘の言動に、無償の献身みたいな面を見つけると、金銭絡みではない→金だけが目当てではない→自分の人格にも触れてくれたと勘違いする。(娘にしてみれば、それが狙いなのだが・・・)ちょうど大した金もやれないご自分の経済的現実も踏まえて、この娘とつきあえば安く上がるし、ひょっとすると、恋愛に似た経験に発展させることも可能かもしれないと皮算用する。騙しの第一段階で娘の餌に男がすでに引っかかっているのである。釣りではないが、引き上げられる前に餌だけ食って逃げればよいものの、大抵の男は引き上げられることを自ら望む。男は、“陸に上がった河童”になる。第二段階に突入してしまっていることに気がつかず、娘の二号、三号になるべく、自ら娘の守備範囲に入り込んでいってしまう。こうなると、男は網にかかった魚同然、容易には逃げられない。この頃にはすでに男は娘に相当入れ込んでいることだろうから。娘の最終兵器は肉体ではなく、男の心に巣食った“娘への特別な感情”なのである。こうなると肉体を第二の武器にして、娘は切り札を保持したまま戦いを進められる有利な立場に身を置く。娘が、『抱かせないわよ!』という態度に出たら、男は娘の要求をある程度呑まざるを得なくなるから、男は白旗を振って降参することになる。「女なんていくらでもいる。そんなハメに陥ったら捨てるだけ」と割り切れる御仁は別として、未練たっぷりに涎を垂らしてつきまとう犬のような男が必ずいるのだ。そういう御仁は他の女を抱いても決して満足はしない。却って意地悪い女への郷愁を募らせる結果になることもある。こうなると正に病気に近い。完治するまで、男は女遍歴を重ねるべく忘却の旅に出ることになるのだ。これが、タイへ何度も足を運ぶようになる真の理由なのではないか。「オレはタイの女なんかに騙されたことはない。オレはもう初心者じゃない。タイの商売女のあしらいはよ〜く心得ている」と豪語する御仁もいるが、単に未だに無知であることを自覚できない故か、小金で満足するような三流の商売女しか知らない故か、本当はあまり量も質も知らず並の客である故か、そんなところだ。カス女を何百人知っていても、タイの商売女に精通しているとは言い難い。『外道』の投稿で最も多く見かけるのが、「オレはこんなに安く、他の男が羨ましがるような娘に当たってイイ思いができた」という趣旨の投稿だろう。その裏には(オレは事情通だからボラれないで安くあげられた)という密やかな自負と、(オレの目利きの確かさ)を自慢したがる心が同時に読み取れる。また、(その娘のしつこいこと、しつこいこと・・・)というような自慢話(セックスの能力だろうか、男としての魅力だと言いたいのか?)をちらつかせる御仁もいるし、外道になりきれない“ふがいなさ”を嘆く御仁までいる。こういう御仁たちにひっくるめて言いたいことは、『どんな男であっても、所詮お客の一人に過ぎないのだよ』ということである。タイの商売女にモテたと考えている御仁、タイの女にモテて自慢にはなりえないことを知ろう。彼女たちの選択眼は大したレベルではない。無趣味なのだから。また、冷たくあしらえなくて僻んでいる御仁、女に親切にしてやったのだ、僻む必要はあるまい。倹約を自負している主婦が、自分の旦那の金遣いに難癖をつけても、ご自分のだらしなさから無駄遣いをしても、あまりご自分を責めないのと同じようなナンセンスを感じる投稿もあれば、賢い知恵というよりも、みみっちい吝嗇を公言しているような投稿もある。こういう御仁に限って大金で女を自由にしている男を軽蔑する。(奴は金でモテているだけだ)と考える。古今東西、歴史の示すところ、経済力のある男に女が惹かれるのには歴然とした理由が存在するということを否定できる男がいるだろうか。いかに安くエロい体験ができたかと殊更に強調する投稿者は、(オレは大金を使わないで女にモテる!)とでも言いたいのだろうか。危ない、危ない、タイ娘を相手にこう考えている御仁は。カモ男の候補の筆頭グループに入ることを自覚すべきである。なぜなら、それこそタイ娘の狙いなのだから。(あたしが気に入っているのはあなたでお金じゃない)と思い込ませたいからだ。いくら金がないと言っても平均的な日本人ならば、平均的なタイ人よりも経済力がある。一人当たりGNIで考えれば、日本人はタイ人の5〜6倍の金がある。(経済格差が激しく、物価が安いので、金に余裕のあるタイ人は平均的日本人よりも自由になる金が遥かに多いのが本当のところではあるが)いくら安い女とつきあっても、あなたは依然として“金の成る木”であることには変わらない。一般タイ人の半ば常識にすらなっていることで、外国人とつきあっていることが一種のステータスになっているという事実も知ろう。ある種の商売女は、外国人を手玉にとっている娘を羨ましがる傾向が強い。三流国家の常で、舶来品がもてはやされるお国柄である。男も舶来品を珍重する。相手にしているのが外国人というだけで、自分は特別な才能や地位がある人間だと勘違いしている商売女も多い。国産品(自国の男)では並なのである。ひと月にまとまった金をくれるパトロンに近い男でなくても、外国人の男を知っているというだけで、自分の商売女としての素質を誇れるような気分になるらしい。東大出身の夫がいる日本人の主婦が、『あたしの主人は東大出でございますのよ(あたしはあんたと格が違うのよ)』と自慢するのに相通ずるものがある。この手の自慢はどんな商売女にもあって、タニヤや日本人相手の店で働いている娘は、自分たちこそタイの商売女の中で最も格上だと口を揃え、ファラン相手の店で働いている娘は、自分たちこそタイの商売女の王道だと勘違いし、クラブで働いている娘は、自分たちこそ最も値が張る娘だと主張し、カフェーの歌手(ナクローン)は自分たちこそ最も裕福な客層を抱えていると信じ、グラビアモデルは自分が最も男たちにチヤホヤされる美しい女だと信じて疑わず、MPのサイライは、自分たちこそ最も金を稼いでいると主張し、外国人の夫がいるタイ女は、自分たちこそ最も人生に成功した女だと吹聴する。どうせみんな同じようなものだ。商売女なのだから、過去に、そして影で、ロクなことはしていない。この国の女たちに、先進国の女と同じようなものを求めても所詮ムリである。自分たちの言動が常軌を逸しているという事実を、永久に知らないまま過ごせる国にいるのだ。それは、タイ社会の根本的な問題でもある。

タイの夜の商売に身を置く人間とは: 歓楽街で働くタイ人(娘に限らない)たちの正しい定義は、“本来、自分の稼ぎで賄うはずべきの一切合財を、他人に支払わせることが当たり前と思っている人たち”である。例えば、一般人である自分の女房が、『お友だちの男の人に、ベンツを買ってもらっちゃった!』と言ったら、誰でもびっくり仰天するにちがいない。一般人の自分の恋人が、『お友だちの男の人が100万円くれた』と言ったら、あなたはどう思うだろうか。どう頭をひねっても、明快な理由は見つかるまい。タイの商売女たちにとってこういうことはフツーの世界である。(商売女が客と寝て稼いできた金で生計を立てているヒモ男に至っては、裏からそれを操っている黒幕のようなものである)娘に限らず、風俗店で働く従業員なども全員同様で、自分の稼ぎからやりくりすればよいではないかと思うようなものでも、客に支払わせることを前提として生きている。日本の一般社会において、友人を「今日は一緒に女遊びに行こう?」と誘って連れ出し、女遊びから酒、タバコ、帰りに食った飯まで自分の財布を一切開かない奴がいたら、誰でも怒りを覚えるにちがいない。が、夜の商売に従事するタイ人はこうやって毎日暮らしている。他人に奢ってもらうことが前提の関係なのである。気安く友人になろうと言ってくるカラオケのママさん、MPのコンチア、店で働く娘たちの狙うところ、あなたのサイフの中身でしかない。どんな親しい間柄になっても、友情といえる感情を抱いても、所詮、客は客に過ぎない。まともな人間関係ではありえない。彼らに言われるままにおつきあいしていたら、普通の日本人ならついていけないだろう。彼らの頭の中にあることはまともな日本人にとって考えつかないほど邪悪&邪道で、非道徳的&非理性的、呆れるほど俗っぽく、迷信深く、非常識で反社会的ですらあり、苦笑すらできず、怒りを通り越して最後には諦念で沈黙するしかないような妙な世界観で満ち溢れている。“他人にどんな迷惑をかけてもよい自分勝手な自由”がまかり通る。夜の商売のタイ人は皆、こういう自由が大好きである。他人にとってどれほど迷惑であっても、自分の勝手が優先されるのだ。この国の人たちは仏教徒であるから慈悲深いなどと澄まし顔で言う日本人がいたら、タイの本質を知らないおバカである。概してタイ人は親切であり、ガイドブックの小見出しを飾るような印象を持つ人も少なくはないが、真の姿を知るにはかなりの時間がかかる。夜の商売の人間に限らず一般タイ人でさえ皆似たり寄ったりで、彼らの非常識には唖然とさせられる。先進国だったら立派に犯罪として成立することを平気でやってのけるのだ。あくなき欲を追求して生きることを善とし、甚だ俗悪なるものが最大限に賞賛される国である。子供時代にいったい何を学んで育ってくるのか。「オレはタイでよく遊んでいるから、その手の人間をよく知っている」と勝手に思い込んでいる御仁、タイの夜の商売の人間たちはフツーの人間が太刀打ちできる人種ではない。MPのコンチアのことを敬語を使って投稿している御仁もいたが、頭がどうかしていると自覚したほうがよい。コンチアなぞ敬語を使うような人種ではあるまい。チンピラではないから怖がる必要はないが、ロクな人間ではない。日本人の無邪気な好奇心は、時に娘以外のタイ人の格好のターゲットにされることもあるから、おつきあいはホドホドにしよう。B1000でゴタゴタとクレームをつける御仁は、タイの夜の商売に従事する人間に知己を得たいなどと最初から考えないほうがよい。彼らは娘たちより常軌を逸している人種である。連れ込んだホテルの部屋で、ちょっとした隙にサイフから万札を数枚盗んでいく援交娘などは、まだ可愛いじゃないかと思える程である。旅行者がどんなに知ったかぶりをしても彼らの手の内を見透かすことは困難である。おバカを装いながら彼らの手口は巧妙である。これもタイで生きていくある種の“知恵”なのだろう。いくらタイ通いをしていて慣れている旅行者なども、彼らにとっては、“赤子の手をひねる”ようなものなのだ。くれぐれも“知ったかぶり”は慎もう。「オレはオキニからそういう話を聞いているから裏を知っている」という御仁、商売女なんてこの商売の裏のカラクリなんておよそ知らない。知っていたとしてもたかが知れている。娘は頭がないから自分の肉体で商売しているのである。頭があったらバカバカしくて売春なんてできない。娘が仕事をして客に払ってもらう金を搾取する人間の方がよっぽどずる賢く抜け目ない。娘は金を稼ぐための道具に過ぎない。

MPの経営: 店を訪れる客には全く関係のない話であるが、知っておいても損はないから話しておこう。筆者はマッサージパーラー(以下MP)の経営者ではないから、いくら儲けているかという話は推測の域を出ない。別の話しにしよう。仕事が終わる時間にマネージャーがコンチアなどと話していることは、「本日は何ロープ売り上げたか」ということである。「本日は200ロープ」などとコンチアと話している。もし、その店に娘が50人出勤していたとしたら、娘一人平均4ロープこなした計算になる。娘が100人いたら、一人平均2ロープとなるわけだ。店としては売り上げは変わらないのだが、娘にとっては収入が低かったことになる。平均2ロープ、ということは1ロープしか仕事ができなかった娘もいれば、4ロープも仕事ができた娘もいるわけで、少なかった娘が不満に思うのは当然である。(この店は客が少ない→他の店に移ろうかな?)と娘は考えるから、店としてはなるべく娘に平等に仕事を与えるようにコンチアのご推薦などに気を配る必要が出てくる。マネージャーの手腕である。売れっ子になる娘ははどこで働いても客がつく。それだけの美形なのだが、あまり美人でもなく売れっ子でもない普通の娘で本日1ロープも仕事ができなかったという娘は悲惨である。自腹切って交通費、食費を捻出しないといけなくなるからだ。新しくラチャダーソイ7にオープンした「ザ・ロード」を例にとると、この店のマネージャーは同グループの「ロングビーチ」の元マネージャーで、「ロングビーチ」を売り上げ屈指のMPに育てた手腕を買われて抜擢された。「ザ・ロード」は相当な資金をつぎ込んでオープンさせたから、マネージャーの苦労は並々ならぬものがある。何しろ他店で一日の売り上げが200ロープで御の字というところ、ここは200ロープくらいではやっていけない。どんなに少なくても300〜400ロープを売り上げないとキツイ。客層もバンコクで最上級であるから、綺麗どころの娘を100人以上は常時出勤させ、フル稼働させないと達成できない数字である。必然的に指名の少ない娘は遅かれ早かれ他の店に移らないといけないことになるだろう。食えないからである。また、他店からの引き抜きは当たり前で、こういう状態を一年通してずっと今後10年くらいは維持しないといけないという、気の遠くなるような重責である。思ったよりも売り上げが上がらない同グループの「ヴィクトリア」「コパ」などは近い将来他店に貸し出すか売ることになるかもしれないとさえ思う。(特にヴィクトリアの売り上げは一日100ロープにも満たない)遊びに来る客には関係ない話じゃないかと思いきや、そうでもない。ペッブリーにある安MPの代名詞である「ビワ」は、午後1時ともなると駐車場が満車になるくらい客が多い。MPの閉店である夜12時を過ぎても数人連れの客がひっきりなしに店を訪れる。娘一人につき一日5〜6ロープはこなせるか。客層が客層だけにチップは期待できないし、元々の値段が低いので娘の手取りも低い。が、5〜6ロープこなせるのなら、値段がB2500の娘が連日1ロープだけというよりも遥かにマシである。つまり店に在籍する娘の数と客足のバランスが取れている店は、店も繁盛、娘も満足、客も懐に応じた娘とナニができてハッピーなのだ。反対に、バランスが崩れている店は、まず働いている娘に不満が出て流出につながり、店も困るわけである。だから、「ここは娘の数が多くていいなあ」という店をご贔屓にしている御仁は、その店のバランスを気にしたほうがよい。せっかくお気に入りが見つかっても、他店に流出する恐れは十分にある。反対に、(ここは娘の数が少なくて選べない)という店でも、バランスがとれていれば問題は少ないから、在籍している娘は比較的流出しない。固定客とご贔屓で立派に営業していけるのである。その良い方の例は、「シーザー」である。ここは姫の数と客足のバランスが見事にとれている。それだけ姫の満足も高いのだろう、娘の大幅な入れ替えがないし、娘の在籍率も比較的長いようだ。悪い例の店名を挙げるのは気が引けるから言及しないが、コンチアが暇を持て余し博打にうつつを抜かし、客がいなくてガランとした印象が残り、姫がクソ面白くもない表情で座っているような店である。まあ、店がどういう状況にあったとしても、(女に飢えたナニを癒してやるために)本日出勤している姫から適当なのを一人選んで遊ぶことを考えれば、(我儘を言わない限り!)極端に言えば雛壇に5人もいれば十分である。どこの店にもいるが、(この娘、この店にはもったいないくらいだな)と感じたら、その娘は店名やランクなぞ気にせず、実収入を考えて働いている証拠である。もったいないほどの美人であっても、他50名が同じレベルの美人だったら、その娘は今の店での稼ぎと同じだけ稼げないかもしれないのだ。ここで客は頭をひねる。さて、バランスが取れている店に行くべきか、バランスが崩れている店に行くべきか?・・・バランスが崩れている店の娘は、仕事量をこなしていない=金(またはチップ)が欲しい=サービスが良くなる場合もあるし、そうでない場合もある。バランスが取れている店に行けば、可もなく不可もないだろうが、娘が一日にこなす4〜5ロープの客の中の一人になるわけでサービスが雑になりやしないか?・・・など、安定を取るか、掘り出しモノを求め博打をしてみるか、それは客の考え方ひとつで決まる。また、その日の娘の出勤状況にもよる。このように、MPで遊ぶのは、自分の目で娘を確認できて選べる利点もあるにはあるが、考え方一つで丸っきり異なる結果になることもあるから、面白い。ただし、第1回にも触れたが、コンチアのご推薦というのは客とは関係ない理由によることも多々あるから、信用が置けないと思っていたほうがよい。(この娘と部屋に上がって、満足したらチップをくれ)というエピソードをたびたび見かける。(このコンチア、けっこう公平だなあ)と考える旅行者が多いと思うがそれは勘違いである。これもこのシリーズのどこかで触れたが、客がコンチア推薦の娘に満足してチップをやっても、不満足でチップをやらなくても、コンチアには客が最初に支払った金からどうやっても金が流れている。満足したらチップをくれというのは、飢えていたら何でも食えることを見越したコンチアの詭弁なのである。(満足しても知らんぷりして店を出てくればよいのだが、やってしまう日本人が多いことだろう)最近のMPはどこも人材不足で四苦八苦している。後述「姫探し」の項目で触れるが、MPで働く娘を探すのは大変な難事なのである。それも、MPで売れる娘(必然的に並以上の娘)でないと困るから、週何日働くか(通常は週7日が原則)、何ロープ働いたら帰ってよいか(通常は閉店まで帰れない)、店での値段(最近はやたら値段が高騰気味だ。ロクでもない娘でも平気でB4000などという値段がつく)、などにMPのマネージャーは気を配っている。娘に気に入って働いてもらわないといけないから、娘の我儘を呑む店が多い。ひと昔以上前のMPでは考えられないことである。店が未成年を雇った場合、娘が店で待遇面などの不満が出ると警察に通報して問題が起こる。(かつての名店「ジュリアナ」はこうして閉店し、「カトリーヌ」に買収されてしまった)厄介な問題はこれだけではない。何かと話題の多い新店「ザ・ロード」はバンコクで最も豪華で客層も良いとMP嬢の間でも評判であるが、他店で働いているサイライたちは皆、ここで働きたいと口を揃える。「ザ・ロード」はとにかく娘の数を揃えないといけないので、他店の娘たちに「働きに来てくれるんだったら、店を途中で抜け出してきて夜8時からでもOK」と通告している。他店では考えられないほど甘い勤務条件である。高級MPのサイライが、最近やたら、途中で店を抜け出して帰ることが増えたのは、こういう理由からである。週二日は「タラワディー」、週三日は「ユートピア」で働くどころではない。同じ日で移動して働くほど引き抜き合戦が盛んなのである。店としては頭が痛いところである。娘は他で働くわよと仄めかしながら、店での売値を吊り上げる交渉を有利に進められる。いやはや、人材不足というのはどこの業界でも深刻な問題である。雛壇に並んでいるMP嬢のレベルが年々下がっていると思うのは誤解ではなく、事実である。成り手が減ったら、当然並の娘の値段を上げていくしか稼ぐ方法がない。今後経営の苦しいMPはどういう末路を辿るか、興味深い。

客ウォッチング: MPに遊びに行くと、時には訪れてくる客を眺めているほうが興味深いと思うことが多々ある。この客はこの店にどこまで精通しているか、娘とどういうおつきあいを求めているか、コンチアとの交渉はどうやっているか、etc。直接会話を聞くことはできないにしても、ウォッチングしていると、表情や態度から、この客はこの店とどの程度までおつきあいしているか、何となく分かるようになる。こういう事例を眺めているだけで大いに勉強にもなる。自分の遊びの肥やしになるからだ。だから、コンチアに娘のことよりも客の情報を訊くことも多い。自分の今夜のお相手をしてくれる娘の情報を聞き出すことが大半の客だと思うが、ある店に精通すると、マネージャーやコンチアなどと別の話題に興じるようになることもある。某MPにて、背広姿の日本人サラリーマンが数人、どやどやと店に入ってきた。コンチアがあれやこれや(英語で?)説明を始める。うんうんと頷き、ひとまず全員テーブルに座る。が、好みの娘が見つからなかったのだろう、5分も経たないうちに諦め顔になって、そそくさと店を後にする。コンチアも格別、気にもしない。あの客は二度とこの店には来ないだろうなと思いつつ、内心(この店は美人が多いと聞きつけてやって来たのだろうが、あんなことではよい娘に当たるはずがない・・・)と気の毒になってしまう。タイ語がしゃべれないこともネックになっているのだが、いったいこの店は何時頃に娘が最も集まっているか?、曜日は?、また、あとどのくらいしたらイイ娘が仕事が終わって降りてくるか?、今日、店に出勤している娘はどういう感じか?、などなど、コンチアに訊くことすらしない。雛壇やソファーに座っている娘だけでその店を判断するのは、ちと早合点ではないだろうか。その店は、メンバーになるかコンチアに知己がないと決して上玉の娘にめぐり逢えない店であるということを全く知らない故の早合点である。たまたま出かけて行ってイイ娘がいないのは、どこの店でも起こりうることだ。実はその店、上玉の娘になればなるほどメンバーの予約で埋まり、金持ちのご贔屓がいればいるほど娘を時間買いして独り占めしているので、一見客は上玉娘にお目にもかかれないだけかもしれない。高級な店になればなるほど、どうでもよい一見客に上玉は宛がわない。メンバーやご贔屓の金持ち客からクレームがついて来店してもらえなくなると差し支えあるからである。ケチな一見の日本人旅行者などに娘を紹介したところで、コンチアが貰えるチップもしれている。(これを見越して一見の客から金をむしるために、コンチアは適当な客からボルのだ。ボラれた金は店にも娘にも入らない。コンチアとキャッシャーが独り占めする。この裏をご存知だろうか?)だから、MPで遊ぶというのは、落とす金と“おつきあい”が物を言う。コネというのはどこの世界でも通用するが、タイの夜の商売に通じていないお客はどの店でもうまい汁は吸えないと知ろう。当たり外れが少なく、タイ人客の比率が低く、ほとんど旅行者のみに依存していて商売になる店、知名度と立地だけで売っている店は、逆にコネで融通してくれる余裕がなく隠し玉がいない店である。要するに自信がない店である。ご自分のサイズがなかったらもう売り切れましたと済ませるデパートのバーゲンセールに似ている。だから、いつ行ってもイイ娘に当たるなんていう店は、実は客のレベルが低い(つまり、そこそこの娘で満足できる)故の勘違いの投稿かもしれないと疑ってかかる必要もある。(実際、知人ご推薦のMPに足を運んでみたら、こいつ、こんなレベルですげえ美人だとぬかしているので驚いたことがある。知らない故のことだから苦笑して帰ってきたが、三流の料理しか食ったことがない御仁に、『ここは旨い!』と御推薦されて出かけても、出されたまずい料理に辟易するのと同じである)商売女を知れば知るほど本当にイイ女なんていうのは稀にしか出くわさないが、このイイ女の定義というのが人によって百人百様だから、厄介だ。旅行者の投稿の中で「オキニ」という言葉もよく目にする。裏を返せば、それは娘に気に入られているカモ客なのであって、ご自分が主導権を握っていると勘違いしないほうがよい。客は永遠に客なのであって、娘が何らかの理由で“利用価値ある男”と考えている、他大勢の客の一人に過ぎない。“おキニ入られている”と考えたほうがよさそうである。どうせ娘には他に男が複数いるのだからあなたは男の二号(三号?)なのだ。投稿の中で、“日本人好みの”と書く御仁も後を絶たない。いったい日本人の好みというのはどういうものかと読むたびにツッコミを入れたくなる。個人的な話で恐縮だが、以前、日本で勤務していた会社の元同僚がバンコクに遊びに来ることになり、連絡をもらい、お供することになったことがあった。若い頃韓国フリークで、日本にあるフィリピンパブにもよく通い、クラブ嬢やソープ嬢とつきあい、ひと通り風俗に精通していた。タイで遊ぶのは初めてだったので、こちらも初心者向けの無難な“旅行者専用特別地区”に連日連れて行った。私も最初はいわゆる“日本人好み”の娘を宛がおうと仕向けていたが、どうも彼は満足しない。どうしたものかと投げやりになっていたある晩、彼は独りでタニヤの隣にあるパッポンにでも行ったのか、嬉しそうな声で『極上の女を見つけたよ!』と連絡をもらった。一緒に飯を食うことになり、会った。当然その娘を同伴させていた。見た瞬間、私は即座に理解できた。彼の中で“タイの女”というのは、ポリネシア系の顔の女を指していたのだ。道理で満足しないはずである。『パッポンがバンコクで最も有名なのが分かったよ・・・一番美人が多いじゃないか!ははは!!』満足そうな彼の声に、私は偽りの相槌を打ちながら、その貧相で老けた(私はB300でさえ買う気になれそうにない)娘に呆れていた。彼はその娘をかなり気に入ったらしく、滞在の残りの全夜同じ娘を買っていた。さらに呆れたことに、毎晩オールナイトで貸切ることを交渉したのだろう、毎朝日本円で2万円やっていた。私自身の金じゃないからどうでもよかった。現地ガイド(?)としては失格かもしれないが、彼はとてつもなく満足して日本に帰国していった。多少金に余裕がある人だから、あまりボラれた、損をしたという気にもならなかったようである。私は反省と共に懲りた。金輪際、友人のガイドはご免だ。独りで遊びに来て、勝手にどこでも独りで行って欲しいと心から願う。『外道』サイトもあるわけだし。(とはいえ、タイ在住だからガイド役を当て込んで連絡してきて遊びにくる友人が後を絶たない。ご勘弁!)男によって“遊びの哲学”も“女の好み”も違うから、他人の情報というのは自分に当てはまるか分からない。アテにならない投稿もたくさんある(と、思う)。だからこそ、『外道』の投稿を全面的に信じるよりも、G何とかという雑誌に頼り切るよりも、ご自分の勘と経験で情報収集したほうがよい。特に後者の雑誌は製作するにあたって宣伝費をアテにして店を紹介しているから全く信用が置けない。取材費を出してもらって店を訪れる奴の情報なんて、どんなものか?・・・ご自分の金で遊んでみろと言いたくなる。『外道』の投稿は時に投稿する御仁の理解不足ゆえの情報があるにしても、ご自分の金で遊んでいる読者の声だから、どうであっても事実により近いだろうと思う。『外道』が多くの支持を得るのは網羅している内容量もさることながら、ご自分にとって一銭の儲けにもならない読者からの声で成り立っているからだと信じたい。(あえて苦言を呈するとすれば、間違った情報がそのまま訂正されずに掲載されている情報があることと、誰かが訂正するまでは、誰もそれが間違っていることに気がつかないということくらいだろうか。何となくそう思われる程度の情報は、鵜呑みにできない。働いている娘や従業員に聞いたから確かだというのも眉唾である。下っ端で働くただの駒に過ぎない従業員や娘などは、ご自分が手にする金しか気にしていないからである。水商売の人間たちが他人に聞かせる話というのは、誇張・水増しが当たり前だから、ほとんど信用が置けない。プライドばかり高いので、みみっちい話はしないのである。ご自分にとって都合が悪い話も割愛する。従って、ほとんどウソか作り話ということもありうる。客観的な情報でないことも多い)

娘探し: MPのお仕事のひとつに、娘探しがある。自ら店を訪れて求職してくる娘を待っていても、いつになるか分からない。客も、店にいつ行っても同じラインアップでは飽きる。同種の他店から移籍してくる場合も勿論あるが、客の方もいろいろな店に顔を出して遊んでいるから、(あの娘、別の店で見かけたことがある)という具合になる。娘も同じ店で1〜2年働いていると飽きてきたり、客とトラぶったり、問題が起きる。友だちと一緒に他の店に求職したりする。売れていない(または、滅多に仕事に来ないような)娘だったら店も格別困りもしないが、客の予約で埋まっている売れっ子だったら困る。マネージャーやコンチアに苦情が入ってくると、マネージャーから叱咤激励が飛ぶ。コンチア自身には非がなくてもつまらない思いをすることになる。店のラインアップを一新するには娘探ししかないが、これが一苦労どころか金と時間のかかる大変な仕事なのだ。(どうせ客と寝る仕事・・・そんな娘ならいくらでもいる・・・簡単に探せるではないか?)と考える御仁が多いと思うが、丸っきり大違い。これは専門職と言ってよいくらい、かなりの経験を要する仕事なのだ。あるMPなどは、自分のところに専任のスカウト隊を置いている店もあるくらいである。では、なぜ、MP嬢を探すのが大変であるか具体的に話を進めていこう。遊びに行く客の方は女の心理など考え及ばないから分からないだろうが、まず、一般的タイ娘のMPに対するフツーの感覚は@監禁されて売春を強制されるという恐れ、A雛壇に並ぶということ自体、人目に裸を晒すくらいに恥ずかしいことである、B何か下手をすると、男たちに殴る蹴るの暴行を加えられて自由を奪われるのではないかという恐れ、などである。こういう一般的なイメージは、昔のMPの話で、テレビのドラマや映画からの影響によるが、(昔のMPは、確かにそれが日常茶飯事だった)MPで働くのを怖がる娘の中には、こういう悪印象を抱いて絶対にMPで働かない娘もいるくらいである。身体を売るのは同じだからどこで働いていも所詮は客との肉体交渉があるのだが、大規模なMPに求職することは、同じようなことをやってきた商売女であっても、最初、相当な覚悟が必要らしい。また、MPというところはかなりの美人でないと働けないという先入観があるらしく、「自分は美人じゃないから・・・」と諦めている娘も多い。(逆に、スキンマガジンなどでヌードを披露するモデル、どんな男でもかぶりつきたくなるような“イイ女”はMPなんかでは働かない。もっと金になる手がたくさんあるからである。とはいえ、男に恵まれず、高級MPでたまにアルバイトしている元ヌードモデルも中にはいる。が、こういう娘はパトロンが見つかればすぐにMPからいなくなる)筆者は、MPのマネージャー、コンチア、エージェント、スカウトいずれにも知己が多い関係で、一度ならず、スカウトのお仕事に一緒に同行したことがあるから知っている。簡単に言えば、地方に娘を買いに出かけるのだ。(私のお目当ては、勿論、同行した地方で地元の女と遊ぶことと、スカウトが買ってきた娘をMPに並ぶ前にご賞味することである。この“お仕事”はたまらない。ふふふ・・・同行記は『外道』に投稿の予定)これはエージェントの仕事に属することでもあるが、各地方にも娘探しのプロがいて、ある一定の報酬を得ることを条件に、チームを組んで娘探しに出かけるのだ。この報酬は娘が働いて得る自分の取り分から何パーセントあげると最初に決める。娘探しに同行する最初だけ支払うのではなく、普通は60ロープごとにいくら払うと決める。一日3ロープの仕事をこなすと20日で60ロープになるから、約一ヶ月分の手当てとして地方のエージェントにも金を渡すことになるのだ。娘がMPで仕事をしている間は、逃れられない経費である。こんな苦労をしなくてもすでに商売女はバンコク市内に多数いるが、他種の商売女をMP嬢に転身させるのも意外と容易なことではない。なぜなら、身体を売ることは同じながら、まず上記のような感覚があり、MPは店というよりも組織みたいなものだから、“シンジケートの掟を破ったら?”みたいな世界に身を置きたくないのだ。第二に、店やエージェントにかなり搾取されるということ。(これはどこで働いても同じことであるがMPは搾取する率が大幅に高い)また、エージェントや店に自分の行動を束縛されるんじゃないだろうかと思っていること。実際はほとんど束縛は受けないが、精神的、肉体的に束縛を極端に嫌うタイ人の気質としては耐え難いものがあるようだ。第三に、MPで仕事をこなせばかなりの金になることを知りながらMPでは働きたくない理由は、あまりにも“交渉の回数”が多すぎるということがある。客が少なくて本日1ロープのみという日も多々あるが、通常、MP嬢は1日3ロープから5ロープ仕事をこなす。つまり最低でも三回はセックスするのだ。それも毎日である。男だったら到底不可能な仕事であるが、一日店で5ロープ仕事した上にアパートに帰り、若い恋人に抱かれて6ロープ目(?)をこなすこともあるのだから、セックスに飽きて当然ではある。時間内に2回ヌカせてくれと迫る客を嫌がるのも何となく分からないでもない。2回ヤルんだったら、チップをくれなくちゃというMP嬢が増えるのも当然かもしれない。(私見だが、時間内に2回戦こなすことに意義を見出す御仁を多く散見するが、同じ娘とどうして2回ヤリたいと思うかねえ。一度下りてきて、またもう一人選んで階上に消える手もあるし、河岸を変えてもう1回戦こなしてもいいだろう。どうせそれが女遊びに行く最後の機会でもあるまいが・・・)また、MPで働くと娘に選択権は全くない、つまり、娘が自分で客を選べないという点がある。他種ではNOと拒否できるところ、MP嬢は通常は客に選ばれたら拒否できない。どんな嫌な客でも、初回は拒否権を行使できない。(二回目からは、もしMP嬢がその客の相手をしたくなかったら、すでに他の客が予約済みや何だかんだ理由をこじつけて、コンチアに頼み込み、断る余地はある。娘が客をキャンセルできるのだが、客の力関係によってできない場合もある。まあ、よっぽど悪い客でなければ拒否には遇わないから、旅行者は安心してよい)このように、MPで働く娘を探すということは、かなり困難を伴う仕事なのである。専門のプロがいて不思議ではないが、現在最も簡単で安易な娘探しは、外国人の娘(ミャンマーやラオス)をバンコクに連れてくることであるという。娘一人につき1万円ほど払えば、パスポートと90日の観光ビザの取得は簡単にできる上に、エージェントはタイ娘よりもかなり安くコキ使うことができる。ミャンマーやラオスの娘はタイの北部出身の娘のように肌の色が白いから簡単に見分けがつかず、タイ人客の好みに合致している。「あたし、出身はチェンマイ」と自称している娘の中にはそういう外国人が紛れ込んでおり、タイ国境近辺の地方から出てきた娘は、話すことは勿論、読み書きもできる娘がいる。中にはパスポートなしで密入国している娘も若干いるが、エージェントは偽のタイ人IDカードを持たせて働かせる。偽IDカードを売っているプロがいるのだ。MPに求職する際、娘はIDカードを提出する義務があるが、普通、MPのマネージャーは外国人は厄介だから断る場合が多い。(そこら辺の事情はその店の警察へのコネ次第)が、在籍していないことにして娘に仕事をさせたら、何の問題もなく働ける。(搾取したマージンはマネージャーが独り占めする)外国人の娘の率が非常に高いという店はパラム9にある「カトリーヌ」と「ラデフォンス」(オーナーは同じ人物)で、この二店は数年前に盛んに踏み込まれて懲りたのか、かなりのコネを伝って営業を再開した。現在、雛壇の中のタマダー娘、サイライ娘の多数はタイ人ではない。ラチャダーにある「ナタリー」、ラパオの「V2」も外国人娘で溢れている。現在他の店にも少数ながら外国人の娘は在籍している。目立たないように、店指定の特定のエージェントがタイ娘5人につき外国人1人とかの割合で紛らせて入れている。タイの偽造IDカードを所持しているので普段は見分けがつかない。(こういう娘は、何か問題が起こったとき、つきあっている男は責任がとれない)IDカードの写真が当人と若干違うぞという場合があったら、外国人の娘かもしれないと疑ってよいかもしれない。(商売女は整形している場合もあるので一概に言えない場合もある)フリーの娘がMPに求職する、またはエージェントが娘を求職させる際、簡単な審査がある。店のマネージャーが娘の服を脱がせて、身体をチェックするのだ。その際、最も審査の対象にされるのは、第一に顔ではなくて胸と腹(タイ語で“ランカイ”という)。子供を出産して胸がダレている娘、帝王切開して腹に傷がある娘、妊娠線が醜く残っている娘などは不合格となる場合がある。第二に肌。あまりにも肌が黒い娘は、これも不合格になることがある。(タイ人客はとにかく肌が黒いのはダメだ。コンチアも売るにも苦労する)第三あたりに顔がくるが、顔立ちはどの店でもあまり考慮されない。時には年齢があまりにも高くて(35歳など)拒否されることもある。(筆者が実際知っている審査方法の例は、某ペッブリーのMP、求職してきた娘を一列に並ばせ、マネージャーが自分のナニを丸出しにして娘に次々にしゃぶらせるという店がある。他の娘が大勢見ている前で堂々とペニスをしゃぶれた娘は合格。躊躇した娘は即座に不合格だそうである。フェラチオの“巧さ”ではないところが面白い)また、男性雑誌でヌードを披露したことがある娘は実績(?)を買って、カフェーの歌手(ナクローン)はプライドに考慮して、コヨーテで踊っていたスタイル抜群の娘などは体型を買って、大体初めから“サイライ”の値段で採用することが多い。年齢が多少高くても、こういう前歴で働いていた娘は他種の商売女よりも男の目を引く娘であることが多いからで、高級MPのサイライの半数近くはこういう前職である。(旅行者相手のタチンボなどはMPに求職しないのが普通だが、タイ人相手の小さなカラオケなどで働いていた娘の扱いも低い。外国人御用達のクラブやカラオケなどで働いていた娘も、これまた扱いは低い。タイ人客の嗜好に合わないからである)完全な素人は基本の審査基準の範囲でマネージャーやコンチアの意見で決定する。こういう審査にパスした娘は晴れてMP嬢になれるわけだが、どの店でも週二日三日だけ働いている娘というのがいる。いったい普段は何をしているのだろうと考える御仁も多いと思うが、まだ学業が残っているという娘、何もしていないという娘、様々である。(学業が残っているという娘の裏話は、第1回で触れた)何もしていない娘というのが最もうさん臭いのだが、MP嬢になって半年、一年と年月を経てきた娘は既に何百人の客と知り合っている。その何百人の男の中で、何十人かは娘の固定客になっており、そのうち何人かは娘にご執心で、(この客はあたしに入れ込んでいて店外で会って抱かせてあげれば店に来るより金になる)と娘がフンでいる。こういう客の相手をする時間が娘の言う、“何もしていない日”の過ごし方である。外で会うからにはチップの他にプラスアルファを期待するのが普通で、タダ飯にありつけるのは勿論、デパートで会って買い物三昧させてくれる客、1万、2万バーツとまとまった金をポンとくれる客は、娘にしてみれば上客中の上客で最待遇の顧客である。『外道』の投稿の中で、「店外で会いたいと誘ったら、B○○○○くれなくちゃとぬかしやがって!」と憤慨する御仁に出くわすが、こういう客はお誘いを口にした段階で娘に試されている。その程度の金を払えない客と、MP嬢がどうしてご自分の時間を潰してつきあいたいと思うか考えればよい。店に来てくれる客以上の身分にはなれない。いくらご自分が気に入っていても娘に相手にされないのだから諦めよう。MP嬢が客と外でおつきあいする時、もし、金銭的に何も要求しなかったら、その理由は、@まず、タダでやらせて客を惑わせ、半ば、押しかけ愛人になる=囲わせる、
A金に困ったときに小金をくれる上客にさせる、Bギックとしてつきあってもよい、稀だが、C個人的にちょっと気に入ったからである。普通は娘のエージェントなどの指示で金銭を要求することは当たり前。既にその娘の固定客になっており、何度も相手をし、気心知れている関係になった上に、もし、娘に男がいると知っていても直接口にせず、電話する時間や連れ出した日の帰宅時間に気を遣ってやり、肝心のコトに及ばなくても、自分の思惑通りにコトが運ばなくても、必ずいくらかのチョップを弾んでやって、娘に、『こういうお客だったら、時々外で会ってもいいかなあ』と思わせることに成功すれば道は近い。客はその娘を気に入っているからお誘いを口にするのだが、娘が客を気に入っているとは限らない。人の自由意志というのを尊重しない御仁は、タイ人とはおつきあいできないと知ろう。そこら辺の援助交際の娘がホイホイ客の言うなりにどこでもついてくるのは、それが仕事だからであって、形態が違えばマナーが違うのは当然である。同じことを要求しても、娘の意識が違うのだ。そういう意識の違いをきちんと理解しておつきあいしないと、MP嬢はただ単なる客としか扱わない。客の、タイ人への、そして形態が違う商売女への理解度なのである。画一的なマナーしか知らない旅行者は、どこで働く商売女も同じだと勘違いしているのだ。店外に連れ出して自分の自由行動に同伴させるのが前提の商売女は、どう振舞ったらよいか、どうやってチップをせしめるかに長けているが、MP嬢は店の中でコトを済ませる商売なのだから、全てが店の中で進展する。店外で客に会うということ自体が商売から外れるわけで、男の手練手管が試されるわけだ。MP嬢が客と外で会うことに同意するにはそれなりの理由がなければ承諾しないのが普通である。娘が客を個人的に気に入っていたら、客が何もしなくても娘から声をかけてくる。従ってMP嬢を口説くのは長期戦になることもあるから、滞在日数が限られている旅行者にはちと辛い。指名してお相手したMP嬢のサービスが気に入って外で会えないかとお誘いを口にする場合は、客は娘の条件を全て呑まざるを得なくなるから基本的には金がかかると思ったほうがよい。そういう心構えがなく、手練手管を踏んでいない御仁は、MP嬢に「外で会うならB○○○○ね」と冷たく言い渡されるのである。99%のMP嬢には恋人がいるわけだし、金になる他の客も大勢いるのだから、あなたと個人的につきあう理由はあまりない。あしからず。バーやクラブ、援助交際の娘をOFFしてくるほうがMP嬢と外で会うよりマシだと旅行者は口を揃えるだろうが、最初に交渉した金額の外に追加料金なしで何度も肉体交渉に応じてくれる娘は、またそれなりに他の目的がある。男の浅はかな願望を掻き立てるのである。“この娘、ちょっと、おれを気に入ったんじゃないか?”という幻想である。これにハマった男は、その娘をオキニとか勝手に呼んで贔屓にし、タイを訪れるたびに娘に金を使う。娘は愛が目的なのではない。ハマり過ぎた結果、本物の恋人にしたいと考えるおバカも出てくる。娘にしてみれば金蔓を見つけたに過ぎないのだが、半年、一年と会えなくて、“あの娘に、また会いたい”とさらに恋慕を募らせる男もいて哀れである。苦笑すらできない。(オレがタイにいない時、娘はひたすらオレとの再会を願って待ち、客に抱かれて泣いているのだ・・・ううう)と涙する男が本当にいたら、どう考えてもキ印である。(商売女の皮算用は男の娘への関心度=夢中度による。これがなければ縁がなく金にならないから騙せない。この下心があるからこそ迷宮であっても男は深入りする。商売女はそこをよ〜く知っている)

エージェントのお仕事: MPで遊ぶ客はあまり気にしない存在だが、表舞台に出てこないだけであって、実はMP嬢の大半は、その店に所属する従業員というよりも、エージェントが抱えている娘たちなのである。このシリーズ第1回にエージェントのお仕事については簡単に触れたが、もう少し突っ込んで話をしてみる。エージェントというのはMPにとって欠くことができない存在でもある。エージェントは、娘が店で仕事をして1ロープ(1回)ごとにいくらいくらと搾取する。エージェントによってこの金額は様々で、ロープごとにB300から、多ければ60%などである。例えばある店でB2000の娘がいたとする。店の取り分B1000と仮定すると娘の取り分はB1000となるが、仕事が終わって日払いの給料を受け取る際、満額で受け取れることはまずない。初めてMPで仕事をする時、娘は「カー・タカー(道具代)」を店から搾取される。客が娘と部屋に上がると、ババア(メー・バーンという)がMP嬢のお道具箱を持って部屋に入ってくる。この中にはMPの仕事に必要なものが収まっている。入浴剤、リステリン、ティッシュペーパー、コンドーム、パウダーなどである。店に最初に求職してきた娘は、お道具代と称してB1500からB3000(店によってまちまち)の代金を自分の取り分から店に搾取される。通常は1ロープごとにB100。多いところでは、ロープごとにB500。(こんなものは自分で買えばもっと安く済むのだが、お道具代と称して店が搾取する一種の求職代と言えばよいだろう)このカー・タカーを払い切るまで、娘は満額で受け取れない。(払い切った後、道具がなくなったら、その都度メー・バーンに頼んで注文をし、自前で支払う。店から支給されるわけではない)また、エージェントがMPに娘を求職させる場合、店での待遇をよくしてもらうために(つまり、他の娘よりも優遇してコンチアを通して客に推薦してもらうために)エージェントは娘の取り分から「カー・チア(推薦代)」を搾取する。これが大体B200程度。搾取された金はマネージャーに渡る場合もあれば、店にいる特定のコンチアが受け取る場合もある。(MPのオーナーが黙殺している場合もあるが、厳格なオーナーがこれを知ると、自分だけ金を儲けている従業員は当然クビになる)娘が外国人(ミャンマー人、ラオス人など)の場合、店は警察の手入れを恐れて娘を受け入れることに消極的になるが、マネージャーが承認すれば何の問題もない。この辺の事情は、その店の警察へのコネの強弱による。タイ人娘であっても、通常違法とされている18歳未満の場合はマネージャーと話しをつけないといけない。また、お道具箱を部屋に持ってきてくれるメー・バーンへの代金、「カー・メー・バーン」(大半のところでB20〜B50)を店から搾取されるし、毎日娘が店に到着したら、店専属のスタイリストに化粧と髪をやってもらう代金(約B80〜B100ほど)とチップ(各B100)は自前で払わなくてはいけない。それにエージェントが搾取する額を差し引いた金額が、娘の本当の受け取り額ということになる。エージェントが搾取する金額は、エージェントによって、娘の店頭での値段によって異なるが、少なくてB300から、多くて娘の取り分の60%。客が娘に渡すチップを全額搾取するタチの悪いエージェントもいれば、客からのチップは搾取しないというエージェントもいるにはいる。ちなみに、MP嬢に外で会わないかと個人的にかけ合う場合、エージェントはそれを見越して娘とは取り決めをしている。MP嬢は店を休むことになり、エージェントに金が転がり込んでこないことになるから、だいたい3ロープ分(=B2000の娘だったらB6000ということになる)を客から貰えと指令を出している。店で遊んだらたったB2000じゃないかと憤慨する客(時折、『外道』の投稿にも出てくる)はこの裏の事情に無知なだけである。MP嬢が客と外で会うことを承諾するのは、その店で遊ぶ客が少なくて稼げないとか、自分のサービスに問題があって固定客がつかず何とか稼ぎを確保したいとか、エージェントにウソをついて自分の取り分を確保したいとか、客を気に入っていて、この客ならば外で会ってもよい、おつきあいしたい、と思う場合だけである。(タダでもOK、自分がこの客とヤリたいという場合も稀にあるが)客の執心の程度にもよるが、まずはタダでやらせておいて客に囲ってもらうきっかけを与えるという計算づくの娘もいるから、そこら辺の見極めは難しい。客がどのくらい商売女の裏事情に通じているか問われるわけである。MP嬢に外で会わないかと誘う場合、どういう理由でOKするかは客のレベルがモロに試される申し出になるのだ。『娘からたったの数百バーツ搾取して飯が食えるのか?』と疑問に思う御仁は計算してみればすぐ分かる。エージェントが娘をMPに求職させ、カー・チア(いわゆる店への賄賂である)を払った場合、店は他の娘を差し置いても客に推薦し、だいたい3ロープの仕事を保証する。エージェントが娘一人から搾取する金額をB300と考えると、一日3ロープでB300×3=B900。エージェントがある店に娘を10人入れていれば、B900×10人分=B9000となる。これを一ヶ月で考えると(娘は30日働くことができない。生理休暇があるからである。通常エージェントが娘と取り決めている条件は、30日のうち約20日〜25日以上である)月額(娘が全員25日、一日3ロープ仕事をすると仮定して)22万バーツ以上になる。(B1=2.7円計算で60万円以上の額になり、税金はゼロであるから、おいしい仕事だ)では、果たして、なぜ娘はこんなに搾取されてもエージェントに頼りたいかというと、エージェントがいない娘は、店も、マネージャーもコンチアも誰も積極的に推薦などしないからである。下手すると「あの娘はダメだ」と仕事を与えないコンチアもいるくらいである。自分に金が廻ってこない娘を、コンチアはご推薦などしない。(コンチアに知己がありB100渡しているからイイ娘を紹介してくれるんだと無邪気に考えている御仁は、この辺のMP業の裏の世界に皆目無知な御仁である。コンチアにはあなたが娘と部屋に消えた時点ですでに金が入っているのである。客は店での入浴料の他にさらにコンチアにチップまでやるのだから、もらう側としてはホクホクものである)コンチアのご推薦の根拠の薄さはこのシリーズ第1回で既に触れたが、日本人客でごった返しているMPなどは、99%、エージェントの熾烈な競争が繰り広げられている店である。(つまり、客が支払った料金の一部は、すでに娘のエージェントや店のマネージャー、コンチアの肥やしになっているわけである)その上客が娘にやるチップを全てエージェントに搾取される娘などは、ある客がどんなに娘を気に入っていて金をやったとしても、エージェントにやっているのと同じなのである。この辺の事情は大半の客には無関係だし知る必要のないことでもあるが、あるMPでは、エージェントの権力争いで娘のラインアップが決まっているところもある。何しろ、他よりも数多くの娘を抱えているエージェントは、店での発言力が絶大にあるからだ。自分が抱えている娘を推薦しなかったり、約束の仕事量をこなせないと知ると、エージェントは、娘を全員この店から引き上げるなどと脅迫めいた脅しをマネージャーにかける。雛壇の中から5人〜10人、それも売れっ子の娘を全員引き上げられては、店も大いに困る。(新しい姫探しは時間と金のかかるとても厄介な仕事だからである)『外道』の風呂屋indexのページには実に多くのMPが紹介されているが、そういうエージェントの影の働きや権力争い、どこの店がどんなエージェントを使っているか、この店で権力を握るエージェントは誰か、皆目、誰も書かない。客が知ったら、あんな店なんかで絶対遊ばないぞというような話も多く知っているが、営業妨害になるので書くのは控えよう。個人的に虫の好かないエージェントが娘を送り込んでいる店には行かないことにしている。なぜなら、エージェントに金が渡っているだけではなく、エージェントが男の場合(エージェントが女で、トムかレズビアンも同様)、その娘がエージェントの愛人だというケースもあるからである。なぜエージェントが娘と関係を結んでしまうか。それにはちゃんとした理由がある。店が閉店となると、娘はその日の日給をキャッシャーで受け取る。今日は○ロープ仕事をこなしたから、いくらいくら。店が搾取する経費を差し引いて手取りはいくらいくらと現金で受け取る。この受け取りは、エージェントが娘を送り込んでいる場合、普通はエージェント自身が受け取りに行く。娘に受け取りをさせると横領して逃げられるからである。が、厄介なことに、ある店ではエージェントに受け取りをさせないところもある。(例えば、「シーザー」はエージェントの金の受け取りを拒否している店である)こういう店は娘が直接金を受け取ることになるが、(だからと言って、シーザーの娘は全員エージェントがいないということにはならない)娘に金を横領されて逃げられないように、エージェントは自分の抱えている娘たちの中で信頼のおける娘と肉体関係を結び、半ば自分の女房か恋人にして、仕事上のパートナーにさせるのだ。娘を10人抱えているエージェントは、愛人の娘に他の娘全員分の日給を受け取らせたりすることもある。また、抱えている娘を全員、自分の性的奴隷に近い環境に置いているエージェントもいる。こうなると、娘を主人(?)である自分に金を貢がせることに専念させることができるからである。(また、男避けの意味も含んでいる)自分からエージェントに抱かれる娘もいる。エージェントの半ば愛人になってしまえば、他の娘よりも優遇してくれるだろうと思うからである。こう考える裏には、エージェントの仕事の一つに、娘に金を前貸ししてやるという決まりがあるからである。MP嬢が何かの理由で金が入用になるとエージェントから金を前借する。エージェントは娘を縛っているから後からいくらでも取り返せる。娘にとっては最も簡単な借金の方法であるから、娘がエージェントを頼る理由も分かる。「エージェントはいるのか?」とMP嬢に訊く知ったかぶりの客がいるが、娘は「そういうの、いない」と答えるだろう。これもエージェントが、もし客に訊かれたらいないと答えるようにと娘を教育している。現在のMPで、エージェントについていないフリーの娘というのは少数派である。本当にエージェントがいない娘は、かなり稀な自信の持ち主か、自信過剰か、コンチアのご推薦や店のプッシュがなくても大勢の客が即座に指名してくれるほどの美人か、エージェントから搾取されるのは嫌という娘か、この仕事のベテラン(つまり年齢が高い)でどんなに客がつかなくても自力で食っていける(つまり旦那持ちかパトロンに近い男がいる)古参MP嬢か、小金を貢いでくれる男が複数いる娘か、他に商売をやっていて金の工面ができる娘か、いずれかである。また、娘の受け取る金の中に、“クーポン”という制度がある。これは、店が客の払った金額から通常B100を確保して、一ヶ月に一度、娘に支給する月給みたいなものである。(どの店もB100だが、例外はヴィクトリア・シークレットで、タマダーの娘のクーポンの額面はB50、サイライはB100と差別している)が、これもまともに満額で支払われることはなく、ミーティングに来なかった(どこの店でも、出勤時間を利用してミーティングを行う)、何々に出席しなかったなどと難癖をつけて差し引く。エージェントがついている娘の場合は、このクーポンを娘が受け取れることはまずないと言ってよい。エージェントが全額搾取したり、エージェントが全額、店のマネージャーや特定のコンチアに賄賂として贈ることが普通だからである。クーポンの受け取り日はMPによってまちまちだが、通常は月初めの5日か7日。従ってこの日は普段滅多に仕事にやってこないサイライなども必ず店に顔を出す。来ないと支給されないからである。在籍する娘の大半の顔を拝みたいと思ったら、この“クーポンの支給日”を狙うと、普段は見かけない多くの娘が店に出勤してきていることが分かるだろう。(ただし、この日を過ぎるとたちまち出勤しなくなる娘も多いから、次回、なかなかお目にかかれなくなるが。こういう場合も想定して、娘に連絡先を訊いておいても損はない)何かと支払いが込んでくる月末や月初め(商売女が借りているアパート代の支払い期限は、これまた月初め5日や7日あたり)になると、やたら店に出勤してくる娘が多いのは、こういう理由からでもある。MPによく通っていて知ったかぶりをしている御仁の中に、娘がメー・バーンにチップをやるというのを知っていて、チップの他にB20やB50をやる御仁がいるが、(店によって取り決めはまちまち。入浴料から差し引くところもあれば、娘が客と部屋から出るときに勝手に任意にあげてくれと指導している店もある)通常は客が払った入浴料からすでに差し引かれている。二重にチップをやるのもどうか。また、エージェントが娘を何人かまとめてアパートに住まわせて管理している場合(娘が非タイ人の場合は絶対にエージェントが管理している)、エージェントは部屋代を娘の取り分から搾取しているし、地方に出かけて娘を買ってきた場合、娘探しに協力してくれた地方のエージェントに報酬を払うためにこれまた搾取する。(最初にいくらというだけではなく、娘が一定期間仕事したらいくらと決めている)エージェントの仕事はこれだけではない。MPにとって死活問題とさえ言える新しいラインアップ(新入り娘)を探すのは、他でもない、エージェントである。(例外は「カトリーヌ」。ここは店専属の姫探し隊を抱えていて、カトリーヌの姫はカトリーヌ専属の従業員である。エージェントに先を越される前に、15、6歳の娘を地方で見つけてきて買ってくる)客がMP嬢に執心して仕事から足を洗わせたい、店を辞めさせたいと考えた場合、エージェントはこれも娘と取り決めしているのが普通。囲う客に金をもらえと言われる。娘が仕事を辞めたら、エージェントに金が入ってこなくなるからで、囲う男はエージェントの重要な収入源である娘を横取りすることになるからだ。このように、MP嬢には客が想像もつかない裏事情がたくさんあるのだ。かえすがえすもMPで遊ぶということ自体、客はこのカラクリから無関係ではいられないと知るべきだ。金を払うのは客であるが、その配分には、客が思いもよらない裏の世界があるのである。が、それだからと言って、金を得るために客と寝ることに同意する、自称“援助交際素人娘”のほうが安くつく、安全だ、無駄がない、素人に近い、一般タイ人の普通の感覚を持っている、騙さない、気立てがよいなどと勘違いしないほうがよい。外国人専門街で買ってくる娘が、なぜ外国人専門街で客を探すか考えよう。そこにはMP嬢が思いもよらない、また、別の裏があるのである。(一晩貸切にした娘と何回戦でもOK、値段は同じというほうがありがたいと思う御仁で、娘が一晩数回の肉体交渉を嫌がらない理由を、『この娘、おれのことを気に入っているのかな?』と勘違いする御仁がいる。交渉を嫌がらない理由を、個人的感情が入り混じっていると考えたくなるのも分からないでもないが、そう考えるのは危険である。恋愛に似た感情に囚われているのは他ならぬ客自身なのである。娘にはそう思わせたい裏があるので、“タダ”で何度も応じるのである。そこら辺、日本人の男はお門違いをしている。地方の女郎屋に行ってみるがいい。1日15ロープこなしている娘などザラである。一晩で三回も交渉をしてくれる娘は、好意を寄せてくれているに違いないと勘違いする御仁は、娘にとって三回の交渉は朝飯前の、軽いトレーニングみたいなものであると知ろう。それでいて、手にする金は、一日15ロープ相手にする娘と同等かそれ以上である。そう考えれば、旅行者を相手にするといかに仕事が楽かお分かりか?)MPで遊び慣れている御仁の中で、(実際この娘は手取りでいくら貰っているか?)と考える男もいるだろう。店が娘に与える取り分の中から店やエージェントに搾取された分を差し引いた額面が、娘の本当の取り分なのだが(かなり減ってしまうことは事実)、これを不満に思って客に聞かせる娘というのがいる。タイ語が少し分かる御仁は耳を傾けることになるのだが、「会社はこんなに儲けているのに、オレ様の給料はなぜこんなに安いのか?」と不満を募らして酒の席で訴えるサラリーマンと同じで、他人が聞いてもあまり愉快なものではない。ご自分のバカさを暴露しているような御仁も中にはいる。MP嬢も同じである。こういう娘に限って、美人度で劣る(→整形すればよいのだが、ご自分の浪費癖ゆえ金を貯められない)、週に2日しか働きに行かない(→週7日働きに出ろ!)、遅くなってから店に行く(→毎日午後いちばんに仕事に行け!)という我儘であって、同情する余地はあまりない。客の同情を買って、チップをせしめたいという娘に限ってこういう話を客に聞かせるのだ。嫌だったら、他の店で働けばいい。他の形態に鞍替えしてもいい。MPでそんな小細工をしてチップをせしめている娘がいたら、商売女としてどこで働いても同じだ。遅かれ早かれ、どこかで躓くだろうと思わざるを得ない。MPで働くということは店の取り分を引かれた上、エージェントにも搾取されるが、収入税はゼロであるし、チップも手に入る。(エージェントに全額搾取される場合は別。店によっては客層が悪くてチップがほとんどないこともある。娘が客層が良い=金持ちのよく通う店か、旅行者で溢れている店で働きたいと思うのは当然である)金に困ったらMPに転職する商売女が多いのは、最も手っ取り早くまとまった金を手にすることができる近道だからである。エージェントにとっても、搾取しがいのある(?)職場といえようか。ちなみに、娘の手取りをマージンと書く御仁がいるが、正確にはマージンではない。エージェントが搾取する金をマージンというのは正しいが、娘が受け取る金は“賃金”である。それが娘の直接収入であって、歩合ではないのだ。MPで働いている娘に基本給与(月給)などというものはない。従って、客が払う金から娘が受け取る金はマージンではないのだ。「△△の○○は、『あたしの月給は4万バーツ』と言っていたぞ。娘に月給は出ているじゃないか」と反論する御仁、聞き違いではないが勘違いである。4万バーツもらえると客に語るのは、店が娘に支払う給与ではなくて、娘がエージェントと取り決めをしている取り分である。通常(そして伝統的に)娘はエージェントと60ロープで金を受け取ることにしている。エージェントは娘が働いて得た金を店から受け取り、せっせと貯めておかないといけないのだ。60ロープに達したら娘に取り分をやる。娘にしてみると、エージェントから月給をもらえるという感覚である。エージェントが娘にやる金は娘自身が稼いだ金なのだが、60ロープに達する前に娘が何からの理由で前借りした金と諸々の経費を差し引いて娘に取り分を渡すのだ。店での値段が高い娘ほどこの取り分は高いが、サイライと呼ばれる娘たちは毎日仕事になぞ行かないから、60ロープに達するのに日数がかかる。エージェントによっては、サイライの娘たちにはそういう取り決めではなくて、毎日金を渡してやる場合もある。(渡さないと食う金に困ることになるからである)が、普通はチップも含めてかなりの金が手元に残る場合がほとんどで、店によってまちまちだが、一日3ロープ仕事をしてロープごとにB200ずつチップをもらえたら、それだけでB600になる。一日飯を食うには困らない額である。客によってはB500〜B1000、ご贔屓にしてくれる客が店に来たら2ロープ時間買いしてチップはB2000〜B4000など、チップだけで金になる場合もあるし、エージェントが渡してくれる金を待たなくても毎日暮らしてはいける。(ある一定期間が過ぎればエージェントから取り分も入るのでひと安心)一見してかなり金のかかっているモノを持っている商売女は、決して自前で払ってなんかいない。どんなに高級な携帯を持っていても、身分不相応とも思えるブランド物のバッグ類を持っていても(時に自分のクルマを持っていても!)、ほとんど客に買わせたものであって、自分のサイフから出た金ではない。特にクルマを持っている商売女というのは、パトロンがいる(または、過去にいた)娘であって、月々の支払いに追われるから仕方がなく仕事に行くような場合が大多数である。(タイ人の裕福な男は、決して一括で娘にクルマなぞ買い与えない。いつまでこの娘のパトロンでいるか分からないからだ。最初ローンを組み、問題が起きたりその娘と別れるまで、月々の支払いを与えるようにしている。日系中小企業の日本人社長などが商売女にポンとクルマを買ってやることがあるが、娘にはほとんど別の男がいる。娘のヒモにクルマを買ってやってるのと同じである。これを見越して商売女とつきあう若い男も多いのだ)

※こういうことを書くと、これからMPを訪れて、「カー・タカーはいくらだ?」と訊くような知ったかぶりが出てこないとも限らない。まちがっても、実際の裏を知らない御仁はこういうことを口にするべきではない。(タイ語がしゃべれても、そういうこととは違う)同業者かと勘違いされても、MPに精通しているお客、タイによく来ていて慣れているお客、女遊びに詳しいお客だと娘がサービスを良くすることは決してない。逆にそんなこと、外国人旅行者がなぜ訊くのかといぶかられるだけである。豆知識として知っておくに留めておくべきだ。ちなみに、筆者はエージェントで食ってるわけではない。エージェントに知己が多い関係で知識として知っているだけである。くれぐれも、知ったかぶりは慎もう。(口に出すと、チップを余計に乞われるだけ!)なお、本文では触れていないが、MP嬢が店に初めて求職した際に、別途、「カー・モー(医者代)」が搾取される。これは初回のみならず、MP嬢が仕事をする上で毎月数回定期的に検査を受ける代金であるから、定期的に搾取される経費である。商売女の中で、検査を受けることが義務付けられているのはMPだけで、変な病気に罹っている娘は仕事ができない。古式按摩などの娘はこの検査の義務がない。従ってMP嬢より必然的に危険度が多少高くなる。他の形態の店で働く娘は検査など全くないのが現状である。

三位一体: それぞれの項目でMPの経営(マネージャーの手腕)、コンチア、エージェントのお仕事に触れたが、MPの運営はこの三者が一体となって密接に絡んでいるから、正に「MPの三位一体」と呼ぶに相応しい。働く娘はただの駒に過ぎない。最近のMPはエージェントが自分の抱えている娘を働かせる際、一日2ロープの仕事量を保証したりして娘を受け入れる。例えば、ある店に娘が50人程度必要だとしたら、その店に娘を下ろすエージェントが5人いたらエージェント一人につき娘10人までが定員となる。MPが各エージェントに娘一人につき2ロープの仕事量を保証するとしたら、50×2ロープ=100ロープが毎日の売り上げ目標となる。一日累計で80ロープしか売り上げがなかったら、20ロープも不足する。50人の娘の中で、保証通りの2ロープの仕事にありつけた娘もいれば、1ロープしか仕事がなかった娘も出てくるだろうし、3ロープこなせる娘も出てくる。客が選ぶのだから、そういうことになるのは当然だとしても、問題はそんなに簡単ではない。保証が守られなかった場合、まず娘に不満が出る。娘から搾取して食っているエージェントはもっと不満に思う。1ロープも仕事にありつけなかった娘のエージェントたちは、当然、死活問題になる。エージェントが早速マネージャーにクレームをつけに行くことは必至である。コンチアの推薦に差別があったり落ち度がないか、娘に均等に仕事を与えているか等々。マネージャーはミーティングでも召集してコンチアを叱咤激励することになる。どんなビジネスもこんなことは当たり前であるが、客のいなくなったMPでも毎日こんなことが繰り広げられているのだ。客にしてみれば、ここは娘の数が少ないなと思うMPでも、その店はその程度の規模で食っていけるので、娘をあと50人増やす必要はない。その規模の店に100人娘がいたら共食いになる。娘一人につき仕事量が減るから、飯を食えなくなり不満につながる。エージェントにとっても同様で、こういう店が他のエージェントから娘を数人ずつ受けて100人の店にする意味は全くない。急に客足が増える保証はどこにもないから、そのMPは50人で十分なのである。反対に、ここはいつ来ても娘の数が多くていいなあと思う店などは、客にとってありがたいだけで、働いている娘や下ろしているエージェントにしてみれば仕事量が少ない(=収入減という状態がすぐに起こりやすい)問題が起こる。地の利が良く、旅行者などに人気があり、連日400人の客が押し寄せるMPでは娘がいくらいても足りないという状況になることもあるが、こういう大型店の場合、客足が少なくなると、100人の娘の中で今日は1ロープも仕事ができなかったという娘が数多く出ることになる。ここら辺のバランスというのが難しい。客足と娘の数が一致していないとまずいのだ。この状況は店の知名度や立地によって、週によって(月の最終週の給料日前は客足が最も鈍る)、曜日によって(土日に娘の出勤率が減るのは最も客足が少ないからである)、様々な要因によって(長期休暇など)、毎日変化する。いつ行っても娘が売り切れているところは肩透かしを食らった客にとっては迷惑な話だが、店にとっては商売繁盛、働いている娘にとっても、エージェントにとってもありがたい。いつもたくさん娘がいるところは客にしてみたらありがたいが、売れ残りが出てしまうと店にとっては甚だ困った状況で、娘にとっても(娘から金を搾取しているエージェントにとっても)働き口としては良くない。マネージャーは、店の収入源の確保に努めなければならないが、同時に娘とエージェントの食い分を確保してやる努力も必要になり、エージェントから直接クレームを受けることになる。もしこういう状況が続くとすれば、エージェントは自分の抱えている娘を全員この店から撤退させるという脅しをかけることができる。売れっ子の娘などがいたら店としては損失である。その娘目当てに客が他店に行くことになるからで、客を持っていかれる。こういう問題を回避するために、店としては娘を大幅に増やさない(ラインアップが限られるというデメリットが出てくる)、バランスの取れた娘の数で売り上げを増やしたければ入浴料を値上げする(当然、客足が遠のくリスクは負う)、娘から不満を出させないために娘の取り分を増やしてやる(店の売り上げが減る)、客足を増やすために入力料を下げる(安ければ客は集まるようになるが店の売り上げは減る)など、店によっていろいろ試行錯誤をこらしているようだ。こういう状況は時に娘のサービスの質まで決めることさえある。娘がたくさんいても一人の娘が満足する仕事量をこなせない店は娘が客にチップを乞うようになることは必至で、娘一人が満足すべき仕事量をこなせる店は、娘は手練手管で客からチップを乞わなくてよくなる。自分の取り分で十分飯が食えるからである。また、店の客層にも影響されるだろう。外国人の旅行者が多い店の娘はどうしてもチップを大目に乞いたくなるのが人情というものだ。旅行者からチップは乞いやすい。あまり金がない客層が中心の店の娘は、チップを望んでも客に金がないのだから諦めるしかない。仕事した自分の取り分だけで満足せざるを得ない。『外道』の投稿の中で、高級MPを独りでポツンと訪れ、「娘が少ない」、「大した娘がいない」と結論づけている御仁がいるが、店を訪れた時点で見かけた娘は実は売れ残りのカスであって、上玉のイイ娘はメンバーとVIP客に占有されてしまっていて、回転が良く繁盛しているゆえに娘が少なく思える店かもしれないことを読めない、旅行者に近いド素人の考察ではないかと疑ってみる必要がある。反対に、この店はいつ来てもたくさん娘がいていいなあと思う店は、客足よりも大幅に娘の数が多い結果であり、娘一人につき仕事量が減るので、近い将来、この娘はエージェントと共に他に流れてしまうかもしれないと考えられるような店である。どんな娘を指名してもハズレがない店と言明している投稿もあるが、(こいつ、どう考えてもMPの経験が少なく悪趣味の結果、低いレベルで満足できる客なのでそう思えるだけなのではあるまいか?)と疑ってみる必要があるかもしれない。特に、タイ男の趣味は悪いと見下している旅行者の投稿もチラホラ見かけることもあるが、皆、そうではない。タイ人の最上級の客層の御仁たちは、日本人旅行者なぞ鼻にもかけないようなイイ女をいくらでも自由にできる男たちで、女遊びにいくらでも金を出せる御仁たちなのだということを知る旅行者少ない。最上級の客層のタイ人は日本人旅行者が到底知り得ないイイ女を星の数ほど抱いてきている。また、そういう女たちを相手にできる“金に余裕のある御仁たち”でもあるのだ。一見に過ぎない旅行者の一回限りの体験談は、とにかくアテにならない。長年タイに在住している御仁などの投稿も、時には何か勘違いではないかと思うような内容を含んでいることすらある。余談であるが、タクシーの運ちゃんがMPの営業に大いに貢献していることも知っておこう。有名なところで「プラザ」の地下にある「キューピディ」、アヌサワリ近くの「J−ONE」などは、客を連れてきてくれたらバックマージンとして1ロープにつきB200〜B300を運ちゃんに支払っている。それを通達して約束しているのだ。ピンクラオ(トンブリー地区だが、タイ人は普通、“ファントン”と呼ぶ)のMPでは、客がタクシーで来たと知ると自動的にB200〜B300を上乗せしてくる。団体さんを連れてきたガイドには、これまた店から相当なバックマージンが転がり込む。きょろきょろして入ってくる旅行者、この店には初めて来たなというような客は、コンチアは金額を誤魔化すのに苦労しないだろう。つまりこういう様々な要因がボッタクリを生むわけだが、ボッタクリは状況さえ許せばどこでもやっていると考えたほうがよい。ボラれた金はいったい誰のポケットに転がり込むのかと言えば、店や娘ではなく、大半はマネージャーかコンチアである。多くの旅行者が訪れる有名店が軒を連ねるラチャダーピセーク通りに面したMPのほとんどは、連日娘がよく売れるから、コンチアがムリやり客からチップを乞わなくてもよいのだが(入浴料から自動的にコンチアには金が入ってくるため)、フツーの旅行者はコンチアにあまり多額のチップをやらない。大した副収入にならないのを見越したコンチアが客からボるという結果になる。客足の少ない店では娘の売れが悪く、コンチアに自動的に入ってくる金が少なく、不満に思うコンチアがやはりボる。『外道』サイトでは「ボラれる客は、どこに行ってもボラれる」というような常識が定着しているが事情はちと違う。この客は無知だから、金がありそうだからボるのではなく、ちゃんとした経済的必然性があるからやるのである。マネージャーによって、コンチアのこの行為を禁止している店は、旅行者に依存しない営業に自信のある店である。マネージャーが積極的にコンチアにやらせている店は、どうせ店の本当のオーナーは毎日現場などにいないからバレるまではやっている。(バレたら、その従業員は当然クビになる)また、フツーの客は、裏方であるエージェントと知り合うことは極めて稀であるから、エージェントの動きなど全く意識しないで遊べるが、エージェントによって娘の教育、娘との契約内容がかなり違う。従って、娘の店でのマナーは店の教育というより、エージェントによることが多い。これも『外道』の常識とは違うだろう。店が教育するのは求職時のみで、店の規則などは無きに等しい。娘が客から貰うチップを搾取しないエージェントだったら、娘は客がいくらチップをくれるか、あまり意識せず安心していられるが、全額搾取するエージェントだったら、少しでも多く客からチップを乞うことになるだろう。エージェントに発見されて搾取される分をとっておき、ウソをついて自分の取り分を確保するという“横領”行為をする必要が出てくるからだ。チップがB100では隠しようがない。娘はエージェントとの契約で1ロープいくら貰えるということになっているが、雛壇の中に座っている値段が同じ二人の娘たちは、エージェントが違えば手取りも違ってくる。二人の娘は値段が同じだが、1ロープごとにB500を受け取る娘もいれば、B400しか貰えない娘もいる。契約内容が違うから仕方がない。娘によってサービスに違いが出てくるのは個々の娘の仕事へのスタンスにもよるが、金の必要性からでもある。B400しか貰えない娘は、客からチップを多く乞おうと懸命になるだろうことは目に見えている。娘は“どうすれば客からチップをたくさん貰えるようになれるか?”と考えるから、娘から娘に、この仕事の奥義みたいなものが伝わっていくことにもなる。エージェントが元MP嬢であれば自分の抱えている娘に直接教えることができるが、皆元商売女であるわけではない。エージェントは男である場合が圧倒的に多い。男は自分で女遊びの経験はあるわけだが、自分が客として遊びに行った経験と、自分が抱えている娘に教えられることとは別物である。コンチアがMPに求職する際、店が雇う条件は、お抱えの娘を何人引き連れていかないといけないということがある。5人連れてきたらひと月いくら保証するといった条件で雇われる。コンチアお抱えの娘とというのは、つまりコンチア自身がエージェントなので、店では自分お抱えの娘を推薦するに決まっている。他のコンチアの娘を推薦してもご自分に一銭も金が入ってこない。MPの実質トップであるマネージャーはいちばんウマミのある役職で、店に在籍する娘全員からロープごとにB100などが自動的に自分の懐に転がり込む。ひと月の月給で考えれば、マネージャー、コンチア、エージェントの中には、全員ではないが、店に遊びに来ている客などよりも遥かに金があるという奴も少なくない。(客からB100貰って毎日の生計を立てている哀れな奴だ)などとバカにして見下している旅行者がいたら、とんでもない。蔑む必要もないし恐縮する必要もないし、顔を立ててやる必要もないが、ご自分よりも金がある奴にB100のチップをやっているかもしれないとは気がつかない旅行者が、いかにモノを知らない人種かお分かりであろうか。風呂屋に遊びに出かける大半の客が気にすることは娘のラインアップと金額くらいだろうが、こういう“MPの裏の事情”を知って遊びに出かけると別の視点から眺められ、理解も楽しみも一層深まるのではないだろうか。裏事情を知っていれば余裕を持って遊べ、得することもある。金を払うのはこちら客なのだから、ご自分が主導権を握って楽しく遊びたいものである。



日本人御用達の店: バンコク市内には多くのMPがあるが、日本人御用達と言って差し支えない店も何軒かある。その中で最も有名なのは、「ナタリー」だろうか。『外道』の投稿者がほとんど口を揃えて言う“日本人好みの娘が多い”ということもあってか、日本人旅行者が滞在中、必ず一度は立ち寄るMPにさえなっている。終日旅行者で溢れていても、在籍している娘の数が多いためか、いつ行ってもまだまだ娘がたくさんいるところも旅行者にはポイントが高い理由である。この店に在籍する娘は非タイ人も多いものの、立地の良さと交通の便利さが相まって、ラチャダー界隈のMPでは日本人にとってNO1の人気店である。(不思議なことに、他店で「元ナタリー嬢」という娘と知り合ったことがないし、あまり耳にもしない。他店に流出しないのにはワケがあるが)が、個人的に言えば筆者は完全にアンチ・ナタリーファンだと白状する。本日1ロープも仕事がなかったという娘が多数いても他店に流れもせず、経営が成り立っている店など他にない。他店ではなかなかそうはいかない。では、なぜこういう経営ができるのかと言えば、タイ人でない娘は、1ロープ仕事した報酬が極端に低いことと関係がある。非タイ人娘はエージェントが安くコキ使えるからで、彼女たちはほとんど人身売買の餌食になって働いているに等しい。また、タイ人のおババの娘は仕事量が少なくても、旅行者が多く訪れるMPではチップが多く貰えるからである。ナタリーの娘は、客が旅行者だと知るとチップを多く貰えるとフンで自ら乞うてくる娘とそうでない娘にはっきり分かれる。『外道』の投稿にもよくあるが、『B200のチップでも丁寧にワイして受け取ってくれた』と日本人が喜ぶのは娘が非タイ人であることに関係する。ミャンマーやラオス国境付近のタイの田舎で、娘がタイに非合法で入国して売春している例がある。かの地で遊べば、通常はB300である。チップはB50もやれば大喜びする。こういう娘がバンコクの「ナタリー」で働くとB2000近い値段がつき、客はB200〜B500のチップをやる。外国人の娘はどんな値段の娘であっても1ロープB300以上はもらっていない。残りは全部店の取り分かエージェントが搾取する。色白なので区別がつかないことをよいことに、客に訊かれても“チェンマイ出身”とでも答えるように教育されているだけだ。タイ語は話すのは達者だが読み書きができない。(中にはタイ人並に読み書きできる娘もいるにはいるが)18歳未満の未成年が在籍しているのも確かで、タイで合法とされている年齢(18歳)まで店は待っていない。娘が15、16歳のうちから地方に行って買ってくるのだ。「ナタリー」は日本人から絶大な人気があり、日本人が主な客層なので日本語が達者なコンチアもいるし、日本人御用達の名に恥じないラインアップを揃え、あまりボリもせず、堅実な経営をしている店に思えるが、内実は、値段自体がもうすでにボリボリの店なのである。日本人はチップを派手にやらないことを見越して、B200のチップでも喜んでくれるような娘(つまり、本当はB50でも大喜びする非タイ人)を揃えているだけなのである。ここは数あるMPの中でも治外法権的地位(準日本人専用)にあるから、警察の取り締まりも甘い。何かと法令が厳しいタイでも、外国人が遊ぶところだけは警察も妙に文句をつけないのが当たり前のパッポンと同じで、「ナタリー」も何とか警察の目から逃れている。(外国人娘で溢れている「カトリーヌ」が、派手な警察の手入れによって何度も閉店の憂き身に遭っているのとは対照的である)こういう外国人専用MPにタイ人客が足を運ぶことは滅多にないが、それは、タイ人客はミャンマーやラオス娘にB2000払いたくないからで、本当の相場を知っているからであり、どんな美人の娘であっても、タイ人の金持ち客がそういう娘を愛人にしたいと通うこともないからである。従って、「ナタリー」を訪れてB2000払えるのは無知な外国人しかいないということになる。「ナタリー」から娘が流出しないのは、店ご指定のエージェントが徹底的に管理しているためで、他店ではこういう娘は働かせられないからである。日本から遊びに来る旅行者には恐縮だが、タイ人客で近隣のアジア諸国(タイ人がバカにして格下だと思っている国)の娘と遊ぶ男は金がないか田舎者で、遊び慣れたタイ人客はB2000も払ってそういう娘を抱きたいとは決して思わない。「ナタリー」ではそういう娘を日本人にB2000で提供しているわけである。日本人御用達の店にはそれなりに裏があるというお話だが、『それでも、ナタリーに行きたいですか?』と諸氏に問うてみよう。それでも行くというナタリーファンが多いだろうが、市内中にタケノコのごとくたくさんある「フジレストラン」でしか日本食を食ったことがないタイ人と同じようなものだ。タイ人御用達と言ってもよいあの店の日本料理を旨いと思える日本人は少ないはずである。こう書くと外道諸氏の賛同は決して得られないだろうと承知しているからこの辺でやめておこう。あとは各人ご勝手に。(ラチャダー界隈の外国人専用MPに在籍する年季が入ったおババMP嬢たちは、たとえペッブリーに求職しても報酬がしれていることをよ〜く知っている。多くの旅行者が訪れるラチャダーのMPだからこそB2000弱の値札がつくので、本来はB1000でも売れない。また、旅行者の多い店にいる娘は、普通のタイ人客がいかにケチか知っているから、少しでもチップを多く貰えるラチャダー界隈の店で働きたがる。要するに、「ナタリー」はカモの対象を日本人に特化した店であるということである。パラム9にある「カトリーヌ」も同じように非タイ人で溢れている。未成年も多く在籍している。この店は他のエージェントが入り込む隙が全くない。娘は皆、カトリーヌの所属であるためである。エージェントは自分の抱えている娘が働いている店では普通遊ばないから、「カトリーヌ」はMPのコンチアやエージェントなどの“MP業界で働く男たちの御用達NO1の店”になっている。他店のコンチアが自腹を切って遊ぶ店は大抵ここである。業界人が「ナタリー」で遊ばないのは、自分の店の客と会いたくないからである)

『外道』の常識: 筆者は常々、『外道』の多くの投稿者の“常識”に疑問を抱いてきた。筆者は旅行者でないから、日本人旅行者の“常識”に素直に肯けないことが多い。(そう感じているとすれば、ご自分の損になるのが分からないかな・・・この御仁)という投稿もあれば、(完全に履き違えてるな・・・・この御仁)と思う投稿もある。(知らないうちは、まだいいな)という投稿もあれば、(ハマったらとことんハマるな・・・この御仁)と思う投稿もあるし、(この御仁、たぶん、日本じゃ遊んだことないな)とはっきり分かる御仁もいる。旅行者の間だけで流布している“常識”にあえて異論を呈してみたい。例えば、MPで高い値段のランクのサイライ娘は外見だけで高いので中身(つまりサービス)は悪いという常識があるが、指摘すれば、“娘のサービスを良くさせるコツを怠ってきた旅行者の無知と怠慢”ゆえであると言いたい。また、MPの画一的なサービスに飽きたと嘆く御仁は、客として平凡なマナーを繰り返しているからそうなる。MP嬢がマンネリした画一的なサービスに陥らないように遊んでいないだけである。どんな形態で働く商売女も最終目的は金であることが明白なのに、金が絡むと妙に嫌がる御仁も多い。アマチュアリズム的なおつきあいを望む御仁が、なぜ商売女を相手にして遊ぶのかとツッコミたくなる。そういう御仁は最初から素人とつきあえばよい。(ただし、タイの素人は最終的には商売女よりも高くつくのもいる)素人臭い援助交際娘の方が好きだという御仁は、娘が仕事を忘れて個人的感情を入れてきて、客としては金を払わずにタダでヤレたりするのを密かに期待したり、面白い進展や事件が起こるのを期待しているのだろうが、タイで、素人と玄人の差はほとんどない。それゆえ、普段は堅気の仕事に従事する娘が寝てなんぼ儲かると客を探してウロついたら、その娘は素人ではありえない。特定の店で働いていないだけで立派に玄人である。経済的必要性からそういうことになるので玄人も素人も目的は金であり、出会いではない。『外道』用語になっている“擬似恋愛”というのも意味不明である。玄人を買ってきて、その過ぎ行く時間や発展を楽しみ、素人とデートしている気分に浸るのは男として分からないでもないが、所詮、寝てなんぼの女である。たとえ娘が少し関心を抱いたからと言って、それは娘がその客に慣れたというだけ、好奇心からいろいろ話をしたり聞くだけ、そして商売だからである。バックグラウンドを知らない旅行者の多くが、娘の言動を勘違いしているのではないか。タイの娘は日本人が思っているほど人間が素朴で純愛の心に満ち溢れているわけではない。人間の内面を観察する能力はほとんど欠如していると言ってよいくらいである。彼女たちが育ってきた環境を知るには、旅行者はあまりに経験と知識がなさ過ぎる。商売女に恋愛感情を抱く御仁は女の経験が足りないし、犬と同じように扱う御仁は、商売女を悪い意味で中途半端に知り過ぎている。さらに、日本人的発想で満ち溢れた感覚で気になるのは、“ロリ娘”という用語である。日本の常識では16歳の娘は両親の庇護の元にある未成年だが、タイで16歳の娘はすでに立派な大人である。明治時代以前の日本で20歳の娘はすでに年を食ったおババであるという感覚に近い。従って、タイで16歳の娘をロリ娘などと考えている大人は一人としていない。旦那がいて子供がいても全然おかしくない年齢である。殊更ありがたがるタイ人は皆無である。ありがたがるのは日本人のみ。旅行者が商売女と知り合って勝手に“オキニ”扱いしているのにも笑ってしまう。携帯番号を聞きだして、タイを訪れるたびに電話を入れると会いに来てデートしてくれる相手なのだろうが、正確にはその娘に“オキニ入られている”というべきである。あまり金銭にこだわらなくつきあってくれる娘であっても、『あたしは日本人のギックがいる』と外国人を手玉にとっている気分になりたいだけである。商売女にとって勲章みたいなものだ。男に会いたいと思わせ寝ればいくらか金にもなるのだから、完全に娘の勝ちである。主導権を握っていると勘違いしているのは男の方なのだ。男が期待するほど娘はおつきあいにこだわっているわけではない。あなたがタイにいない時間のほうが長いのだから。日本の国内で風俗遊びをすることを考えたら、B1500(日本円で4千円程度)で女を一晩中貸し切ってヤレるのだから確かに安い。B5000であっても日本円で1万4000円弱(日本の風俗だったら、安ソープでしか遊べない金額である)にすぎない。が、B1500で客と寝ている娘が自分で男遊びに行くと、チップだけでB5000もやる。日本のクラブに遊びに行ってチップだけで1万円やる御仁は限られてくるが、その程度の商売女でもこういう感覚で遊ぶ。日本だったらチップだけで3〜4万円やるのと同じである。『外道』の投稿者で、日本のキャバクラに遊びに行き、会計の他にチップだけで娘に3万円やる御仁がいるだろうか。バーツで考えると、1万バーツ強である。娘にやるチップはB200と決め込んでいる御仁に、この感覚は理解できないにちがいない。旅行者の常識で計れないエピソードであろう。恰好なことに、日本人旅行者の中にはご自分よりも使える金がある商売女に対して、「身分相応というのを知らないんだよね」という御仁さえいることである。遊びに行く客より金がある商売女というのも時にはいるのだ。『あんた、B500もチップをくれたらサイフがカラになっちゃうでしょ?』と娘が同情するような旅行者がいるのだ、これも。金持ちのパトロンに貢がせて、月々に10万バーツ貰っている娘は実際にいる。勿論、彼女たちは所得税など払っていないから、丸々10万バーツ遊びに使える金である。日本のサラリーマンで月に30万円遊びに使える御仁はかなり限られてくる。尤も、こういう商売女が相手にする外国人は、かなりの金持ちだけだが。「美人度(=値段の高さ?)とサービスの質は反比例する」と思い込んでいる御仁も多い。フツーに遊んでいる限りでは確かにそうかもしれないが、筆者は例外を数多く知っている。そう決めてかからなくてもよいのではないか。(簡単に言えば、金と時間次第である。時間というのは長期戦になるということで、短期決戦する旅行者にはちと辛い)「摺れていない娘がいい」と誰もが言うが、素人娘はこの商売に足を踏み入れた瞬間から一週間も経たないうちに摺れ始めるものだ。摺れるか摺れないか、娘の持って生まれた気質にもよるし、商売女としてどれだけ浮き沈みの多い経験を舐めて来たかにもよる。素人時代(?)にだってさんざん男を食いちぎってきているのだから、素人・玄人に関係なく、女というのは男と知り合うごとに摺れていく。良い意味で摺れている娘もいれば、悪く摺れた娘もいるが、見た目に摺れていない娘の実生活が、実は手練手管に長けていて、呆れかえるほどのゲス女だという例を筆者は数多く見てきた。旅行者は、タイ娘の人生の歩みを知らないだけである。『外道』では、“最も安上がりで最大の快楽を得ることが外道者の王道である”といったような空気が支配的だが、これに真っ向から対立するような娘の本音をご披露して締めくくろう。商売女によれば「要求の多い客ほどチップが少ない」のだそうである。何となく頷ける。結局、ご自分の懐に応じて各自のこだわりを満足させるように楽しみ、たとえ他人にどんなに金のムダだと思われようと金を使って得られた成果を自分で納得できれば、女遊びとして十分ではないだろうか。筆者は最近そう考えている。

旅行者の諸氏へ: 「タイに何十回通っていても、旅行者は所詮、旅行者に過ぎない」と知ろう。『外道』の投稿の多くは旅行者からだと思うが、たった一回限りの来店で、「タイでよく遊んでいるオレがせっかく行ってやったのに、大したことはない」というような投稿を見かけることがある。裏事情に精通しているならよいが、自己解釈や旅行者的発想(しばしば勘違いと無知)だけで結論づけるのは、ちと、早合点であるまいか。他諸氏にとってアテにならない情報を含んでいる場合もあり、慎重に裏をとらないといけないぞという気分になってくる。一年に数回だけタイに遊びに来る旅行者は、どこで遊ぼうが常連ではあり得ない。滞在している期間だけ毎日大金を使って上客扱いされても、一年中通してずっとやっているタイ人金持ちや常連には到底敵わない。「ここは旅行者でも安心して遊べる」というような情報のほうが親近感が持て、直接役に立つ。以前、『外道』に掲載されていた投稿の中で(既に投稿自体が古くて削除されてしまった)、『金がない男は、ここで遊べないだろう』という趣旨の投稿があった。こういう投稿もほとんど役に立たない。「フランスに行ってミシュランガイドに載ってる三ツ星レストランで飯を食ってきたが、大したことなかった」というのと同じで、知ったかぶりゆえの「裸の王様」的虚栄だという気がしてくる。逆に、まともなタイ人ですら引っかけないようなゲス女に執心して、「忘れられない思い出をくれた!」という御仁の投稿も、正直言って呆れる。哀れで苦笑すらできない。非日常的体験だからこそ、常軌を逸脱した女に夢中になるのだと言いたくなる。帰国して正道者に戻るのが億劫で、現実に耐え切れず、逃避したいゆえの悪い夢、勘違いだという気がする。タイにハマる『外道』諸氏の中には、自己の矛盾に気がつかず、タイに安住の地を見出したというような御仁もいると思うが、それは単にタイ人がいい加減ゆえ、他人の自己矛盾を追及せず、勝手にさせてくれるからで、自己を否定されないから居心地が良いのである。旅行者ゆえ、異邦人扱いされ相手にされていないのを、オレの存在を認めてくれたみたいに考えるのは非常に危険である。いったんタイに住み着くや甘い夢は現実の中に投げ込まれ、ご自分の無知ゆえの勘違いだということを痛切に思い知ることになるだろう。旅行者でいられることの無責任、「旅の恥は掻き捨て」的非常識、どこに住んでも通用しない。前文にも書いたが、外道なぞ、カッコいいものでは決してない。遊ぶときは“遊びのルール”があるが、そのルールは遊ぶときだけ通用するのである。このサイトの主催者である外道紘氏に憧れている御仁も多いと思うが、外道紘氏、面識がなく個人的には存じ上げないが、メールをいただいたりすると、それはそれは常識のある人物である。常識を知り、かつ、遊びを知っている御仁とみた。他の諸氏も大いに見習うべし。単なる非常識な人間は、ここタイでも生きてはいけないと知ろう。旅行者は、トラブルに遇ったときに国民気質がモロに出る。問題に直面した時、治外法権的発想しか浮かばない日本人の何と多いことよ・・・旅行者はいつまでたっても旅行者であって、タイを根本で理解していない。タイの男のマネ事をして遊んで、(オレもタイ人になってきたなあ)とご満悦しているような投稿をする御仁、何か履き違えしていると自省したほうがよろしい。いったい、いつから『外道』は、『オレはいかに安くあげ飛びっきりエロい体験ができたか』という自慢話に花を咲かせる場になってしまったか?というのが本音なのだが、開設当時、新鮮な情報に溢れていた頃の『外道』が懐かしく思える。現在、これまたどうしてか、大半の諸氏の投稿は外道紘風(?)の文体で書かれてあり、(ひょっとして、外道紘氏が別名で書いているのではないか?)と思うような投稿で溢れている。これに飽き飽きしているのは、他ならぬ外道紘氏本人ではないかと密かに疑っているのだが、マンネリを打破するのは、読者の新鮮な視点に立った投稿以外にない。『外道』ファンの一人としてそういう読者の投稿を切に待ち望んでいる。タイ在住の駐在員でも、守備範囲が狭い御仁も多い。第一、駐在員は『外道』になぞ投稿しないだろう。いちいち投稿していたらかったるい。また、駐在員は旅行者ほど遊ぶ時間がないから、旅行者の方がよっぽど詳しい。(自分で商売をしている男ではない)現地駐在員は、仕事以外のことではタイに関して(特に女遊び)無知な御仁もいる。そんなことに頭を使う余裕がないのだ。後になってから後悔する駐在員もいるはずである。タイにいたのにあまり遊ばなかったと。現地駐在員の中にはタイ語がペラペラという御仁もいるが、丸っきりダメというのも多い。女を口説けるほどタイ語がしゃべれないのだ。タイ語をしゃべることを生理的に嫌悪している御仁すらいる。まあ、女遊びに興味がない御仁は『外道』とは無縁の御仁だろうから心配する必要はない。が、商売女の一人や二人、扱いに困るような御仁に、仕事ができるはずがないとも思う。タイを相手にして商売してるんじゃないかと言いたくなる。風俗遊びに精通する必要はないかもしれないが、タイ人の物の考え方を学ぶ機会でもある。横の勉強をしておいて決して損にはならない。タイに興味がある人で、カオ・パンサーとオーグ・パンサーの意味を知らない人は少ないと思うが、知らなければ、この日はタイ全土で酒の販売が禁止されるから、店に行ってもスーパーに行っても酒が手に入らない。(外国人相手の特別風俗地域であまりお咎めがないところは関係ないが・・・もっと言えば、通常の酒の販売時間の終了である夜12時を超えても、遊び場の店以外で酒を売っているところはある。地元の人が利用するだけあって、外国人が知らないところだが)また、これも知らない人はいないと思うが、仏教に関連した祝日などは風俗は休業日であり、行っても店が閉まっている(風俗特別地区は別)。ところが必ずしも知っているとは限らないことは、娘が「シーロムのワット・ケーに行ってきた」と話せば、(ふふん、この娘、パトロンか恋人を探してるな・・・ということは、そういう男と別れたか別れそうなのだ=口説いて損はないぞ)と推測ができる。シーロムにあるワット・ケーはガイドブックにも載っているほど有名であるが、商売女に絶大な人気のある寺だということは書かれていない。市内どこに行っても手相を見て、将来のことを色々と話して聞かせてくれる占い師というのがいるが、ワット・ケー(というよりも、ワット・ケーの外で商売している占い師)は商売女がこれからどういう男と知り合うか(カモ男、上客、パトロンなど)を占う有名な場所なのだ。当たると有名なので一流の商売女は誰でも知っている。旅行者は娘がワット・ケーに何しに行ったか知らないから会話をやり過ごしてしまう。また、パラム4にあるワット・ファランポーンが24時間営業(?)していてタンブンできるワットだと知っていれば、娘が夜中に「タンブンしたいなあ・・・」と漏らしたら、外で会える口実になる。娘が首にタクット(ケースに収められた木の破片で、魔除けのお守りみたいなものである)をかけているのを見たら、「最近、幽霊にでも会ったか?」と会話が弾むきっかけになるが、全く知らない御仁は何であるかも分からない。『外道』を読んでいるだけでは、どこどこの店は云々という情報しか得られないだろう。女情報ではない一般常識も、時には遊びに使える情報になるのだ。こういうことは数年間滞在している駐在員すら知らない御仁がいる。スクムビット界隈しか知らない御仁、どこに日本食レストランがあるかしか知らないようでは、女遊びにも支障を来たす。『外道』だけでは学べない情報というのも時には大いに必要になる。旅行ガイドブックに書かれてあることしか知らないようではタイ通とは言えないし、タイ人とおつきあいするための常識がなければ、商売女とのおつきあいもチグハグになる。知らなければ損したり困ったり、騙されたりすることも出てくるだろう。何事も経験である。(“修行”とは書かない。修行と書く御仁が多いが、それは相手がプロの場合である。昨今の商売女はプロ意識が低く半ば素人だから、客にとって修行にはなりえない。その娘にとって商売女の修行だと言ったほうがより現実に近い、と思う)タイの有名歌手で日本でもコンサートを開いたことがある「タタヤン」という歌手がいる。この実父の話でもして締めくくろう。この初老の御仁、来タイ40年近くなる外国人であるが、有名歌手である娘のために会社を設立、自ら社長になり生計を得ているが、パッポン近くのコンドーに住んでいて、仕事が終わると毎朝5時近くまでパッポンのゴーゴーバーに繰り出す。エロ爺と有名で、この男を知らないバーガールはいないというくらいパッポンのVIPである。パッポンあたりで働いている娘でタタヤン爺と寝たことがない娘は皆無に近い。長年通っているから、給仕の娘などにも手を出しているし、引退した(?)娘にも顔が広い。来タイ40年近くになるのにこれを毎日だから呆れる。本当にパッポン以外は知らないのか、娘の仕事で海外や地方に出張しているとき以外は、毎晩飲んだくれている。パッポンのバーガールの父(てて)と呼ばれるに相応しい。飯が食えなかったり、金がなくなったバーガールはタタヤン爺に頼み込んで抱かれるというのが通例で、タタヤンの実の母親(つまり自分の妻)が数年前に亡くなったあとは、さらにのめり込んでいるという話である。パッポンのバーで初老のみすぼらしいヨレヨレの白人男が飲んだくれていたら、タタヤン爺だと疑ってよい。夜な夜な繰り出しているから、パッポンのバーで働く従業員で知らぬ者はいない。その姿は哀れで、決してああなりたくないものだと思わせる風情を漂わせ、醜悪の一言に尽きる。(彼は元々ベトナム戦争に従軍してタイに在住していた軍人である。タタヤンの実母も商売女であったことは明らかで、世界的に著名なプロゴルファーであるタイガーウッズの両親も、ほぼ、似たような境遇である)もう一人、社名を出せばタイ社会では有名なある台湾系企業の会長、この御仁は毎晩のようにカフェーに繰り出す。女と寝ることはすでに数年前から不可能になっており(つまり性的不能)、カフェーのナクローン相手に毎晩酒を飲みに来てそのうちテーブルで寝込んでしまうので有名で、彼が目を覚まして起きるまでコンチア、給仕、ナクローンは誰も近づかない。この人物もナクローンの父(てて)と呼ばれている。いったい何が楽しいのか、ナクローンに乞われるままにマライ(チップ)を贈り、誰一人として抱かず、相手にされず、閉店間際に独りで帰宅する。哀れである。そのうちタタヤン爺はパッポン界隈で倒れ、お陀仏状態で発見されるのがオチとみた。台湾の会長爺も、きっとカフェーのテーブルでポックリと落命するのが成れの果てであろうか。この御仁たち、外道中の外道を歩んできた末路の哀れさ、ひとしおである。外道者を自認する諸氏、外国で客死したり道端でのたれ死にする以上に己の末路として相応しいものがあろうかと覚悟できる御仁のみが、真の外道者であることをお忘れなきよう。家族に看取られながら自宅や病院で大往生したいものだと望んでいる御仁には、外道者の資格は初めからないのである。



ミニ・タイ語単語帳: タイフリークの外道諸氏にちょっとしたタイ語の単語をご紹介しよう。女遊びに使える単語であるが、和訳だけでなく、より理解を深めるためにちょっとした解説もつけてみた。タイ日辞典を引いて意味を調べても、タイ語に相当する日本語訳を知る手がかりにはなっても、しゃべるタイ人の深層心理までは教えてくれない。同じ言葉であっても文化が違うのだから、自ずと表現する内容に違いが出てくるはずである。単語だけでは会話にならないが、会話のための簡単なフレーズなどはその手の本を参照してください。最近は簡単にどこでも手に入る。筆者はタイ語の専門家ではないから、何々に載っているのと違う、まちがいだと言われても知らない。ご存知だと思うが、タイ語の発音は、カタカナで表記するのが極めて困難である。5声(高低アクセントだと思えばよい。タイ語の発音では極めて重要)を書き表すことができない。従って、読者のどなたかが以下に紹介してある単語を使って通じなくても、筆者に責任はないとお断りしておく。正式なタイ語の語学書でも買ってください。(ごく一般的な単語は省かせて頂いた。日常生活の会話ができるためには、1500〜2000単語も覚えれば事足りる。中学生時代に習う基本英単語で、英語圏に旅行したら四苦八苦しても何とかやっていけるのと同じである)

※日本語の音韻体系では、どう書き表しても到底説明できないことがある。英語で書かれたタイ語の学習書の方が分かりやすい。著者によっては標準の発音記号ではない独自の表記で説明してあるなど、バラバラのところもあるが、発音が記号で書かれてあるから、カタカナよりも頭に入る。タイ語の発音で最終音節子音に当たる子音は無声子音なので、英語のように音として出てこない。つまり、耳に聴こえてこないのだ。[p][t][k]のどれで終わるのか、耳で判断するのが困難である。また、子音に続く「l」「r」は発音が甘くなるので、こなれたタイ語をしゃべろうと思えば、「プラー(plaa)」は“パー”みたいに発音することになる。一般的タイ人が耳で覚えた英語をしゃべるときも自国語の影響が出るから、タイ人の英語は聴きづらいことこの上ない。単語の音節の切れ目が子音で終わる場合、子音が聴こえてこない。「web site」の[b]と[t]の発音が甘くなって“ウェ・サイ”と発音しているように聴こえる。聴いている側が推測するしか手がないのである。音声学の知識があれば専門書を読んでも理解できるのだが、一般旅行者には難しいだろう。余程のタイ通でない限り、タイ語の学習に費やす時間もない。余談だが、外国語の発音をカタカナで表記することを最初に提唱した人物は、何と、あの「ジョン・万次郎」だというから驚きである。学問的には正しくはないのだろうが、より原音に近い音をカタカナ表記してあれば初心者には安心である。カタカナで発音が表記してある外国語の辞書がよく売れるのもそういう理由であろうが、タイ語は発音が特殊なのでカタカナ表記では限界がある。それを承知で読んで頂きたい。(各単語の発音記号は省かせて頂いた。正式にはその手の本を参考にしてください。発音の注意書きがついていないものは、カタカナ通りそのまま発音しても大体通じる。また、[ ]で示した発音は、タイ語の終末子音で耳に聴こえてこない音を表している)

●タマダー:「普通の」という意。MPではガラスの中の雛壇に座っている並ランクの娘を指す。店で最安値で、通常は2時間である。この2時間=1回を“ロー[p]”と言うが、時間延長したい場合、“トー・ロー[p]と言えばよい。通常2時間のタマダー娘の延長は半ロープ=1時間も可。1ロープ=2時間も勿論可。始めから続けて数ロープまとめて娘と部屋に上がることを“スー・ウェラー(時間買い)”という。MPの閉店(通常夜12時)まで時間買いすると外に連れ出しもできるが、MP嬢は誰でも外に連れ出し可能とは限らない。娘の承諾が必要になる。夕方4時から夜8時まで2ロープ時間買いして外に連れ出すことはあまり歓迎されない。娘は、一旦店の外に出るとそれっきり仕事に戻らないからである。(一日3ロープのノルマをこなしたらいつでも帰宅OK、ノルマがなくていつでも帰宅OKなど、店によって規定が異なる)MP嬢の勤務時間内の途中に抜け出す時間買いを店が許すかどうかはケースバイケースだから、閉店までの時間買いがいちばん手っ取り早い。娘は客とつきあったらそのまま店に戻らずに帰宅できる。娘に携帯番号を訊いておいて、店外で個人的に会うという手もある。本文でも触れたが、MP嬢と外で会うのは客の手練手管が試される。娘とのおつきあいによる場合もあれば、金額次第でもあるし、娘から言い出してくる場合もある。そこらへんの事情はOFF前提の商売女と多少異なるかもしれない。(余談だが、A店のa嬢とB店のb嬢の二人とサンドウィッチを所望したとしよう。a嬢を時間買いしてB店に連れて行き、b嬢を指名してa嬢と一緒に部屋に上がるとすると、B店ではb嬢の料金の2倍、または追加料金としてB2000などが加算される。やはり、3P=サンドウィッチは同じ店で娘を二人選ぶに限るということか。また、客二人が一人の娘と3Pをしたい、三人で一緒に部屋に上がりたいと所望した場合、客二人とも娘の正規料金を支払うことになる。実行する御仁はあまりいないと思うが、念のため)

●チョー[ng]:「予約する」。MPで名刺をもらうと店の電話番号が書いてあったり、コンチアが自分の携帯の番号を書き込んでくれたりする。(勿論、客がコンチアの携帯番号を所望したら、普通は誰でも教えてくれる)ある娘を気に入って予約を入れたい場合、こう言えばよい。(ちなみに、コンチアの番号を訊いておくと、本日娘が仕事に来ているか確認することもできる)最近は英語の“booking”でも十分通じるようになった。予約を入れたい場合、娘の番号(例、V24など)を知らないと予約はできない。源氏名は不可。同じ源氏名の娘が店に複数いる場合もあるからである。「○○だ・・・・△△を4時に予約」で通じるほどコンチアと懇意にしていると話は楽だが、予約を入れて店に行ったら他の娘に目移り、予約した娘とは別の娘をご所望となってもキャンセル料は発生しない。ご心配なく。(キャンセルして無視するなら、店に行かないほうがよいのは勿論のこと)また、予約した時間に遅れた場合、最大で半時間くらいは待ってくれるが、来なければ他の客に先を越されることを覚悟しないといけない。(客の店でのVIP度=客の貢献度次第だと思えばよい)1ロープくらいは待たされることもあるし、娘を先取りした客が延長したら降りてくるまで待たされることになる。予約電話を入れる場合は、最低でも数字と時刻の言い方くらいは覚えておきたいものである。ちなみに、この単語と同じように聴こえるが、短母音で発音する“チョン”は、「貧しい・金がない」の意味。反対語は“ルーァイ(金持ち)”である。

●ティッ[p]:英語が語源。タイ語も同じ。日本語発音で“チップ”と言っても通じない。英語の”tip”と“chip”は厳格に区別しなければならない。(日本語の「チケット」の正しい英語発音は「ティケット」なのと同じである)

●サイライ:MPでタマダーより上のランクの娘全般を指す。身体を売っている商売女全般を指すこともある。

●ピセ[t]:タマダーとモデルの中間ランクの娘を指すが、店によっても呼び名が違う。ややこしい。値段も店によって扱いが違う。通常、時間は90分。1時間45分という変則時間を採用している店もあるが、90分の娘の場合は延長が1ロープ単位になるから注意。通常、半ロープ=45分の延長は認めない店が多い。

●ダラー:英語でも日本語でも有名歌手・俳優などをスター(星)というが、タイ語でも同じ。MPでは最も値段が高いランクで、最も美人度が高い娘、男性スキンマガジンなどでヌードを披露した経歴のある娘がこれに当たる。通常、時間は90分。値段は店によってB3000〜上限なしと幅広い。“(スーパー)モデル”という言い方もする。店のソファーに座らず、事前に予約しないといけないさらに値段の高い特別なモデルを在籍させている店もある。値段はB10000以上である。コンチアと懇意にならないとなかなか融通してくれないこともあるので、一見客は難しい。(こういう娘をご所望して店で会ったら、早速連絡先を訊いておいたほうがよい。二回目からは個人的に連絡をつけて、自分で交渉した値段で外で会うことを承諾してくれる可能性もある。店のコンチアにバレると嫌な顔をされるが、お声がかからないと店に仕事に来ない娘などは、金に困ったときだけ自分から客に電話を入れて仕事することは目に見えているから、全くお咎めなしである)

●デッ[k]:本来は「子供」の意味であるが、風俗店で働く娘、自分の女などを指す。『この娘はおれのデックだ』と言ったら、自分が贔屓にしている娘、唾をつけた娘、口説いている娘、既に囲っている娘、という意味である。

●デッ[k]・サーブ:給仕の娘(男)を指す。MPで男の給仕は少数である。レストランや遊び場などで飲み物や食い物を運んでくる給仕の娘は素人(つまり、身体は売らない)とばかり思っているとそうでもない。玄人と同額かそれ以上の値段で寝ないかと口説く客も多い。特に容姿が並以上の給仕娘だったら、客の格好のターゲットになる。玄人に厭きた男などが給仕娘を口説くのを見かけることがあるが、外国人旅行者専門街の風俗店などで働く給仕娘の目的は、@他よりもチップが余計に貰える、A運が良ければ外国人の玉の輿になれるチャンスがあるなどである。これを狙って求職する娘も多く、騙しのテクニックにかけては玄人より上という給仕娘もザラである。特に商売女にも相手にされないような金がないくモテない男がターゲットで、『可哀相だったから』などと偽善を装い話し相手になってくれたりする給仕娘は、最初からそういう下心があって声をかけている。

●メー・バーン:一般的には「主婦」の意味だが、MPでは姫の道具箱を部屋に持ってきたり、バスタブにお湯を入れたり、コトが済んだ部屋のクリーニングをするババアを指す。MP嬢から“メー(お母さん)”と呼ばれる。

●ギッ[k]:“フェーン(恋人)”とは異なる。これはセックスフレンド、友だち以上の“おつきあい”がある異性などを指す。100%肉体関係はあるが、タイ人は恋人とは区別している。ちなみに、タイ語のカ行は、[kh]と[k」で発音が異なる。“Sukhumvit”のKは、[kh]で発音する。有声子音は「息が漏れるように」と解説が書いてある場合が多いが、音声学では「声門を開けて発音する」というのが正しい。反対に[k]は無声子音「息が漏れないように(=正確には「声門を閉じて発音する」という)だが、日本人は発音するのが難しい。次善策として濁音に近い音で発音すると、上手く通じることが多い。従って、本来の表記は、“キック”の方が正しいのだが、あえて、濁音の“ギ”で表記した。

●プア:“サーミー(夫)”という単語もあるが、女にとっての連れ、伴侶、パートナー、旦那の意味である。

●ミア・ルアン:男にとっての正妻。単に“ミア”ともいう。とはいえ、タイ人は正式に婚姻関係を結んでいるとは限らない。伝統的に、男と女が一緒に同棲した時点で周囲は夫妻だと認めるからで、同棲していなくても勝手に夫・妻呼ばわりするカップルも多い。そこら辺の意識は、日本人と大いに違うようである。

●ミア・ノイ:妻がいる男にとっての愛人、二号。男が金をやって囲っているケースがほとんで、正妻が承知して容認しているケースもある。(中には同じ家で、正妻と愛人たちが仲良く一緒に同居して男と暮らしている場合もある。羨ましい限りであるが、毎日どういうふうに暮らしているか、ちょっと想像できない)

●ミア・ケッ[p]:“ミア・ノイ”と同義であるが、正妻が存在すら知らない愛人をこう呼ぶ。日本語に直訳すると、「隠し妻」ということである。(通常、愛人は“ミア・ノイ”を使うことが多い)

●ゲー:いわゆる、男の同性愛者である。英語の「ゲイ」が由来。タイ人は“ゲー”と発音する。タイの若い女性に人気のある男性歌手などの中にもゲイは多い。スタイリスト、ダンサーなど、ゲイでないとほとんど仕事にもありつけないという業界さえある。タイの一般社会は驚くほど同性愛に寛容である。日本とは雲泥の差がある。タイは同性愛者にとって居心地が良い国といえるかもしれない。(一般的には同性愛者全般を指すが、タイの場合は男の同性愛者、それも男役になる側の男を指すことが多い)

●カトゥーィ:男の同性愛者である。男と男の関係では女役になる側の男を指す。女装などはしないが、化粧はしたりする。仕草・しゃべり方は女を真似る。いちばん気持ちの悪い奴である。レディーボーイとは区別する。

●レディーボーイ:正式な英語ではない。英語では“transsexual”または“shemale”という。いわゆるゲイだが、女装をして女以上に美しくなることが彼らの究極の目標である。本物の性同一障害者がこれになる場合もあるが、男役のゲイになれず、水商売の女が夢中になって貢ぐカッコイイ男にもなれず、金のために職業としてこれになる男もいる。女の恋人を持つレディーボーイもいて、金を貢いでくれるパトロンとはアヌスで、私生活では女のヴァギナで性交できるという特異な才能が必要。通常はペニスの有無で、「竿つき」と「竿なし」に分類される。「竿なし」のレディーボーイはすでにほぼ女性に近いから、人工ヴァギナでヤレる御仁はフツーの性癖の持ち主と言ってよいが、「竿つき」と好んでヤレる御仁は自身もゲイの気がないとムリであろう。彼女らとからかい半分でセックスはできない。彼女らはプライドが高いからすぐに見抜かれる。レディーボーイの美人コンテストで上位に入るようなレディーボーイたちは見惚れるほど美しい。並の女以上に女らしく、並の商売女よりも美人である。ブスの女が気の毒に思えるほどである。

●トム:女の同性愛者。男装を好み、女と女の関係では男役になる。髪型も男風で、カワイイ女を恋人に持つことが究極の夢である。(男が美人の恋人を欲しがるのと同じ)例外として、商売女の中には金のために男装はせずに男と寝て稼ぎ、個人的に女の恋人を持つ娘もいる。驚くほどの美女を恋人にしているトムもいて、男としたら、(あ〜あ・・・モッタイナイ・・・こんなイイ女が!)と嘆くこともある。少数派だがMP嬢にもこの手の娘がいて、客が3P(サンドウィッチ)を所望すると、客ではなくて、相方の娘とのプレイに夢中になるMP嬢もいる。ちなみに、男で苦労し、厭きた末、タイ娘の中で女の恋人(トムやレズビアン)を持ったことがあるという経験の持ち主は意外にも多い。

●ピー:日本語の「橋」と「箸」のアクセントの違いと同じで、上昇アクセントで発音すると「幽霊」の意味になる。前者で発音する場合、自分よりも年齢が上の人に対する最も一般的な呼びかけである。商売女が客である男を呼ぶときに必ず使うからご存知だろう。商売女が自分の本物の恋人を呼ぶときにも使う。携帯で話しているのを聞くと、(兄弟と話しているのか?)と勘違いする場合もある。このシリーズのどこかで触れたが、タイ人は実の家族ではないにも関わらず、他人を兄弟姉妹扱いするから厄介である。この派生語として、「ピー・チャイ」は兄。「ピー・サオ」は姉。「ノーン・チャイ」は弟、「ノーン・サオ」は妹と覚えよう。(ひっくるめて「ピー・ノーン」と言えば、兄弟姉妹の意味になる)

●ヂェー:故赤塚不二夫氏の未発表ギャグではない。“ジェー”と表記してもよいが、“ヂ”の方が原音に近い。本来は華人系タイ人が使うがタイ人でも遊びで使う。実姉、姉に相当する人に対する呼びかけであるが、実の肉親でなくとも、自ら勝手に姉扱いする年上・格上の女性もこう呼ぶ。

●ヒァ:“ヂェー”と同様に、華人系タイ人の言葉。実兄、兄に相当する人に対する呼びかけである。実の肉親に限らず、自ら兄扱いする年上・格上の男性もこう呼ぶ。

●ノーン:自分よりも年下の人間を指す場合に使う。レストランで給仕娘などを呼ぶ場合、MPで娘を呼ぶ場合、こう言えばよい。ちなみに「ノーン」と呼ばれた人がその相手に対して自分を指す言葉は、女の場合、“ヌー”を使うことがある。『この娘の名前は、ヌーか?』と勘違いしないように。(“ヌー”の本来の意味は「ネズミ」である)

●ムン:「君・あなた」を指す“クン”または“ター[t?:]”の他に、この言い方がある。“ン”は英語の[ng]と同じ発音である。かなり親密な間柄同士で使う。日本語のくだけた表現である、「あんた・お前」に相当する。

●ケー:“ムン”と同様に、親しい間柄同士で呼び合うときに使う。「あんた・お前」に相当する。平音で発音するが、上昇アクセントで発音すると、「老いた」という意味になるから注意。

●コン・リヤン:“コン”は人。“リヤン”は学習する、養うの意味であるから、これはつまり、金をやって娘(男?)を囲うパトロンを指す。ちなみに“リヤン”には、「(飯などを)奢ってやる=食わしてやる」という意味もある。

●ポー・リヤン:直訳すれば「養父」の意味であるが、日本で若い娘が金を貢いでくれる年長の男を「パパ」と呼ぶのと同じで、肉体関係を持ちながら娘を養ってやる男(圧倒的に年長の場合が多い)のことを指す。

●ミア・チャオ:直訳すれば「借妻」。つまり、一定の期間、一定の報酬を約束して妻(愛人というのが正しい)として扱い、仕事上のパートナー、セックス処理させる女などを指す。タイに在住の外国人で自分で商売している男が、タイ語があまり分からず通訳として、セックスのはけ口、家事一切などをやってくれる女が欲しい場合がある。金になるのだったらと、商売女に限らず一般人の女でも、この借妻になるタイ女がたくさんいる。あなたも一人、いかがだろう。応募してくれる女は掃いて捨てるほどいる。

●スモー「k」:どなたもご存知、「フェラチオ」の意。どこからこういう言い方をするようになったか不明であるが、コンドームを装着しないで生フェラという場合は、“スモーク・ソット(ソット)”という。本来“ソット”は「生」「新鮮」の意味である。“プラー・ソット”と言えば、つまり、「新鮮な魚」の意味。日本料理の「刺身」を指すこともある。フェラチオを指す言葉としては、“オム(口に含む)”という単語もあるから一緒に覚えよう。なお、コンドームの装着なしで生でヤルことを、“アオ・ソット”という。

●キン:「食べる」の意味であるが、日本でも英語でも、セックスの隠語として「食べる」を使う。タイ語も同じ。

●トゥン:本来は「袋」の意味である。“サイ・トゥン”と言えば「袋に入れる」という意味になるが、遊び用語では「コンドームをつける」という意味になる。“サイ”は「入れる」の意味。料理を注文するときによく使う単語である。

●ター:セックスにおける体位である。“チョープ・ター・ナイ?”と言えば、「好きな体位は何?」の意味である。

●ノーン・チャイ:本来は「弟」の意味であるが、隠語で「ペニス」の意味である。(日本語では「息子」というが)同様に女のオマンコは、「妹」の意味である“ノーン・サオ’である。別の言い方では、“ホイ(貝)”という。

●カイ:男性の「キンタマ」の意味であるが、ご存知のように発声の仕方・高低アクセントの違いで「誰」、「鶏」、「熱」、「卵」などの意味になってしまうから至極厄介である。タイ語の初心者が必ず悩むところである。

●ノム:女の「オッパイ」である。ちなみに、“ノム・ソット”は「牛乳」の意味。

●フア・ノム:「乳首」の意味。“フア”は「頭」の意味である。(タイの国王は、“パチャオ・ユー・フア”と言う)

●カンラン:「背中」の意味であるが、“ラン”は上昇アクセントで発音する。「〜の裏」という意味でもある。“カンラーン(ラーンは下降アクセントで発音)”と言うと、「階下」、「下」の意味になってしまうから注意。

●サドゥー:「臍」の意味。“サドゥー・チュン”は「出べそ」、“サドゥー・ボー”は「小さく(可愛い)おヘソ」。

●ナーム・ター:「涙」。ちなみに「泣く・涙を流す」という動詞は“ローン・ハーイ”である。“ナーム・ターン”は「砂糖」の意味になるから注意。

●ムー:「手」。“ソーィ・コー・ムー(“コー”は下降アクセント)”と言えば、「ブレスレット」になる。ちなみに、“ソーィ・コー(“コー”は平音)”は「ネックレス」。“コー・ムー(“コー”は下降アクセント)”は「豚の喉肉」という意味になるが、有名なイサーン料理に“コー・ムー・ヤーン”という逸品がある。(日本人が食べて最も旨い、辛くない豚肉料理と言えばよいか。“ヤーン”は「焼く」の意味である)「豚」の意味の“ムー”は唇をすぼめて平音で発音するが、「手」の意味で発音するときは、下唇を開けて広げて発音する。ややこしい。

●ナー:「顔」の意味になる。上昇アクセントで発音。“スィア・ナー”と言えば「面目を失う・顔がつぶれる」の意味になる。“スィア”は「なくなる」の意味である。(ちなみに、“スィア・ダーイ”と言えば「モッタイナイ」の意)“スィー・ナー”で「表情」(“スィー”は色)。“ナー・キン”と言えば、普通は「(料理などが)美味そうだ」の意味になるが、女を指して言うと「(イイ女だから)食べたくなる=抱きたい」の意味になる。連発するとエロオヤジ扱いされるので要注意。

●ナー・ター:「顔立ち・容貌」のこと。“ナー・ター・ディー”と言えば、「顔立ちがよい・容貌が優れている」の意。ちなみに、“ドゥー・ディー(“ドゥー”は英語の“look”と同じで「〜に見える」)は、男の場合は「カッコイイ」、女の場合は「容姿が優れている」の意味。

●ター:「目」。“ター・トー”と言えば、「大きく、美しく、ぱっちりした目」という意味になる。タイでは美人の条件の一つで、女性に対する褒め言葉の一つでもある。“ター・ボー”と言えば、逆に「小さく、みすぼらしい目」の意。

●ピユ:「肌」。タイの男が最も気にするのが女性の肌の色である。白ければ白いほど美しいと同義語になる。タイ人は元々浅黒い肌(蜜色)なので、色白であることは美人の絶対条件の一つ。浅黒い肌は最も蔑まれる。華人との混血の人、北部出身の人、東北のイサーン人でもほとんどラオスとの国境にいる人々などは色白が多い。外で力仕事をしている下層階級の人々は日照時間が長いから色白になりえない、家の中にいて優雅な暮らしをしている人々は色白だと固く信じられているのか、肌の色は社会階層まで表す。それだけに色白の娘というのはタイ男が最も憧れる女の条件の一つになっている。“ピユ・ダーム”と言えば「肌が黒い」という意味になるが、タイ語の「黒い」という言葉は何かしら蔑みの気持ちも含まれている。(不思議なことにクルマの色で最も人気があるのは、タイでは黒である。エレガントでフォーマルな感じを与えるからだろうか)

●カー:「脚」。上昇アクセントで発音。「足が長い」は“カー・ヤオ”。「短い足」は“カー・サン”。タイ娘は伝統的に脚が美しい。この点で日本女性は明らかに負ける。脚フェチの御仁はタイに遊びに来るとよい。感涙することまちがいない。

●フン:「体型」「身体つき」のことを指す。“フン・ディー”と言えば、「体つきが良い=いいカラダ」の意味。

●パー[k]:「口」「唇」。短母音で“パッ[k]”と発音すると「野菜」の意味。また、最終子音が[t]だと「炒める」の意味になる。耳にはどれも同じように聴こえてくる。「野菜炒め」は、“パッ[t]・パッ[k]”になる。ややこしい。ちなみに、“パー[k]・スィア”と言えば、“悪口を言う”の意味になる。

●フー:「耳」。上昇アクセントで発音。耳を舐めてやると余計に『感じちゃうわ』というタイ娘が少なくないのは、タイ男のセックステクニックが貧弱だからかと思うのは筆者だけだろうか。

●ファン:「歯」。これも日本人には同じように聴こえてくるが、上昇アクセントで“ファン”と言えば「夢」。平音で発音し最終子音を英語の「ng」にすると「聴こえる」。単に平音で発音すると「歯」になる。面倒くさい。

●レ[p]:「爪」。“ター・レ[p]”と言えば、“マニキュアをする”の意味になる。(“ター”は「塗る」の意)

●ポム:「髪の毛」。男性の一人称「おれ」と同音である。“タム・ポム”と言えば「整髪する」の意味。

●チャムー:「鼻」。筆者の友人で女の鼻の穴の中に射精するのが最も興奮すると主張して止まない御仁がいるが、タイ娘を相手にこれをやると変態扱いされる恐れがある。タイではやらないよう厳重注意しておこう。

●コン:「肛門」の意味。“アオ・コン”と言えば、アナルセックスの意味。昨今のMP嬢は客がご所望しても滅多にさせてくれなくなってしまった。至極残念なことである。(ひと昔以上前のMP嬢は、客が求めれば何でもしたものだが・・・)生で出しても妊娠しない上に娘が月経でヴァギナで応じられないなど利用価値大で、苦悶と快楽が入り混じった奇妙な感覚にアナル好きになる女もいて興奮度抜群なのだが、生挿入、生出しはちと危ない。ビギナーは、コンドーム装着が無難というところか。

●ヒー:女の「性器」。口にするとかなり猥褻な感じがするらしいが、庶民の会話ではよく使われる。他の単語を使ったほうが無難。ちなみに、“ナー・ヒー(オマンコ顔)”という言い方がある。女が男を侮辱するときに最も効果がある言い回しであるが、タイの男はこれを言われたら、血相を抱える。そのくらい侮蔑的な表現である。

●クーァイ:男の「性器」。普通の会話では、「ノーン・チャイ」と言ったほうが露骨にならない。女は滅多に口にしない。「バナナ」の発音を間違えてこう言ってしまうことは有名。ちなみに、映画にもなった有名なクワイ川は“メー・ナーム・クェー”と発音するが、日本語風にそのまま発音すると、タイ人には「チンチン川」と言っているように聴こえるようである。

●トゥア:「身体」の意味。“カーイ・トゥア”と言えば、「売春」の意味である。(上昇アクセントで“カーイ”と発音すれば「売る」の意)“タム・トゥア・ディー”で、「身持ちが良い」。“タム・トゥア・マイ・ディー”と言えば、「身持ちが悪い」の意味になる。

●ナーム:本来は「水」の意味であるが、遊び用語では、「オマンコ汁」「チンコ汁」のことを指す。男の精液は、“ナーム・アスチー”と言う。女が、“ヒュウ・ナーム”(「喉が渇いた」)と言うからチンコをパンツから取り出して見せてやろうものなら怒られる。典型的なオヤジギャグである。慎みたい。

●リン:「舌」。平音で発音する。「猿」の発音も似ているが上昇アクセントで発音、末は[ng]。“リン・ディー”と言えば「上手な舌使い」の意味になる。女のアレを舐めるのが大好きな男も多いが、「舌使いが上手ね!」という褒め言葉(?)。が、男はレズビアンの女の“舌”には到底敵わない。(と、レズビアンは口を揃える)

●アロム:「気持ち・気分」の意。“ミー・アロム”と言えば、「(セックスしたい)気分になっちゃった」という意味である。“アロム・ピアン(プリァン)”と言えば、「気分がコロコロ変わる=移り気し易い」の意。“アロム・ディー”は「良い気分=爽快だ」。“アロム・スィア”は「気分が悪い=気分を損ねた=ムカつく」という意味である。

●アオ:どなたもよくご存知、“アオ・カン”で「セックスする」の意だが、“アオ”だけで「欲しい=〜を下さい」という意味になる。「(買えないけど)欲しいなあ」という場合は、“ヤーク・ダーイ”という。娘がおねだりをする時、必ず言う。セックスすることが前提の店(娘)の場合は別だが、娘を口説く場合、“アオ”という言い方は露骨過ぎて通常は言わない。「寝ることに同意するか?」と訊く場合は、遠まわしに、“ペン・フェーン・カン・マイ?”、“ペン・フェーン・(コン)・(ピー)・マイ?”(恋人になるか?・恋人になってくれるか?)と言った方がスマートである。「寝る」というのはどこの国でも同じで「セックスする」という意味になるが、“パイ・ノーン・マイ?”というのも露骨だ。やはり、タイ人の性のタブーに則って婉曲なものの言い方をしたほうがよい。ちなみに、「誰々と(肉体)関係を持つ」という場合、“ミー・アライ・カン・カップ・(〜)”という。こちらも遠まわしの言い方である。

●トゥン:本来は「起きる」の意味だが、「(ペニスが)勃起する」の意味にもなる。低音アクセントで発音する。上昇アクセントで発音して、最後が[ng]だと「到着する・着く・〜に達する・〜まで」という意味になる。

●リア:「舐める・嘗める」の意。何を舐めるかは、各人のご勝手である。日本人の男はクリニリングスの名人でそのテクニックは世界一だと様々な国の様々な商売女から聞いたことがあるが、果たして事実はいかに?

●マオ:「酔っ払った・酔う」の意。タイの男は子供時代から自由奔放に育てられるが、女はかなり抑圧されて育つ。そのために、酒に酔うと抑圧されてきた理性から解き放たれ、反動で本能である欲望(=性欲)に火がついて歯止めが利かなくなる女も少なくない。酔っ払うとセックスしたがるのだ。タイ娘を口説くときに酔わせるのは理に適っているいるのである。娘に大いに酒を飲ませよう。ところが、誤るとコテンと完全に寝てしまう娘もいて、セックスどころではなくなるケースもある。女が底なしの酒飲みだったりするとこちらが先にダウンして女に逃げられるという失態を演じることもある。ほどほどにしよう。ちなみに、“マオ・ヤー”と言えば、「クスリでラリっている」という意味である。

●ティッ[t]:「くっつく・〜に執着する」という意味で、「(男や女に)首ったけ=夢中である」という意味。また、金に関して言えば、「〜に借金を抱えている」という意味になるし、「〜に凝っている」「〜に執心している」という意味にもなる。

●キー+「〜」:「〜の傾向がある」という意味になるから、“キー・マオ”と言えば「飲み癖(が悪い)」の意。“キー・ダー(“ダー”は「叱る」)”と言えば、「小言をよく言う〜」という意味になる。(“キー・ボン”とも言う)本来は「クソ」の意味。庶民レベルの会話でよく言われる。(最も一般的な「ウンチ」の意味では、“ウッ”)タイ人はクソをしたいとき、普通、直接言わない。“プァット・トーン(お腹が痛い!)”と遠まわしに言うことが多い。ちなみに「鼻クソ」や「目グソ」という言い回しはタイ語でも同じで、前者は“キー・チャムゥー”、後者は“キー・ター”という

●チー:「オシッコ」である。“ポ・チー”と言えば、「おしっこしたい」という意味になる。女に尿をひっかけたり飲ませるのが大好きな男もいるし、女のオシッコを浴び、飲むことに快楽を見出す男もいる。いずれも特殊カテゴリーに分類される人たちである。

●サディ[t]:18世紀フランスの有名な作家、フランソワ・ド・サド侯爵を知らぬ御仁はあまりいないだろう。詳しくは、故澁澤龍彦氏の著作を一読すればその数奇な人生と共に全容が分かる。苦痛を与えることに性的快楽を見出す人の意味であるが、本来は「サディスト」である。タイ人は子音[s]を欠落して発音する。サド侯爵は苦痛を与える(=鞭で打つなど)ことで自らの快楽を得ることで有名であるが、反対に、自分が苦痛を与えられることに快楽を見出すマゾヒストでもあった。「マゾヒスト」は19世紀のオーストリアの作家、ザッヘル・マゾッホが語源になっている。侯爵は糞尿性愛者でもあり、同性愛者であり、(つまり両性愛者であった)、病的なオナニストであり、ペドフィリア(小児性愛=ロリータ好き)の傾向もあった。彼の著作を一読すれば、その飽くなき性欲に呆れ果てることになるだろう。タイでは単に、「女に暴力を振るう(男)」という意味で使っている。精神が下劣で粗野な人物に関してもこの表現を使うようである。

●ロークチッ[t]:「変態・変態趣味のある・奇人・変人・風変わりな・マニアックな性癖を持つ」の意味がある。タイ人のセックスに対する考え方は先進国に生まれた人間からするとかなり古風である。保守的と言ってもよく、殊に女は育てられ方からして抑圧されている。仏教国特有の性に対して穢れを感じさせるような教育をされているのだ。従って、タイ娘は根本的にセックスは穢れたものだと考えている。西洋的な意味で性は肉体の活動であると同時に精神の領域にある活動であるというレベルまで、頭が達していない。西洋的な意味での“エロチシズム”という精神の遊びは、タイ人の伝統にはないのだ。タイ人のセックスのテクニックはおよそ幼稚なレベルで留まっていて、日本人にとって当たり前であることが、彼らにしてみれば“変態”と感じられるものもある。現代の人間にとってある種のフェティシズムは極々ノーマルなことであるが、タイ人には変態だと思われる。田舎に住む百姓の中には、獣姦(動物とのセックス)を異常だと思わない人たちがいるが、これは必要(不便?)に迫られてやむなく興じるのであって、都会に生まれ育った教養の高い人物が性の遊びとして同じことに興じるのとは根本的に違うのである。もし、あるタイ娘が日本人にとってかなりマニアックだと思えるセックスに興じるとしたら、そういうことをしたら悦んでもらえる=金になるかもしれないという必要性から興じるのであって、“エロチシズム”を理解しているのではない。個人生活の中で、恋人と日常的にアナルセックスを楽しんでいるタイ娘はかなり少数派である。口内射精は許しても、出された精液を飲むことにはかなり抵抗を感じる娘も多い。不思議なことに、タイ男は商売女にはそういうことを求めても、自分の本当の恋人には求めない。恋人が猥褻なことをするのを嫌がる傾向が強い。過度にサービスが良いと、蔑みたくなるからである。

●スペッ[k]:「好み・タイプ」の意味。「彼女はおれ(好み)のタイプだ」というときに、タイ語でこう言う。英語の“specification”に由来する。本来は「仕様」などの意味であるが、タイの国民性を反映して内面性を指すわけでなく、見た目の外見のみを指す。女ならさしずめ、スリーサイズと背の高さ、体重、体型などであろう。タイ人は何しろ外見最重要視主義者である。服装だけで人格を判断することさえある。逆に高級車に乗っていても下着に近い部屋着、ゴム草履という不相応な田舎者丸出しの人種もいる。要するに、タイ人は“裸の王様”的田舎者なのである。

●トゥラ:「用事」の意味。商売女が断る、キャンセル、言い訳をするときにこれを使う。“ミー・トゥラ”と言えば「用事があって・・・」という意味になる。男が説明を求めても普通は言わない。プライバシーに属する事柄になるから、これが娘の最後の切り札なのである。娘が嘘でこれを口に出す場合、どうせロクな用事ではないのは明らかで、(他の?)男に会うに行くなどである。娘がこれを口に出したら、内心、(嘘だな・・・)と思っておけばよい。

●レン:英語の「play」と同じで、「遊ぶ」から「(スポーツを)する」「演じる」「(楽器を)演奏する」「「興じる」と応用範囲は広い。また、“プー[t]・レン”と言えば、「冗談を言う」という意味になり、“キン・レン・(レン)”と言えば、「(スナック・菓子などを気軽に)つまむ」という意味になる。「気軽に〜する」という、タイ人の気質が伝わってくるような言い回しである。

●キトゥン:英語の「miss」と同じような意味で、「(誰かがいなくて)寂しいと思う」の意味だが、遠まわしに「(セックスがご無沙汰で)抱きたい」という内容を表すことも。

●ラッ[k]:知らぬ御仁はいないだろう。「愛する」の意味だが、“クワーム・ラッ[k]”と言えば名詞化する。日本語のように「恋する」「愛する」のような微妙な言い回しの違いはないが、“バー・ラッ[k](=キチガイのように愛する)”、“ティッ[t](=〜に夢中である)”、“ラック・ヂャ・ターィ(=死ぬほど愛する)”という言い方はする。派生語としては、“ティラッ[k](=英語の“sweetheart”と同じ。夫・妻・恋人への呼びかけ)”という言い方がある。日本ではどんな相手でもそういう呼び方をしないのでキザな表現であるが、タイ人は大好き。恋人同士ではトロ〜ンと甘い表現を好む。照れ臭くてダメだという御仁でも、外国語なら口に出せる。毎日、そう呼んでやろう。また、“ナー・ラッ[k]”と言えば、「可愛い・愛らしい」という意味になる。

●フン:「嫉妬する・やきもちを焼く」という意味。上昇アクセントで発音。タイ人はきちがいのように嫉妬深い人も多い。浮気がバレたら、本当に男根をチョン切られる覚悟をしなければならない。冗談どころの騒ぎでなく、“タイ版阿部定”娘は少なくない。気をつけよう。「アレをチョン切って塩漬けにするわよ」という流行歌まであるくらいである。ともあれ、浮気はパートナーに知られないようにコソコソやるに限る。悪いことをして後ろめたい気持ちがあればあるほどスリリングで、悦びを高めてくれる。禁じられたものを犯すときの充足感・開放感・征服感と言えばよいだろうか。ふふふ。

●イ[t]チャー:「妬む・羨望する」の意味。第2音節の母音は上昇アクセント。お金持ち、宝くじに当たった、恋人が浮気者じゃなくていつも幸せそうだなど、タイ人の羨望を買うことはどこの国でも同じである。

●チュー[p]:「キスする・接吻する」の意味。タイは人前でベタベタするの良しとしない伝統があるが、家族がいる前でキスしたりすることは平気で、日本とは違う。(日本人は妻の両親の目の前でキスしたりしない)余談だが、客のペニスを生でしゃぶることができても決してキスを許さないMP嬢がいるが、あれはいったい何故のことか、筆者は今でも理解できない。どちらが生理的に嫌悪を催すモノであるかと真剣に問い詰めてやりたい衝動に駆られるMP嬢もいる。女の心理の妙なのだろう。分からないものだ。(もしご自分がジゴロで60歳のババアに買われたらアソコを舐められるか?と自問自答しよう。キスくらいは我慢できるがアソコを舐めるのは真っ平なはずだ。そう考えると、MP嬢は自分を選んだ客を拒めず、生でペニスをしゃぶれるのだから大したものである。普通の男だったら、ババアにクリニリングスしてやる想像をするだけで、食事する気にさえならなくなる。ジゴロはエライ商売である。流石、元本物のジゴロだったハリウッドスターのR・ギアが女性に絶大な人気があるのも頷ける。男の鑑というべきであろう)

●ブーァ:「飽きる・うんざりする」の意。下降アクセントで発音。商売女に忍耐深さを求めるのは初めからムリというもので、飽き性が多い。娘が“ブーァ!”と言ったら、男はさっそく何か余興を見つけて与えてやらないといけなくなる。無視しようものなら、さっそく愛想を尽かされる。疲れるわい。

●クリェッ[t]:下降アクセントで発音する。「(問題・悩み事を抱えていて)頭が痛い」の意。一般タイ人の悩み事の99%は金のことである。毎日酒を食らってこれを口癖にしている人も多い。

●キェッ[t]:「嫌い・嫌う」の意味。低音アクセントで発音。“キー・キェッ[t]”と言えば、「〜するのが億劫だ、〜するのが面倒くさい」の意味になる。タイ人に無理に「〜しろ!」と命令すると、かなり嫌がられる。本人の自由意志が最も尊重されるのである。そのため、他人のご勝手も尊重する。お節介は焼かないのである。

●チャオチューゥ:「浮気者」の意味。第2音節の母音は上昇アクセント。女がよく口にする言葉だから誰でも知っているだろう。タイでは男の代名詞でさえある。が、タイ娘も相当な浮気者(移り気が激しい)で、機会があれば男に抱かれるのが大好きである。タイ男の浮気は、90%女のムラ気のせいにちがいない。

●チー[p]:「口説く・ナンパする」の意味。タイ男の口説き方は単純である。「寝るのにいくら?」ということで、単刀直入。単純明快。商売女に限らず一般人も同じである。買春が社会的に当たり前の国なのだ。芸能人でも金を出せば抱けるのは三流国家の常であるが、タイも例外ではない。タイ人なら誰でも知っている俳優、歌手の大半は経済的に援助してくれるパトロンが必ずと言ってよいほどいる。男性スキンマガジンでヌードを披露するモデルの娘たち(ナンバップという)に至っては、100%金持ちのパトロンがいる。タイ人が大好きなミスコンなどは、元はと言えば、有力者や金持ちが愛人を見つけるために開催したという歴史があるくらいで、タイで女は商品に近い。が、誤って本物のハイソ娘に売春を持ちかけると警察沙汰になることもあるから注意しよう。男も例外ではなく、既婚者の男を自分のものにするために、その男の女房に金をやって別れさせ自分のものにする資産家の女もいる。かつて、タイの国民的歌手と言われた「プンプアン」という演歌歌手がいた。やはり、惚れた男の女房に手切れ金を渡して結婚した経緯があったが、40になる前に急死した。彼女の死は男の仕業とさんざん噂になったが迷宮入り。有名人であっても、タイ社会ならではのエピソードではある。

●スィヨゥ:これもお馴染み。「(セックスの時に)感じちゃう」という意味だが、日本語の「背筋がゾクゾクする」、「キンタマが縮み上がるような」という意味が本来である。高所恐怖症の人が、高い建物などに登ったときにこう言う。ジェットコースターに乗ったときにもこれ。幽霊に出会ったときもこれ。セックス用語だけではない。

●スッ[t]ヨー[t]:爽快な気分になったとき、何かをやり遂げたとき、感嘆の声を上げるとき、タイ人が好んで言う。英語の、“wonderful!”、“marvelous!”、“tremendous!”、“great!”、“awfully good!”に相当する。足腰が立たないくらい感じまくって絶頂に達した娘がこれを口に出したら、男(オチンチン?)への最大級の賛辞だと思ってよい。

●セッ[t]:これも知っているだろう。本来は「〜し終わる」の意味であるが、セックス用語では「絶頂に達する」の意味である。MPで『(あたしも)イッちゃう』と口にする娘がいるが、タイ娘がセックスの真っ最中にしゃべることは皆無に近い。完全にサービスだと考えればよいだろう。娘の芝居が下手で興ざめしたら、迷わず説教というところである。(または、チップなし!)

●タルン:これも知らぬ者はいないだろう。「スケベエ・エッチ」の意味だが、タイ人はストレートに物を言うことをあまり好まない傾向があり、婉曲な言い回しを好む。ズケズケと物を言う人がいたら、これも“タルン!”と表現する。遊び用語だけではない。

●ニサイ:これも知らぬ者はいまい。コンチアのご推薦文句の筆頭に挙げられる。“ニサイ・ディー”と言えば、「性格がよい」という意味であるが、コンチアの売り文句として「従順=客の言いなりになってくれる」とでも言いたいのかよく耳にする。が、あまり信じてよいものではない。ちなみに“ニサイ・スィア”と言えば、「性格が悪い」の意味になる。タイ人が喧嘩したときなど、相手を罵る言葉としてよく口にする。

●ボリカーン:これも知らぬ者はいないだろう。「サービス」の意。“ボリカーン・ディー”と言えば、「サービスが良い」という意味になる。MPではコンチアの売り文句だから、いちいち真に受けていられないが。

●ドゥー:「悪い・摺れている」の意味。“デッ[k]・ドゥー”と言えば、「悪ガキ」、「わがまま娘」、「じゃじゃ馬娘」の意。人に耳を貸さない性格を表す。反対語は“デッ[k]・ディー(良い子・従順な子)。従順で性格の良い商売女なんて果たしているかどうか分からないが、おとなしい犬みたいで面白みに欠ける娘もいる。やはり、商売女はノリのよい、尻軽のおバカに限る。(その上、好きモノでセックスのテクニック抜群だったら言うことなしか?)

●ィエー:品行、人格などが最悪・最低だというときにこの単語を使う。女を指して、“ィエー・マー[k]”と言えば、「(素行・品行が悪い)ゲス女」という意味である。

●その他:遊びに必要な最小語彙の中には、「数字(基数・序数)」「時刻・時間・時の言い方」「疑問詞」や「人を指す言葉」「位置や方向を指す言葉」「家族の呼び名」、最低限の「動詞」、最低限の「名詞」、最低限の「副詞」、最低限の「助動詞表現」、最低限の「前置詞」などが含まれる。かなり覚えるのに苦労するが、「類別詞」(物を数えるときの「一冊」の「冊」、「一本」の「本」に当たる言葉)も覚えると役に立つ。また、人と会話するときに最低限度の「あいさつ」「慣用表現」」なども覚えよう。最低限度の単語は、約2000ほど。受験生に負けないように、次回のタイ訪問までに学習したらいかが。本を指して会話するのはみっともないし、商売女に無知を見透かされる恐れもある。

最後に: 全3回に渡って書いてきたこの連載も、これで打ち止めとしたい。「それは違うぞ、おい!!」と言いたくなる部分も勿論あるだろうと思う。毎回お断りしたように、例外も多いと思う。私自身の見識が不足している内容もあるだろう。読み直してみると、自分でもムキになって書いてるなあと思える部分もあるにはあるが、タイで女遊びをしてきて私が経験・会得したもの、感じたこと、聞き知ったことなどをMP嬢の裏事情に絡ませて言及したつもりである。こういう考えに至るまでには、私もそれなりに様々な夜の商売で食ってる人間たち(娘だけではない)とおつきあいをしてきた。第1回の前文でもお断りしたように、「だから、タイ娘はおやめなさい」などとヤボなことを言うもつもは毛頭ない。裏を知っていればそれなりにトラブル回避にもなり、遊びへの(タイへの?)理解も深まり、私の経験や失敗が何かのお役に立てばというのが書き始めた動機である。せっかく楽しく遊びに行ってムダな神経をすり減らすこともあるまい、という親心(?)だとでも思って頂ければ、筆者としてありがたい。毎回おつきあい頂いて読んでくれた外道諸氏、拙文にも関わらずサイトに掲載させて頂いた、『外道』の主催者である管理人、外道紘氏に心からお礼を申し上げたい。

※タイの商売女の三大悪癖の一つである、“クスリにハマった女たち”という項目も実は執筆していたのだが、ワケあって割愛した。それなりに面白いエピソードもあるのだが、筆者としては準備が十分でなかった。残念である。タイで手に入るクスリの詳細はネット上に溢れている。興味のある方はご自分でGoogleしてください。
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